北海道マラソンはレースとして楽しみにしている反面、嫌な気分にもさせられるのでモチベーションの持続がかなり難しい大会です。
練習会や大会に出場した際に「次はどこに出るんですか?」とたずねられて「北海道マラソンです」と答えると、大体の方が「今年も女子のトップと走るんですか?テレビに沢山映ってくださいね」という感じの応援をくださいます。が、実はこれがとても嫌なんです。とりあえずそのときは、「わざわざ女子のトップをピッタリマークして走るつもりはないですし、あくまでもレースとしてベストを尽くすのが楽しみなので、そういう観点で応援よろしくお願いします」というお返事をしています。
応援そのものは大変ありたがいのですが、「テレビで目立ってください」「のり子大好きを全国にPRしてください」的な言葉は、逆に気持ちが沈んでしまいます。練習日記や詳細な完走記を公開する意欲を失ってしまった理由のひとつでもあります。また、「(私より)遅い人たちは文句をいう資格がない」というような擁護・応援の言葉も気持ちが沈みます。タイムの速い遅いで人を差別するような発言も嫌いです。
タイムの速い・遅いは一生懸命さを測るバロメーターではありません。ひとりひとり目標は異なります。優勝が目標の人もいれば、サブスリーが目標の人、サブフォーが目標の人、完走が目標の人、ライバルとの対決に勝つことが目標の人、アフターのビールをおいしく飲むことが目標の人など様々です。あくまでも自分自身に課した目標に対してどれだけ頑張っているかどうか、それが一生懸命さのバロメーターだと思います。
私はレースが好きでマラソンを走っています。年間のフル出場数にもこだわっているので、体がまだ全然仕上がっていなくても、疲労が蓄積していて体調不良でも、大会当日に風邪で38度以上の高熱にうなされていても基本的には出場します。38度台の熱でうなされていたときに4時間50分台を2度、39度台の熱でうなされていたときに6時間50分台を1度記録しています。そして、私には出場そのものを楽しむ大会とは別に、競技として「自己の限界への挑戦」を楽しむ大会があります。年間に2〜3の大目標(自己の限界に挑戦する)レースを設けて練習に励んでいます。
その大目標のひとつが北海道マラソンです。夏場の大会なので2時間半を切るのがやっとですが、冬場であれば2時間21分台に挑戦するような高い意識で取り組んでいます。「テレビに文字を映してPRすること」や「カメラポジション狙い」というような目標では、わざわざお金を出してまで北海道まで行く気にはなれないし、そもそも練習に時間を費やす意欲すら湧きません。
北海道マラソンでは、体調が良くて展開にも恵まれれば2時間25〜26分台を目標にレースをしたいと思っています。自己の限界に挑戦する本気の走りです。ですから「テレビパフォーマンス」を期待するような応援をいただいても、そういう取り組み方をするつもりもないので困ってしまうのです。昨年までのようなベストを尽くした走りを今年も心がけています。
ただ残念ながら、私には女子トップ選手を置き去りにできるほどの走力がありません。女子のトップに追いつかれないよう逃げ切りを狙っても、スパートをかけて引き離しにかかっても、結局はいつも追いつかれてレース終盤で競り負けてしまってます。実際のところ、荒川市民マラソンで優勝することよりも、洞爺湖マラソンで4連覇することよりも、東京マラソンで2時間24分台以内の完走を果たすことよりも、北海道マラソンで女子のトップに競り勝つ方がかなり難しいです。
市民マラソン大会でしたら上位争いに絡めますが、大勢の実業団選手たちと一緒に走るレースでは一生懸命に走ってもどうしても見劣ってしまい「わざわざ女子と走らずもっと速く走ればいいのに」とペースを抑えているかのように目に映ってしまいがちです。ですが、私としても好きで女子ランナーと併走しているわけではありませんし、好きで鈍足に生まれたわけでもありません。もっと足が速ければ、本当は男子の先頭グループでレースをしたいし優勝を狙いたいです。
北海道マラソンにおける4年前、3年前、2年前、昨年の私の走りを見て、「鈍足なりに一生懸命な走り」と感じ取っていただけた方は、これからも応援をどうぞよろしくお願いします。お互いに刺激しあってマラソンライフを楽しんでいきましょう。
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