「侑貴〜!!」 いきなりハグされて、戸惑った。 「レン!どうしたの?」 「どうしたの?って・・・朝の愛サツだよっっ」 レンはいい奴だ。でも、クラスメイトのいる前でハグしてほしくない。 暑いし。 「朝っぱらからアツいねーバカップル!」 「ほんっと〜学校はいちゃいちゃする場所じゃないんだよ?」 クラスメイトのひやかしの声。バカップルって・・・うちも同罪(?)かよ――。朝ごはんがわりのコンビニメロンパンをほおばりながら、レンが言った。 「あーそういや今日転入生来るらしいぜ?」 「え?それガチ情報?♂よ♀よ?」 レンは自分から言ったくせに、 「うーんとね、分かんない!」 と言った。 「なによそれ・・・。」 「先生来たよー!」 もう九月。セミはまだないている。こんな時期に転入生? 「ハイ席に着いてー。オイだれだぁ学校で飲食してんのは?」 あわててメロンパンを押し込むレン。 「紹介しよう。転入生の、片瀬蓮くんだー。拍手!」 まばらな拍手。ザワツキ。だって・・・。 「まじかよ」 だって、レンと同姓同名だったんだもん。 「よろしくお願いしますっ」 メガネで少しひょろっとした感じの片瀬君。声が・・・レンそっくりだ。まるでレンが・・・レンが話しているみたい。 「席は・・・オイそこ席変われ。さっさとしろ」 レンとうちの間に、転入生は座った。 「よろしくなっ!」 転入生は、レンのあいさつを軽くスルーして、こっちを見た。 「ゆうきちゃん・・・・だよね?」 そう言って、メガネをはずした彼。 そこにいた全員が、息を呑んだ。
彼は、レンそのものだった。
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