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品質工学会 Kazzの品質工学特集
品質工学に関するご意見やご質問を自由にお書きください。

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6101.ドラマ「下町ロケット」にモノ申す 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年12月11日(火) 9時12分
下町ロケットは最近話題のドラマであるが、内容は従来型の開発のやり方で問題が多いのである。これが現実の世界だから仕方がないが、いつまでたっても、品質工学が普及しないことがよく分かる。問題は性能重視で耐久テストで信頼性の評価を行っているのである。
問題は二つあって、一つは科学的研究で「レスポンの研究」を行って性能を追究していることで、もう一つは耐久テストで信頼性を評価しているのである。
田口先生が、ベル研で16種類のテストをしたところ、17個目のテストでダメになるかもしれませんよ。と言われたことを思い出している。
その理由は、テストに合格しても合格品の品質レベルは評価できないのである。機能性評価が必要になるのである。

http://kaz7227.art.coocan.jp

6100.イノベーションにおける品質工学の役割 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年12月9日(日) 10時26分
イノベーションは新しい技術結合と言われているが、発想を広げると新しいシステムの創造と考えることができる。ソニーのウォークマンに代表されるように、既存の商品であるヴィデオやレコードなどを持ち運べるように小型化できないかという発想で生まれたものであるが、後にアップルが目的は同じだが、機能を増やして電子化で小型化してしまったことはイノベーションの代表的な例である。古くはタイガー計算機が電卓に置き換えられたのも同じである。
イノベーションは科学的発明の進化で起こるものとマーケットの顧客の要求から生まれるものが考えられるが、最近では機械的メカニズムの商品から電子化によって進化することが一般的な傾向である。
品質工学の役割は、技術戦略では、技術責任者は、最初のテーマの選択において市場ニーズや技術的進歩を予測して、イノベーションのテーマを考えて社内のコンセンサスを得てから、システム選択では、技術者は新しいシステムを創造して、機能性評価やロバスト設計でシステムの最適化を行うことが大切である。

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6097.給湯器の機能性評価 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年11月11日(日) 12時54分
10月の研究会でN社の給湯器の燃焼問題の品質改善の事例発表があったが、評価は望目特性で行われていたが、機能性評価は下記の動特性で行うことが大切である。

昨日の燃焼問題の機能性評価は間違っていましたので下記のように考えます。
指数関数は間違っていませんが、燃焼温度を起電力で計測しているとして、定常状態の
電圧をV0とすると起電力V=V0(1-e^-t/τ)となりますから
1-V/V0=e^(-t/τ) τは時定数
対数変換すると
Ln(1-V/V0)=-t/τとなりますから
y=ln(1-V/V0) ‐1/τ=β t=M とおくと
y=βM が理想機能となります。
SN比 η=10log(Sβ/SN)でロバストネスは評価する。
定常状態V0 への調整は感度βで制御因子で行う。

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6099.Re: 給湯器の機能性評価
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年12月5日(水) 13時48分
機能性評価は二つ考えられるが、一つは上記のようにサーミスタの起電力で評価するであるが、二つ目は酸素量とガスの燃焼状態の過渡特性で、動的機能窓拡大法を使って、酸素の目的量の拡大と二酸化炭素ガスの減少を考えた機能性評価を行うことである。

6098.バーチャルエンジニアリングと品質工学 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年11月7日(水) 14時3分
最近自動車産業分野でバーチャルエンジニアリングが話題になっていて、匠の技術の「暗黙知」の「形式化」の実現で、モノを作る前に設計仕様が決定して量産に移行できるという夢のような考え方が実現するとのことである。
具体的には、3Dモデルを活用して、「クルマ全体」「機構レベル」「部品レベル」に分類して、機能設計保証を行い、量産段階へ移行するとのことである。
これらのプロセスは、バーチャル環境下で、3D モデルとその属性情報を駆使することで大幅に納期を短縮できるとのことである。
3万パーツを超える自動車一台の検討となると技術分野は多岐にわたり、技術者の「勘」による判断では困難であるから、各分野の専門技術の整合を可能にするやり方に注目が移った。
欧州で発達したインダストリ4.0などは代表的な考え方である。
バーチャルエンジニアリング環境下では、バーチャルモデルが量産できるか市場でトラブルが起こらないか機能品質の「スリアワセ」が必要であるが、相変わらず72000時間の耐久テストを行っているのですから、品質工学の役割が必要になるのである。

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6096.KYB社ダンパーのデータ改竄事件 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年10月18日(木) 11時46分
油圧機器メーカーのKYBによる免震・制振装置の検査データ改ざん問題は、同社の装置が東京スカイツリーや各地の都道府県庁舎などで使われていることが明らかになり、全国に不安が広がっている。
国土交通省は「交換も難しくなく、人命には関わらないレベル」とするが、専門家はトップメーカーの偽装に危機感を募らせる。ダンパー交換は2020年9月になるそうである。
オリンピック関連施設他に使われているそうであるが、ダンパー交換だけで地震の震度との関係が明確でなく不安が残る。

6091.品質工学シンポジウム2018 in きょうと 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年10月11日(木) 10時11分
昨日10月9日関西、京都、滋賀、中部QEのシンポジウムが成功裏に終了した。
発表内容は相変わらず品質問題の改善が殆どで技術課題の機能性評価で先行性、汎用性の高い技術開発テーマの発表がなかったことが問題であるが、場数を重ねることで本質的な課題解決ができることを期待したい。
日本の企業の現状では、部分最適を狙った仕事が主体を占めているから仕方がないことである。
品質工学の目的は、一石三鳥で品質、コスト、納期の同時改善を達成するための評価技術を確立することである。

1.ヘミング曲げ金型における成型技術の向上(マツダ}
マツダの車は開発当初からボディーの外観の魅力的なデザインでは有名であったが、今回の発表は外観の魅力的品質の改善に、バーチャル設計とCAEを活用して最適設計を行った結果、品質工学研究発表大会で金賞を獲得したテーマである。
車体の表面の光沢のばらつきの改善にバーチャル設計を使ったことは評価できるが、VPDで点数評価の望小特性のSN比を使ったことは感覚特性であるから仕方がないがあまり関心ができない。

2.鋼材の溶接条件最適化(マツダ)
成型金型の欠陥部の補修にレーザー溶接を行っているが、溶接評価に電力とワーク凸体積の入出力で行っているが、評価技術に問題があるという議論になった。
溶接技術の評価は強度が問題であるから、私は溶接された部材と母材の溶接条件の強度比較を考えたらどうか?

3.魅力品質を実現する組織文化と品質工学(リコー)
1992年細川氏がオーバライトMOで2層方式から7層方式にシステムを複雑にして開発に成功されたことは素晴らしい成果である。
その後、開発されたCS−T法は品質工学では発表していないが、品質管理誌や品質管理学会から”品質技術賞”を受賞した他、国際大会で”BestPaper賞”を受賞されていることを評価する。
しかし、品質工学会で発表されていないことが問題である。
CS-T法は直交表とT法を結び付けて目的特性から基本機能を求めて、従来システムを改善された事例の発表があったが、あまり理解できていない。目的特性がたくさんあるということは既存のシステムの改善が目的で、新しいシステムの機能性評価から最適システムを創造する場合にはどうするか不明である。

Tetsuさんが見ていたら説明していただければ幸いである。
Tetsuさんは現代の並外れた冒険家である。品質工学の分野で守破離を実現できる技術者である。

4.要因効果図から考察した制御因子の特性とシステム(北陽電機)
制御因子間の悪玉交互作用とノイズと制御因子間の善玉交互作用のSN比と感度の影響分析について研究した発表である。
システムを複雑にすることは、制御因子は部品数を増やすことではなく、部品の物理特性や加工法やシステムの構造などを増やすことは賛成できる。
要因効果図はSN比や感度の特性で、設計の再現性の検査を行うことが目的であるから、因子間の非線形効果は理論的に説明できないのである。再現性を高めるためには、悪玉交互作用は制御因子の交互作用を防ぐためには、専門技術で「水準ずらし」で性能が矛盾しないような水準を選ぶことが大切である。
善玉の交互作用を高めるためには、ノイズN1(プラス側)とN2(マイナス側)の水準幅を大きくとって、理想機能が逆転しないように設定することが大切である。

5.パラメータ設計による半導体プラズマエッティングプロセス用EPDシステムの開発(ローム)
シリコンカーバイドーMOSFETの製造技術の研究であるが、加工終点の真値を入力信号として出力特性のゼロ望目特性SN比で評価しているが、機能性評価はゲート電圧と出力電流のインピーダンス(オン抵抗)の安定化を動特性で評価することが大切だと考えている。

6.減速機の機能性評価ー過渡応答評価の試みー(ハーモニックドライブ)
入力トルクと出力トルクの機能性を過渡特性で評価していることを高く評価したい。
機能性評価では定常状態より過渡特性を用いて短時間で評価することが大切である。代表的な事例として評価する。

つづく



6092.Re: 品質工学シンポジウム2018 in きょうと
名前:TETSU    日付:2018年10月14日(日) 20時51分
KAZZ先生

シンポジウムに招待していただき、ありがとうございます
関西の皆様の自由で活発な議論はすばらしいと感じます

CS-T法について簡単に説明いたします

CS-T法は開発活動の3つのパート、
マネジメントパート(目的特性を定義する)、シンセシスパート(システムや制御因子を考案・選択する)、
アナリシスパート(目的特性の値が変化するメカニズムを記述する)
を全てを網羅した技法です

ここでアナリシスパートにT法を活用します
シンセシスパートは通常は直交表を使います
CS-T法ではシンセシスパートを解析対象としません
直交表は少ない実験回数でアナリシスパートの説明因子(物性値、センシングデータ、CAEの中間特性など)
と目的特性の値の変化幅を広げるためのサンプル作成条件表として活用します
これは制御因子間の交互作用の積極利用を意味します

CS-T法の目的は目的特性と説明因子の因果関係を把握し、
その情報に基づいて目的特性を改善する確実性の高い制御因子やシステムを考案することです
それは同時に基本機能を実験的に導き出すことも意味します

この中で目的特性を定義するマネジメントパートの位置づけは、
従来からの一般的な目的機能を使ったパラメータ設計と同じです
ロバストネスを評価する機能性評価はCS-T法においても原則的に一つのSN比で定義します
性能に関しては複数の特性があるケースもあります

目的特性(機能性のSN比、複数の性能特性)毎に因果関係を持つ説明因子(アナリシスパートの因子)
が異なるので、T法解析は各目的特性毎に実施します

機能性のSN比についても、誤差因子毎に改善メカニズムが異なる場合は、
各誤差因子の個別SN比を解析することで重要な技術情報が得られる可能性があります
例えば劣化を改善するメカニズムと温度依存を改善するメカニズムが異なる場合等です
ただし、これについては事例が不足しています
今後の課題と考えています

TETSU


6093.Re: 品質工学シンポジウム2018 in きょうと
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年10月15日(月) 10時51分
TETSUさん

ご説明ありがとうございます。
従来のパラメータ設計の概念とは異なり理解できず困惑しています。

>CS-T法の目的は目的特性と説明因子の因果関係を把握し、
その情報に基づいて目的特性を改善する確実性の高い制御因子やシステムを考案することです
それは同時に基本機能を実験的に導き出すことも意味します

目的特性(品質特性)が分かっているということは、商品の設計段階の問題に活用できると解釈すればよいですね。
設計段階の技術開発と考えればよいのですね。
目的特性の部分最適条件と機能性の全体最適条件の関係はどのようにお考えになりますか。
用紙自動送り装置では、従来システムを小型にできた例ですが、新しい小型システムの創造に、複雑な制御因子でパラメータ設計で解決した事例の理解ができていません。
VOCの目的機能から技術手段の基本機能を後付けで考えることが理解できません。
制御因子間の交互作用を積極的に利用して、新しいシステムを創造することは理解できますが、パラメータ設計ではノイズと制御因子の善玉交互作用のSN比で再現性を確認を行うことは変わらないのでしょうか。
申し訳ないですが、T法を活用して新しいスステムを考案する内容の理解ができないのです。
具体的な事例で説明いただければありがたいのですが、私の理解力が不足していますのでごめんなさい。


6094.Re: 品質工学シンポジウム2018 in きょうと
名前:TETSU    日付:2018年10月16日(火) 23時27分
KAZZ先生

説明不足で申し訳ございません
小型折り機構開発を題材に追加で説明をいたします

本テーマは体積、重量を従来比で80%小型化し、価格も80%下げるという
画期的な製品を狙った先行開発テーマです
CS-Tによって先行開発を実施し、技術を確立した後に製品設計に入りました
開発した小型Mdも従来の大型Mdも目的特性は共通に折れる位置の安定性です

直交表パート(L36)にはローラ径、ローラ位置等のごく普通の制御因子を
できるだけたくさん割り付けました
この計画でパラメータ設計を実施しても交互作用の影響で信頼できる要因効果図は得られなかったはずです
また仮に最適条件が正確に把握できたとしても目標のロバスト性には至らないと判断していました

そこで、目的特性を得るまでの様々なCAEの中間計算値を説明因子として
T法パートに割り付け、目的特性と因果関係のある説明因子を検出することを試みたのです
つまり目的特性(折れ位置のばらつき)と因果関係のある説明因子を検出することを実験目的にしたのです
それがわかれば、有効な制御因子を発想できるだろうという狙いです
この狙いであれば直交表実験を最後まで実施する必要はありません
結果的に13行の実施で直交表実験を打ち切りました

ここでCS-Tのもう一つの狙いは、
検出された説明因子から基本機能を定義することですが
これについても事例がまだ不足しています

CS-T法はソニーのウオークマンのように従来にない機能を持つ商品の発想には使えませんが
性能を飛躍的に高める開発には有効であると考えています
どちらも魅力品質と言ってよいと思います
ウオークマンは企画のイノベーション、小型折り機構は技術のイノベーションとなります

TETSU


6095.Re: 品質工学シンポジウム2018 in きょうと
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年10月17日(水) 10時5分
TETSUさん

>CS-T法はソニーのウオークマンのように従来にない機能を持つ商品の発想には使えませんが
性能を飛躍的に高める開発には有効であると考えています
どちらも魅力品質と言ってよいと思います
ウオークマンは企画のイノベーション、小型折り機構は技術のイノベーションとなります

誠にすみませんが、CS-T法で技術革新ができるということの理解ができず申し訳ありません。品質工学会で発表されて反応を得られたら良いと思います。
田口のパラメータ設計の守破離の一つになることを期待します。

6090.魅力的品質と当たり前品質(品質工学) 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年10月6日(土) 19時54分
品質工学の目的は、商品の機能性能の向上と、市場で故障や耐久性を向上することであった。したがって、問題を起こしたときにパラメータ設計の活用で品質を改善することで評価されているのである。医学の世界でも、予防医学より病気を治す臨床医学の方が評価されているのである。
問題を起こさないことは当たり前のことであって、市場ではあまり評価されないのである。
アイディアや発明は評価されるが、アイディアは技術でないので、技術化するのが品質工学だと考えている。

ラジカセは魅力低品質を備えていたが、当たり前品質ではトラブルが発生したことは有名である。
顧客の立場では、魅力的品質と当たり前品質の両立が要求されるのである。


Tetsuさんがスレッド6088で提案されている次の発言が大切である。
>今後の品質工学が進むべき方向は、これまでのような上から目線のアプローチから、技術者の創造性を効果的に引き出す方向に技法を進化させることで、より多くの技術者とマネジャーに有効性を実感してもらうことであると考えています。

6089.品質工学と品質管理の違い 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年10月2日(火) 14時36分
品質管理では、データの「誤差」は「偶然誤差(平均値のばらつき)」と「系統誤差(平均値と目標値の差)」で表される。
品質工学では、データの「誤差」は「必然誤差(理想機能からのばらつきSN比)」と「目標値への感度調整」で表される
必然誤差の中には偶然誤差を含めるが、大切なのは必然誤差は偶然誤差よりも大きく、使用環境条件や劣化など強制的に加える誤差である。
したがって、n個の誤差ではなく、n=1で比較評価できるのである。
スレッド6083でも述べたように、1988年の座談会で、統計学者の竹内教授は統計的な偶然誤差を問題にしているが、田口先生は偶然誤差を考えないと言われていた。

http://kaz7227.art.coocan.jp

6079.62%問題と85%反転 返信  引用 
名前:ちまたの企業統計家    日付:2018年9月8日(土) 14時28分
KAZZさんは62%問題と85%反転についてはどうお考えなのでしょうか?
矢野尊師は森さんを排除する方向に動いていますが、トヨタを始め多くの企業はこの問題についてはほぼ森さんお主張が正しいとの感触を当然のことながら持っています(実際再現していないので)

http://www02.jet.ne.jp/~i-sada/sub04.htm



6080.Re: 62%問題と85%反転
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年9月8日(土) 21時27分
皆さんはノイズの調合や直交表割り付けの比較など熱心に検討されておられるようですが、KAZZは内容が理解できませんので申し訳ありませんがお答えできません。
そもそも、目的機能や基本機能の理想機能についてノイズ評価する場合、N1、N2は反転しないように単調変化で割り付けることが大切で、N1とN2が反転する場合には、SN比を正しく求めることができないはずです。
したがって、申し訳ないですが、ご趣旨が理解できずご質問にお答えすることはできません。


6081.Re: 62%問題と85%反転
名前:PAPAGENO    日付:2018年9月10日(月) 7時52分
超々久しぶりの投稿です。久しぶりに覗いてみると気になる話題があったので。

さてこの問題、「森さんの主張が正しい」と結論するのは早計だと思います。もっとも、直ちに間違っていると言いたいのではなく、結論が筋違いだということです。あるいは結論の導き方が乱暴、と言った方がいいかもしれません。
RQES発表大会で発表された調合誤差因子で研究した事例の83%でN1、N2の効果が反転しているとのことですが、なぜ反転してしまったかの分析が不足していると思います。RQESで発表される事例は正直玉石混交です。機能定義、計測方法、ノイズ因子や制御因子の水準設定等が拙い事例が少なくありません。そのような事例も含めて集計したら、このような結果になっても当然と考えます。
ひょっとしたら、実験条件の設定が拙い場合に反転が起こる可能性があり、技術的に適切な設定がなされていれば起こらないのかもしれません。だとすれば、誤差を調合することの問題とするのは筋違いで、機能定義やノイズ因子設定など実験条件の設定(=実験条件の設計)の問題と考えるべきかと。
どうしても「誤差の調合」という手法の問題にしたいのなら、例えば「機能定義など適切に設定しないまま実験した場合にN1、N2が反転し、再現性にも重大な影響を及ぼすリスクがある」のように問題の範囲をきちんと示すべきと思います。
ちなみに、私が自身で経験した実験では(実験条件の設定が稚拙だった習いたてのころは別として)N1、N2の効果の反転は見たことがありません。したがって「誤差の調合」という手法を問題にする前に、機能定義など実験条件の設計について考察し、リスクのある事象については注意喚起するのが先かと思います。KAZZ先生が書かれている「N1、N2が反転しないように単調変化で割り付けることが大切」というのはこのようなことかと思います。

森さんの研究の全てを否定しているわけではありません。実験設計がしっかりしている事例でも同様の問題が多発しているのであれば確かに問題です。ですので、RQESの発表事例全体の傾向で論じるのではなく、もっと丁寧な分析に基づいて考察・問題提起してほしいと思います。


6083.Re: 62%問題と85%反転
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年9月15日(土) 11時37分
PAPAGENOさんが書かれているので無駄だと思いますが、ノイズは何かを考えてみたいと思います。
ノイズとは@使用環境条件とA劣化とB偶然誤差(統計的)の三つですが、品質工学では@とAだけを問題にしていてBの偶然誤差は考えていません。何故かというと、市場で問題が起こるのは、1個の商品がトラブルを起こすのですから、n数のようなたまたま起こるような誤差は問題にしていないのです。
偶然誤差は理想機能を乱すものですが、使用条件に比べてははるかに小さいもので、直接トラブルには関係しないと考えています。もしも、使用条件を考えない場合には、n個の製品をたくさん取れば代用できるのですが、評価時間がかかりすぎて無駄なテストになってしまうのです。

1988年に、統計学者の竹内啓東大名誉教授と田口玄一先生との対談(タグチメソッドとは)が行われたとき、品質工学では「偶然誤差」を扱わないことで竹内先生も納得されていました。
統計学では偶然誤差を取り扱うものですが、品質工学ではノイズの中に含めて扱っています。

スレッド6079で問題にされているノイズは、何をとられて評価されたのか明確ではないのでお答えできませんが、ノイズをとっても逆転する場合には、ノイズの選び方でN1、N2が理想機能を正しく評価できるものなのか、N1とN2の差が小さすぎるのか選び方に問題があるのではないでしょうか。コンピュータシミュレーションの場合には、制御因子のばらつきを±〇%で両者の差が反転しないように評価することが大切です。


6087.Re: 62%問題と85%反転
名前:ちまたの企業統計家    日付:2018年9月29日(土) 7時55分
私が残念なのは品質工学側が議論もせずに門を閉じてしまおうと圧力をかけていることです。森さんはHPを見ればわかるように、きちんとすべての情報を公開しています。オープンがディスカッションを行おうとしています。

あと個人的な感触としてなぜ反転や再現しないかを考えたときに、現在の品質工学系のコンサルは基本的には交互作用は再現するかしないかでわかるからとにかくL18のような混合系直交表を使えば良いと強要している点もあると思います。L18は非常に問題が多い直交表であることがすでにわかっています(L12はまだまし)。

発表されたものでこの割合ですから実際にはもっと高い割合で問題が起こっているダズだと思います(普通は失敗したら発表しませんからね)。


6088.Re: 62%問題と85%反転
名前:TETSU    日付:2018年10月1日(月) 9時44分
ちまたの企業統計家様

仰る通りオープンな議論ができないような学会は学術団体として存続すべきではありませんが、
この問題は解決の方向に向かっていくと思っています。

再現性問題についてコメントさせていただきます。
L18は他の直交表に比べてクセが多く、
ただ単に効率的に最適条件を求めることが目的であれば使わない方が良いかもしれません。

しかし、これまでの品質工学が目指していることが、
交互作用の影響を受けにくい機能を考案すること、
さらには交互作用の影響を受けにくい技術的に意味のある制御因子を考案することであり、
その達成度を客観的に評価する技法がパラメータ設計であるとすれば
L18ほどこの目的にマッチした直交表はありません。
この直交表を使って再現性が確保できれば、その技術を信頼することができます。

問題はこの考え方を理解し、賛同し、実践するマネジャーと技術者はほとんどいないことです。
また、このような側面を持つ品質工学を万能技法のように宣伝する推進者も問題です。
世の中に万能な技法はありません。

今後の品質工学が進むべき方向は、これまでのような上から目線のアプローチから、
技術者の創造性を効果的に引き出す方向に技法を進化させることで、
より多くの技術者とマネジャーに有効性を実感してもらうことであると考えています。
技術者とマネジャーが効果を実感できる技法を目指してオープンな議論ができる環境を実現していくつもりです。

TETSU

6086.技術開発と設計の違いについて 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年9月26日(水) 20時11分
技術開発は商品企画や商品設計の前に、先行性、汎用性、再現性を考えて、「技術の棚」を作るものと考えてきた。

このことはタテマエであって、実際には設計段階でも上記3要件が保証されない場合には、設計を中断して部分最適でもよいから技術開発を行わなければならない。
したがって、技術開発の内容は、加工技術や、汎用性の高い機構要素部品や素子など、汎用性の高い「技術の棚」を作って、設計段階で活用することが大切である。その後の設計段階では品質の安定化は必要なく、目標値へのチューニング設計だけでよいのである。

しかし、設計段階でも安定性の保証がない部品やデバイスがある場合には、設計を中断しても「部分的な技術開発」を行う必要がある。

現状では、品質が保証されていない加工技術や要素技術を使って設計を行う場合が殆どであるので、パラメータ設計段階では、ロバストネスの研究を行った後で、チューニング設計で感度調節で設計を完了することが大切なのである。

Tetsuさんが提唱しているCS-T法もその一つである。

http://kaz7227.art.coocan.jp

6084.2018世界ロボット大会でベトナム優勝 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年9月18日(火) 8時9分
政府文部科学省に投稿

毎年開催されている世界ロボット大会で東大が日本代表で参加したが、今年も準決勝でヴェトナムに敗れ、決勝戦はヴェトナムと中国で行われてヴェトナムが7度目の優勝を飾った。
東大の場合、今年はセンサーの安定性が悪く、スタートでボールの受け渡しで失敗したのである。
毎年のことであるが、日本から参加する大学は「安定性」に弱くトラブルを起こして失敗するのである。「性能」だけを狙っているので「ロバスト性」の弱さを暴露してで敗退するのである。
東京大学に限らず、日本の最近参加する大学は、戦略と安定性でトラブルを起こしているのである。今年もセンサーの安定性が悪く、スタート時点で失敗してしまったのである。
ベトナムや中国はロバスト性が高く常に決勝に出ているのである。来年はモンゴルで開催されるが政府も関心をもって大学の指導をしてほしいのである。
品質工学(タグチメソッド)はものづくりにおいて、開発段階でロバストネスの研究を行い、性能はその後で感度調整すればよいと考えている。日本の大学は科学的思考の教育が中心であるから、機能性評価を考える技術的思考の教育が欠如しているのである。困ったことである。文部科学省でも関心を持ってもらいたいのである。
AIやIOTの世界ではロバストネスは考えていないのである。科学を追求すればモノはできると錯覚しているのである。
(論理的思考はノイズに弱いのである)

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6082.品質工学の普及が中途半端になっていないか? 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年9月14日(金) 12時13分
企業で品質工学を実施した事例を見ると機能性評価やパラメータ設計でSN比を活用したものが殆どで、製品の部品の許容差まで決めた事例にお目にかかった事例がない。
SN比は何のために求めるのか。市場でトラブルが起こらないように開発段階で評価することだけが目的ではないのである。
技術開発の成果を商品開発に活かして、商品を構成する部品の許容差を決めることが大切なのだ。
許容差設計の目的はSN比で品質改善を行った後で、コスト改善を行うと同時に部品の規格を決めることが大切なのだ。
最近、データ改竄が全国のあらゆる企業で発生しているが、BtoCは勿論BtoBにおいて生産者と購入者の間で許容差を決めていないので、改竄が起こっているのである。
田口哲学の守破離を考えるなら、重箱の隅を突いた手法の研究よりも田口哲学の原点である品質とコストのバランスを究明した開発研究が必要であると考えている。このことが、管理者のマネジメントの最大課題だと考えている。

http://kaz7227.art.coocan.jp

6077.「気づかせる」ことが大切 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年9月3日(月) 9時49分
先日の関西QE研究会で、「原さんは参加者から問題を解決するテーマが出されたとき、問題が出たことを即座に否定して、結論からあるべき姿から品質工学の考え方を強調してダメ出しをすることが問題である。」と指摘された。このようなやり方では、品質工学の考え方を理解させることはできないと指摘された。
考えてみると田口先生は事例研究から問題解決の本質を説明されて、我々に正しい研究のやり方を「気づかせていただいた」ことを思い出している。品質工学の考え方を一朝一夕に理解することはできないのである。田口の真髄から考えて矛盾するような方法(?)が発表されているが、間違っていると結論することは悟りが足りないのかと考えている。
私はゴルフのスイングのあるべき姿を頭で理解するのに40年以上かかっているが、体で無意識にこなせることは永遠の課題と考えている。

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6078.Re: 「気づかせる」ことが大切
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年9月3日(月) 10時5分
田口先生から「原さんは技術者だから」と「ダメ出し」されたことを思い出す。
私はモノづくりで技術的な方法論を考えて、設計を重視していたので。システムのパラメータ(制御因子)をまず考えてしまっていたのである。まず目的を考えて評価技術で何を測るかは後出しで考えて、試験で設計の良否を考えていたのである。

6075.ノイズに弱い商品が多い 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年8月10日(金) 17時24分
最近、P社のドアフォンを購入した。従来は電源直結式で親機と子機が接続されていたが、新しいドアフォンは無線ランのワイヤレスの商品である。ドアフォンとモニターの間の距離が14メートルしかないのにアンテナの感度が急激に変化する。
メーカの説明では途中に障害物があったら電波の感度が落ちるという説明であったが、世の中には無線ランを使用したパソコンやスマホなどほとんど問題なく使用できるのである。
玄関扉やコンクリートなどの壁の障害物があると電波強度が変化するという説明があったが、これらのノイズに弱い商品を開発していることが問題である。
電波が弱くても使えているから今のところ問題ではないが、モノを作る前に品質を創る開発体制の脆弱性が目に見えるようである。

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6076.Re: ノイズに弱い商品が多い
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年8月12日(日) 10時16分
㈳日本アマチュア無線連盟業務課 御中

最近、パナソニックのドアフォンを購入しましたが、ドアフォンとモニターの
距離は14メートルですが、玄関ドアの開閉の有無でアンテナが1本から3本
に変化します。ドアの内部では3本で利用可能圏内になりますが、ドアの外ドアがの
コンクリート壁に取り付けるとアンテナは1本か2本になってしまいます。
それでも利用可能範囲ですから問題はないのですが、ドアが障害物になっているので
しょうか。障害物のような「ノイズに強いロバストな設計」ができないのでしょうか。

6072.お久しぶりです 返信  引用 
名前:Jajan    日付:2018年8月4日(土) 14時47分
品質工学の手法の進歩についてゆけません。
再現実験で出てきた
Gainが何のことかわからないような、
点数法とか〇〇法とか・・・
品質工学のための品質工学にしてはいけませんね。
技術開発のための品質工学ですから・・・



6073.Re: お久しぶりです
名前:kazz@管理人    日付:2018年8月4日(土) 15時4分
Jajanさん
お久しぶりですね。ご投稿ありがとうございました。
有意義なご提案でしたので削除せず意見を申し上げます。

>点数法とか〇〇法とか・・・
品質工学のための品質工学にしてはいけませんね。

仰る通りです。困ったものですがタグチメソッドの本質から離れた手法が
蔓延っていますが、田口先生が嘆かれることでしょう。
品質工学は、機能を明確にして、たくさんのシステムの中から機能性評価を
してロバストネスの研究をすることですから、加法性のない品質特性で技術
開発など期待できませんね。

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6071.中国深圳(シンセン)のものづくりしない企業の実態 返信  引用 
名前:KAZZ@管理人    日付:2018年7月26日(木) 17時41分
深圳のものづくりはシリコンバレーに匹敵するように騒がれているが、果たして商品の品質が良いのかは疑問である。
中華部品は品質のばらつきがひどく、動作はしても経時劣化で故障に繋がってしまうので、3〜5年持たせるようなプロダクトには向いていないのである。玩具の域を出ないのだ。
金型のノウハウもたまっておらず、成型部品には必ず塗装する必要がありますが、そのあたりのレベル感が分かると深センを使いこなせることができると言われている。

アイフォンなどIDH(設計専門企業)やIOTなど世界中から部品やデバイスを寄せ集めてものづくりする企業が増えてきたようだが、信頼性の高いものづくりは期待できないのである。
スレッド6068で投稿した民間企業のロケット打ち上げ失敗の場合でも評価技術が不足していたためだと考えている。
アイディアだけでものづくりをしたものは、信頼性のある技術化は難しいのである。
ドイツで発明されたロータリエンジンをものにしたのは日本のマツダなのである。
発明は単なるアイディアであって技術ではないのである。品質工学で提案しているノイズに強い評価技術がなければほんまもんの商品は開発できないのである。
したがって、深圳のものづくりはそれほど脅威ではないのである。

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6069.損失関数が経営者に理解されない理由 返信  引用 
名前:kazz@管理人    日付:2018年7月16日(月) 16時9分
損失関数には比例定数の中に機能限界Δ0を超えたときの損失としてA0(円)という金額が関係している。
すなわち、製品の規格は Δ=root(A/A0)×Δ0 で表される。A0は機能しなくなった時の修理費用や廃棄費用と考えればよいのであるが・・・

この考え方は従来の品質管理では考えていなかった考え方である。
従来の品質は、目先で決められた規格値に対する合否の判断であるから、市場に出てからの問題ではなく、製造上の出来栄えの評価であるから、経営者も納得しているのである。これに対して品質工学では、理想機能を考えて目標値からのずれで品質を考えて、将来問題が起こるであろう機能限界(LD50)を超えた市場品質の損失をA0と考えて金額評価を考えたのである。

ところが、経営者の立場で考えたら、社長在任中に発生する損失金額には興味を示すが、いつ発生するか分からない機能限界(Δ0)の損失(A0)など関心が低いのである。原発問題でもそうであるが、廃棄費用のような将来発生する損失金額には関心はあっても、自分の在任中は関係ないと考えて、目をつぶっているのである。
SN比の場合には理想機能からのずれであるが、理想機能は具体的に定義できるし、SN比は絶対値でなく相対値であるから、一応理解したふりをして納得して使っているのである。
損失関数だってSN比の逆数に比例するのだから、絶対値でなく相対値と考えて評価すればよいのである。ただA0の値が具体的に明確でないから、社会的損失を考える場合、品質に対する投資コスト(C)と損失コスト(Q)のバランスを考える場合、将来発生する社会的損失コスト(L=C+Q)を考える場合、経営者は目をつぶってしまうのである。
したがって、技術者が提案してもマネジメントの問題で拒絶されてしまうのである。

しかし、安全設計の場合には、目先の問題であるから、事故が起きた最悪の場合を想定して、安全設計で考えた安全装置などの修理費用をA0と考えれば、経営者にも理解されるはずである。

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