本当の自分て何、本当の自分を見つけたい。 若い時にそう思っていた。
随分長い間苦しんだな〜。 それが解らないと生きていけなかった。
今じゃ解ったような気分で生きている。 少々の事じゃ凹まない自分がいる。
若い人を見ていると、本当の自分が見えたら、 もっと楽に生きられるのにと思う。
もっと人間らしく、 もっと、もっと、自分らしく。
本当の自分
駄目だよ、外を見たっていないからね。 そこにいるさ。 そこだよ、そこ。
泣いて、笑って、生きている自分がいるじゃないか。 誰も私の存在を知らないって泣いている自分がいるじゃないか。
もうイヤだ。 生きたくなんかない。 死にたいよって言っている自分がいるじゃないか。
本当の自分ってその奥にいる。 見ようとしたって見えないよ。 本当の自分は耳で聴くんだ。 心で感じ取るんだ。
昔さ、我が家の近所には殆ど家がなくて、 何キロも先を走る汽車の音が聞こえたものだ。 耳を澄ますと ガタガタン、ガタガタンという規則正しい音が聞こえてくる。
人は遠くのかすかな音を聞こうとすると耳を立てる。 それと同じ。
農村で暮らしていると虫の声が聞こえる。 おや?遠くで松虫が鳴いている。 耳を澄ますと色んな虫の声が聞こえているけど、 そのもう一つ遠くでチンチロリンという微かな音がする。 それと同じ。
自分の中の聞こえない声を聴く。
自分の中から色んな声が聞こえるよ。 でも本当の声はそんなんじゃない。
聞こえている声は波のざわめき。 波を立たせているのが本当の自分。
もっと微妙なんだ。 少しでも雑音がしたら聞こえない。 そんな小さな微かな声なんだ。
それが自分の実体。 人間の本質。 それが見えたら余もう迷いはない。
本当の自分の生命が輝き始める。
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