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電算司令部(雪花日記)
電算司令部 会議室

74式艦隊司令電算機"雪花"の行動記録が綴られる仮想戦記掲示板です。
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23920.アリューシャン演習作戦 返信  引用 
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/6/5(土) 18:18
Size: 100 x 114, 14KB Original Size: 800 x 450, 99KB

こちら第1基幹艦隊、司令長官の皇花。現在、アリューシャン区域における陸海空軍部隊に伝達中。
本艦隊は択捉島単冠湾の寄航を終え、西アリューシャン列島に接近中。

この行動は対欧米ソならびに北極に対する示威行動であり、北方の戦略圏を防備する皇軍の錬度を一層高めるものとしている。陸海空軍がそれぞれ演習を開始するよう求めるものである。
なお、アメリカ軍、ソ連軍、北極軍の前線動向が不明慮であることを念頭に警戒を怠ることなく、訓練を実施するものとする。緊急事態においては、各軍司令部及び上層部の判断を仰ぐものだが、攻撃を受けた場合は各々の部隊の適切な判断に委ねる。以上、伝達終わり。

ふぅ、堅苦しい……。
とりあえず……この艦隊だけだと米ソ北と遭遇してもやられるだろうし、後続の艦隊が来るまで緩衝海域より後ろで航行して……アッツ・キスカに物資でも降ろすことにするわ。

それより、態々読み上げたんだから、ちゃんと各部隊に受信されてるわよね?

http://vorschlag.michikusa.jp/



23921.北方艦隊旗艦"アーカンソー"
名前:アルマ    日付:2010/6/5(土) 19:38
Size: 100 x 114, 27KB

「っでえ?日本軍がアリューシャン近辺で演習する様子だ、と。面倒ねェ、いっそのこと核ミサイルぶち込んで全滅させればいいじゃない、一瞬よ一瞬」

日本軍の演習の様子を聞いたアメリカ軍人型司令電算機、アルマは面倒そうに参謀に言った。
本人としては軽いジョークなのだが、参謀は渋い顔をしている。

「ジョークよジョーク、そんなYouはShockみたいなことになるようなことするわけないでしょ、私だって分別はついてるの」

彼女、アルマはアメリカ海軍の保有する2番目の、全軍から見れば3番目の電算機である。
容姿はまるっきり一番目、アリスと同じであったが、区別のために彼女は髪を長く伸ばしていた。
性格はアリスよりもやや過激気味であり、口が少々悪いのが玉に瑕。

「とりあえず、出撃命令は出るわね。休暇は全員取り消しよ」



23922.百里基地
名前:箕輪大佐    日付:2010/6/5(土) 21:10
Size: 100 x 114, 23KB

「はわわー」

 ほわほわ、はうはうしている男は箕輪貴彦。隣の世界(双月世界)の国・秋津洲帝国の陸軍大佐である。
 現在、秋国と日本の関係はきわめて良好である。日本が秋国を盟主とする環太平洋連合諸国から空軍操縦士を航空留学生として受け入れているのもそのひとつ。
 貴彦は見学所に立った。貸してもらった双眼鏡を覗くと、ちょうど戦闘機が着陸態勢に入っているのが見える。



23923.アッツ島・20軍司令部
名前:マホ中佐    日付:2010/6/5(土) 21:52
Size: 100 x 114, 6KB

マホ「はい、聞こえてますよ。
どーもどーも、この度20軍司令代行として左遷されたマホ砲兵中佐でぇす、送れー」

やる気の全く感じられない声で、無線機に語りかける眼鏡っ娘が一人。
外見からは20代前半位だが、彼女もまた皇花と同じく人型司令電算機である。
中佐で軍司令というのはいかにも無茶だが、そこはそれ、20軍というアッツ守備隊の特殊事情があったりする。要は全く定数に満たない半端者の部隊であり、マホ中佐もあくまで後任が来るまでの代理、と言う事になっていて・・・

マホ「後任が来たらいいんですけどね。ひょっとしたら私の代で20軍がなくなったりして。」
木下「それ、マジで洒落になりませんなあ。大東亜戦争以来、殆ど意地だけで駐留してる部隊ですし」
マホ「相変わらず突然話に割り込みますね」
木下「ども、副司令の木下少佐です。司令が代行なので参謀長とは言いません、
つか20軍にそんな良い部署ありませんので皆さん悪しからず」
マホ「どこ見て喋ってるんです?・・・で、ウチの演習はどうします?」
木下「どうしますって、やるしかないでしょ。海軍さんにサボってるとこ見せられませんし」
マホ「へいへい・・・どーして余計な事するんでしょうねえ。
呑気に国境挟んで冷戦してた方が平和なのに、わざわざ挑発するみたいに演習なんてねえ」
木下「そうしないと軍隊の存在理由を失うからでしょ。
存在理由を見せ付けられた相手はどう来るか知りませんが」



23924.北極連邦空軍総司令部
名前:水無月    日付:2010/6/6(日) 20:52
水無月「これで機材繰りも完成ですかね?…試作君?」

試作「あぁー!また負けたぁ!」
つばさ「へへん。もいっかいやる?」
試作「やってやらあ!」
つばさ「絶対負けないんだから!」

文月「でね、そのダイナマイトが美味しくて美味しくて。」
こまち「美味しいんですか。それは始めて知りましたわ。」
文月「こまちちゃんも一回食べてみると良いよ。」

水無月「もしかして真面目に仕事してたのは私だけ…ですか?」
(今日も司令部は平和であった)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~JAC6N3/


23925.戦艦 飛鳥 艦橋
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/6/6(日) 22:7
Size: 100 x 114, 14KB

「くっくっく。米帝も流石に来ないわね」

 マホの返信を聞いて安心した皇花は、セレブにコーヒーとケーキでおやつの時間を満喫していた。

「作戦参謀、通信参謀。誰でも良いわ、何かコーヒー以外の飲み物持ってきて」
「は、はぁ……」
「あ、変わったものでいいから。早くしなさいよ」

 まだ発見に至っていないが、アメリカ北方艦隊が出撃していることは皇花にも予測できる。しかし、どの規模でどの機会で襲撃してくるかは想像もできない。

「北極のメニューを持ってきました」
「なにこれ」

 無色で特有の臭気を発している液体が、皇花の目の前に現れた。

「お茶です」
「変なにおいがするけど」
「まぁ、航空燃料茶ですから。かの文月が絶賛する飲料水でして、電算機専用の……」

 皇花は恐る恐る口にしてみると、案の定飲めるものではなかった。
 航空燃料茶。それは、禁断の味わいであり、文月専用とも言われている。実際、ただのケロシン(航空燃料/灯油に部類)なのだが。

「げほっげほっ……マホにも送ってやるわ。それから商品改良するように北極連邦空軍にクレーム入れてやるわ!」

http://vorschlag.michikusa.jp/



23926.20軍司令部
名前:マホ中佐    日付:2010/6/6(日) 22:47
Size: 100 x 114, 6KB

マホ「みなさーん、手榴弾の用意は良いですか?ちゃんと糧食から溜め込んでますね?」
木下「光線銃の整備は万全だろうな!?火力演習は平時における最大のイベントだぞ!」

司令部前のグラウンドに、20軍将兵の大半が集められた。
定員に満たない部隊ではあるが、一応最前線に立つ部隊の兵、それなりに屈強な連中が揃っていていかにも頼もしい。
弾帯にヤクルトやジョアをくっつけ、東京マルイなどと刻印された空気銃を掲げていなければ、だが。

将兵の手前、一応木下少佐の言うとおりに挨拶したマホだが、
すぐに後ろを向いて木下を物陰に引きずって問い詰める。

マホ「あんのー、副司令?火力演習だと聞いているのですが・・・実弾は?」
木下「察して下さい、予算が乏しいのです。・・・なあに、最近の光線銃はなかなかデキが良いですよ。
判定も正確に出来ますし、寧ろ演習にはコッチの方が向いてるんですよ。」
マホ「炸裂音は全くありませんけどね・・・ごくごく」

木下「司令、さっきから何を飲んでるんです?」
マホ「海軍さんから貰ったお茶です。何だか灯油みたいな変な味ですが」
木下「・・・つかコレ航空燃料じゃねえのか;航空燃料の差し入れをお茶と言い張る司令にビックリです」
マホ「だってホントにお茶って書いてましたもん。私は北極の電算機と同じで燃料を消化できますし」
木下「あぁ、糧食が尽きた時の為に要らん機能があったんでしたね。糧食が無い時に燃料があるのかとツッコミたいですが」
マホ「まー私だけが味わっても悪いですし、ウチの航空機にも飲ませてあげましょうか」
木下「そんなにあるんですかっ。」



23927.カムチャツカ半島上空
名前:リディア・ノヴィコワ    日付:2010/6/6(日) 22:47
Size: 100 x 114, 15KB

「−異状なし」
 リディア・ノヴィコワは呟いた。
 彼女も人型電算機である。ただ、一般に言う司令電算機とか参謀電算機と大きく違う点がある。それは、本来使い捨ての駒として造られたモノの生き残りであるということだ。
 彼女はそれを不満に思ったことはない。別に、不満に思わないように『調整』されているわけではない。彼女にとって生まれた時からこれが普通であった。他の生き方は想像もしたことがなかったのである。

 日本海軍への対応について、まだ上からの通達はない。リディアは針路を基地に向けた。



23928.戦艦「大和」
名前:村雨    日付:2010/6/10(木) 13:45
日米両艦隊の大規模出撃の知らせは程なく北極にも届いていた。演習ということになっているが、そこから軍事衝突に発展した例などいくらでもある。
真の狙いはベーリング海峡の真ん中に居座る北極の排除かもしるないのだ。

村雨「だからと言って砲弾も満載ではないとはいささか不安ですね。」

参謀「現地で待っていれば補給艦が後から来ます。」

村雨「相手が本気だったらこちらの戦力が集結する前に行動を起こすでしょう。」

現在アリューシャン海域にいるのは大和とその護衛二隻の他に先行した一個駆逐隊に過ぎない。陸戦隊の航空支援下ではあるものの戦力は乏しいと言わざるを得ない。

日米が合同作戦を取るとはまず考えられないものの、万が一ということもある。
村雨「せいぜい防空識別圏に敵が入らないよう警戒をしましょう。今アクティブにいくのはリスクが高すぎます」


23929.アリューシャン演習作戦数日前
名前:箕輪大佐    日付:2010/6/10(木) 22:43
Size: 100 x 114, 23KB

「はわわー、みんな演習がんばってねー」
 ぽわぽわボイスで言う貴彦。
「いや、アンタもだろ……」
 思わずタメ口で指摘してしまう、相馬昌也空軍中尉。
「はうー、そうだったねー」
 ほんわか。

 ほんわかな空気を漂わせたまま貴彦は言った。相馬は航空留学生の一人であり、環太平洋連合在日教導飛行隊の中では古株に当たる。彼も他の同僚たちとともにアリューシャン演習に参加する予定だ。貴彦は、というと環太平洋連合からの演習参加艦隊を視察したのち、アリューシャンに向かう予定であった。



23930.エリゾヴォ基地
名前:リディア・ノヴィコワ    日付:2010/6/10(木) 23:41
Size: 100 x 114, 15KB

 着陸すると、なぜか基地司令が整備兵よりも早く駆け寄って来た。

「ノヴィコワ大尉!」
「なんだ?司令」
 基地司令はリディアがたとえスターリン相手でも同じ態度であろうことは当の昔に承知しているので、咎めない。
「客だ。中華帝国の応竜親王殿だ」
「応竜……」

 中華帝国は双月世界において中国大陸を支配している国である。こちらの世界ではソ連・中国共産党と誼を通じていた。
 応竜公子は中華皇帝の第二子にして、呉王である。奇妙な点は、彼も姉も人型電算機であるということだ。人型電算機を国家相続候補者にするというような国は、今のところ中華帝国以外にあるまい。

「君の同輩だったな」
「……」
 あまりにも境遇が違いすぎるので同輩、と言われるとかなり奇妙な気がする。それにしても、なんのつもりだろうか……



23931.北方艦隊旗艦"アーカンソー"
名前:アルマ    日付:2010/6/10(木) 23:54
Size: 100 x 114, 27KB

「さあて、空母2隻はまだ準備できてないけど、こっちは問題ナッシング。調子乗ってるジャァップに冷や汗かかせてやろうっと」
「あんま刺激せんでくださいよ、一応安定してる地域なんですから」

アメリカ海軍北方艦隊はダッチハーバーより出撃し、アダックの南の海域を遊弋していた。
旗艦アーカンソーを主軸とする水上打撃艦隊は日本艦隊を脅かすように、その存在を秘匿している。
日本側はすでにアーカンソーの出撃を察知しているだろう。

「いっそのことアッツとキスカ艦砲射撃してやろうかしら」
「それはやめてください」



23932.中華人民共和国・第二北京海淀区復興路、八一大楼
名前:中国人民解放軍・軍区司令電算机、Type6&7    日付:2010/6/11(金) 2:50
Size: 205 x 114, 34KB Size: 231 x 173, 33KB Size: 231 x 173, 33KB

「日本軍がまた不穏な動きを見せ始めましたね」
 少年の姿の司令電算机は眉をひそめ、少女の姿の司令電算机は笑みを浮かべる。
「威嚇を含んだ演習だろ? いつもお決まりの。6番さんは、心配性だなぁ」少女の方が微笑して言った。
「私は7番さんほど物事を楽観的に見られないのですよ。何しろ、あなたと違って、器が小さいですからね」少年の方が無愛想に答える。
「そんな皮肉はやめたまえよ。中央軍委は君こそリーダーにふさわしいと判断した。だから、僕は君のことを首長と呼ばなくちゃいけない。しっかりしてよ、首長同志」
「そんな表面的な忠誠は要りません。少し黙っててくれますか、Type7? 考えがまとまらない……」
 神経質そうな眼差しで、Type6はディスプレイに表示されたデータを注視する。
「日本がソ連と戦争を始めれば、我が国もまず間違いなく巻き込まれます。日本軍に、陸からならともかく、海から攻められては、我が国の現在の海軍力ではひとたまりもありません」
「牡丹(Mudan/ぼたん)と苹(Ping/ピン)がいるじゃないか。二人ともTier1だ。あの二人に沿岸部を護らせて、僕ら軍区級Tier1が陸の防衛線を固めれば、日本軍の司令電算機など敵じゃないさ」
「そう能天気だから、あなたは中国最強の司令電算机でありながら、ご自分よりも能力の劣る競争相手に負けるのです」
「その言い方、傷つくなぁ……」
「とにかく、危機感の希薄なあなたと違って、私はとても心配です。牡丹(ぼたん)と苹果(ピンクオ)には、1級戦備で臨むようにと指示を出しましょう」
「僕は?」
「寝ててください、邪魔です。あなたの助けが必要になったら呼びますから、それまでは大人しく私の視界から消えていてください」
「……そうするよ。おやすみっ!」
 Type7は不貞寝した。



23933.アッツ島・20軍司令部
名前:マホ中佐    日付:2010/6/11(金) 21:25
Size: 100 x 114, 6KB

マホ「・・・副司令?演習で使ってる装備って光線銃と空気銃のどっちなんです?」
木下「両方です。正確には空気銃の当たり判定に光線を使ってるんです。」
マホ「・・・」
木下「ほら、空気銃なんて射程も短いし弾道も実銃と違うでしょ。光線銃の判定はその辺を計算に入れてるんです」
マホ「・・・・・・」
木下「・・・かといって光線銃じゃ反動も無いし、撃ってる感覚が余りにも違いすぎます」
マホ「・・・・・・・・・」
木下「・・・いえ、挙動を似せる事は光線銃もできますが市販のオモチャに光線銃なんか無いし高くつくんですよ」
マホ「いい加減に間違えただけだって認めたらどうです?」
木下「だー;これだけ語らせて核心を突くな!」

などとマホ中佐達がアッツ島でじゃれあっている時に、悪い知らせが来た。
20軍で唯一世界屈指の性能を誇る事のできる装備・電波探信儀がアダック島沖を移動する米艦隊を捉えたのだ。

マホ「ほらー、言わんこっちゃ無い!」
木下「普通の移動なら、あんなギリギリを掠める意味なんか無いですよね。これはやっぱり・・・」
マホ「仲良く演習に参加・・・と言うわけじゃなさそうですね。まったく物騒な。
演習なんかいつもやってるでしょうが、これっぽっちで威嚇しないで欲しいもんですよっ」
木下「米領土の間近に一軍を駐留させてる我が国が言えたもんじゃありませんがね。どうします?」
マホ「海軍に抗議して演習自粛を申し入れます。もしくは米軍に加担して無理やり止めさせます」
木下「聞いた自分がアホでした。てゆーか冗談だよな(怒」
マホ「半分冗談です。ここで私までいらん事したら戦争になりかねませんしね」
木下「もう半分が何か気になりますが、賢明な判断です。演習を続行しましょう。
・・・ただし、対艦ミサイルの実弾演習なんか間違ってもしないように。」
マホ「はい、わかってますよ。なぜか存在しない記憶が恐ろしい予言を告げてますし。」
木下「奇遇ですね、俺もどういう訳か、勘違いから戦闘が始まる白昼夢を見たのですよ。」
マホ「副司令もですか。私の夢では発端がキスカの陸戦隊で・・・」



23934.戦艦「大和」
名前:村雨    日付:2010/6/12(土) 14:16
カーバー「うっ」

村雨「どうかしましたか?艦長。顔色が悪いようですが。」
カーバー「いえ、大丈夫です。ただ、この海域を通ると自分の艦が沈んだり裏切られたりするような予感がしまして。」

村雨「ああ、あなたもですか。私もグーテンベルク聖書を紛失するような悪寒がすることがあるのですよ。」

カーバー「お互い参ったものですな。」

村雨「杞憂だといいんですけどね」


23935.アラスカ州 プリンスオブウェールズ岬 対水上レーダー観測所
名前:パウラ・ウィルソン少将    日付:2010/6/12(土) 23:1
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「うぅ、さむぅ……ふぇーくっち!」

 気温2度。凍える寒さが北の地を依然と君臨している。この地の寒さが消える日は、きっと地球温暖化の末期だろうか。そんな厳しい環境に、NATO軍の対水上レーダーが設置されていた。
 日が経つにつれ状況が緊迫。そんな北の海で緊張が走るアリューシャン方面に、ある少女が投入された。その少女は独米電算機共同開発に基づいて開発され、ドイツに供与されたアメリカ製人型電算機。米軍名:Pa-1"Pauline"(ポーリン)、独軍名:Paula Wilsonと、少女は呼ばれている。

「ふぅ。アメリカからドイツに移籍したのは良いけど、何かしっくり来ないんだよね……」

 独り言でぼやいたつもりが、観測員たちが絡んできた。絡まれると弱いのは、パウラの姉たちも同じだろう。

「そりゃ、ポーリンはアメリカ育ちだからさ」
「アイリーンにそっくりでたまんねぇな、おぃ?」
「いやアリスだろ」
「違うな。アルマだ」
「レベッカという選択肢はないのかお前ら」
「共同という意味でラインタソを追加で……」
「"シャーリーンはスオミの嫁"の意味が分かったら、サルミアッキ食えよな」
「白昼夢見てた俺涙目……但し、ポーリンは俺の嫁」
「(´゚д゚ `)(´゚д゚ `)(´゚д゚ `)(´゚д゚ `)(´゚д゚ `)」

 あーでもない、こーでもないと、観測員たち。パウラはアイリーンより増量された胸を支えるよう腕組みしてストーブに手を翳して暖まっていると、警報に驚き飛び上がった。
 観測員たちはすぐに警報に対して対応するかと思いきや、パウラのが反動で揺れたのを冷静に注視した。

「パウラを見てないで、状況報告!」
「Fuck'n Pauline!」
「へ?」
「巡洋艦が1隻、小型艦が1……もとい2隻! E-2(ホークアイ)2機殻も同様の反応あり。3隻がベーリング海峡を通過し南下中とのこと」

 これはアルマにも伝達されたが、パウラは特に仕事がない。現状況でのNATO演習は控えるべきか、NATO軍上層部が見解を出していないからだ。
 暇つぶしと仕事を兼ねて、パウラはアメリカ電算機固有のネットワークを通じてアルマとコンタクトを試みた。

「アルマー、あるまぁー? とりあえずデータは検査して送ったけど、もうパウラのお仕事ないんだけど……何かすることない?」

http://vorschlag.michikusa.jp/



23936.臨戦態勢
名前:中国人民解放軍・司令電算机、牡丹&苹果    日付:2010/6/13(日) 11:15
Size: 205 x 114, 46KB Size: 231 x 173, 44KB Size: 231 x 173, 58KB

「1級戦備……」牡丹――中国海軍南海艦隊Tier1――が首をかしげる。「おかしいお、なぜこのタイミングで?」
「Type6に何か考えがあるんだよ」苹果――広州軍区Tier1――が答える。「安心して。もし日本やアメリカが攻めてきたとしても、牡丹ちゃんはあたしが護るから」
「なにガキが生意気なこと言ってるお?」牡丹は憤然とする。「あべこべだぉ。わたしの方が、経験は上だお。ど素人は大人しくお姉さんの言うこと聞くお」
「スペックはあたしの方が上だよ、牡丹にゃん。たとえお姉ちゃんだとしても頼りないから、あたしが護ってあげる」
「勝手にほざいてりゃいいお。……とりあえず、各保障基地と水警区に厳戒態勢をとらせてるお。駆逐艦支隊もいつでも出撃できる。あんたも早く準備しなさい」
「とっくに終わってるよ♪」
「えらいえらい」
「わーい、もっと誉めて」
「誉められたかったら、先輩を敬うお」
「牡丹ちゃんも、えらいえらい」
「それほどでもないお」
「単純……」
「とにかく、気を引き締めていくお。ふざけてると、あっという間に降格だからね」
「はーい!」



23937.北方艦隊旗艦"アーカンソー"
名前:アルマ    日付:2010/6/15(火) 22:1
Size: 100 x 114, 27KB

「なぁにポーリン、ヒマ?あらそぉ、ヒマなら押し事(誤字にあらず)を作ってあげるわよ」

アルマは暇そうな末妹に、ひときわ面倒な問題を押し付けようと思いついた。
出撃の遅れている空母戦闘群の指揮を任せ、日本及び北極への威嚇を行わせるというのだ。
護衛艦は水上打撃艦隊の半分程度しかないのだが、それでどうにかしろという話である。

「うわ、性格悪ッ」
「優秀な奴には最適な仕事を押し付ける。私のポリシーよ、文句ある?」
「自分で言っちゃおしまいですなぁ、私はムーア大佐ではありませんから、あんまりそういうスプルーアンス提督的なことはしないでいただきたい」

参謀にたしなめられて僅かに頬を膨らせるアルマ。
一方の参謀は苦笑しながらも、パウラが空母の指揮権を握ることには異論はないらしい。
かくして、パウラにはダッチハーバーへ直ぐこいという(姉からの)命令がとんだ。



23938.アリューシャン沖(大雑把)の輸送・・・船?
名前:海原河瀬少尉    日付:2010/6/15(火) 23:23
Size: 100 x 114, 6KB

♪なみのぉ〜まにまに〜いのちのはなぁがぁ〜
ふたつぅ〜ならんでぇ〜さぁいてぇいるぅぅぅ〜♪

申し訳程度に小銃などで武装した輸送船、つかどう見ても徴用した漁船です、本当に以下略。
その船の舳先で、一見少女にしか見えないロリキャラ士官がコブシを利かせていた。
この北の海で活動しているにも拘らず、何故かメラニン色素の多い肌をした彼女こそ、
20軍輜重兵連隊漁労隊所属・海原河瀬少尉であった。

漁労隊と言えば聞こえは良いが(?)、要は食料を自給する為にマホ中佐が独断で作った部隊である。任務は要するに魚取って来い、の一言につきる。幸いにも好漁場であるアリューシャン近海からは、いつでも新鮮な海の幸を20軍将兵に振る舞う事ができた。お陰で彼女達20軍の輜重兵は帝国陸軍の悪しき伝統から逃れる事が出来、高い評価の下でのんびりと過ごす事が出来た。平時では。

河瀬「やあやあ、オヒョウにギンダラは今日も大漁だねっ★」
輸卒「アッツの奴等も演習で腹空かしてる頃合でしょうね。明日は豪勢に行きましょうや」
河瀬「あたしらは演習に参加できなかったけど、別に良いよね。毎日が実践だし〜」
輸卒「実戦じゃなくて実践ですかい、わははは・・・確かに軍隊らしからん仕事ですな。」
河瀬「・・・ん、ひょっとして後悔してる?」
輸卒「なんの、腹が減っては戦もできませんやね。輜重輸卒も立派に兵の内ですよ」
河瀬「うんにゃ、そうじゃなくてさ・・・ちょいと魚を追いかけすぎたみたい;」

輸卒「・・・あ、知らない軍艦が。」



23939.ダッチハーバー急行
名前:パウラ・ウィルソン少将    日付:2010/6/15(火) 23:32
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「だから、ドイツ軍のパウラが指揮執るんだって!」

 アルマの押し付けを嬉々と引き受けたものの、現地が受け入れを渋っていた。NATO軍・元米軍所属とはいえドイツに移籍した今のパウラは、中々迅速な対応が望めなかった。

「パウラは陸軍だけど、いいってアルマが言ったんだって!」

 相手はドイツ陸軍総司令部。あまりアラスカで暴れて欲しくないらしく、パウラに行動制限をかけていた。
 だが、パウラは米軍の欧米軍統合化促進の影響もあり、彼らを振り切って演習と不測の事態に望む。

「電算機だから統合任務を任せられるんだって。でも……」

 アルマはOKOKというが、パウラでも心配事があった。

「プログラムとかのインストール……間に合うかな」

http://vorschlag.michikusa.jp/



23940.アリューシャン列島 アッツ島
名前:A.E.C-07"シユ"    日付:2010/6/16(水) 0:22
Size: 100 x 114, 10KB

 33式中型輸送機がアッツ飛行場に舞い降りた。第20軍演習が落ち着いた頃である。
 日本陸空軍の護衛付きで運ばれてきたのは、最新鋭の兵器であった。急務輸送、迅速配備と参謀本部からの言いつけとともに第20軍司令部に運ばれた兵器。

「汝らが、孤島の砦か」

 またもや人型電算機であるが、日本軍内では珍しい機種である。和の趣きが溢れる女は、長い黒髪を軽く靡かせてマホと対面した。

「吾について説明しておこう。今年制式化した、A.E.C-07 シユだ」

 別名、陸軍七号人型司令機"紫苑"。元々、機甲師団指揮を主とする司令電算機として開発されていたが、ドイツ供与電算機技術に不信が生じ、アドルフ派(ドイツ労働党派)の有する人型電算機と交戦の事態に。予算切捨てと軍需計画変更が相次ぎ、陸軍機甲戦術司令機"すめら"(T.C.ex)の後続開発計画が中止となった。
 そのため、2007年に"機甲師団指揮"と"対独電算機破壊"とした高度な単独戦闘能力から、"機甲師団指揮"を除外し"対人・電算機破壊"を視野に入れ、単独おける作戦能力と機動能力を強化した形式が開発されるに至る。

「というわけだ。人型電算機整備担当は……木下といったな。マホに付け加えて1人増えることとなるが、参謀本部命令である。整備を頼む」

 長ったらしいマニアだけが喜びそうな取り扱い説明書を自動的に読み上げ終え話も済むと、すめらが運用していた"試製特乙自動砲"等の装備品を木下に引き渡した。

「投入先が伝達されるまでアッツ配備となる。それまでは、世話になる」

http://vorschlag.michikusa.jp/



23941.エリゾヴォ基地
名前:基地司令    日付:2010/6/16(水) 23:56
「やれやれ……」

 基地司令は整然と並んでいる中華人の兵列にため息をついた。話によると市街地郊外に野営地を作っているらしい。まさか軍団を丸ごと連れてきたわけではあるまいが……

「お騒がせしております」
 パンダの横に居る将軍が声をかけてきた。いかにも煙管が似合いそうな、渋い中年の男である。……パンダ?

「本隊は市街の外で野営をさせております。たかが五千ほどで」
「五千……」
「けして御迷惑はおかけしませぬゆえ」
 パンダがしゃべった。中華帝国の大熊猫型電算機の毛臥龍である。彼もまた、貴彦とはちょっとした腐れ縁であった。


23942.中枢司令車の前
名前:マホ中佐    日付:2010/6/18(金) 21:11
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マホ「ども、20軍司令代行のマホ中佐です。へー、シユさんて仰るんですか。・・・じゃあ言いにくいから、ここではしゅーたんね」
木下「いきなり友達扱い!?」
マホ「いいじゃないですかー、私一応司令代行ですよ?郷に入れば郷に従えって言うじゃないですか、20軍はこうなんです」
木下「(無視)・・・あー、宜しくシユさん。20軍副司令の木下少佐です。つか襟章も肩章も見えませんが、貴官の階級はどうなってるんでしょうか」
マホ「あれじゃないですか、ほら単独戦闘能力に特化した電算機って事はヒミツの特殊部隊かなんかで階級を秘匿してるとか」
木下「変な設定つくりなさんな・・・と言えないのがいかにも戦闘板だなあ;」
マホ「はいはい、メタな感傷に浸るのはこれまで。どちらかと言うと副司令に御用があるみたいですよ」

そう言うマホ中佐は、いつの間にか着替えていた。いつものチェコ式を目指して失敗したような軍帽が何やらゴツい鉄兜に代わり、
軍装の上に近未来的な鎧を着込んでいる。所謂「陸戦防御帽」と「陸戦胴衣」である。

木下「その格好だとすめらちゃんに似てくるような気がするから不思議ですね。ちょうどいいや、特乙も持ってみます?」
マホ「ヤです。つか戦術司令の訓練をしろと言ったの副司令でしょ。狭い装甲車でそんなのどうしろと」
木下「冗談です。・・・さてシユさん、ご覧の通り只今演習中でね。整備はこの後になりますのでご了承をば。
暫く退屈でしょうけど、なんでしたら戦術司令演習でも見ていきます?大人の事情で機甲戦術司令機はポシャっちゃいましたが、
何も戦車の為だけに戦術司令機があるわけじゃないんですし。」



23943.アッツ島 第20軍司令部
名前:シユ    日付:2010/6/17(木) 22:0
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「しゅーたん? ……友、か?」

 "友達"の単語に違和感を感じたシユは、眼を細めてマホと木下を見た。
 一々、国語辞典のデータベースに自動検索をかけては瞬時に理解するものの、それは"すめら"と同じく少々不憫であろうか。

「吾の階級は今のところない。稼動試験において想定値を上回れば、階級や正式な型番をもらえるだろう」

 制式化も緊急投入に間に合わせだけの仮手続きらしかった。そんな諸事情も説明した後、シユは現時点で公開できるデータを見せた。改良が施された日特工業の試製特乙自動砲の解説と、シユについては第20軍・カナガ島守備隊兵器(緩衝地域浸透戦力)とする通達電文が確認できた。

「アリューシャン防衛のため調整終了次第、カナガ島の偵察を行うこととなる。それまでは、私も演習に参加しよう」

 演習用の試製特乙自動砲は、実弾を発砲しない以外に基本は変わらない。バイザーの外部視覚情報と連動し、従来比の倍以上という精度を上げていた。

「本土で即戦には対応できるようにしてもらっている。第20軍の錬度を参謀本部に送る必要もある、構わないだろう?」

 刺客なのか、戦力なのか謎なシユ。少なくともジョーカーであろうことは推測できることだろう。

http://vorschlag.michikusa.jp/



23944.エリゾヴォ基地
名前:リディア・ノヴィコワ    日付:2010/6/19(土) 20:31
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基地の中に天幕が一つ張られている。周りの兵士の様子からして、応竜の本陣らしい。
天幕に入ってすぐに見えたのは老人と若い男性。
その奥、椅子に座った少年の脇に女性が二人控えているのが見える。側近であろうか。

「我が応竜である」
 少年が言った。

「……リディア・ノヴィコワ」
 リディアが返すと、応竜はこくり、とうなずいた。

「何の用だ」
「親睦を求めに来た」
 真顔で言う。老人のみ、涼しい顔をしていた。



23945.エリゾヴォ基地
名前:相伴衆    日付:2010/6/19(土) 21:20
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 天幕の中にいる他の人々は相伴衆という応竜の側近であるらしい。

 女性のうちの一人が、笑顔で言った。
「わたしは周寧林。よろしくね」
「賀鏡水だ」
 もう一人が寧林とは対照的にぶっきらぼうに言った。

 若い男が咳払いをする。
「こほん、軍師を務めさせていただいている温兎帆と申します。公子は航空戦力に興味をお持ちでして……」
 老人がニコニコとして言った。
「胡鍾石じゃ。どうかなお嬢さん、腕前を見せてもらえんかの」
 応竜を見ると、こくりとうなずく。
「……いいだろう」



23946.中枢司令車にイヤイヤ乗りつつ
名前:マホ中佐    日付:2010/6/20(日) 20:33
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マホ「カナガ島"守備隊"?参謀本部も冗談が好きですねえ」

シユの説明を半ば聞き流しつつ、接続コードの繋ぎ方などを簡単に説明したマホ中佐が中枢司令車に潜り込みながら呟いた。
カナガ島はアリューシャンにおいて日米の国境線に置かれた「緩衝地域」の向こう側にある。・・・つまり、米国領。
当然、20軍はそんな所の守備隊なんぞ持ってない。
マホ中佐には、手に入れてもいない領地を恩賞として与えた織田信長以上に無茶な話に聞こえた。
腹が立つ以前に、ここまでふざけていると笑えてくる。

ニヤけているマホ中佐を外部から眺める木下は、逆に真剣な顔で、
木下「そういう事もあるでしょう。一応陸軍はアリューシャンの領有権を主張してるんですし」
マホ「世の中言ったもん勝ちですよね〜。どう考えても通らない話ですけど」
木下「寧ろシユさんの任務が冗談に聞こえますね。演習を警戒して米艦隊が動いてる状況で、これ見よがしに偵察。
殆ど威力偵察ですよ。喧嘩売ってるとしか思えないんですけど」

既に演習は始まっていた。マホ中佐の頭の中にはアッツ島の膨大な地形データ・気象データ等が入ってくる。
演習に参加している部隊に指示を出しながら、それでもマホ中佐は雑談を続けていた。
本部部隊が奇襲を受ける可能性において海軍より遥かに高い前線司令部の電算機は、
接続中も体を動かす以外の事はできるようになっていた。

断じて仕事をサボりたいマホ中佐の思惑は関係ない。
断じて漫才を続けたい木下副司令の手は入っていない。
大事な事なので似たような事を2回言いました。

マホ「うん、まさに陸軍のジョーカー(切り札)ですね」
木下「は?」・・・あ、そんな噂が流れてましたね。シユさんの事だったんですか」
マホ「いやぁ、今となってはジョーカー(愚者)は参謀本部のような気がしますよ」
木下「・・・ちょいと乱暴な試験ってところでしょうね。階級も何もない試験機が偵察に失敗して米軍に破壊されようがナニされようが、
陸軍はシラを切り通せますからね。」
マホ「・・・電算機がタダの兵器とは違うって事が、まだわからないんですかね」
木下「・・・司令、重い話しながらニヤけない。こっちが凄く不安なんですけど」

悪い事考えてる顔だ。木下はそう思った。



23947.警戒飛行
名前:BlueSky-1    日付:2010/6/23(水) 23:21
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「こちらBluesky、現在異常なし。どうぞ」
『了解したBlueSky、もう少しで進出限界だ、まあ大丈夫だろう』

アメリカ空軍の戦闘機が、鉛色の空を切り裂いていく。
演習を警戒し、最前線を常に警戒している彼らの翼は、最新鋭戦闘機F-22S。
通常のF-22よりも高い機動性を持つ機体であり、エース部隊を中心に配備が進められている。

「妙なのが来なければいいが」
『ああ』



23948.北極連邦空軍総司令部
名前:水無月    日付:2010/6/24(木) 23:57
水無月「文月、クレームが来てますよ。」
文月「えー。何に?」
水無月「“お茶”だそうです。」
文月「だってあれは…変えようがないもん…」
水無月「仕方ないですね。努力すると返信しておきましょう。」

試作「だぁぁぁ…」
こまち「勝ちましたわ。」
つばさ「指令は弱いねー」
試作「こまちはともかく、つばさには言われたくなかった…」

水無月「…平和というか何というか…」
http://www7a.biglobe.ne.jp/~JAC6N3/


23949.環太平洋連合第零艦隊『焔皿』
名前:瑪瑙つつじ    日付:2010/6/26(土) 0:14
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「こちら第零艦隊先衛『焔皿』、現在座標XX,XXで第1基幹艦隊に追随中ですー」
 桜花提督にそっくりな顔の彼女は、瑪瑙つつじ。日本海軍より秋津洲海軍に供与された司令電算機である。

 ほわほわ貴彦は「はうー、がんばってねー」と言ってさっさと北の空に消えてしまった。もう一人の電算機の方にあいさつをするのを忘れたのか、無視したのか。たぶん後者ではない。なぜならば、後方の駆逐艦『平戸』に乗っているほうは彼の形式上の『弟』なのだから。

「こちら第零艦隊『平戸』。信号を確認した」
 今回はつつじの副指揮を務めることになっている彼こそ、秋津洲の新世代を代表する司令電算機『陽ノ護 黒河』であった。



23950.西キスカ沖 第1基幹艦隊
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/6/26(土) 17:54
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「艦隊変針。方位3-0-0」
「了解、針路変更。方位3-0-0」

 米軍を北に釘付けさせるためにはこの演習が手っ取り早いと、皇花は一人考えていた。油喰いで後方指揮を主とする第1基幹艦隊が北の海に出てきたことに意味を成すように、堂々とキスカ沖に現れアッツ方面へ針路を変えた。

「環太平洋連合、第0艦隊もちゃんとついてきてるわね。今度は北極の面を拝みに──」

 皇花は、言葉を詰まらせた。寝た子を起こす真似は控えるべきであることは重々承知。しかし、米、北極軍の動向が不明慮であり、アメリカ側から仕掛けられれば敗走の他に手段はない。それも生き延びられれば、の話だが。

「まぁ、早めに連絡がつけばこちらのものだわ。アメリカ海軍と北極海軍がこの北に顔を出すようになれば上出来ね」
「長官。北極空軍より"努力する"との返信が来ております」
「改良したらサンプル送るように言っておいて」

 何時までも平和な時間を与えてはならない。米北ソに貴重な戦力や軍需を破壊されたため、これ以上の埋まらない戦力差を見過ごすわけにもいかないのだ。

「平和ボケもこれまでね。不測の事態に備えて、解除指示があるまで皇軍第1基幹艦隊と環太平洋連合第0艦隊ともに第1配備(戦闘配置)へ移行! "敵"哨戒及び偵察機を発見次第、報告。艦隊見つけたらなおの事よ!」

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23951.キスカ沖
名前:河瀬少尉    日付:2010/6/27(日) 21:31
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河瀬「で、知らない軍艦って?」
輸卒「え、なんでしたっけ?・・・ああ、時間経ち過ぎて忘れてましたw」
河瀬「アンタねえ・・・気持ちわかるけど。」

さり気に中の人に悪態をつきつつ、河瀬は白い闇の水面に目を凝らした。
周辺海域は深い霧。この辺りでは別に珍しくも無く、電探を持たない徴用船であるにも拘らず
河瀬も輜重輸卒達も涼しい顔をしている。ずっとアッツ・キスカ間で漁をしている彼らにとって
濃霧での操船など、自分の部屋で目を瞑って移動する程度のもの。面倒だが不可能ではない。

河瀬「・・・見えた!つかデカっ!」
輸卒「ありゃ、蜃気楼じゃなかったんですかい。こんな所に戦艦とは珍しい。」
河瀬「そいや海軍さんも演習するってマホさんが言ってたねえ・・・いやいやちょっと待て、これホント珍しいよ!」

河瀬少尉達が眺める先に、戦艦飛鳥の巨大な影が霧に包まれていた。
海軍の中枢たる第一基幹艦隊がアリューシャンなどという僻地に来る事は結構珍しく、
まして河瀬少尉達の様な陸軍、しかもてんで後方の部隊が鉢合わせする事など普通はありえない。
木造船で電探にひっかかりにくい陸軍徴用船と他の艦との連絡に忙しい飛鳥、さらに
濃霧や日米双方の電波妨害などなど、様々な幸運(悪運?)が重なった結果のニアミスだった。たぶん。

河瀬「えーと・・・挨拶しといた方がいいかなあ」
輸卒「でしょうな。我がボロ艦を御覧なさい。どう見ても不審船です、本当に(ry」
河瀬「いやそうじゃなくて、漁場を荒らさないで欲しいなあと」
輸卒「そっちかい!流石に諦めた方がいいんじゃないですかい?本来海の上は海軍の管轄ですし」
河瀬「むー、次の漁ではここで大物狙いたかったんだけどなあ。じゃあ海軍の周波数知らないから適当に」
輸卒「はいな、陸軍の宣伝用周波数で挨拶しましょう。流石にこの周波数なら海軍もご存知でしょう」
河瀬「アメリカも北極もご存知だけどね・・・ども、20軍の漁労隊でっす。すいません、ちょっと通りますよ(AA略)」



23952.戦艦"飛鳥" 甲板
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/6/28(月) 20:30
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「速度そのまま。米海軍は確認できないから、ひやひやするわね」
「長官。朝霧、潮05が浮遊物を目視したとの事……」
「浮遊物? 遭難者でもいたの? 見てみるわ、どうせ通るでしょ機雷じゃあるまいし」

 子供用の戦闘胴衣を着け、嬉しそうに甲板に飛び出た皇花。扉を抜けるとそこは──。

「濃っ!? 真っ白じゃないの! ねえ! 真っ白!?」

 距離的には1kmほどに狭められている濃霧によって、皇花の視界は白で覆われた。とはいえ、双眼鏡を両手で持った皇花は、必死に浮遊物を我先に見つけようと海面に眼をやる。

「見つからないわ。減速!」
「げ、減速ですか? こんな時に何考えて……」
「浮遊物見ないと気がすまないの! 米兵だったらイングリッシュで投降勧告出してやるんだから」

 米兵なんているわけないぞ。偽装船だったらどうするんだ。と参謀一同は皇花の後ろで毒づいていた。案の定、脅威ではなかった報がもたらされる。

「報告! 陸軍の第20軍漁労隊の漁船であるとのこと! 通信が……」
「魚積んでるのね? なら停止するわ! 後続の第0にも伝達して。補給を早めるわ。それから、漁船にこう返しなさい」
「は……」

 カリスマ溢れる返事かと思えば、これまたトンチンカンなものだった。

「通りたかったら、積荷の魚を置いてい──」
「どこの悪い関所ですか」

 これは流石に訂正され、補給活動(食事的な意味で)に協力してほしいという旨が伝えられた。早まった皇花は、漁労隊の返事を待たず第0艦隊の面子を飛鳥に来るよう呼びかけた。

「スケソウダラなら、フランス料理ね。アリューシャン海老なら、エビフライよ! えっびふっらい、えっびふっらい♪」

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23953.アリューシャン 日本勢力海域 北極海軍攻撃原潜「潮津波」
名前:クラーク・ウォーデン大佐    日付:2010/6/27(日) 22:45
ソナー『ソナーより発令所、目標大型艦機関停止。護衛艦は減速後定常円旋回に入った模様。速力8ノット。』

ウォーデン「波を静める行動か?我々も減速、絶対速力2ノット。上げ舵5度、深度400につけろ。気付かれた様子は?」

ソナー『ありません。我が方に向かう艦なし。』

ウォーデン「こんなところで停船とはなんのつもりだ?」

 戦艦「飛鳥」の前方約20kmの海中に、潜水艦「潮津波」は潮流に流されない程度の速力で耳を澄ませていた。もともとこの辺りの公海は各国の潜水艦が跳梁跋扈して諜報活動にいそしむ桧舞台となっており、「潮津波」も北極海軍が派遣してピケットラインを張っている数隻の潜水艦のうちの一隻であった。

ウォーデン「ソナー、目標に動きは?」

ソナー『もう一隻停船したようです。それに不鮮明ですが、何か数トン程度のものが下ろされたような音がしました。内火艇かと思われますが、雑音が多く人工音かも不明です。』

ウォーデン「貴様の言うことだ、信じよう。下ろされたのは一つだけか?」

ソナー『アファーマティブ。一つしか音は拾えませんでした。』

ウォーデン「事故というわけでもないか・・・こんなところで旗艦変更か?」

 相手を探る手段が音しかなく、距離があるためにノイズも多く混じっている潜水艦で洋上の様子を把握するのはベテランの水測士と言えども難しい。もっと遠い距離から音を聞きつけて接近したはいいのだが、肝心の目標が何をしているのかがさっぱりわからない。
 任務は情報収集であるため、このまま追尾して音紋の収集などを行っていればいいのだが、常識的な判断から外れた動きをされると潜水艦側としては不安になる。

ウォーデン「くそ、このまま動きがあるまで静寂航行に入る。晩飯のエビフライは中止だ。」

副長「どうせ出来合いをスチーム加熱調理器で温めたものなど食えたものではありませんからね。誰でしょう、油鍋もないのにエビフライを潜水艦に載せたのは。」


23954.北極本土 演習場
名前:    日付:2010/6/28(月) 12:0
 アリューシャンから遠く離れた北極本土の演習場。夏が近づくにつれ、気温が零度を超す日も多くなり、氷の上に出ても随分と過ごしやすい季節がやってきた。
 日差しが降り注ぐ中、無数の鋼鉄の城が一面に敷き詰められている。第二次雪原戦争以来始めての陸海軍共同大規模演習が行われるのである。集合した兵の目には生気が漲っており、以前の敗戦などなかったかのように堂々としている。

建「諸君、この地がアメリカ人の靴で踏みにじられ、我々の無力をかみ締めさせられたのは、僅かに数ヶ月前のことだ。諸君らの中にも、アメリカやEUと前線で戦った者も大勢いるだろう。あの戦いで、私は、我々はより強くなくてはならないことを認識した。本日の演習は、その強い北極の第一歩であり、北極軍いまだ健在であることを諸外国に示す絶好の機会である。 諸君らの双肩に北極の未来がかかっていることを忘れず、鍛錬に励んでほしい。」

霧雨「あー、事前に消費する弾数を書面で通達しておいたけど、気が変わったわ。突然の話ではあるけど、予定量の3倍の弾薬と標的を用意したから、存分に撃ちまくりなさい!」

============================

霧雨「おー、響いてくる響いてくる。さすがに贅沢に使えるだけあって撃ちまくってるわねー。」

蓮「演習統制官の方は文句を言っていましたが・・・問題はありません。」

霧雨「まーそりゃアタシだって曲がりなりにも電算機よ。演習に必要な兵站程度、問題が出るか出ないかなんてすぐ分かる。アタシが承認した時点で問題が出ないことは確定してんのよ。」

蓮「あら。と、いうことは弾薬を増やしたのは霧雨さんではないので?」

霧雨「アタシは火力馬鹿かもしんないけど、いっつもアタシのせいってわけじゃないわ。今日の原因は建よ。」

蓮「はぁ・・・何か理由が?」

霧雨「あっち見りゃわかるわよ。」

 霧雨が指差した先には、高級士官用の個人天幕があった。陸戦は専門外だから、と演習監修を霧雨に任せ、その後建は出てこないのだ。

蓮「建さん? おじゃましますね。」

 蓮が入り口の幕を開けると、中が思いのほか暗いことに気付く。照明は備え付けてあるのだが、どうやら使用していないらしい。強い照り返しになれて明順応していた目が暗さに慣れ、中の状況が分かるようになると、

蓮「あのー、大丈夫でしょうか?」

建「・・・・・・一人にして・・・今は。」

 建は、この世の終わりがやってきたかのように絶望の面持ちで机に沈んでいた。周囲を無差別に侵食していきそうな紫色をした負のオーラが一面に漂い、話しかけるな、ほっといてくれ、と主張している。

蓮「失礼致します。」

霧雨「アンタでもそうやって後じさりしたくなるんだから、相当のもんでしょ。だから外に出てこないの。演説のときとか死ぬほど気合入れてようやくよ、ようやく。」

蓮「何があったんでしょうか?お医者様を呼ばなくても?」

霧雨「んー?」

 霧雨が気だるそうに長机に脚を載せた。腿の上にUAV管制装置を乗せ、トラックボールで演習の様子を見守っている。中枢装置にアクセスすればもっと大量の情報を一括処理できるはずなのだが、要するに彼女も気だるいのだろう。


霧雨「救いのない終わり方の同人誌読んじゃって、表紙との落差に打ちひしがれたみたいよ。まーアタシも読んだけど、確かに幸せを追い求め続けて、ウソの幸せで塗り固めて、しかし結局自分のせいで幸せを逃してきたことを突きつけられながら滅びる・・・やってらんないわね。そんなわけでアタシもこのテンションなの。」

蓮「はぁ・・・」

 二人のことは信頼しつつも、北極の行く末を心配する気持ちが生まれないでもない蓮であった。


23955.関東軍総司令部への報告書@ 投擲演習
名前:木下副司令    日付:2010/6/28(月) 22:56
ヤクルトとジョアが飛び交い、そのうちタブクリアやサスケ、ゲータレードが混じりだした。
投擲演習は最後にはレア飲料展示会となり、
遂にはマホ司令がギャラクシードリンク、自分がジョーンズソーダを出すに至った。
ご丁寧にも中身が入っていた為に騒ぎは更にデカくなり、将兵達は誰が飲むかで叛乱寸前となった。
結局、勇敢なる某新兵が決死の試飲へと吶喊した後、この演習で初めて衛生兵が活躍した。
司令官権限まで使って押し付けた筈の司令はこの結果に極めて遺憾の意を表明し、
20軍連中は恐らく初めて米露両国へ敵意を持った。わかんない人は奇食の館に行ってみよう。


23956.関東軍総司令部への報告書A 格闘模擬戦
名前:木下副司令    日付:2010/6/28(月) 22:57
今のご時世で白兵戦がどれだけ起きるか微妙ではあるが、
互いの息が臭うほどの至近距離で戦う訓練というものは兵隊の士気を高めるのには役立つらしい。

米国・露西亜・北極と色んな意味でヤバ気な国に取り囲まれている20軍の連中は物忘れが激しいらしく、
格闘戦の訓練を行う度にえぇそんな実戦部隊みたいな事しなくてもとか寝言を言っていやがるのだが、
そんな連中もアラ不思議。貧弱なボウヤが凶暴なる戦闘民族に。気のせいか髪が伸びて目つきが悪くなったヤツもいる。

ま、銃剣術メインの予定が殴り合いと糧食の投げ合いになった、位は大目に見よう。
なお、この演習では参謀本部より供与された試作電算機シユが特に優れた成績を残した事も記しておく。
「彼女」にはマホ司令から「しゅーたん無双」などという有難(迷惑っぽ)い仇名を追加された。
シユと20軍との関係はうまく行きそうだ。またしても衛生兵が大活躍したが。


23957.関東軍総司令部への報告書B 司令電算機試験
名前:木下副司令    日付:2010/6/28(月) 23:16
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最後にマホ司令の電算機能をたぶん初めて使った、模擬電算演習について記す。
マホ司令が接続した陸戦中枢電算機の司令通りに実際に部隊を動かし、齟齬がないか確認するというものだが、
結果を先に言えば「中枢電算機に」問題は無かった。
接続中にマホ司令が暴走することもなかったし、兵達が地図に無い場所を歩かされる事も無し。

問題は中枢電算機と接続する為に極めて狭い装甲車に、あのマホ中佐を押し込める必要がある事であった。
知っての通り、中枢電算機と人型電算機の接続時に非常事態が起きた場合に備え、前線指揮用の電算機は自ら
接続を絶つ事ができ、更に接続中も意識を保つ。このため、長時間の接続に飽きっぽい司令が堪えられずに
バックレる場面が続出、演習は度々中断された。最後は衛生兵が薬物で意識を低下させてどうにか終了。
この演習での最大の功労者が衛生兵というのも如何にも20軍らしい。
それにしても、海軍電算機の不自由さも理由があっての事なのか。何にせよ、電算機は更に改良の余地があるだろう。

マホ「酷いですよ副司令〜」
木下「酷いのはアンタだアンタ!司令官が逃亡すんな、
シユさんがいなかったら20軍一同ヤル気ダダ下がりでしたよ!」
マホ「だってー中枢司令車の座り心地悪すぎるんですもん。
接続中は体を動かせないし、床ずれができるかと思いましたよ」
木下「それで接続を自ら切る、までは大目に見ますけどね、逃げるこたぁないでしょ!」
マホ「でもでも、最後の追いかけっこも演習になったでしょ?」
木下「薬物の治験にはなりましたね。さぁこの辺で休憩、メシにしましょ」
マホ「それなんですけど、かわせちゃん遅いなあ・・・」



23958.アッツ島
名前:シユ    日付:2010/6/28(月) 23:35
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「汝ら、どこまでついてくるつもりだ……」

 糧食を刺し撃ち抜き、ドサクサに紛れて絡んでこようとする兵士に容赦なく蹴りを入れた。何度も何度も。なんどもなんども。
 しかし、第20軍兵士は恐ろしくも、大半がこう口にしただろう。「ありがとうございます。我々の業界ではご褒美です」、と。"しゅーたん無双"がまるでK@EI某3つの国の士心ゲーのような暴れっぷりだったのか、意外と好評であった。

「流石に吾も鍛錬が足りぬな」

 1個大隊以上の強力な機動力との概念設計されたシユは、文字通り参謀本部の要求仕様通りの結果をたたき出した。皇花、シユと陸海軍の最新鋭人型電算機開発の熾烈な記録争いが十分伺える。
 マホともそれなりの仲、というより状況把握が進んだらしく第20軍とアリューシャンの防衛に関しても着々とデータを集めていくシユ。参謀本部はこの指揮系統の乱れに頭を抱えていたが、今回も不問にすると決め込んでいるのか特に何もなかった。

「さて平和なうちに食事でも……」

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23959.アッツ島
名前:箕輪大佐    日付:2010/6/30(水) 21:50
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「はわわ−」
 貴彦は飛行機を『降り』空を舞った。もちろんパラシュートなど不要である。ぐんぐん近づいてくる海面であったが、相対速度はゆっくりと落ちていく。やがて秋津一のほわほわ男は波の谷間を動く歩道に乗っているように滑り出した。

「あふー。このへんでいいかなー」
 百キロも滑ったころに、貴彦が霧の中をきょろきょろ見回す。今のところ、敵意のある気配はない。そりゃそうだろう。
 待ち合わせの相手はすぐに来た。 

「がおー」
「ぐあおー」
 波を蹴立ててやってきたのは有鱗目に属する大型海生爬虫類。と、その背中にはライオンが乗っている。どちらも光繁の使い魔であった。もささうるすのハイレディンとらいおんのアーサーである。

「はわー、ハーちゃんとアーサー君」
「がおぉー」
「ぐあおおおー」
 元気にあいさつをするあにまるs。現在、この北太平洋でおそらく最も奇怪なコンビである。
「じゃあ行こうかー」
「がうっ」
 貴彦がハイレディンの背中に乗ると、ものすごい速さで海生爬虫類は泳いでいく。
 一時間もすると、霧の向こうに島が見えてくる。アッツ島だ。

「そろそろいいよー」
「ぐおおー」
 海生爬虫類は体をばねにして背中の哺乳類二体を島に向かって放った。
 らいおんは貴彦を背中に乗せて浜辺に軟着地する。

「いってきまーす」「がおー」
「ぐあおー」
 海生爬虫類はヒレを振って見送ると、北太平洋の深淵に消えた。
 霊長類を載せた食肉類はとことこ歩いていく。まもなく霊長類の同類と出くわすはずだ。



23960.領域境界
名前:アルマ    日付:2010/7/1(木) 20:30
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日本艦隊が謎の騒ぎを起こしている最中、北方艦隊主力は領海ラインギリギリまで進出していた。
相変わらず空母部隊は手間取っているようであり、アルマは青筋を浮かべながら肘掛をこつこつと指で叩いている。
パウラはきっと後でアルマにあれされてなにされてこれされるであろう。

「・・・・」
「そりゃあ司令、隠密に動いていればよほどのことがないと気づかれません、北極の潜水艦も今は日本艦隊を追っかけてるでしょうし」

参謀は何も起きないほうが普通だしそれがいい、と考えていたが、アルマは派手なほうがすきなのだ。
何か起こったほうが面白い、と考えるはた迷惑な存在である。
そんな彼女が面白半分に何か命令する可能性はゼロではない。

「そうだ、日本側に一発主砲ぶっ放せばどうかしら。どうせ届かないし」
「いけません」
「いーじゃないのー(´・3・`)」

やっぱりである。
参謀はスタンガンの用意を始めようと心に誓った。



23961.内火艇から飛鳥へ
名前:河瀬少尉    日付:2010/7/1(木) 20:51
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河瀬「うんにゃ、ギンダラはタラと言うよりホッケに近い種類ですよ?」
輸卒「また無茶振りですな。」
河瀬「しー、レスの間隔が開くようになったんだから文句言わない。」

アッツの20軍が今日の演習を終え、鎮静剤を脳天にブチ込まれたマホ中佐が意識を回復した、丁度その頃。
海軍が横付けしてきた内火艇から飛鳥に移乗した河瀬達は、皇花のどこか妙な質問に答えていた。
階級や状況を考えると、内火艇に乗って来た将校相手に話せば済むことではあったが、河瀬達の船に積んであった魚・・・
今日一番の大物オヒョウがトドメを刺しきれずに甲板の上で暴れだして大騒ぎとなったために話どころではなくなり、
ぶっちゃけ河瀬といつも傍にいる輜重輸卒一名だけが飛鳥に逃げてきたのだった。酷い船長だ。

河瀬「魚を分けろって?うんまあ、幾ら私らの漁船…」
輸卒「輸送艦。」
河瀬「もとい、輸送艦が小さいつっても一応船団組んでるからね、全部あわせたらトン単位の漁獲高になってるし・・・ねえ船員さん、いいかな」
輸卒「だから輜重輸卒ですって。いい加減軍隊用語に慣れろっ」
河瀬「ごめーん、今でもまだ『ででで帝国』での癖が抜けなくって」
輸卒「そのネタ通じる人、たぶんこっちでは一人しかいませんって」
河瀬「向こうでは最後にマホさんの名前を出したら、その一人がちゃんと反応してくれて嬉しかったな」
輸卒「話を戻せ。・・・ま、艦隊全員と20軍総員に晩飯を振舞っても十分お釣りがでますやね。尤も、ウチらの備蓄を考えなければの話ですが」
河瀬「むー、次の漁まで暫く缶詰生活かあ・・・マホさん怒るかなあ」
輸卒「そこはそれ、我等が司令の性格を考えて動きましょうや」

輸卒は人差し指と親指で輪を作った手を少し掲げた。言わずと知れた下衆なサイン。
河瀬もニヤリと笑って応じる。

河瀬「え〜、基幹艦隊の皆様、文字通り魚心あれば水心と申しましてね、陸海軍の仲も持ちつ持たれつと言う事で・・・」

揉み手をしつつ、価格交渉に入る河瀬少尉。
叢雲世界の大国間を舌先三寸と銛一本で渡り歩いた、元外交官兼漁師の本領発揮であった。



23962.アッツ島・20軍司令部
名前:マホ中佐    日付:2010/7/1(木) 21:49
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マホ「いやあ私らだけで盛り上がって、かわせちゃん達怒るかなあ」
木下「遅刻した漁労隊が悪い。いいじゃないですか、
向こうは向こうできっと美味しいカレーでも振舞われてますよ」

河瀬少尉達が飛鳥で一匹200kgの大物オヒョウの競りに入り、価格表記に魚市場の符丁を使った為に混乱に拍車を掛けつつ
ちゃっかり一尾50万円の高値(注:かなりボってますw)を挟んで陸海軍の攻防が続いていた丁度その頃。

アッツ島のマホ中佐達は帰ってこない河瀬達を待って腹を空かせていた・・・なんて事は全くなかった。
他のアリューシャンの島々と同じく、アッツの沿岸だけでも結構な漁場なのである。
島内にたくさんある湾に仕掛けた刺し網には、この時期にアメリカイチョウガニ・・・英語名ダンジネスクラブやホッカイシマエビが掛かり、、
更に抜かりの無い輜重兵連隊はウニやホヤの採集、牡蠣や昆布の養殖まで手を広げていた。
結果、量は兎も角、種類では沖合いでギンダラやオヒョウを追いかけていた河瀬達よりも豊富な海の幸を堪能していたのだった。

マホ「それにしても、連合艦隊の総旗艦から通信が入った時はびっくりしました」
木下「海軍の演習は相変わらず派手ですねえ。ずっと昔に同じ基幹艦隊の陸奥が来たような気がしますが、まさか飛鳥が来るとは」
マホ「う・・・また嫌な謎記憶が。副司令、地対艦ミサイルはしっかりと封印してますよね?」
木下「そりゃもうバッチリと。どうせこんな島に侵入者なんて来ませんしね。」
マホ「そうですよね〜、あはは・・・って来てるし!」

マホ中佐が傍にうっちゃっていた陸戦防御帽の上の方についている光波受信装置が激しく点滅した。
司令専用の通信機を兼ねるこの機能満載の鉄兜が、マホ中佐にしかわからない符丁を点滅で示す。

マホ「アッツ島西方、ランゲル岬付近に未確認生物複数が海上より接近・・・って何ですかこれ?」
木下「はて、おかしいのは中枢電算機か司令の頭か。言うまでもないですよね」
マホ「そうですね、副司令の頭と根性ですね。もう10kmほど走ってきますか?」
木下「まあ冗談はおいといて、普通に考えれば遭難者かなんかでは?こんなバレバレの工作船はないでしょ」
マホ「て言うか、多分あれ秋津洲の人ですよ。貴彦さん達も演習に参加するんでした」
木下「いや聞いてません、全然知りませんよそんな事!」
マホ「それは私が総司令部からの連絡を伝えておくのを忘れたからです、えっへん」
木下「どこに威張る要素が?つか外国の大佐殿が来るのに、出迎えの準備してねえ!」

20軍将兵は宴会もそこそこに、箸や鍋を持ったままゾロゾロとアッツ西端へ向かった。
草木の殆ど生えないアッツ島を西へ向かう一行は、さながら間抜けな西遊記のようであった・・・

マホ「テンジカーズと呼んで下さい」
木下「じゃあ司令は三蔵太郎の役ね」



23963.戦艦"飛鳥"
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/7/2(金) 22:58
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「隣接する異世界次元論だったっけ? ま、噂で聞いたことあるわよそれ」

 素朴な質問等を繰り返し、かわせたちと喋っていた皇花。第1配備(戦闘配置)を自ら発令しておいて、なんとも気が抜けた状況である。
 その状況に加えて、なんといっても皇花は気前が良かった。

「いいわ。希望額で魚買ってあげる。その代わり、アリューシャン方面作戦には的確な指示に沿ってもらえるようお願いするわ」

 オヒョウ1つで陸海軍の連携が約束されるようには思えないが、実現に1歩近づくのであれば安い買い物なのだろう。
 問題は、エビフライができないことである。これには皇花も不満タラタラであった。

「なんで? ねえ、なんでエビが振舞えないのよ。オヒョウは大人に食べさせるけど、私はエビフライがいいわ! 打電して!」

 皇花はたまらず「立ツ鳥、海老揚ゲ銜エント欲ス」と周辺海域に電文を垂れ流し、至急持ってくるようにと友軍の漁船に発した。エビフライによる変なテンションのおかげで、北極やアメリカ、そしてソ連軍が近場に居ることをあまり意識していなかった。
 しかし、電文ひとつで分かるとすれば所在や行動だが、電文内容が理解できる者は居ないことだろう。皇花の電文に応えるように、駆逐戦隊が漁船に発光信号でも伝えるため動き始めた。

「食事よ! 早く! えっびふっらい!」

 お子様ランチに特製エビフライの登場まで時間はかからなかったが、皇花の食事にあわせて飛鳥でも大々的に食事が振舞われた。すべて、皇花の一存である。

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23964.アッツ島
名前:箕輪大佐&らいおん    日付:2010/7/3(土) 23:37
 テンジカーズ?の姿を認めると、貴彦は手を振った。

「あ、マホさん木下さん、おひさしぶりでーす」
「がう」
 アーサーは行儀よく座りこんで小さく吠えた。前足を挙げて元気にあいさつをするのが彼ら「光繁あにまるs」のモットーなのだが、最近は初対面の相手に向かっていきなり『元気にあいさつ』はダメということになっている。そりゃまあ、外見猛獣が前足を挙げて「がおー」と吠えれば子供も泣くし兵士だって発砲したくなるだろう。

「えっと、この子はアーサー君。光繁くんの……ペットかな?」
 魔術学的にいえば精神体の一部から生み出された使い魔なのだが、すでに独自のパーソナリティを持っていることを考えれば、別人(?)と言ってもいいような気もする。

「がう」
 アーサーがうなずく。もっとも、彼らは光繁を親、貴彦を飼い主と見ている節があるが。


23965.帝国陸軍矢臼別演習場
名前:伊勢崎中尉    日付:2010/7/5(月) 0:48
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 さて、あにまるsの本体は、というと……北海道東部の矢臼別演習場にいた。矢臼別は日本陸軍の演習場の中でも広大なもののひとつであり、今回はアリューシャン演習に合わせて特に一大演習を開始している。
 伊勢崎光繁中尉と厩橋澪中尉は観戦武官として参加している。貴彦の妻龍那が生まれたばかりの嫡男の面倒を見ているので、秋津軍駐日武官団の代表代理として参加したのだ。

 光繁と澪はうんざりしていた。演習の内容に、ではなくて同行者にである。

「ねえねえ光、これ結構丈夫じゃない?」
 ショートヘアの白人の少女が拳で戦車を小突いている。戦車長と兵士たちはちょっと困った表情で光繁を見た。

 レーヴェ・ミューリッツ侯爵公女。双月ゲルマニアの貴族である。ミューリッツ家はウェルリッツ家と同根であり、つまりは秋津洲現皇后の遠い親戚となる。ゲルマニアはブリタニアと同盟を組んでおり、外交上は欧州連合にやや近い。だが教団の脅威に対抗する関係上秋津にも色目を使っておく必要があった。
 だからこその彼女の派遣なのだが……ブリタニアのヴィクトリア王女といい、どうもあの国々は外交の人選を間違っているような気がする。

「あのさ……そろそろその人たちの番だから」
「邪魔しちゃいけないわよ。ほら、早く」
 光繁と澪にせかされ、しぶしぶ離れるレーヴェ。



23966.北極<首都> <野党>本部
名前:ウィリアム・ホールズ    日付:2010/7/5(月) 21:15
 総選挙の日はいよいよ近い。公示の日まであと1週間を切り、党が擁立する候補者は自分の選挙区で根回しをすべく”実弾”を抱えて戻っている者も多い。
 選挙事務所のスタッフ達も、選挙前の最後の休暇ということで、2日間だけ帰らせている。これから先は労働基準法など存在しないと言わんばかりのオーバーワークが続くのだ。事前に休ませておかねば、選挙の最も大事なときに力尽きることになる。

 そのため、今日の党本部は閑散としていた。いるのは最低限のスタッフと守衛くらいなもので、いつもは賑やかなホールも静まりかえっている。党本部の主、ウィリアム・トマス・ホールズは日課どおりに執務室に到着し、いくらかの書類決済を終えた頃には昼近くになっていた。近所のいきつけの小さな喫茶店に出て、少しはやめの昼食をとる。

ホールズ「この地位についておいて寂しいも何もあったもんじゃないが、君の来訪は素直に歓迎するよ。座ってくれたまえ。」

 食事がまだこないうちに、向かいの席に黙って座った男がいる。かつて海軍陸戦隊歩兵として共に戦い、今は海軍大将の任にあるロバート・アマーストである。最近は裏表両方の関係で接触が増えた。

アマースト「今日くらいは人がいないだろうと思ったのでね。」

ホールズ「正解だ。そしてそう考えたということはあまり人に聞かれたくない話なのだろう?できれば訪問自体も多くの人間には知られたくない。」

アマースト「その通りだ。今アリューシャンがとみにきな臭くなっているのは知っているだろう?」

ホールズ「私の権限でアクセスできるのは夕方のニュースに毛が生えた程度だけどね。」

アマースト「そのアリューシャンに展開している艦は実に驚いたことに連合艦隊旗艦である『飛鳥』だ。これだけでもただごとじゃないが、加えて秋津洲の高官や、犬猿の仲のはずの陸軍の一部がこれと合同して動いている。」

ホールズ「私は軍事は専門でないが、何か裏がありそうな面子だね。」

アマースト「我々もそう考えた。数日前から潜水艦が艦隊を追尾しているが、いまだに日本艦隊の意図をはかりかねている。だが、つい先ごろ動きがあった。飛鳥から超短波通信と衛星回線経由でアリューシャンの日本圏に発信された通信だ。暗号を使わず、平文だ。これは周辺の陸軍の末端まで誤解なく命令が届くようにした、何らかの符号ではないかと我々は睨んでいる。」

ホールズ「『立ツ鳥、海老揚ゲ銜エント欲ス』?エビフライが食べたいという意味のようだが、確かに軍艦が発する内容ではないね。」

アマースト「よって、この『エビフライ』というのは何らかの重要な物品を呼びかえたものだろう、というのが我々の考えだ。」

ホールズ「そうかもしれないね。それで、こんな話を持ってきたのは何故なんだい?想像はつくが。」

アマースト「この「エビフライ」の正体を調査し、あわよくば奪取したい。そのために、我々は試験を兼ねて『第七世代』を動かす。だが、軍が独自にやることは許されない。なにせ他国の領域であり、他国の軍艦だ。そこで、力を貸してほしい。」

ホールズ「政府でなくとも政治家の身分だったら、急ではあるが友好訪問くらいはできるからね。その護衛に軍人がつくというのも珍しくはない。いいよ、ちょうど暇している若手がいるから、すぐにでも出発させられる。日本にも連絡を入れておくよ。移動手段はそちらで用意するのだろう?」

アマースト「感謝する。迷惑はかけんよ。」

 こうして1時間後には海軍の飛行艇にのった若手議員が、訳もわからないまま「日北友好」のために飛び立った。日本に対して「手違いで遅くなってしまって申し訳ないが」と添えられた連絡が入れられたのは、出発のさらに1時間後であった。


23967.北極連邦空軍総司令部
名前:水無月    日付:2010/7/5(月) 21:52
水無月「さてさて…あれ。司令は?」
文月「兄さん?…そういやどこだろうね?」
こまち「あの、指令とつばささんを見かけませんでした?」
水無月「…おかしなことになっていないと良いのですが。」

(日本海軍艦隊 30nm地点)
試作「地を這うように飛べ!」
パイロット「これ以上は無理です!」
つばさ「えっびふっらい!」
試作「いいか!エビフライはすぐそこだ!エビフライの直前で高度を5000まで上昇させて全員で降下だ!」

パイロット「進路よし。針路よし。降下!降下!」
試作「お前も降りるんだよ!」
パイロット「そ、そんなぁ〜」
つばさ「えっびふっらい!」
(エビフライ向けて空軍陸上部隊降下)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~JAC6N3/


23968.作戦名:Selfishness
名前:Gen.Shepherd    日付:2010/7/5(月) 22:31
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Shepherd将軍はダッチハーバーにおいて、様々な情報を集めていた。
そして飛鳥から発信された電文、北極本土の通信量の増大など、その情報を集計した結果、とある結論に達することになった。

「つまり、飛鳥にはとても重要な物資が搬入されるとでもいうのかね」
「はぁ、少なくともそう判断することができますが」
「馬鹿馬鹿しいな、どの道、子供の我儘でエビフライが食べたいと駄々をこねているだけだろう、公私混同もいいところだ」

実はシェパードが吐き捨てた言葉は事実その通りであったのだが、勿論それを知ることは今はできない。
が、まあ一応というところでもある。
適当な特殊部隊の隊員を飛鳥に潜入させる計画と相成ったが、ではその人員は、方法は、という段階において、一人の参謀が突然意見した。

「ウォルフェン族をオオカミの姿にして、ボートで漂流させてはどうでしょう。きっと拾うと思います」
「馬鹿かね君達は。私は付き合ってられん、好きにしたまえ」

こういうときにボケれないキャラは大変だな、とメタな突っ込みを呟きながらShepherdは天幕をでた。
入れ替わりに、一人のウォルフェン族の女性が入ってくる。

「ケビリア・コーネル出頭しましたー」
「うむケビリア君、赫々然々で飛鳥に潜入してくれたまえ」
「丸々馬々ですねわかります」

そして彼女は急遽潜水艦と合流し、オオカミの姿となってボートに乗せられ、日本艦隊の付近ではなされた。
傍から見ればとても奇妙なものではあるが、日本艦隊はこれをどう処理するのだろうか。



23969.戦艦
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/7/6(火) 22:42
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「冬凪より報告! 大型不明機が接近、超低空飛行で旗艦の方角へ、とのこと!」
「電探には映ってないじゃない。あ、情報共有の同期してなかったかも……」

 6式46cm砲改が毎秒5度ずつ旋回し、不明機が進入していると思われる方角に砲を向ける。
 対空火器を起動、情報管制を瞬時に統括する様は人型指令電算機にとってお茶の子さいさい。問題は、進入してくる機の狙いだ。さらに、謎は謎を呼ぶ。

「わんこです!」
「わん……こ? わんこですってぇ!?」

 わんこではない、狼だ。ぬれた瞳で、ボートには拾ってくださいとの段ボール箱。

「拾いなさい! 長官命令よ!」

 拾われたケビ子。皇花は犬を拾って帰った無邪気な子供のように、ケビ子の体を拭いてあげた。

「しかし、爆発物はありませんでしたが……この海域に流され、"Please pick up me!"とはどこか不自然では?」
「アリューシャンでは私たちの常識は通用しないもの」

 ケビ子と戯れているうちに、事態は急転していた。

「長官、オヒョウうめぇとの声が上がっておりますが……その」
「エビフライは……食材リストに含まれていたのですが、冷凍エビフライを運搬する我が方の支援補給艦が、すでに演習用提供食材としてアッツ島に」
「ちきゅしょーめー(´゚д゚ `)!」
「ご、ご安心ください。代用のアジフライを……それに、陸軍の客人らと一緒に食べればおいしさは何倍にも──」

 飛鳥が軽く左右に揺さぶられる鈍い衝撃音によって、参謀による皇花の機嫌取りの言葉は潰えた。

「さらに大型機確認! 北極の政府要人、もとい、議員との回答が……」
「一体絶対どういうことよ……なんでなんなのよ!?」

 1人増え、2人になり、4人になって8人になり、16人と思えば……すでに飛鳥の甲板は客人と水兵で乱雑することとなる。

「客人が増えたぞ! 手が空いているものは、応戦用意!」
「ど、どういうことなの……そ、それより、そっちにいったエビフライを早くよこしなさい! マホぉぉぉ!」

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23970.北の海へ
名前:相馬中尉    日付:2010/7/6(火) 0:18
『凄風』の編隊が矢臼別上空を飛び、ベーリング海方面へ飛んでいく。

『このあたりではしばしば<クマの歓迎>を受ける』

ブリーフィング時に上官の一人がそう言った。カムチャツカから飛来したソ連機との小競り合いを指すのだろう。

『軽々しく買ってやるな。だが、万一の時は死に物狂いでやれ』

相馬は教官、伊南杏奈の顔をちらと見た。彼女は何度も実戦経験があり、しかも……


『マサ、聞いてるー?』
 世話焼きの僚機からの通信であった。
「おーおー、聞いてる」
『今日はがんばらないといけないよ』
「わーってるって」
 そうそう間違いは起こらないし、向こうも起こさないはず、である。おそらくは。


23971.ランゲル岬付近のテンジカーズ
名前:マホ中佐    日付:2010/7/7(水) 18:40
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マホ「♪天竺行ってー良い物食べよ〜 ドリンクタダだし寿司もうまい〜」
木下「♪TENJIKU! キミの赤い瞳 まるで燃える お寺のようだね
TENJIKU! 鳴り止まぬ念仏 それは恋の始まる合図さ〜」

作中で出てきた曲不明の歌を歌いながら、テンジカーズもどきはアッツを西へ移動。
マホ中佐はピンクの法衣を着て、三蔵ハルカを気取っている。そう言われれば似てなくも無い。眼鏡とか。
で、木下はと言うと。

木下 「なんでオレが三蔵太郎なんスか!しかも相変わらず絵が無くてわかんねえし!」
マホ 「いや性別で何となく。じゃあ107代目悟空にしますか?」
木下 「ただの野猿だし、余計酷いし。つか流石にわかんない人多いと思いますから止めましょうよ。」
マホ 「え〜、折角中の人が久し振りにアイコン作ったのに・・・まあいいや、貴彦さん久し振り〜」
木下 「切り替え早っ。ところで箕輪大佐、別に元気に挨拶しなくても猛獣は猛獣です、現に後ろのヤツが・・・」
ヤシマ「目標、正面の的・・・(すちゃ)」

孫悟空のコスプレをしている割には虚弱体質っぽい兵士が、如意棒に偽装した小銃を構えた。
しかし三蔵マホ師が空気を読まず、無茶設定を発動する。

マホ 「ぼんさんがへをこいた、ぼんさんがへをこいた・・・」
ヤシマ「ギャー」
木下 「あ、その緊箍児(キンコジ)ってホントに使えたんだ。ていうかどんなお経だ」
マホ 「ではお題目でも唱えましょうか。南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 明日も勝利の一日を」
ヤシマ「ううう、折伏こわい折伏こわい、あー!久本と大作が(以下検閲削除)」
木下 「トドメ刺してどうすんだっ。つか中の人の人となりを疑われるから止めい!」
マホ 「流石にそれは無いと思いますけど。すいませんねえ貴彦さん、ヤシマって設定変わっても怖がりなのは一緒でして」
木下 「改めて紹介します、これでも一応司令部付隊の電算機、ヤシマ准尉です。」
マホ 「階級が以前と違ってますのでご注意を。ご注意をー!」
木下 「司令、通信機に向かって怒鳴らない。皆さんわかってますって。ほれヤシマ、いつまで寝てる」
ヤシマ「さ、再登場でいきなりコレかい・・・」



23972.マホ達のうしろ
名前:イシマとミシマ    日付:2010/7/7(水) 18:42
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イシマ「こらー、あたしらスルーすんなっ」
ミシマ「なんか・・・将来を暗示・・・」
マホ 「いえいえ別に無視してた訳じゃないですよ、ヤシマが愉快過ぎるからつい掛かりきりに。」
木下 「ま、ヤシマが出てきた以上はお前らも出さないとな。こいつらも司令部付隊の所属で・・・」
マホ 「いえいえその前に重大な疑問がありますよ!」
木下 「何です、階級ならイシマが軍曹、ミシマが曹長ですが。一応序列が要るでしょうし」
マホ 「そうじゃなくて。あんた達、何のコスプレなんです?」
イシマ「そっちかい。まあ立志伝の新武将絵に似てるしねえ・・・あたしが猫八戒で」
ミシマ「沙悟浄。」
マホ 「あ〜、ツッコミたい点がたくさん増えました。」
木下 「とりあえずミシマはコスプレにすらなってないんだが」
ミシマ「赤髪に赤目」
マホ 「あ、なるほど最の字の」
木下 「わっかりにくいなあ・・・ところで司令、基幹艦隊がさっきから五月蝿いですがどうします?」

やっとこちらにも話が繋がった。つか登場人物が多いと状況説明がめんどいな。いいや、全部会話で繋げ。

マホ 「あ、中の人が投げた。
ええと魚介類の豊富なアッツに冷凍エビフライなんて誰も見向きもしませんでしたが、アレどうしました?」
イシマ「輜重兵連隊本部の冷凍庫に放り込んだままだったっけ?邪魔だよねアレ」
ミシマ「返すなら・・・人手が要るな」
マホ 「輜重兵の本部って軍司令部の近くですよね?戻って荷造りしましょうか」
木下 「そうですね、本来なら輜重輸卒達の仕事ですが、今は忙しそうですしね」
ミシマ「司令部が・・・輜重兵の手伝い?」
イシマ「うん、相変わらず変な軍隊だよね」



23973.飛鳥の甲板
名前:河瀬少尉    日付:2010/7/7(水) 18:43
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三蔵一行、もといマホ中佐達がランゲル岬付近のUMA上陸地点から
何故か「白龍」と殴り書きしてある高機動車に分乗して輜重兵連隊本部へ向かいつつあった、その頃。

河瀬「そのうち65536人になるねえ」
輸卒「2の16乗でしたっけ?つか、幾ら飛鳥でもそんなに居ません」
河瀬「ていうかさ、そんなに狼って珍しかったっけ?奇怪な構図なのはわかるけどさ」

北の海に集まった世界最後の戦艦、オヒョウと戦う漁船、ボートに乗る狼。シュールの三乗である。
しかし、異世界で魔神と戦うメイドやら青汁畑を耕す南の皇帝やらおばけ汁に慄く北の女王やらと
普通に会話してきた河瀬少尉にはこの程度の事は日常茶飯事だぜ。

輸卒「燕世界もキッツいキャラが揃ってましたね。そういえば少尉ドノの飼い狼はお元気で?」
河瀬「素狼人さん?うん、相変わらずアッツにいるよ。たまに行方不明になるけど、遠吠えが聞こえるから無事みたい」
輸卒「・・・それ、野生化してません?大丈夫ですか、狼じゃなくて人間が。」
河瀬「大丈夫だって〜、狼は鳥頭じゃないよ、そう簡単に人の顔を忘れないってば」
輸卒「そうですけど、例えば知らない人が知らないペットを連れてきた時とか・・・」
河瀬「もう心配性だなー、軍司令部に動物を連れてくる人なんかいないってば」



23974.高機動車
名前:箕輪大佐&らいおん    日付:2010/7/10(土) 17:15
「はわわ、あらためてよろしくねー」
 ほわほわ男は、車に乗っている間に現況をいろいろ尋ねていた。「ほええー」「はうー」「はわわー」とやたらと「は行」が混じりながらも、情勢を冷静にほわほわと分析していたりいなかったり。


「が〜う〜♪ がうがうがう〜がーう〜♪ がおー!」
 屋根に乗ってるらいおんのゴキゲンな歌が聞こえてくる。らいおん扱いされるのがよほどうれしいらしい。


23975.北方艦隊 空母戦闘群
名前:パウラ・ウィルソン少将    日付:2010/7/11(日) 21:14
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「索敵開始。アルマー、遅くなってゴメンね」

 NATO共同の運用に切り替え、パウラがその指揮を行うこととなった。
 とはいえ、海軍の艦に陸軍の軍服を着た人型電算機が運用指揮すること自体が奇妙なことだが。

「アリューシャン海域の情報収集に当たってるけど……別に戦争なんて起こらないよね」

 もちろん、皇花の電文も受信し内容について分析してみた。

「エビフライはエビフライでしょー? パウラも食べたいな」

 日本第1基幹艦隊とアメリカ北方艦隊は徐々に相対距離を狭めている。一触即発の空気が寒気とともに吸い込まれていく。

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23976.アリューシャン海域
名前:大久保要    日付:2010/7/12(月) 1:15
 大久保要(かなめ)は<野党>の、少なくない「若手議員」の一人である。金融関係の職場で陰謀と金が渦巻く世界に少なからず触れ、そんな世界を少しでもマトモな世の中に、と理想に燃えて地元から立候補し、<与党>との接戦の末僅差で当選した。
 前回の下院選以後の熱心な地盤固めの結果(その過程で自分自身が陰謀と金を動かしてしまったことにショックを受けつつも)次の下院選は磐石とも言える態勢を整えた。この日党本部にいたのも、少し早めの根回しから<首都>内部での根回しのため帰ってきていたためである。

 そのせいで、まったく畑違いの、しかも奇妙にも程がある任務を申し付けられてしまった。党首の言うことには逆らえないが、こんな指令は聞いたこともない。それも、軍が出してきたお付の人間が・・・

金髪碧眼の少女「結局、鯖缶の味の決め手ってのは醤油と鯖の脂の比率な訳よ。だから同じ会社の缶でも当たり外れが大きくて、結局最後に信用できるのは自分の勘ってことよ。」

小学生のような少女「当たりの鯖缶引き当てる勘があるんならいつもの仕事でも超使えってんですよ。フレンダはいつも超つめが甘いって超評価されてんですから。」

 金髪碧眼、きれいな白い肌とおしゃれなベレー帽という格好とあまりにも不釣合いなのだが、密閉された機内でやや匂いがきつめの鯖の水煮を空け、フォークでそれを突き刺しながら嬉々として横の少女に自説をのたまっている。話しかけられた方も手馴れたものなのか顔も向けずにあしらっているが、そちらはそちらで小学校高学年程度の体躯に不似合いなことに、聞いたこともないようなマイナーな映画が表紙を飾る雑誌を開いて顔を上げない。

金髪碧眼の少女(フレンダ)「うぐ。でもそれって結局仲間を信頼してるって証拠っていうか!その・・・えと・・・」

 フレンダと呼ばれた少女は、向かいに座った、モデル並の長身とプロポーションを誇る一回りほど年上の少女に、目を泳がせながらも視線を送った。どうやらリーダー格らしく、10代後半とは思えない暗く重いオーラを纏っている。だが視線に気付いた少女が送った目線は、意外にも優しいものだった。

モデル並の少女「ま、フレンダの詰めが甘いのはもう慣れっこだしね。重要なところは落としたことないし、いいんじゃない?」

フレンダ「麦野〜〜〜〜」

 モデル並の少女、麦野は口の端を上げて笑うと、機外に目を向けた。もう日本艦隊は目視圏内に入っている。機外に目を転じればピケット艦の一隻でも見えるかもしれない。

フレンダ「ほら絹旗!やっぱり私は間違ってはいないわけよ!」

小学生のような少女(絹旗)「超調子にのってますね。麦野は決して褒めてないことを超自覚すべきです。」

フレンダ「あうっ!」

 切り返しに再び目を潤ませるフレンダだったが、それに優しく声をかける者がいた。飛行機の騒音が常に充満している機内ではそもそも気付けるかどうかの小さな声だったが、奥のほうでただじっとしていた影の薄い、いかにも薄幸そうな、しかし服装だけは上も下もピンクのジャージというショッキングななりの少女が少しだけ身を乗り出した。

薄幸そうな少女「大丈夫フレンダ。こんなに言われてもめげないフレンダを私は応援してる。」

フレンダ「滝壺、結局それあんまりフォローになってない訳よ・・・」

 悪意のない止めはさすがにこたえたのか、フレンダも残りの時間は黙って鯖缶を食べ続けていた。その間に機体はだんだんと高度を下げ、ついに強い衝撃と共に海面へと着水した。慣れない着水に体が揺さぶられ、ハーネスが大久保の体に食い込んで鈍い痛みを催した。

大久保「あつつ・・・みんなは大丈夫?」

 だが大久保が声をかけたときには、4人の少女は既にハーネスを外し、降機準備を整えつつあった。先ほどの空気は本当に彼女らから発されたものだったのだろうか。今の彼女らは整然と無駄なく準備を進める、まるで機械のような存在だった。

 似合わない。

 大久保が抱いた印象はその一言に尽きた。

麦野「全員、わかってるわね。どんな仕事でも、仕事は仕事、しっかりやるよ!」


23977.戦艦「飛鳥」
名前:大久保要    日付:2010/7/13(火) 23:28
 北極海軍の人型司令電算機の姿を初めて知ったとき、大久保はそのあまりの若さに大変驚いたものだった。だがつい先ほど握手をしたばかりの日本艦隊司令官はさらに幼い容姿をしていた。ここまで来ると子どもの権利条約やらなにやらの解釈が難しくなってくるのではないかと大久保には思えてくるのだが、ともかくも仕事の第一段階は終えた。

 指示された第二段階、それは艦内の見学である。どうせ機密に触れるような場所は見せてはくれないであろうし、軍事に疎い大久保にとってはどの道見ても価値が分かるとは思えない。詳しい人間が見ればどんなところからでもそれなりの情報を集めてくるのだろうが、そのような知識は持ち合わせていない。自分が派遣された意味とはなんなのか、今一度考えなおさずにはいられない。

 その上、見学には例の4人組がついて回る。

日本海軍案内「えー、こちら右舷副砲群になります。毎分40発くらいで連射が可能でして、空の目標を・・・」

フレンダ「見て見て麦野!この副砲用FCS、公表写真とちょっと違う訳よ!」

絹旗「本当ですね。この感じならビーム指向性とサイドローブの大きさを超修正しないとダメかもですね。」

フレンダ「抗ECM能力が上がったマイナーチェンジってんでしょ?千葉沖の戦訓でこうなってる可能性は指摘されてたけど事実だったわけよ!」

絹旗「ってことは生半可なバレッジジャミングは超自殺志願者ってことですね。」

フレンダ「結局、日本海軍もなんだかんだでうちよりお金があるって訳よ。この分なら主砲用も中身かわってんじゃ?」

滝壺「・・・SSMの発射筒には変化は見られない。大丈夫、日本海軍も万全ってわけじゃないみたい・・・」

麦野「こーら、はしゃいでないで行くよ。」

日本海軍案内「・・・・・・・・」

 可憐な顔をしてマニアックな会話を嬉々と繰り広げる3人に、日本海軍の案内係と大久保の双方の顔が引き攣る。案内係は3人に図星を突かれて困っているのか、ただ単にドン引きしているだけなのかは不明だが、少なくとも大久保は後者であった。
 機内で鯖缶を食われたときも大概だと思ったが、大久保は改めてこの任務は普通じゃないと思う。しかも、もし偵察させるのが真の目的だとするなら、見るだけ見て黙っておけばいい。あんなに大声で話をするのはどういうわけだろうか。リーダー格だけでも正常域を保っているのが唯一の救いだった。

 その後も外と中を出たり入ったりしながら見学を続け、その都度4人は小さな変化を見つけては大声ではしゃぎたてている。大久保はこの見学が終わった後北極のイメージがどうなるのか、胃が痛んで仕方がない。周囲の海軍士官も引き気味の笑いで3人を見ながら、1人黙って話を聞いている麦野に自然と目が行くようになる。見目にも美人の日系である麦野に近づきたいという兵も少なくない。やがて3人がちょっと遅れても注目さえされないようになっていった。

 途中、許可を貰って4人でトイレに行かせてもらった。当然、トイレとは女性同士の秘密の会話が咲く場所と相場が決まっている。

フレンダ「・・・・・・いい感じになったんじゃない?もう日本人は麦野に当分めろめろって訳よ。」

麦野「計画通りではあるわね。こんなキャラとして私らが定着するのは気に食わないけど。ま、私個人は貶められてないからいいわ。」

絹旗「これで重要そうなところを、ちょっとじっくりみたくらいじゃ超気にもされませんね。」

滝壺「・・・フレンダさすが。」

フレンダ「ほら結局ヒューミントはあたしの得意技って訳よ。溶け込むんじゃなくて逆に浮かせまくるのも方法の一つな訳よ。」

麦野「ま、これで<与党>への土産もできたし、本業に入るわよ。」


23978.強襲揚陸艦『穏土』
名前:おおかみ    日付:2010/7/14(水) 23:11
「が〜う〜♪ がうがうがうがうがう〜がーう〜♪ わっおーん!」

 強襲揚陸艦『穏土』の舳先でおおかみがゴキゲンに歌っている。
 光繁おおかみこと、ルドルフである。けっしてシベリアンハスキーなどと呼んではいけない。

 『穏土』は第零艦隊より先行して『飛鳥』に接近している。諸島首長国連邦海軍に所属しているこの艦は、もともと日本で建造されたものだ。

「『海老揚げ』となれば、是非とも我らの以戦海老を馳走せねばなるまいて」
 おおかみの歌を聴きながら、甲板で太田三郎大佐がフィユ艦長に向かって言った。以戦とは、文字通り『これを以って戦になるほど旨い』というネーミングである。
「そうですな」
 太田は陸戦隊司令であるが、八森首長国の首長でもあるため艦長は敬意を払っている。八森首長国は諸島首長国連邦の北部に位置する島国であり、いち早く秋津洲と誼を通じてきた。八森族にはそれまで苗字という習慣がなかったため、多くは秋津系の苗字を採用している。


23979.戦艦 飛鳥
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/7/15(木) 20:48
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「(こいつら……もしかして、エビフライ目当てなのかしら)」

 誇らしげに握手を交わした皇花は、ふと疑念を抱いた。
 それに、見学組が通った後は各部署から連絡が次々と飛び込んできた。

「飛鳥が70式対応のために改装を施したことも、見抜かれたかしら?」

 2008年日北戦争の終局である千葉沖夜戦は、両海軍に様々な戦訓を齎した。飛鳥もその煽りを受けて、様々な改装が施されていた。

「ま、人型電算機が乗り込んで白箱試験をしたわけじゃないし。中枢には何が何でも通しては駄目よ。目を光らせておきなさい」
「しかし長官。エビフライの到着は……」
「早くしなさいよ」

 不満そうな表情を浮かべて、報告した士官を急かす皇花。
 だが、アッツ島から逆送は今だされず。

「そうだわ! どうせ送るんだから、いじって送りなおすわ」

 怪しい笑みを浮かべた皇花は、通信士に連絡してすでに陸空軍に伝えてある高度な暗号化文と照合させることを告げてから電文を再発信した。簡略・要約すると下記となる。

鍵:NTT にとら ふわふふ ませ
第一符牒:2528 2553 2555 2569 2524
第二符牒:3b67 3171
本文:第二符牒呼び出しを第一符牒に変更。第一符牒は速やかに作戦を発動されたし。

 お遊びのようであるが、全軍を欺瞞するには丁度よいものだった。

「そう。これは陸海空軍合同の秘密裏作戦……高度な暗号だからバレるはずがないわ(笑」

 どやっ顔の皇花は、その顔のままエビフライを待った。

「マホたち、ちゃんと送ってくれてると良いけど」

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23980.授業参観日(違
名前:優花    日付:2010/7/15(木) 21:23
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「後数分で艦隊の防空識別圏に入ります」
「飛鳥後部甲板にライディング、頼んだわよ」

艦隊の後方から飛来するティルトローター機。
側面には大きく日の丸がかかれ、第4艦隊の所属を示すマークが刻まれている。
第4艦隊司令官、前連合艦隊司令長官である優花が、遺伝子上の娘である皇花の様子を見に行こうと無理やり予定を組み込んだのだ。
機がしばらく飛行を続けると、丁度飛鳥の艦影が見えてきた。

「飛鳥前方から艦橋掠めて後部甲板着艦とかどうかしら」
「命令ですか」
「要望よ」

司令官の頼みとあれば断れまい。
パイロットは機体を操作し、艦橋を掠めるように飛行して、その後後部甲板に着艦した。
第一基幹艦隊の末端将兵は突然の第4艦隊司令官の来訪に驚いているようだが、それに構わず優花は機を降りた。

「ふふん」



23981.強襲揚陸艦『穏土』
名前:おおかみ    日付:2010/7/18(日) 17:17
鼻をクンクン鳴らし、おおかみは行儀よくお座りした。
淡い霧の向こうにいくつかの艦影がみえる。




「はて……第一は請求物の日本語の口語表現であるからわかるが、もう一つは……」
 太田が髭に指を触れていると、鋭い目つきの男が艦橋から下りてきた。

「御館様、艦が目標海域に到着しました」
 太田の腹心の竹地十兵衛である。
「うむ」
「電信は如何に?」
「『第零艦隊先手到着。海老馳走つかまつる』、と」
「はっ」


23982.強襲揚陸艦『穏土』 厨房
名前:太田城介カーク    日付:2010/7/18(日) 20:50
 厨房で海軍少尉が海老を揚げている。
 太田三郎の甥で、養子の太田カーク海軍少尉である。ほどよく筋肉のついた伯父に比べると、どうも線が細く見える。

 彼の料理は見事な腕前であった。ふっくらとした衣に包まれたエビフライが次々と揚がる。

「……御見事に」
 太田家女官で武芸指南役の檜キトラが言った。カークは元々大抵のことは平均以上にやってのける。なのにどうして武芸は拙いのかという非難を含めたニュアンスである。
「……」

「若、回翼機の準備が整いました」
 副女官長のアゼル晴香が入ってきた。非難めいた視線に気付くと、それをたしなめるような目をする。
「参りましょう」
「あ、うん」

 おおかみ用の皿にも二尾入れると、カークはエビフライを箱に入れて持っていった。


23983.アッツ島・20軍輜重兵連隊本部
名前:マホ達    日付:2010/7/18(日) 22:51
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マホ中佐の事実上の家・20軍司令部からそう離れていないアッツ島沿岸。
ささやかな、本当にささやかな港湾施設があった。
基幹艦隊どころか巡洋艦の一隻も入港できない位の狭い港には、すぐ近くの山から延々と引っ張ってきたパイプラインが通じている。
高圧をかけられている為に200℃近くにもなっているにも拘らず、その内部を流れる物は『蒸気』ではなく『熱湯』だった。
パイプラインの末端には古風な木造建築を模した、やや大きな建造物が建っていた。
外部の者が見たら即座に温泉旅館と間違える佇まいをしているこの建造物こそ、20軍輜重兵連隊本部であった。

マホ 「またの名を熱田温泉と言います。ちゃんと温泉もありますよ」
ヤシマ「いつ見てもふざけた施設だなオイ。誰の入れ知恵だ?」
木下 「オレジャナイデスヨ?」
マホ 「マホチャンハカワイイデスヨ?」
ヤシマ「そこ、さり気に閲覧者に媚売るな。もういっそ縦縞の服でも着てろ、ネタ塗れ中佐。」
マホ 「しかし次回の書き込みでは温泉でヤシマとあの人のラヴロマンスが!さああの人が・・・」
ヤシマ「え!いやしかし流石に他人のキャラを勝手にネタに使うのは(ごくり)」
マホ 「・・・きませぇ〜ん(イラつく声色で)」
ヤシマ「・・・コロス」

木下 「いやそんな細かい仕込みなんかないない、
中の人がさっきから『地球に生まれて御免なさい』とか鬱入ってたから。」
マホ 「ちょっと本気で心配でしたねえ・・・と言いつつ垂れる言葉もパクリですか」
ヤシマ「その元ネタも洒落にならんぞ。陸戦型ダンボール箱の前の更新だったか?」

・・・多くは語りません。察して下さい、慈悲の心があるのなら。

マホ 「ま、たかだか十日位じゃたいした事ないでしょ。さて荷造りが終わりましたが。」
木下 「飛鳥に向けて輸送船を向かわせました。エビフライもやっとお役に立てるでしょう」
ヤシマ「海軍め、無駄な事をするよな。後で燃料代を請求してやろう。」
木下 「・・・はて?ヤシマ、いっつもいる他二名は?」



23984.マホ達からちょっと離れたところ
名前:イシマとミシマ    日付:2010/7/18(日) 23:13
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パイプラインが伸びる山の陰、霧の向こうから、幾つもの影が現れた。
遠吠えがあちこちから聞こえ、イシマ達を威圧する。
しかしイシマにはすぐわかった。アッツ島に狼なんぞいない、誰かが持ち込んでいなければ。

イシマ「ぬうっ!あれは熱田総大将・素狼人!」
ミシマ「突然・・・何?」
イシマ「えーとね、かわせちゃんがどっかから狼を連れてきたってのは知ってるよね。」
ミシマ「それなりに。」
イシマ「あれ、一頭だけじゃないの。しかもいつの間にか子供までできちゃて、増えてるのな;」
ミシマ「なんじゃそりゃ;・・・餌は?」

アッツ島には森林が無く、大型野生動物の食料になりそうな生き物は住んでいない。しかし、

イシマ「あたしらがいるじゃん。」
ミシマ「・・・オイ」
イシマ「違う違う、20軍が持ち込んでる糧食。あれにネズミが紛れててね、只今絶賛増殖中。もう凄いよ熱田温泉なんか。」
ミシマ「ああ・・・流石ネコ娘。」
イシマ「つかミシマこそ気づけ。でもなんでケンカ腰なんだろね。」
ミシマ「多分・・・」

ミシマは横を見た。箕輪大佐と、そのお供のライオンが目に入った。



23985.らいおんを見下ろしつつ
名前:おおかみさんと7頭の仲間達    日付:2010/7/18(日) 23:25
(以下狼語)
『そこの怪しい獣、名を名乗れ!』
『ここにおわすは熊をも倒す我等が総大将、熱田の素狼人なるぞっ』
『頭が高い、つかアタマでけえ!・・・じゃなくて控えおろう!』
『いやライオンの頭がデカイのは当たり前だから。』
『おお、アレらいおんて言うのか。貴様博識だな』
『おや大将、向こうの世界じゃライオンは居ないので?』
『多分実装前に頓挫・・・いやいや何でもない、やいやいそこの怪しい獅子!』
『ここは我等が島にしてシマ、肉食獣はこれ以上要らぬ!』
『お、うまいこと言ったな』
『だーかーらー!・・・兎に角、どうしても踏み込むと言うのなら・・・我等が奥義、天狼抜刀牙の餌食となって貰おう!』

ミシマ「・・・わおわお五月蝿いな」
イシマ「うんまあ、普通人間にはそうとしか聞こえないよね。やっぱり箕輪大佐、そのライオンどうにかした方がいいんじゃない?」


23986.飛鳥
名前:河瀬少尉    日付:2010/7/18(日) 23:37
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河瀬「せんせー、友軍にもわかんない符丁使っても意味無いと思いまーす」
輸卒「せんせーってここの提督って少尉以上にお子様ですけど。」
河瀬「いやいや子供先生なんて結構いるじゃん、ぱにぽにとかインデックスとか」
輸卒「さよけ。まぁそれは兎も角、いろんな連中が来ましたねえ」
河瀬「んで最後にウチからエビフライが返送と」
輸卒「凄いトリですな。ところで北極連邦のお客さんが怪しい動きですが、海軍さんにチクった方がいいですかね」
河瀬「んー、たいした証拠も無いのに先走って怒られるのヤだなあ。」
輸卒「そうですね、では私らはエビフライの出迎えと」
河瀬「何言ってるの、だから告げ口する前に証拠を掴むんだよ」
輸卒「はい?」
河瀬「ではでは、れっつ尾行〜目立たないようにね、赤鼻の漁師さん」
輸卒「追うんかい!つかアンタこそな、真っ赤な髪のサンタさん」



23987.戦艦 飛鳥 長官室
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/7/19(月) 16:34
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「ご苦労様、少尉。日環の協力がこれに表れているわ」

 調理し来訪した目の前の男に礼を述べ、エビフライが次々と到着する中でふと皇花は思った。

「(友軍はちゃんと解読できたかしら……)」

 むしゃむしゃと、太田カーク海軍少尉が揚げたエビフライを頬張りながらぼんやり符牒を気にする。
 しかし、暗号通りに事は動いている。アッツからも確実に輸送され、多少の事では失敗しないと思われていた。

「長官! 報告が遅れましたが、第4艦隊司令官が来訪されています!」
「ちょ、おかあ……げふんげふん。優花が?」

 思いっきり咳払いをして誤魔化す刹那、回翼機が2機到着していた事を思い出した。

「艦橋にいた参謀たちが右往左往してたのはそういうことね……」
「それと……アッツから輸送したものが届きましたが……」
「それで?」
「先ほどの拾った犬を、その船でアッツ島に送りました。捕虜ということで……」
「なに勝手なことしてるのよ(´゚д゚ `)!」
「優花大将が、飼っていいとは絶対に言わないので……それに米軍の」
「もういいわ! 全く……(´・ω・`)」

 とりあえず優花に会って、優花を安心させることだ。

「ま……授業参観じゃあるまいし」
「報告! 北西の方角、不明艦隊が南進中! 6隻!」
「アメリカでもないし……まさか。環太平洋連合の第0艦隊に警戒を呼びかけて」

 授業参観になりつつあった。しかし、第1基幹艦隊はいわば中枢。打撃艦隊とやりあう能力は無かった。

「直接会うのは初めてね。私が、皇花よ。これからよろしく」

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23988.わんこ戦線
名前:ケビ子    日付:2010/7/19(月) 16:49
かくしてアッツに送られたケビリア・コーネル、略してケビ子は島へ上陸するや否やオオカミの吠える声に不機嫌になった。
このお山の大将が何をえらそうにしてんだ( ´゚ω゚ ` )とでも言いたげな顔である。
2万3千のウォルフェン族を統率する立場からすれば、この程度の島など居留地よりも小さいのだ。

「ばう」

ちゃっちゃと足元の土を蹴って踏み込む準備。
牙を剥き出しにして威圧しつつ、姿勢を低くして重心をよせる。

「がるるる」

そして次の瞬間、彼女はオオカミズのリーダーに必殺のケビぴったんを喰らわせた。


23989.やせいのおうこく
名前:箕輪大佐&しょんぼりらいおん    日付:2010/7/23(金) 14:50
「はわわ……怒ってるのー」
「がう……」
 ふいんきで歓迎されていないことを感じ取ったらいおんはしょんぼりしている。ちなみに歓迎されていると、一緒に走ったりじゃれたりする。最近太平洋で妙に人なつっこいUMAが目撃されているのは、おそらくハイレディンだろう。

「はうー、この子はアーサー君だよー。ぼくは箕輪貴彦ー」
 怒っていようが喜んでいようが貴彦はまいぺーすである。

 するとそこに、脇から雌狼がやってきてケビぴったんを食らわせたのだった。
「はわわ」
「がう……?^^;;」
 目を丸くするらいおんであった。


23990.『飛鳥』艦上
名前:太田少尉    日付:2010/7/23(金) 14:53
「……光栄の極みでございます」
 そう返したカークだったが、冗談で言っているのか本気で言っているのか……と内心悩んでいた。後ろに控えるキトラも同様である。『エビフライ』に何かあると多くの人間が深読みしているが、彼らもそうであった。彼の父親は額面どおりに受け取っていたらしいが。




 ルドルフは回翼機のところで待っていた。ところで、人間は食べられるが他の動物にとって毒になったり良くない種類の食べ物というものがある。エビもそうなのだが、光繁あにまるsは魔法生物でもあるので慣れれば問題ない・・・・・・らしい。ルドルフも以前チョコを食べて痙攣を起こしたことがあるのだが。

 おおかみの様子に気付いた晴香が、おおかみをなでなでした。
「ルドルフ殿、何か?」
「わふ・・・・・・」
 ルドルフは辺りを見回しながら、鼻をくんくんさせた。

 メスのおおかみの残り香がする。しかし、それは妙な匂いと混じっていた。何の匂いだろうとルドルフは首をかしげた……がすぐに優花や北極からの来訪者のほうに視線が移る。行儀よくお座りしたおおかみは、ぼーっと女性を観察していた。

 ちなみに、彼にとっては、『貴彦>光繁>>きれいなおねーさん>>>(越えられない壁)>>>他のおおかみ』である。


23991.アリューシャン沖 北方艦隊 旗艦 戦術指揮艦 ジノヴィエフ
名前:セミョン・コーネフ中将    日付:2010/7/23(金) 22:46
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「Флота япония в поле зрения.(日本艦隊、発見)」

 ジノヴィエフのMR-800 ヴォシュコード対水上(対空)レーダが日本第1基幹艦隊と環太平洋第0艦隊を捉えた。20隻以上が束ねられて行動しているであろう日環連合艦隊。
 そして、遥々ムルマンスクから出撃し、北極海航路を通航してカムチャッカに駆けつけたソ連北方艦隊。元々はペトロパブロフスク・カムチャツキーにはソ連太平洋艦隊の拠点とされており、ソ連再連邦後はオホーツク海を日本から奪い返していた。

「長官。北極海軍潜水艦が近辺に潜んでいるとの哨戒情報ですが、やはり」
「3週間前に北極の若波級を海底から掘り起こしたので、躍起になって追いかけられてるとは思いますがね」

 眼鏡のレンズを拭きながらセミョンは、電子画面に釘付けの士官たちに答えた。
 夏場は北極海の氷が減少し、航路が確保される。水上艦艇で構成される第43ロケット艦師団を引き抜いての出撃は、北極海軍の睨みを気にしながらの突破であった。

「クズネツォフを北極海に出すには、まだ不安要素がありますからね。打撃能力のある現構成で作戦態勢を整えます」

 「北極に大陸侵攻能力無し」、「クズネツォフ機動部隊駐留は抑止機能」と判断された結果、アリューシャン地域防衛に駆り出される事となった。NATOが動かずとも、日本によるシベリア再建構想に基づいた上陸が緊迫とされたからだ。
 太平洋戦域海洋軍総司令官である"フォルト"に続いて人型司令電算機を整備したソ連は、対北戦略のために北方艦隊にセミョンを配備した。更には開発がコーネフ設計局ということもあり、陸軍人型司令電算機のスラヴァ・コーネフ中将の弟でもある。

「北極・アメリカが食いつくようであれば、太平洋艦隊の潜水艦師団に任せます。このまま南下を」

 P-700グラニートの射程(600km前後)に加えて、地球全方位を範囲に収める数に達しつつある衛星測位システム"グロナス"と哨戒機などと相互情報統括し、比較的遠距離から敵艦を撃沈する事が可能だ。
 但し、近年のイージスシステムの発達充実化により、ソ連の攻撃手段も不安要素が出始めていた。

「まぁ……戦争するのにはまだ早いようですが」

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23992.戦艦「飛鳥」食堂
名前:フレンダ    日付:2010/7/23(金) 23:1
 戦艦「飛鳥」の一般用食堂は広い。2000人を超える乗員を一気に消化するほどの広さはないが、他の艦と比べれば格段の広さを持っている。とは言え、内装自体はそう変わったものではない。

 鉄パイプと固めのクッションで構成された椅子が各テーブルに6脚ほど備え付けられ、テーブルの上にはドレッシングや醤油など調味料がまとめて小さな盆に載せられている。
 料理は大きなステンレスタッパーに盛られているのを、順番に好きなだけとって手持ちのセパレートされた盆に直接盛り付けていくのだ。

フレンダ「ラッキー、ジャパンネイビーのカレーだー♪・・・あれ?なんか、ちょっと違う気がするわけだけど・・・」

絹旗「これは超ハヤシライスですね。カレーじゃなくてデミグラスソースベースですよ。」

フレンダ「おおう・・・」

 少しテンションの下がったフレンダの順番を抜かし、絹旗が料理を盛り付けていく。衣装ケースのような大きさの樹脂ケースからご飯を装っていくのだ。

フレンダ「おお、重!」

 盆を置くところなど存在しないため、なれないうちは盛り付けたご飯の重みで盆の重心が変わることへの対応が難しい。まして船全体が揺れているため、下手をすると一気にひっくり返しかねない。重量自体はどうということはなくても、持つところが悪ければてこの原理で体感重量は一気に増える。

麦野「ほらー、もたもたしてんじゃないよ。あ、エビフライ。なんの因果かしらね。」

 バランスを取っているフレンダを麦野が抜かし、千切りキャベツを山盛りにとってその上にエビフライを2尾、横の魚フライも2枚とっていった。基準は1つずつのはずなのだが、元々多めに作っているため気にする者はとくにいない。たくさん食べたい人はたくさん取るのが海軍流だ。

フレンダ「あえて分かりやすい答えを提示することでの欺瞞工作かな・・?げ、セロリ。結局こういうのって淡白すぎて苦手なわけよ・・・」

滝壺「・・・大丈夫、フレンダがビタミン不足で皺やしみが気になってきても私は友達のままだから。」

フレンダ「あぐあ!!・・・食べる!食べればいいわけよ!!」

 抜かされた滝壺の後にとぼとぼついていき、一角の小さなくぼみにセロリと酢の物を盛り付け、スプーンと箸をとり、水・お茶・牛乳の好きな飲み物を選んで盆の左上に載せれば食卓の準備は完了である。だがこの飲み物も重量があり、かつここまで盛り付けてきたもので盆の重量も増えているため重心を保つのが難しくなっている。

フレンダ「ぎゃあ!ちょっとハヤシソースがこぼれたわけよ!」

絹旗「よくばって超なみなみと注ぐからですよ。」

フレンダ「結局、メイン部分だけでなく横のちっちゃなとこまでソース入れてるあんたにだけは言われたくないわけよ・・・」

 ともあれ、席も確保して準備は整った。軍艦に一同でのいただきますはない。各自準備ができればかっこみはじめ、終わったら早々に席を譲るのだ。一応客人待遇ということで、ほぼ全ての乗員が食事をし終わった後に食べているので次の人間を気にする必要はない。

フレンダ「いっただっきまーす。おお、ハヤなんとかってのも結構うまいわけよ!! ・・・・・・・それにしても・・・・・・ここでエビフライってなんか意味あんのかな・・・?」

 フレンダは食べ続けながらエビフライをしげしげと観察する。箸でもって様々な角度から見てみるが、特に変わった様子は見られない。だが、尻尾の方からまっすぐ見たとき、フレンダに電流が走った。

フレンダ「こ、これは!麦野、麦野!見て、結局エビフライってのは核のことなわけよ!」

麦野「はぁ?」

フレンダ「ほら、尻尾が三方向に分かれてて、その中央に胴体が見えるでしょ!これって結局核マークなわけよ!」

麦野「はいはい。まあ調べたければ調べれば?」

フレンダ「やったー、麦野からOKが出たわけよ!」

 エビフライを片手にはしゃぐフレンダの隣で、絹旗は溜息混じりに呟いた。

絹旗「・・・これでたまーに当たってるときがあるから超こわいんですよね。」


23993.おかあさんといっしょ(ぉ
名前:優花    日付:2010/7/23(金) 23:12
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「よろしく、お母さんと呼んでもいいのよ」

自分の遺伝子をベースに製造されているだけあって、遺伝的には親子といえる優花と皇花。
肉親だけあって、初対面でもどこか安心できる空気がそこにはあった。
しかし、彼女もまた謎の艦隊・・・恐らくソ連・・・の存在を察知していた。

「一応後方に越後と水雷戦隊を置いておいたわ、使いたければ呼び出してもいいわよ。さあ、貴女の宿題がどれだけのものか見せてもらうわ」

火力に劣る基幹艦隊。
それに対し、水上火力においては強力である第4機動艦隊の一部を合流させる用意を既にしていた。
既に1手先を読んでいた行動であり、年季の違いをさらりと見せ付ける。

「楽しみだわ」



23994.ゆめのおしまい
名前:アルマ    日付:2010/7/24(土) 21:14
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「・・・・・・」

突然アルマが黙り込み、顔をしかめながらアリューシャンの地図を眺めている。
先ほど傍受した日本軍の暗号通信を聞いてからずっとだ。
一体何を意味するのか、まさか理解できたというのだろうか。

「SHION...?」

ブツブツと呟くその内容は微かにしか聞こえず、参謀もいかんともしがたい表情を浮かべていた。
しかしアルマは考えをまとめたようで、おもむろに地図にペンで記号を付け足し始めた。

「ちょーっともしかしたらもしかするかも知れないわー、エビフライってのが変な暗号で出てきたのよ」
「はぁ、どうせ子供の・・・」
「ところがギッチョン、通信傍受と衛星写真を組み合わせてみると驚きの新事実!新型の何かが飛鳥に輸送されたっぽいってのがインテリジェンス分析の結論!」

アッツ島から、飛鳥を位置する記号へとペンを走らせ、ちょんちょんと強調する。
その北西にはSVと書かれたユニットがある。ソ連艦隊を意味するらしい。

「とはいっても早速ソ連が動いてるわけでー、よし!ちょっと偵察機飛ばしちゃえ☆」
「( ´゚д゚ ` )」

本人には深い考えがあるらしいが、どうもそうには見えない参謀であった。



23995.ウラジオストク沖・海上移動基地<ギガ・フロンティアU>
名前:ソヴィエト太平洋戦域総司令官「フォルト」    日付:2010/7/25(日) 12:17
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フォルト「何?国防省作戦センターから衛星通信で呼び出しが来ていると?」

―3メートルほどの親衛軍旗より大きい作戦情報液晶パネルにつり目の少女が写る

プチナ「海軍上級大将同志、北方艦隊がそちらに向かっているのにもかかわらず、洋上要塞に閉じこもっているとは何事だ」

フォルト「KGB大将同志、我が太平洋艦隊は南イエメン支援部隊を地球の裏側まで送り出したので、大型水上戦闘艦と補給艦が不足していますので無い物はないのです」

プチナ「ソマリア海賊を漂流刑に処して大いにロシアの名声を高めた点は評価しよう」

フォルト「ロシア人の優しさは子供と動物オンリーなので大人は対象外です」

プチナ「うむ、少年は宝だが大きくなりすぎると・・・ハッ・・・」

フォルト「・・・」



23996.米領アリューシャン カナガ島
名前:シユ    日付:2010/7/25(日) 16:44
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 皇花の号令とともに戦艦"飛鳥"に搬入され、ティルトローターがカナガ沖まで低空侵入し空中静止していた。

「投下用意」
「投下準備、完了しました」
「"エビフライ"を投下せよ」

 魚雷に酷似した陸軍の特殊潜航艇が、海軍のティルトローターより投下された。適切な角度で投下され、潜航艇は自立駆動を始めて浅く潜行しカナガ島を目指す。

「カナガ島、か」

 面積369平方kmで、人口は0人。カナガ島には標高1307mのカナガ山が島の北に存在し、この島の特徴の1つとなっている。夏場の平均気温は摂氏8度と雪の心配はあまりなく、大地の色を見せている時期だ。
 潜航艇はゆっくりと島に近づきつつある中、シユはカナガ島の景色を脳裏に思い浮かべていた。
 自然しか存在しない島への上陸に疑問を抱く事はない。そんな任務を電子情報化した内容を、目の前に恰もあるかのように目を追って読むシユ。

「威力偵察とは言えないだろう……この装備では」

 試製特乙自動砲に食料、予備部品に弾薬等が詰め込まれた防水ケース。これを体から離れないようベルトで繋ぎ、泳いで持っていくこととなる。
 荷物の点検を終えると、潜航艇を停止させて注水を始めた。

「状況を開始する」

 海中へ飛び出すと潜航艇が間をおいて反転し、それをしばらく見送る。可能な限り遠くまで離脱自沈することであろう。そして、シユは北側上陸を目指した。
 上陸時は丸腰。周囲を警戒することを怠らず、静かに水面に顔を出す。素早く浜に足をつけ、満潮に砂が浚われない位置に潜水服を埋める。終わるとケースを担いで、森へと潜めた。
 対空・対水上監視に絶好なポイントに移動して、腕にバラストを装着。バイザーを下ろして、いよいよ本格的な任務が始まるや1機の飛翔体が向かってくる事を感じ取り、銃で狙い定める。

「MH-53……汝の運命を呪うがいい」

 <<撃墜相当>>という文字が目の前の表示され、試製特乙自動砲の12.7mm銃口がテールローターより少し先斜めを狙い見つめる。
 鈍い銃声が間をおいて2度、鳴り響いた。初弾は1枚のブレードを貫き、次弾でローターの軸を破壊しもぎ取った。

「場所を変えねば……」

 制御が取れなくなったMH-53。日ソ偵察のために飛んでいたのか、それとも緩衝地帯警備のためか。不運にもシユの餌食となった。
 高度を下げる目標を背に、シユは場所を変えた。

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23997.未確認兵士
名前:UNKNOWN    日付:2010/7/25(日) 17:17
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〔Shit!? Oh my god!〕
〔I'm going down! Zect-51 going down! ....Hang on!!〕

ペイブロウが制御不能になりながらカナガ島に墜落していく。
落下速度から見て即爆発炎上ということはないだろうが、しかしそれでも相当の被害が出ているはずだ。
それを脇で見ながら、銃声のした方向へ走る男がいた。
彼はこの緯度、気温からすれば不相応な格好をしていたが、しかしそれを意に介する様子もなく走っていく。

「きたな」

懐からベルトを取り出し、それを手際よく腰に巻きつける。
エクソスケルトンのそれをよく似たベルトであったが、バックル部分が大きく改良されているようだ。
そしてそれにメモリーを差し込むと、バックルから光が放たれ、男の全身を覆い隠す。

「変身!」

気合一発、光が砕け散ると同時にその姿は大きく変わっていた。
金属製を思わせるプレートで全身を防護した外骨格がその場に現れたのだ。
バイザーが青く発光し、エクソスケルトンのユニットをコンパクトに纏め上げたようなそのボディにはアメリカ軍所属を示すマークはない。
まさしく所属不明であり、その目的もうかがい知ることはできない。

「っしゃあ!」

そして彼は視界の効く場所に飛び出した。
もし敵も近くにいるならば、彼の姿を見ることができるはずだ。



23998.ユグドラシルからの積荷
名前:中国人民解放軍・司令電算机、ユニマトリックス014    日付:2010/7/25(日) 23:45
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 南シナ海、北緯17度25分、東経115度55分――

「報告首長、転送された荷物を無事確保しました」
 核動力航母〈蛾媚山〉CDCで、クライアント型Tier2司令電算机が誰もいない空間に向かってしゃべり始めた。通信モジュールはオンの状態。AR(拡張現実)技術により、彼女の視覚は今、南シナ海にいながら、第二北京にいる上官の姿を目の当たりにしている。
「ご苦労だったね、玫(メイ)」
 拡張現実のType7の映像は、労うように言った。
 かつてユニマトリックス014と呼ばれていた下級司令机は、微かに嬉しそうな笑みを浮かべた。だが、すぐに真顔に戻ると、
「これより帰還します」
「引き揚げ作業はスムーズに進んだかい?」
 Type7が軽い口調で――まるで兄弟に話しかけるような親しさで――尋ねた。
「途中、何か困ったことなどなかったかな?」
「いいえ、大丈夫です」
 慇懃に、玫は答えた。
「Type6の指定した座標と時間は正確でした。邪魔も入りませんでしたし……」
 同僚の名前が出ると、Type7はため息をつく。
「彼は何でも完璧なんだ。ユグドラシルの回廊は不安定で、出現場所も出現時間もバラバラ……まるで時空を動き回る巨大な生き物のようにつかみどころがない。その動きを予測できるのは、悔しいけれど、彼しかいない」
「邪魔も入りませんでした」
「牡丹や苹果が厳戒態勢に当たっている。彼女たちは、日本海軍の軍事演習への対応だと信じ込まされているようだけどね」
「ユグドラシルからの荷物は、あといくつあるのですか?」
「さあね、神のみぞ知る、だ。……いや、そう言うと、まるで6番が神みたいだな」
 そこでふと、Type7は皮肉な笑みを浮かべた。
「ある意味、神なのかもしれないな。彼は、魔族どもに命令し、百年かけてユグドラシルに秘密の工場を建設させた。そして、あちらの世界の百年後の未来から、こちらの現代に物資を転送させているんだ。こんなことをできるなんて、神じゃないとしたらいったい何だ?」
「タイムパラドックスですね。でも、もしこちらの動きに秋津洲あたりが気づき、ユグドラシルが爆撃されて消滅でもしたら、百年後の未来から転送された物資はいったいどうなるのですか?」
「知らないね。トランクスにでも訊いてくれ」



23999.矢臼別/戦闘指揮車
名前:両手に花……?    日付:2010/7/26(月) 17:56
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 観戦武官、事実上光繁たちだけに割り当てられた戦闘指揮車は、暑いと主張するレーヴェによってガンガン冷房がかけられていた。ぶっちゃけ、寒い。レーヴェは別に立場を振りかざして威張っているわけではない。だが自分が周囲に合わせるという発想は無く、周囲が自分に合わせるのを当然と見ているようである。

「ふう……」
「光繁、寒くない?」
 澪が肩に寄り添った。馴れ馴れしいレーヴェに対し、そろそろこの辺で光繁の領有権を確定しておこうと考えたらしい。だが。

「ミツ、寒いの?」
 レーヴェもぎゅっと抱きついた。
「あーっ!!」
 逆効果であった。
「あんたが冷房を効かせすぎるからでしょ!離れなさいよ!!」
「えー?」
 光繁越しに口論が始まる。
「がーっ、お前ら離れろ!!」

 両手に花……というより、両手にイバラ、であった。



24000.ゆめからさめるとき
名前:アルマ    日付:2010/7/27(火) 20:11
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「ZECT51ロスト!カナガ島上空で反応消失しました!」
「嘘っ!?」

アルマは目を丸くした。
アリューシャン列島カナガ島はアメリカ領である。
その上空でヘリが墜落するとなると、事故かあるいは・・・しかもZECT51はテールローターを破壊された様子であり、可能性は大きく傾いていく。
カナガに敵がいる。それも、ヘリを落とすような武装をした奴が。

「司令!」
「現在進行中の作戦をすべて休止、Marine Expeditionary Unitとのリンクをこっちにまわして。カナガへの偵察を行うわ。ポーリン!ちょっと聞いてる?UAV発進させてカナガを偵察させて頂戴、生存者がいるかもしれないから救助ヘリも準備!」

必要なのは情報だ。そして迅速さだ。
どんな大軍でも情報が無ければただの集団に過ぎず、その価値は1%も発揮することができない。
情報を制するものは戦いを制するのだ。

「以下の艦は直ちに任務部隊を編成してカナガへ急行せよ。ヴェラ・ガルフ、メイソン、シャウプー・・・・・・」

アメリカ艦隊に緊張が走った。



24001.北方艦隊 空母戦闘群
名前:パウラ・ウィルソン少将    日付:2010/7/27(火) 23:49
Size: 100 x 114, 12KB

「おっけー、アルマー」

 アルマの指示通りに無人偵察機を飛ばし、状況把握のための情報を集めんと操作を行った。
 しかし、この海は緊迫している。Ka-27が異常接近を仕掛けているのに気づいたのは、UAVを飛ばした後になってからだった。

「うわぁぁ!? アルマ! 通信途絶して、自律飛行になっちゃった」

 誘導が利かなくなったとしても、物理的な障害が起きない限りプログラム通りに飛行はする。ただ、困難な状況に陥っていた。

「ソ連海軍が東進してるんだけど、いいのー?」

 セミョンは日米海軍の通信量増大を確かめ、あえて針路を米領にとった。まだ公海上、接触は危険だが日米を鉢合わせにさせるには丁度いいものがある。
 皇花は第0艦隊に追撃を頼み、優花の補助は万が一のためにアッツ近海に留めた。そして、自身も追撃を試みていた。

「日ソ艦隊が東進中! カナガで何があったんだろ……あ」

 次の瞬間、レーダー表示からUAVとE-8ジョイントスターズを示すマーカーがふっと消え去ってしまった。

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24002.戦艦「飛鳥」
名前:フレンダ    日付:2010/7/28(水) 22:6
フレンダ「(かーくかーくかく姑臧の徒ー。西方、武威から、やーってきたー。)」

 マニアックな替え歌を心中で口ずさみながら、フレンダは戦艦「飛鳥」の下層甲板までやってきていた。元々戦闘配置が維持されており、食事が終了した直後のため人の行きかいは少ない。
 通路を動いている人間は皆無ではないが、フレンダはそれを巧みにかわして深層へと潜り続ける。艦内地図は全て把握できている。

フレンダ「結局、艦内に対して無警戒な兵をかわすなんてテトリスの1面並に簡単なわけよ。」

 弾薬の点検に倉庫に来ていた主計係の後ろを気配なく通り過ぎ、その先のタラップを、エナメルの靴でありながら無音で降りる。何年もここで過ごしてきたような無駄のないルート取りで身を隠し、さらに下へ。

フレンダ「ニシシ・・・ここが重要兵装区画なわけよ。」

 食卓でぶちあげた核持込という仮説を裏付けるも否定するも、証拠が必要となる。リーダーの麦野からもその場で調査許可をもらったために、ここまできている。艦船において核が関係する部署は大きくわけて二つ。
 一つは機関であり、もう一つが兵装である。うち機関は原子力であることが日本海軍自身から公開されており、外見的にも排煙装置がないことから明らかに原子力推進である。これが実は非大気依存機関というのを秘匿した結果、と言うならそれはそれで驚きだが、水上艦でそんなことをする必要は一切ない。

 あるとしたら、巡航ミサイル搭載のための弾頭だとかが持ち込まれている可能性である。

フレンダ「もし本当に核が持ち込まれているとすれば、結局警備の巡回スケジュールとかで分かるはず・・・さ、人物観察の始まりなわけよ。」


24003.【Showdown】カナガ島
名前:シユ    日付:2010/7/28(水) 23:33
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 結論から述べると、飛鳥は原子力機関であり核兵器は搭載されていなかった。しかし、フレンダは気づいた事だろう。陸軍将校が目立っており、海軍の電算機担当兵たちが会話が洩れていた。
 「"エビフライ"の受理と搬送を終えて、陸軍管轄に戻った。当分、この艦隊は後ろで見てるだけ」と。

「──追撃されているか」

 衛星から命令を受信し潜伏行動に移ったシユは、カナガ山を目指した。
 しかし、道中。追跡者にはっきりと気づいたのか、12.7mm弾を装填し狙いを定めた。

「まさか米軍がいるとはな……」

 当たれば追跡者は少なからずともダメージを追うであろう。
 シユは、不意に攻撃を仕掛けた。

([55]2D6 → 6 + 6 = 12)

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24004.End game
名前:UNKNOWN    日付:2010/7/28(水) 23:57
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「ちっ!」

超感覚で発砲炎を視認した彼であったが、あまりにも距離が近すぎた。
回避するには距離が足りず、被弾は免れない。
ならば、と彼はとっさに行動を起こした。ベルトに触れて、僅かに力を入れる。
すると装甲板が弾けとび、その弾けとんだ装甲により銃弾の直撃を免れることができた。
しかし決して得な取引ではない。こちらは同じ手を使えないのだ。

「やってやるぞ・・・」

位置は確認した。あとは懐に飛び込むだけだ。
脚部にエネルギーが集中し、電撃のようなエフェクトさえ見える。

「っつあああっ!」

そして彼は超人的な速度で走り出した。手には鉄パイプが握られている。

2D6 → 3 + 6 = 9  鉄パイプ補正+1



24005.戦艦「飛鳥」
名前:麦野    日付:2010/7/29(木) 15:8
 ひょっこりと帰ってきたフレンダがした報告は、あちこち、特に電装系に最近改修されたような痕跡が見受けられるものの、核弾頭が運び込まれているような形跡はないとのことだった。
 自分のアイデアが外れだったことへフレンダは露骨にへそを曲げているものの、だからと言って仕事に手を抜くような娘じゃないのは分かっている。

 この時期の突然の緊張の高まり、幼い容姿の新型電算機、かつて北極艦隊主力を破った大提督殿の訪問、あちこちの電装系の改修、そして不自然な陸軍の存在。どれをとっても普通である要素がない。問題はそれらの情報がどのようにつながり、あるいは独立しているのか。

 見学中に見た各所の改修状況から見て、飛鳥にポスト千葉の改修が施されているのはほぼ確実だろう。だが”エビフライ”とはなんなのか、この情報からは見えてこない。
 フレンダが聞いたという陸軍将校の発言からして、”エビフライ”は陸軍から提供されたものと見ていいだろう。そして陸海軍の仲の悪さに定評のある日本軍が提携するとはただごとではない。

麦野「わっかんないわねー。搬送を完了したってことは形のある物なんでしょうけど・・・」

絹旗「手がかりらしい手がかりはあるのに超見えてきませんね。」

フレンダ「陸軍が絡んでて、しかもこんなところで受け渡し、さらに核じゃないとか、結局わけわかんないんだけど。」

滝壺「・・・BC兵器?」

絹旗「可能性としてなくはないですが、超低いですね。軍艦の兵装としてのBC兵器なんてリスクを超上げるだけの無用の長物です。」

フレンダ「陸海軍のデータリンク装置とか。」

麦野「バカ。んな大掛かりなもんは本国で生産してドックで載せるわよ。」

 推理は袋小路に入ってしまっている。

フレンダ「ああ、もう。なんか結局決定的な見落としがあるとしか思えないわけよ。でも私の調査は完璧だし・・・実は見えてて見えてないとか?」

絹旗「見えてて超見えない・・・日本軍はみんな、あるのが超当たり前ってわけですね。それで陸軍とも絡む・・・」

滝壺「・・・司令電算機?」

 そのとき、3人に電流走る。

麦野「なるほど。あのちみっこは新型。飛鳥の各部の改修。つじつまは合うわ。さらに陸軍との連携をするためのプログラム、あるいはモジュール。そのあたりが”エビフライ”の真相?」

フレンダ「でも結局、それだとこんなところで受け渡す意味がないんじゃ・・・」

絹旗「いえ、この緊張関係というのを考えれば超筋が通るかもしれません。この日本軍の軍事行動自体が、緊張関係における陸海軍の動きのシミュレートが目的なのかもしれません。」

フレンダ「で、最前線の陸軍で収集した情報もしくはそれを反映したモジュールを戦艦に・・・うーん。まああるっちゃあるわけよ。」

麦野「それじゃ、現状ほかにこれといった手がかりもないし。その線でいってみようか。あのちみっこをマークして、動きがないか追跡。必要ならば・・・『確保』するわ。」


24006.アッツ島の戦い(笑)
名前:おおかみさんたち    日付:2010/7/29(木) 20:23
(以下狼語)
「ぬうっ、抜かったわ!恐るべしケビぴったん!!」
「総大将、額がちょっと陥没してます!」
「うむ、道理で頭痛が痛いと思った!」
「・・・そーゆー問題ですか?」
「誰かバファリンを持ってないか?」
「いや根本的に間違ってます」
「正露丸なら!」
「何故持ってる」
「よし、(ごくん)・・・よし頭痛が治ったぞ」
「いやだから・・・いえ、もういいです」

中の人の貧相な想像力では絵に出来ない位無茶な展開を経て、
素狼人達がケビンに向き直る。

「ふははは、待たせたな!色々あるけれど私は元気です!」
「うん、本当に待たせましたね」
「ですよねー色々ありましたよね・・・色々・・・」
「そこ、中の人の都合でテンション下げるな!」
「えぇい、色々すっ飛ばしてこちらも行くぞ!」

先程からボケたりつっこんだりと忙しい狼の総大将が、
つま先を軸にして体を回転させた。牙の切れ味を増す、との事だが
何を言っているのか中の人もわからん。
聞くところによると、彼はこの技で身の丈10メートルにもなるツキノワグマ(笑)を単騎で仕留めた事があるらしい。

「行くぞ、絶・天狼抜刀牙!!」


24007.20軍司令部
名前:マホ達    日付:2010/7/29(木) 20:54
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マホ「・・・」
木下「司令司令、ボケ過ぎて絵がへちょ絵になってますよ」
マホ「あ・・・ありのままに起こった事をそのまま話します。
『前線司令部の全く与り知らない間に最前線で戦闘が起きていた』
・・・何を言っているのか解らないと思いますが(ry」

木下「使い古されたネタはいいですから。ていうか解ります。シユさんですね」
マホ「あんの無双キャラ、一人で戦争を起こす気ですかっ!」
木下「いや、偵察がどうのとかずっと以前に言ってましたし。
・・・しかし困りましたねえ、上級司令部の差し金では文句の付けようも無いですし」
マホ「私が困ります!平和な冷戦をかえせ!」
木下「すっげー個人的な主張ですね。まぁオオゴトにしたくないってのはわかりますが。・・・どうします?」
マホ「支援と称して揉み消します。ヤシマ、本来の仕事がやっと来ましたよ!」
「了解。・・・ほれイシマ軍曹にミシマ曹長、遊んでないで来い。」



24008.20軍司令部
名前:イシマ達    日付:2010/7/29(木) 21:9
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イシマ「はいな、下命はいいんだけどさ。あっちでケンカしてるオオカミさん達はどうするの?」
ミシマ「ほっとけ」
マホ 「我々四名はこれよりカナガ島に極秘に上陸、司令電算機シユを『支援』しつつ撤退します。何か質問は?」
木下 「あ、顔が戻りましたね」
マホ 「陸戦胴着のへちょ絵がありませんから・・・じゃなくて。」
イシマ「シユたんがイヤイヤした時は?」
ミシマ「無論・・・」
木下 「まぁそん時ぁちょっとした『演習』って事でw」
イシマ「いいのかな〜;」
マホ 「・・・イシマ、寧ろ私たちの心配をした方がいいですよ。」



24009.フレンダ達をストーキング中
名前:河瀬少尉    日付:2010/7/29(木) 21:23
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河瀬「・・・何だかわかんないけど物騒だよね」
輸卒「つかエビフライって符丁だったんですか。ちっとも知らなかったですが(棒」
河瀬「そりゃまあ、私らみたく末端の士官や輜重輸卒じゃ知らされないだろうなあ」
輸卒「核兵器じゃない、ですか・・・寧ろ持ってない事にびっくりですよ」
河瀬「だよねー、どうせ最前線に出ない総旗艦なんだから、抑止力として核弾頭のひとつやふたつあっても・・・」
輸卒「只今現在出てますけどね、最前線。」
河瀬「常識をブチ破れ!さすれば面白さは見えてくる!」
輸卒「どこの編集部のアジテーションですか。」
河瀬「まーそれは兎も角、段々シャレにならなくなってきたね」
輸卒「はい、海軍さんも把握しているかも知れませんが一応告げ口しておきましょう。」
河瀬「んじゃ秘匿回線で・・・『皇花ちゃん、お持ち帰りされないようにね〜』・・・これでよし」
輸卒「・・・相手が提督閣下だっての忘れてません?」



24010.戦艦 飛鳥 長官室
名前:70式司令電算機"皇花"    日付:2010/7/30(金) 0:24
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「……分かったわ」

 長官室に引きこもって数時間。優花やカークたちを招いて、緊張の状況下で落ち着いた談笑をしていた。
 河瀬の忠告に、皇花もフレンダたちにホイホイ会いに行くつもりもなかった。

「あの北極人どもが艦内を自由見学しているらしいわ。どこかに行ってもどうせ迷子が建前ね」

 重要区画に踏み込ませないように警備を万全にしたいのだが、何しろ戦闘配置である。
 だが、彼女たちが探ろうとしている事は予想できていた。

「振り回してるけど、この海域のデータがいるのよね。それに、エビフライもね」

 アリューシャン海域の情報収集、シユの存在、軍力示威。そして、その強行的なデータ収集には日本軍上層部の思惑が複雑に絡み合っていた。

「とりあえず、ソ連艦隊を追うわ。北極人は引き続き河瀬に監視させること。いいわね」

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24011.カナガ島
名前:シユ    日付:2010/7/30(金) 19:3
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 バイザーで彼女の表情は伺えないが、"ブレ"が生じていた。

「当たれ……当たらぬか……ッ!」

 10秒程度で1マガジンを使い切る。熱探知照準から、光学補正照準に切り替えるも"ブレ"て思うように当たらない。彼女の眼球が、手が、足が、エラーを生み出しているのだ。
 目標を捉えているのは確かだが、銃弾は逸れていた。

「──ッ!」

 鉄パイプで反撃に出る謎の敵。碌な交戦経験がないシユによって、動揺の要因を生み出してしまう。経験こそ、データを補正する。例えこれがデータ収集であったとしても、実戦であり血も流れる。演習とはいえない状況だ。
 そして、一撃。人型戦闘電算機対応の強化服でも防げきれない打撃など幾らでもある。強い衝撃はシユの左肩に加わり、左手で添え支えきれなくなった試製特乙自動砲は地面に転がった。

「ぐ、ぅ……っ」

 自動的に痛覚を一部遮断し、強制的に体の筋肉に対して反射運動を行うよう通電される。二度目の打撃を避け、シユはUNKNOWNと対峙した。
 バイザーに損傷警告と、参謀本部からの撤退命令及び衛星司令時間の限界時間が表示されるや、再度銃を拾い狙い向け静止した。

([58]2D6 → 1 + 4 = 5)

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24012.戦艦 飛鳥 後部甲板
名前:冬桜 玲少将    日付:2010/8/1(日) 11:54
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 もう1機、日本海軍の回転翼機が降り立った。機体が着地するや、ロータの回転が落ちていく。
 風が吹き荒れる甲板上に足をつけたのは、飾緒を靡かせる通信参謀だった。

「作戦は順調、なんでしょうかねー」

 第3種軍装の襟章は少将を示し、部下を連れて飛鳥艦内へと赴く。本革の高級軍用鞄を手にし、突如現れた。

「部長。皇花長官にはまだ連絡を……」
「"軍令部が直接乗り込むから待ってろ"なーんて言えば、大混乱ですよ。まぁ、これでも無理やりですが」

 軍令部といえば、海軍の全作戦・全行動を統率する海軍の中枢部だ。陸上勤務ながら日北戦争等の勝利に貢献し、政界や経済界にも顔が利く今や大物。軍令部第4部長、冬桜玲は重要な任務を帯びて飛鳥に乗り込んだ。
 北の海は、大国の裏が暗躍し衝突する場である。彼女もその1人だ。

「あ、色々乗り込んでますね。飛鳥は北極磁石なんでしょうか」

 後部甲板に機体が固められ、警備兵が警戒している様が冬桜の目に飛び込んだ。

「試作さんじゃないですかー。内戦以来ですね、お元気そうでなりよりですー」

 北極連邦空軍総司令官とも知り合いらしく、にこやかに握手すると試作の連れに気づいた。試作の連れであるつばさに飴を与えると、冬桜は部下たちに艦内に入り優花に接触するよう合図した。

「そうですか、試作さんにもお子さんが……あ。いや、実はですね、北極のVIPさんたちが来てるということで私も来たというわけでして。まぁまぁ、試作さんたちも中に入りましょうよ」

 真珠湾攻撃前の外務省と似た状況。北極<野党>が送り込んだ新人議員の大久保要の情報は1時間ほど遅れて通達された。が、その動きはさらに数時間前から見られており、その情報をおおよそ把握していた冬桜は、比較的短時間で飛鳥に電撃訪問できた。
 後方甲板の回転翼機は格納庫収容。飛行甲板は封鎖され、まさに袋のねずみ。その状況に仕立て上げた冬桜は、軽快な足取りで試作とともに長官室に向かった。

「優花さん、お久しぶりです。あ、これ天霧さんからの差し入れです。それでですね、"エビフライ"の"衣"を回収しに来ました」

 そういって、皇花たちにコンタクトをとると、北極電撃外交団を長官室に案内するよう指示が飛んだ。
 何気ない茶会の始まりである。

http://vorschlag.michikusa.jp/



24013.決着
名前:UNKNOWN    日付:2010/8/1(日) 20:30
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一瞬の対峙、しかしそれは直ぐに破られる。
彼は鉄パイプを投げつけて、試製特乙自動砲のバレルをへし折ったのだ。
当然彼も丸腰になるが、その拳にはいつの間にかメリケンサックのような部品が取り付けられていた。
その部品が僅かに音声を発することに彼女は気づいただろうか。

Stun Knuckle―――

バチバチと電気が奔り、その拳は装甲服に突き立てられた。
すると高圧電流がそこから全身に駆け抜け、筋肉は異常な電気信号でそのすべてを萎縮させて身動きを取れなくする。
拳を引いた瞬間、シユはその場に倒れこんだ。

「・・・・」

そして彼は彼女を抱え上げると、何処かへと歩き出した。



24014.北極連邦空軍総司令部
名前:水無月    日付:2010/8/1(日) 23:3
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水無月「さて…どうしたものでしょうか?」
こまち「捜索に出るのが良いと思いますわ。」
水無月「そうですね…。こまちさん、蒼井さんと一緒に行って来てくれますか?」
こまち「えぇ、わかりましたわ。」

(戦艦飛鳥 甲板)
つばさ「指令ー。飴玉貰ったー」
試作「冬桜さんも元気そうでなによりです。子供…なのかなぁ?」
つばさ「?」
試作「じゃあ、失礼させていただきますね。(スクランブル掛けて通信波出しといて」
つばさ「失礼しまーす(はいー」
http://www7a.biglobe.ne.jp/~JAC6N3/



24015.副業:まものつかい
名前:箕輪大佐    日付:2010/8/2(月) 18:28
「はうー、けんかはだめだよ〜」
貴彦が念話で呼び掛ける横で、らいおんは誰でも意思表示が通じる魔法のプラカードを使い『ケンカイクナイ』と訴えている。
しかし、あにまるたちが耳を貸すそぶりはなかった。


24016.<野党>議員ですが、長官室の空気が最悪です
名前:大久保要    日付:2010/8/2(月) 22:23
 意味が分からなかった。軍事に疎い大久保でも、日本海軍の階級章の区別だけは入門用ビジュアルムックで行きがけに勉強してきた。なんだって、突然呼び出され、しかもそこに将官級が大集合しているのだろうか。
 将官、それも司令電算機が3人も一室に集まっているなど、同考えても異常なことくらい、大久保でも理解できる。もしかすると自分は知らないうちにとんでもないことに巻き込まれたのではないか、そう考えると大久保は出された紅茶やお茶菓子の味もわかったものではない。
 表向きは笑顔を作って写真を撮り、互いの国の世間話に花を咲かせているようにするが、内心は今すぐに部屋から逃げ出したかった。

 それに引き換え、護衛の4人は堂々としたものだった。
 2人は優雅に、2人は適当に喉を潤し、菓子を適度に食べていく。あくまで代表である大久保を立て、自分達はその場にいてもいなくても変わらないポジションにおさまっている。

大久保「あの・・・ところで、飛鳥は素晴らしい船ですね。大きいし、その、とても強そうだ。さすが太平洋に冠たる大日本帝国海軍だけある、あはは、あははははは。」


24017.新感覚おおかみ系魔法少女爆現
名前:ケビ子    日付:2010/8/2(月) 22:51
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「ばう・・・」

ケビ子は絶・天狼抜刀牙の態勢に入るおおかみを見て、姿勢を低くして身構えた。
そして体をプルプルと震わせると、周囲に濃霧が発生して視界を奪っていく。
彼女、ケビリア・コーネルはウォルフェン族の出身である。
ウォルフェン族は元来双月世界に住んでいた魔族であったのだが、おおよそ20年前に突如として唯月世界、アメリカ大陸に出現したのだ。
故に、彼女には理術の心得がある程度あるのだ。だが唯月世界では理術は造山帯でなければ効果的に発動できないらしい。
しかしここは温泉が出る造山帯である。ケビ子はそれを知って理術を発動させたのだ。

「ツァッ!」

周囲からの視界がさえぎられたその瞬間、彼女は空中で一回転すると人へとその姿を変え、さらに理術により形成されたマジックジャケットが装着されていく。
いうなれば魔法少女変身バンクそのままである。
最初は裸から始まるあたりが最近の魔法少女系を思わせるが、霧で見えないのであまり関係ない。

「(キラーン)」

変身を終えた彼女は、霧の中からおおかみを見つけると、跳躍して回転軸直上からのダイビングキックを決めた。
そしてそのまま取り巻きのおおかみに狙いを定めると、俊敏な動きを見せつつ一匹一匹確実に打撃を与えていく。
魔法少女に近接戦闘は不利。けだし名言である。

「ばう」

霧が晴れる直前、彼女は変身を解いておおかみの姿となっていた。



24018.Battlestations
名前:アルマ    日付:2010/8/4(水) 22:14
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「これは攻撃よ!戦争だわ、やってやろうじゃないの!」

UAV及びE-8のロスト。そして接近してくるソ連艦艇。
アルマはこれを戦争行為だと認識し、全艦に対し戦闘態勢を発令した。

『Battlestations!Battlestations!』

艦隊は陣形を組みなおし、空母からは戦闘機部隊が出撃していく。
海中では潜水艦が警戒網を敷き、その網は着々と広げられていった。

「接近するソ連機を撃墜せよ!」

誰が仕掛けたのかはわからない。
しかしアメリカは、というかアルマはぶん殴られて黙っているような性格ではなかった。
もしもアリスならば別な可能性もあったのかもしれないが、既に手遅れとしか言いようが無い。



24019.【Showdown】双月・秋津洲直下『根の国』
名前:長尾茜    日付:2010/8/6(金) 13:22
 研究電算機の長尾茜は完全な民生目的ではないものの、一応非軍事的な仕事を与えられた珍しい電算機である。
 トッシュ時空条約によって世界門は厳重に固定管理されている。とはいえ、いや、だからこそしっかり監視する必要があった。

「ハバン時空観測所より。予定通り開始です」
 ここ最近、各地の時空観測機に妙なずれが観測され始めていた。それはヤミ世界門の設置というような要因では説明がつかない種類のもので、『誰かが、何かをしている』ということしかわかっていない。これについて政府は早急な事態解明を強く要請。『根の国』率いる精密観測が行われることになった。

 スマトラ島からヴェトナム付近の一部は、環太平洋連合が対蹠地を確保している珍しい領域である。対蹠地であるインカ共和国のキト時空観測所との専用回線による共同観測によって現状で最長の観測線を形成することができる。しかし、事態の解明には困難が予想された。

「よほど高い精度を得られなければ、原因と現象地点の特定には至らないでしょう……」

[62] 4D6 → 2 + 1 + 4 + 2 + (2) = 11


24020.エリゾヴォ基地
名前:リディア・ノヴィコワ    日付:2010/8/6(金) 13:53
 リディアは接待演習とて手加減しない。呉国空兵四機に突撃すると、連携を乱して次々と撃墜判定を出した。

「お見事に」
 ニコニコと笑う老将。
「・・・・・・」
 乗機から降りたリディアは応竜のほうを見る。

 すると、応竜はとことこ歩いてきた。先ほどのキツイ目ではなく、年相応な少年の表情。
「見事だぞ」
「当然だ」
 リディアも少し和らぐ。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
 何か、ものほしそうな目の応竜。リディアが訊ねようとすると、警報が鳴った。


24021.【Showdown】北風か太陽か
名前:箕輪大佐&しょんぼりらいおん    日付:2010/8/6(金) 14:5
「はうう、どうしよー」
 貴彦はしばし考え込んだ。話せば分かると人は言う。だが、話を聞いてくれない場合にはどうするのか?

「がう・・・・・・(´・ω・`)」
 『どうしよう?』と聞いてくるアーサー。
「はうー、やっぱりおはなしきいてもらうよ?もらうよ?」
 『貴彦』のままで貴彦は言った。尊彦なら問答無用で『おはなしきいて』もらうだろう。問題はその手段である。貴彦は悩んだ。


[63] 2D6 → 4 + 5 = 9


24022.戦艦 飛鳥 長官室
名前:冬桜 玲少将    日付:2010/8/7(土) 21:55
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 偽善外交に花が咲いていた長官室。そんな中、直接的な情報は引き出せなくとも日本海軍軍令部は"第七世代"と呼ばれる4人をひきつける事に成功していた。
 さらには北極空軍電算機の1人を確認でき、確認できる術を使って可能な範囲だが調べる事ができた。無論、皇花の存在と飛鳥改修の事実と引き換えに。

「ふふー、よかったらお菓子は持って帰ってもらってもいいですよー」
「中々いいチョイスじゃない。この羊羹とか」

 日本海軍全艦隊への指揮機能改修が判明したとはいえ、この事実よりも"第七世代"の能力の危険性を知るために第1基幹艦隊を餌にしたのは大きなリスクが伴っている。
 少なくとも電算機ではないがそれに類似した存在と思しき4人と接触し、冬桜の想定が確定に繋がった。北極海軍が誇る人型電算機"村雨"に手を焼いた日本海軍は日北戦争以来、北極連邦の兵器開発事情等を調査していたのである。軍事的にも政治的にも第二次雪原戦争に痛手を負った北極は、政変が確実に動き始めて電算機派もその座を失いかけていたらしく、そのソースを辿ったことで第六世代の延長線上に存在する"第七世代"という存在の噂を知りえた冬桜。北極海軍内で電算機派との対抗馬が勢力を拡大した事も十分伺えた。
 
「もちろん、飛鳥は皇国の誉れよ」

 キリッ顔の皇花は兎も角、会話が落ち着いた頃に事件は起きた。

<<Ka-27と思しきソ連機を失探。米軍の艦隊運動に動きあり>>

 皇花と優花に発信され、皇花は針路反転しソ連艦隊追撃を中止。アッツ沖まで戻るとした。

「気が変わったわ。アッツ沖まで戻るから」
「あ、じゃあ北極御一行様はゆっくりできる部屋まで案内しましょうかー」
「玲、その辺任せたわ。そろそろ士官の報告とか聞いてくるから、あとの接待頼むわよ」
「了解ですー」

 緊張を解すかのように、玲ちゃん接待に引き継がれた。いまだ、北極御一行に対する監視調査は継続中のようだ。

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24023.BGM:適当なRPGの戦闘シーン
名前:おおかみさんズ    日付:2010/8/7(土) 22:53
(しつこく狼語で)
「ぐあああ!」
「ふ・・・よくぞ我等アッツ四天王を倒した・・・」
「だがしかし、我等の上には更なる漢達が・・・」
「秘奥義・抜刀牙は絶のみにあらず、我等四天王の砕・雷針抜刀牙を貴様に・・・」
「いや、お前らもうやられてるし」
「別に無くても倒せる(ごふ」

訳のわからん台詞を残し、自称四天王の取り巻きが倒れた。
自称総大将こと素狼人が貴彦並に何も考えてなさげに呟く。

「ソードマスター以下の四天王だな」呆れているとも言う。

しかし流石にいつまでもとぼけているわけにも行かない。
自分から喧嘩を売っておきながら今更引くわけにも行かぬ。
素狼人は再び構えた。熊や巨大イカを屠って来たあの構えで。

[65]2D6 → 3 + 6 = 9


24024.まさか最初のダイス判定がこんなネタ塗れになるとは;
名前:かわせ    日付:2010/8/7(土) 23:11
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くおらー!喧嘩やめい!


もっともらしい事を(狼語で)言い垂れつつ、その実ワンコの喧嘩でしかなかった揉め事を終わらせたのはおおかみさんズの上役だった。

彼女は狼達に「まて」と「おすわり」を命じて動きを止め、何故か狼語で教育的指導を始めた。
なんで狼語を人間が解するのかとかは、考えない方が精神に良いのでお勧めだ。

「ダメでしょ、お客さんに喧嘩売っちゃ!」
「いやしかし園長、明らかにあのワーウルフ、田舎者を馬鹿にするオーラを発してましたぜ」
「あんたらの余所者出て行けオーラの方が明らかに強いっつーの。つか思いっきり以前のレスで言ってるし」
「つか大将、園長ってなんスか?」
「大将の上位だ。因みにオオボスと読んでこう書く」
「おお、博識ですねっ。そうですかこの赤髪の人間が我等の真のボスで」
「でもアッツにはまだ上がいるんだよ。眼鏡かけたアホ毛の人だけどね、中佐とか名乗ってるけど偽名なので注意ね」
「ほほお、謎のアホ毛ボスですか」
「真の称号は最終園長と書いてラスボスと読むんだよ、覚えた?」
「ええ覚えました、アンタは大嘘吐きだと」
「あ、やっぱバレてたんだ。つかキミも手下にウソつくんじゃないのw」
「ナンノコトデショウ」
「こらこら・・・んじゃあたしはこれで、仲良くするんだよ〜」


24025.襟章が違う事に気が付いた人は偉い
名前:イシマ達    日付:2010/8/7(土) 23:20
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イシマ「ただいま〜」
ミシマ「・・・」
マホ 「どこに行ってたんです?お花を摘みに行くにしては長かったですね」
イシマ「へっへ〜、ちょっとだけあたしの特技を見せてきた」
木下 「動物どもの縄張り争いなんかほっとけって言ったのに。どうもウチの連中は規律に疎いよな」
ミシマ「司令が司令だから」
マホ 「…副司令、そこの外れの格納庫で何を作ってるんでしたっけ」
木下 「(ぎく)・・・いや〜、ちょっとタケミカヅチをね、あはは」
イシマ「・・・木下さん?」
マホ 「副司令も人の事言えないですよ?さて今度こそカナガ島にレッツラゴー」
ミシマ「長い前フリだ・・・」



24026.戦艦「飛鳥」
名前:フレンダ    日付:2010/8/10(火) 0:30
フレンダ「結局、日本のお菓子はめっちゃ美味しいわけよ。北極の気候的に小豆が育ちにくいのが残念だよね。それにしてもいい部屋。」

絹旗「そうですね。豪華さは聞きしに超勝ります。」

麦野「どこ見ても穴がないような調度よね。私のプライベートも揃えなおそうかしら。」

滝壺「むぎのならしっかりやれるよ。だいじょうぶ、間違いない。」

 新たに通された部屋。北極の護衛組はここに盗聴器や監視カメラが当然仕掛けられているものと判断していた。あけっぴろに議論するのはやめ、事前に定められた表情の微妙な変化や仕草を組み合わせたパターン、会話の中に登場する符丁で作戦会議を進める。

 どうやら艦内の戦闘への緊張が高まっているらしいこと、そういった状況に関わらず艦載機発進のアナウンスが一度もないことからおそらく飛行甲板は何らかの理由で使用不能ないし封鎖されているであろうこと。
 自分達が何かしらの探りを入れているのは向こうも把握しているであろうこと。
 先ほど面会したちみっこは日本海軍の中で重要な位置にいると予測されること。

絹旗「(しかしまだ彼女が”えびふらい”である確証は得られません。もしエビフライじゃなかったら私たちの立場が超悪くなりますが。)」

フレンダ「(でも私たちがこれだけ調べて引っ掛からないって、結局それってもとから無いかちみっこかとしか考えられないわけよ。でなきゃトップ以外一切知らないとか。)」

滝壺「(だめ。陸軍から搬入されている以上それなりの数が知っていると考えるべき)」

麦野「(面倒な依頼うけちゃったわね。破壊ないし奪取はメインミッションじゃないからスルーしちゃってもいいんだけど)」

フレンダ「(でもそれもなんか中途半端なわけよ。結局、バックアッププランとしてもちみっこをかっさらった上での逃走経路なんかも考えとかないといけないわけよ。)」

絹旗「(確認したわけじゃないですが、飛行甲板が本当に超閉鎖されてるなら厄介です。普通の方法じゃ艦外に逃げられません。)」

麦野「(その時は・・・まあアレやるしかないわよね。あんまりやりたくないんだけど。)」

 “エビフライ”の証拠もつかめぬまま、4人の時間は流れていく。そして日本海軍による調査の抑圧と収集される情報の先細りは、自然に4人の心理を「確保決行」へと揺り動かしていった。


24027.アリューシャン沖 北方艦隊 旗艦 戦術指揮艦 ジノヴィエフ
名前:セミョン・コーネフ中将    日付:2010/8/10(火) 12:46
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「Ka-27、4機とも撃墜された模様!」
「日本海軍はドイツ海軍の手法を真似たようですね」

 セミョンが呟いたその言葉は、電波障害の事を意味していた。

「さて……日本海軍に嵌められた、と。それに、米領アリューシャンの西部に電波妨害が行われていますね」
「第7潜水艦師団より。米艦隊、こちらに距離をつめている模様!」
「近くの浮遊物体を探してください」

 セミョンは極超短波(UHF)に切り替えて、米艦隊に通告を始めた。

「"こちらはソビエト海軍北方艦隊、セミョン・コーネフ中将。緩衝海域を西進する米海軍に告ぐ。貴艦隊によって我が方の対潜ヘリが撃墜された。日米北潜水艦による追尾を避けるため東進中であり、警告もなく公海上において撃墜した件に関して釈明を問う"」

 流暢な英語でセミョンは問いただし、アルマの回答を待つ。だが、一触即発の海域の事だ。ソ連側の艦隊行動批判と電波妨害のレッテルを貼られるに違いないと予想できた。

「"また、電波妨害が別勢力によって行われているが、我々の行動には含まれていない"」
「気球を視認! 恐らくジャマーが……」

 「やはり」と、セミョンは視線をやや斜め下に落とすと、通告を続けた。

「"Ka-27に止まらず、我が艦隊に対する攻撃が行われた場合。我々は反撃を厭わない"」

 戦争誘発の青写真は、日本軍が握っていた。仕掛けたつもりが、米ソともに今は踊らされていた。

「食いつき方がやや深いですね。流石に、日環米を相手取るほどの戦力もありません。Ka-27乗員の救助を終了次第、日環から振り切るように。米艦隊については、KGBから情報連絡が回ってくるようですが……」

 セミョンも作戦に基づいて動いている。問題は、双方が想定された動きをとるかどうかだ。

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24028.デフコン2
名前:アルマ    日付:2010/8/10(火) 20:12
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「え゛」

アルマはぽかーんとしていた。
ソ連の仕業ではない。となると、彼女の作戦計画はまったく白紙に戻さねばならなかった。
しかも4機撃墜の上である。相手がアルマと同じタイプなら絶対殴りかかってくるはずであった。
しかしセミョンはドライであった。それゆえに彼女は助かった。

「ご、ごめんなさい・・・」

流石のアルマも平謝りするだけの冷静さは残していた。
アメリカ艦隊は反転しつつ、しかしカナガ島からもたらされた新たな情報に目を丸くした。

「日本製の武器の残骸?」
「はい、生存者が発見したもので、手持ちの大口径機関砲だと」
「・・・・」

あやしい。
緩衝地帯といえどもカナガは完全なアメリカ領、武装搬入の制限などが加えられている場所であり、アメリカ製の武器すらない場所に日本製の武器。
アルマはセミョンにその旨を伝えることにした。真相はわからないまでも、なにかの手がかりになるはずだ。



24029.戦艦「飛鳥」 長官公室真上の士官食堂
名前:フレンダ    日付:2010/8/10(火) 23:14
 様々な可能性を考慮した結果、最も゛エビフライ゛である可能性が大きいのはやはりちみっこ本人であろう、という結論に4人は達した。任務内容からすれば必ずしも確保する必要はないのだが、確保ということになれば報酬は3倍という約束である。人型司令電算機本人が対象ということを大元は考えていたのかどうか怪しいものだが、本国との連絡も今は難しい。
 ならば現地で独自判断にて決行する他なく、同時にその権限を認められている。さらに4人の派手好きも手伝い、行動を起こすことが決定した。

 そしてフレンダの手引きによって人の目を盗み、4人は長官公室の真上までやってきた。甲板一層挟んで下に例のちみっこがいる。

麦野「滝壺、間違いなく目標はそこにいる?」

 ピンクのジャージという軍艦の中ではいかれているとしか思えない格好をした、常に眠そうにしていた少女の目が見開かれる。霊的儀式を執り行っている最中の司祭のように、目に見えぬ何かを凝視しているかのように見える。

滝壺「間違いない。目標のパターンは捕捉している。射線上に人もいない。」

麦野「OK。フレンダ、逃走援護は?」

 チェックのスカートにベレー帽の少女は、両手に持った様々なトラップツールをしまう。食堂のドアや周囲の廊下に修正テープのようなものが目立たない程度につたっている。

フレンダ「結局、この程度の仕事に抜かりなんかないわけよ。」

麦野「絹旗。調子はどうかしら?」

 小学校高学年程度にしか見えない少女は、拳を握ったり開いたりしながら体の調子を確かめているように見える。何気ない仕草ではあったが、その表情は自信が溢れていた。

絹旗「完璧です。コンディションは超良好といったところです。」

麦野「よし。それじゃ・・・お仕事開始♪」

 麦野の右腕が前斜め下に突き出される。その手には何も握られておらず、何かの細工があるようにも見えない。だが開かれた手の数cm先に、光輝く球体が浮かび上がった。数瞬後、その球体から、燃え盛る恒星の如き輝きを持った光の柱が迸った。

 床に巨大な槍を突き刺したかのように床に命中した光は、直撃したものの分子間結合を崩壊させ、金属は原子の連なりを断ち切られる。着弾点の周囲は火線が走り、急速に崩壊が進んでいく。

 甲板を一層貫通するのに数秒とかからず、長官公室の床も同様の憂き目にあわせたところで停止した。このまま艦底を突き破ることをわけないが、水密を大きく破りすぎるのはまずい。

3秒ほどで人が余裕をもって通れるサイズまで拡大した穴から、絹旗が飛び込む。そしてその部屋の主に向かい、言い放った。

絹旗「わけあってあなたを超拉致します。おとなしくついてくるのが一番だと思いますよ。」

 その間にもう一条光線が走り、長官公室の扉を歪め出入りを不能にした。

絹旗「別に急いでいるわけじゃないですけど、あんまりのろいのも超めんどいですので。きてもらえますよね、皇花ちゃん。」


24030.びゅーてぃー あんど ざ びーすと
名前:ルドルフ    日付:2010/8/11(水) 10:28
 皇花が返事をする直前。

 クンクン、と鼻を鳴らす音。

 いつの間にか、そこにいたのはオオカミ。いや、古代魔術によって生み出された魔法生物である。親に似ておねーさん好きのおおかみは、静かに来客のあとをつけてきたのだ。

「がうっ!」

 元気にあいさつをする野獣。ただし野生度はゼロである。ルドルフは、あそんでほしいのだ。


24031.応接室
名前:カーク    日付:2010/8/11(水) 11:6
「……」
 カークは会話を避け、静かに茶を飲んでいる。
 それを快く思っていないのか、キトラが念話を飛ばした。

<しっかりなさってください>
 Lv2封鎖のかかった念話である。ちなみにLv2というのはさほど苦労せずに傍受できるレベルであり、したがって『絶対に秘密にする必要があるわけではありませんが、大声で話す内容ではありません』という意思表示を含んでいる。古くからの魔族上流階級ならではの作法である。
<しっかりって……なにがですか>
<カークさんは首長嫡子でもいらっしゃいます。高官相手でも気後れする必要はありません>
<それは知っています。けど……>
 伯父の三郎が男色主義だったために、養嗣子として迎えられたのだが、カーク自身はこの地位に居心地の悪さを感じている。


24032.いんたーみっしょん
名前:箕輪大佐&らいおん    日付:2010/8/11(水) 12:22
<はわわ、ちょっと大変?>
<はい、米・蘇が一時衝突しかけたようです。動きが止まったので私たちも下がって様子を見ます>
<はーいっ>

「がうっ」
 貴彦が第零艦隊と連絡している横で、らいおんは素浪人とケビ子に名刺を渡した。日本語と英語で印刷されているが、プラカードと同じく魔法の名刺である。

「えふー、マホさんたちを追いかけないと―」
 らいおんは礼儀正しくぺこりとおじぎをした。

「はわわー、待って―」
 アーサーに騎乗すると、貴彦は走り去って行った。


24033.戦艦 飛鳥 長官室
名前:皇花    日付:2010/8/11(水) 14:18
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 耳鳴りが襲った。眼を細めさせるような不快音が響き、皇花はしゃがみこんだ。
 その眼をはっきりと開いたときには、周囲の人間は気絶している。もしかすると、そのように見えているだけなのか。皇花は不思議な感覚にも襲われていた。

「な、何が起こったのよ……?」

 テロ活動と疑ってかかったが、皇花は反射的に司令回線を自動検知した。情報を更新し、自身の位置や周辺の状況を再確認する。当然、シユのことも含まれており、皇花と同様にエラー信号を発信していた。

「いいわ。大人しく従ってあげる」

 ルドルフに目をつけて、飛び乗った。1人よりはマシだと判断して、ルドルフを連れて行くことにした。

「ったく、どうしてこうなったのかしら……どちらにせよ、北極海軍からの刺客であることに変わりはないみたいね」

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24034.カナガ島沖海底・陸軍潜水艦ユ-01
名前:ヤシマ達    日付:2010/8/11(水) 22:11
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ヤシマ「貴様等・・・結局オオカミなんぞに構いおって、シユを助けるとか息巻いてたのは誰だっ」
マホ 「いえ、流石に完全スルーはマナー違反じゃないかと思いまして」
ミシマ「メタ発言禁止」
イシマ「と言いつつ律儀に全員が揃うまで待ってたヤシマ萌え♪」
ヤシマ「仕方無いだろうが、潜水艦がそう何隻もあってたまるか」
マホ 「まー何度も同じ様な手口で上陸したらマンネリ、じゃなくてバレバレになっちゃいますしね」
ミシマ「で、ここからは?」
イシマ「しゅーたんは特殊潜航艇に乗って上陸したんだよね?」
ヤシマ「あれは確か一人乗りだよな。そんなにあるのかアレ?」
マホ 「無いです」
ミシマ「・・・」
イシマ「じゃ、どうするのさ」
マホ 「・・・頑張れ!」
ヤシマ「爽やかに親指を立ててないで作戦を言えスカタン」
マホ 「だから、頑張るのですよ。ここから徒歩で。ほれ、この為に我が陸軍潜水艦には下向きのハッチもありますし」

三人 「・・・マジ?」



24035.飛鳥・士官食堂の近く
名前:河瀬少尉    日付:2010/8/11(水) 22:27
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河瀬「・・・しまったあ!」
輸卒「うわ、なんつーファンタジーな手口だこと。これは不意を突かれても仕方ないですなあ」
河瀬「ファンタジーネタは私の十八番だと思ってたのになあ;」
輸卒「そいや少尉ドノはそういう世界から来たんでしたっけ。心中お察しします、ぷ。」
河瀬「・・・ねえ、腹いせになんか壊していい?アンタの頭蓋骨なんてどうかな、かな?」
輸卒「はーい銛を部下に突きつけてないでなんか考えて下さい、ちゅかマジで危ないからやめて、ぎゃーちょっと刺さった!」
河瀬「まあ冗談はさておいて、やっぱり報告だよね」
輸卒「流血を伴う冗談はマジ勘弁です。でも誰に報告すればいいんです?」
河瀬「そりゃ私の上官でしょ。海軍の命令系統なんか知らないってば・・・もしもし20軍司令部ですか?」
輸卒「どうやって通話してるのかはもうツッコミませんよ。」
河瀬「あっ木下さん。最終園長、違ったマホ中佐に連絡を・・・え、いない?」
輸卒「はぁ?カナガ島に上陸してる?」
河瀬「そしてアンタがなぜ聞いてる・・・相変わらず無茶な司令部だね、司令代行が直接作戦に参加するってどうよコレ」
輸卒「じゃあ木下少佐、なんか海軍の上の方に連絡するコネないすか」
河瀬「つかさ、ここにもいるんじゃない?飛鳥がここにいるくらいだし、軍令部のエライさんが他にも乗ってないかなあ」

木下「・・・ん、こういう時は大抵あの人がいるんだよな。冬桜って人、つか電算機なんだが・・・」



24036.戦艦「飛鳥」
名前:絹旗    日付:2010/8/12(木) 1:20
絹旗「やけにおとなしいですね。ここまですんなり行くとは超予想外ですが、うまく運ぶのはいいことです。でもその犬・・・麦野ー、お客さん増えそうですけど大丈夫ですか?」

 上層にむけて絹旗が話しかけると、実に気だるそうな声で返答がくる。

麦野「ああ?そんな余裕あるとでも思ってんのかしら?4人だってそうとう厳しいわよ。」

フレンダ「結局、ヘリが使えそうにない状況でそんなに連れてくのは無茶なわけよ。ちみっこがヘリ用意してくれるなら話はべつだけど。にしし」

絹旗「そういうわけですので、諦めてくれると超助かるんですけどね。ま、とりあえず。」

 そう言うや否や、絹旗は皇花の襟首をむんずと掴むと、小柄な体からは想像もつかないような身捌きと力で上階へと放り投げた。それをフレンダが捕まえる。

絹旗「本当にこの犬はどうしましょうかね? ・・・ついてきたいなら勝手に超ついてくればいいんじゃないですか?移動手段までは面倒見ませんからね?」

 哀れむような目でルドルフを見やった直後、絹旗自身も人間離れした跳躍力で上階へと飛び移った。溶けたというよりは老朽化によって崩壊したかのような断面を示す穴の縁に手をかけ、軽やかな身のこなしで全身を引きあげる。

 それを確認し、麦野は先ほどと同じ光線を今度は上層へ向かって放った。数層の甲板をあっという間に貫通し、主要装甲までも貫いて穴は最上甲板まで突き抜けた。最上甲板まで吹き抜けとなった甲板を、まず絹旗が、次に皇花を背負ったフレンダが、最後に滝壺をつかんだ麦野が飛び上がり、数分もしないうちに寒風吹きすさぶ甲板へと到達した。

 その頃にはあまりの出来事に兵たちも騒然となりはじめ、各種警報も非常事態を騒ぎ立てている。

麦野「さーてと、ちみっこちゃん。ヘリとか使わせてくれる気はあるかにゃー?」


24037.戦艦 飛鳥 後部甲板
名前:皇花    日付:2010/8/12(木) 23:51
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「くっ……本気で連れて行くつもりなのね。いい度胸してるじゃない」

 絹旗たちの目的が掴めずにいる。抵抗しても、肉体的に非力な皇花では太刀打ちすることなどできない。
 非常時通知を軍令部に入れ、データベースに軍事情報を保存すると機密情報を遮断し削除を始めた。自白できないように防御対策としての基本だ。

「ヘリを出しなさい!」

 長官室に取り残された面々も漸く意識を取り戻し、部屋からの脱出に努めていた。生身の人間である冬桜は扉を打ち破るわけにも行かずカークたちに頼み、警護の士官たちは大久保を拘束し早速事情聴取と証言を確保し始めていた。

「抵抗しない代わりに条件があるわ」

 ここぞとばかりに手を腰に当てて、絹旗たちを見上げて条件をつけた。

「ヘリの操縦は私が指名した士官2名にやらせる。ヘリぐらいケチらせてもらうわよ。高いんだし」

 男女1人ずつのヘリ操縦士が補給済みの海軍の哨戒ヘリに乗り込み、離艦の準備を始めた。
 女性操縦士は皇花に優しげな笑みと敬礼をすると、皇花もそれに応える様に声をかけた。

「頼んだわよ」

 光繁が生んだルドルフならすぐ気づくだろう。皇花も不思議と落ち着いた表情で、絹旗たちに従い続けた。
 ヘリは飛び立ち、要求の場所へと向かっていく。

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24038.別にはるか未来を目指すための羽根ではな(ry
名前:おおかみ    日付:2010/8/13(金) 0:2
(BGM『THE BEAST II』)

「がうっ!わうわうわうわう」
 まずルドルフは、犬呼ばわりされたことについて遺憾の意を表明した。

「がうっ、がうがう?(ついていけばあそんでいただけるんですね?)」
 おおかみは、相手の発言を自分に超都合良く解釈した。

「わふ……」
 目を閉じて全身をふるわせると、かがやく息……ではなくめきめきと翼が生えてくる。こいつ、やはり犬でもオオカミでもない。

「……わう?」
 一足遅かった。ヘリが高く舞い上がって行く。ヘリの中の人々も甲板の人々も驚いているようだが、おおかみにとっては大したことではない。あそんでもらえるかどうか、である。

「わうっ!わうわうわう!わおーん!!」
 後を追うおおかみの精神波は無差別念話として四方に飛んで行った。勘のいい人間は突然のオオカミボイスにびっくりしたかもしれない。


24039.ヘリの中
名前:絹旗    日付:2010/8/13(金) 10:25
 実に奇妙な光景だった。大国の海軍の司令電算機という、大物どころではすまない人質をとっているにもかかわらず、麦野らは拳銃の一丁もつきつけない。全員が私服であることも手伝い、事情を知らない人間が見ればピクニック(ヘリを使うのは少々大仰だが)とさえ思うだろう。

フレンダ「結局、なんかうまくいきすぎでスリルがないわけよ。もうちょっとドンパチとかトラブルとかないと盛り上がらないっていうか。」

絹旗「それ超死亡フラグです。死ぬなら一人でお願いします。」

フレンダ「冷たい!」

絹旗「映画的にはヘリが出た時点で超墜落フラグなんですけどね。」

麦野「はいはい、言えば言うほど落ちそうだから、ちょっと黙ってて。パイロット、目的地はカナガ島。高空からだとアメちゃんだかロスケだかのレーダーに捕まるから、低空侵入よろしく。」

滝壺「・・・・・・皇花ちゃん。飴、食べる?」


24040.戦艦 飛鳥
名前:冬桜 玲少将    日付:2010/8/13(金) 22:42
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「色々と困りましたねー」

 試作たちを見て北極陸海軍の仕業ど断定するのはまだ早いが、大久保を使わないわけには行かなかった。
 日本特有の"臭いものに蓋をする"という組織体質と、陸海空軍の面子というものが存在する。

「カークさんたちもすみませんねー。まぁ、ここで起きた事は外部に他言禁止で」
「部長、ヘリが……」

 皇花たちを乗せたヘリが飛び立ってしまった。が、あまり冬桜に動揺が見られない。

「優花さん。皇花さんは今のところ無事ですよ。まぁ、マホさんに連絡入れておきますので大丈夫です」

 陸軍のマホに事情を編集した司令通達を行い、皇花と"エビフライ"の回収をするよう命令した。情報通の軍上層部の1人が居た事は不幸中の幸いか。すぐに軍令部と参謀本部に判断を仰ぐ事ができた。

「大久保さんは痛めつけちゃ駄目ですよ。背後関係を喋ってもらうか……もしくは関与断定で」

 日本政府にも伝えられ、非公式の通達が行われる事だろう。北極が絹旗たちに関して白を切り続けたとしても、新人議員を切り捨てる事は北極<野党>にとっては打撃材料になりかねない。
 とはいえ、事態はすぐに進展しなかった。皇花が飴をもらった頃、冬桜は優花に艦隊を任せて甲板からある人物に電話をかけた。

「あ、もしもし建さん。お久しぶりです。実は赫々然々で大変なんですよ。村雨さんと霧雨さんラヴな建さんにご一報と思いまして。ここは1つ大久保さんとか含めて助けてくれませんかねー。いやぁ、建さんなら力になってくれると信じてるんですよ、ええ。あ、そういえばお中元届きました? ええ、まぁ、お願いしますー。何か分かる範囲でもいいのでそちらに力になれることがあれば、はい、私も頑張りますので」

 電算機派の彼が動く保証など無いが、ここは情報収集に励むしかない。戻ってつばさの遊び相手になりながら、冬桜は状況進展を待った。

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24041.カナガ島
名前:マホとヤシマ    日付:2010/8/14(土) 20:45
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面積の割に標高の高い山を持つカナガ島には遠浅の砂浜は殆ど無い。
海底をエッチラオッチラ歩いてきたマホ達から見れば、カナガ島沿岸は海の中から断崖絶壁が聳え立つように見えた。
しかし、丸ごと全部火山帯のアリューシャンでは珍しい事ではない(アッツやキスカも似たような物である)。
バイザーを閉じた状態では表情が見えないものの、恐らく彼女達は「やっぱり」と言いたげな顔をしていたに違いない。

マホ 「はーい、着きましたよ皆さん。ここで散開、離れて上陸します」
ヤシマ「水中行軍の後はフリークライミングか、やれやれ」
マホ 「仕方ないでしょう、これが一番目立たない方法です。陸戦胴着のパワーアシストがあれば、コレ位楽勝ですよ」
ヤシマ「いやそうじゃなくてな。そもそもシユはまだこの島に居るんだろうな?我々は面子の為に無駄足を踏まされてるんじゃないだろうな?」
マホ 「リアルに時間が経ってるし、既に米本土に移送されているって事ですか?無いと思いますよ、ネタ的に」
ヤシマ「お前なぁ、こないだからメタいネタが多すぎるぞ;」
マホ 「冗談です。基幹艦隊も近くにいるんですよ?米軍の動きは見えている筈です。そして冬桜さんからは計画の変更は言われてませんよ」

さらっとマホ中佐が冬桜との連絡に触れた。
水中でどのように通信を交わしたのか、全ては謎のままである(ぇ
当然のようにヤシマ准尉は華麗にスルーし、しかし別の疑問を投げかけた。

ヤシマ「何、お前いつから陸戦隊になった?」
マホ 「あくまで依頼です。こないだまで人型電算機と勘違いしてた位疎遠になってた人の指揮下に入った覚えはありません、あはは(空ろな笑い」
ヤシマ「あー、なるほど;それにしても探し物が増えるとは聞いてないぞ。海軍め、余計な仕事を寄越しやがって」
マホ 「皇花といい梗花といい、海軍電算機は攫われる属性でもあるんでしょうか?」
ヤシマ「また懐かしいネタだな。まぁ子供キャラが無敵の強さを発揮してもな・・・」

と、雑談に耽りながら崖をあっさり登った二人。なんだかんだ言っても陸戦型の電算機である。



24042.二番機・先鋒突撃型装備
名前:イシマ軍曹    日付:2010/8/14(土) 21:48
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「へへー、いっちばーん。・・・ま、任務的に当然なんだけどね。」

マホとヤシマがしゃべくりながら崖を登っている間、もっとも早く上陸をしていたのはイシマ軍曹だった。
彼女は4人一組で動く人型機歩兵戦隊において先鋒役を務めるため、被弾率の高さに備えてやや分厚い陸戦胴着を着ているものの、基本的に軽装備で機動力を重視されている。猫の様な身軽さで崖を駆け上ったイシマは岩陰に素早く伏せ、耳を澄ませた。

「んじゃ、あたしの地獄耳を駆使して捜しますか。」
・・・感覚器も猫並みだったりする。

[69]2D6 → 2 + 1 = 3



24043.二番機・汎用銃砲機
名前:ミシマ曹長    日付:2010/8/14(土) 21:49
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「・・・登攀完了。これより任務に入る。」

次に登り終えたのは、一番の重装備ながら黙々と移動を続けていたミシマ曹長だった。沈黙は金なり。

彼女の装備は対重兵器戦闘と遠距離狙撃がメインになっている。
12.7mm自動砲、通称トクオツまで持つ為に・・・と言うより、ミシマの趣味でやや軽装甲。
本人曰く「分厚い鎧だと刀を持ちにくい」との事。相変わらずの武士道マニアであった。この任務にまで指揮官でも無いのに殺傷力の異様に高い改造軍刀を持ってきていて、どうも自分が斬り込み役の先鋒でないのがやや不満らしい。お前戦国バサラを戦闘板でやる気か。

「悪いか?」
悪い。さっさと捜せ。

[70]2D6 → 5 + 2 = 7



24044.三番機・火力支援機
名前:ヤシマ准尉    日付:2010/8/14(土) 21:17
Size: 100 x 114, 6KB

三番手はヤシマ准尉。実はマホ中佐が勇んで先に行こうとしたのを無理やり止めたらしい。なんだかんだ言って指揮官に気を遣うツンデレ准尉。

「誰がツンデレだっ。つか装備の説明はどーした中の人っ」

他に誰が。・・・えと、ヤシマの任務は基本的に火力支援であるので本来は軽機関銃を装備するところだが、「んなクソ重い物持てるか」という彼女の偉そうだがその実軟弱な意見によって二九式特型小銃になっている。この任務ではどちらかと言うとマホ中佐のサポートになる事が多いのと、全員が固まって動く事が少ないだろう事を考えると装備に差をつける意味が実はあまり無いのと、マホ中佐がよくわかってないので(ぇ あっさり了承。

「ま、どうせ細かい装備の違いなんぞ、このスレではどうでも良い事だ」
わー、今までのレスが台無し。

[71]2D6 → 4 + 1 = 5



24045.一番機・指揮通信機
名前:マホ中佐    日付:2010/8/14(土) 21:37
Size: 100 x 114, 6KB

「えー、ここまで読んできてくださった閲覧者の皆さん、有難うございます。
私たちは壮大な前フリの結果、ようやくカナガ島に上陸、シユさんと皇花ちゃんを探す作戦を発動した所です。」

・・・えっと。

「突然ダイス判定が次々と現れてビックリした方も多いと思われます。
これは私たちが誰を最初に見つけるかの判定をダイスでやってみよう、と言うお遊びです。
カナガ島にやってきた皆さん(シユ、UNKNOWNな人w、箕輪大佐、皇花、その他誰でも適当な理由をつけて)のレスで

一人について一回、2D6の判定をして下さい。

出た数が私達の数と一致した人は、一致したキャラに見つけられたものとしてこちらでレスします。
できるだけ早くします。ええ、できるだけ・・・」

・・・あの〜。

「一致しなかったキャラは私たちが見つけていないものとします。そちらが先に見つけたものとしても良し、
なんか別にネタがあるならそれでも良いでしょう。
皆さんの面白いレスを期待します・・・って何ですかさっきから。」

こらー、中の人の台詞取るな!

「いいでしょ別に、つか中の人出過ぎ。ハイさっさと装備の解説。」

・・・ええくそ、マホ中佐、司令部情報の通信と4人の指揮!装備はごく普通に小銃その他、以上!

「やけくそですね・・・まあいいや、では私も捜しますか」

[72]2D6 → 6 + 2 = 8


24046.飛鳥から離れるところ
名前:河瀬少尉    日付:2010/8/14(土) 22:15
Size: 100 x 114, 5KB

河瀬「あのね、マホさんはわざわざ大文字で強調してるけどさ、ダイスを一回だけ振らないといけない、って事はないんだよ〜」
輸卒「アンタまで電波会話かい。で、具体的には?」
河瀬「一回だけ降るのはあくまで『マホ中佐達の探索から逃げる為の判定』だから、中の人はネタ的に失敗する事を想定してるんだよ」
輸卒「なるほど、確かに確率的には失敗する可能性が高そうですなあ」
河瀬「だから逆に見つけて欲しい人は別のルールを勝手に作っても良いし、何も必ずダイス判定をする必要も無い。ま、TRPGじゃないんだからその辺は自由にやってね」

輸卒「と、自由すぎるキャラが電波を発しております・・・さて、我々はどうしますか?」
河瀬「そうだねえ、艦隊司令が拉致られるという物凄い異常事態なのに、意外と平穏なのはなぜだろう;」
輸卒「この位戦闘板では日常茶飯事だぜって事でしょうね。」
河瀬「だろうねえ・・・うわ!」

河瀬が突然ひとりでビックリした。傍目にはかなりアホっぽい。

河瀬「うるさい(怒)、なんか魂に響く様な声が聞こえた!例えるなら叢雲世界で物凄い遠方から何故か届く手紙みたいな!」
輸卒「だからわかんないって・・・念話ですか?魔法とは懐かしい」
河瀬「しかも狼語で『あそんで!』って何これ・・・はっ、まさか素狼人さん?」
輸卒「あいついつの間にそんなスキル身につけたんでしょう。・・・で、どこへ行ったかわかりますか?」
河瀬「えーと・・・海の上を移動中??」
輸卒「・・・うん、そんな漫画あったなあ・・・犬の群れが海を渡っている!(遠い目)」
河瀬「あいつ、ますます漢に磨きをかけやがって(謎」
輸卒「追いかけますか。」
河瀬「合点!私らの徴用船なら、軍事行動に絶対見えないしね!」

かくして、勘違いした河瀬達は輸送船という名の漁船を駆ってヘリを追う。
絶対追いつかないだろうがそれはそれ、行き先の見当を大体つければそれで良し。



24047.戦艦 飛鳥
名前:試作    日付:2010/8/15(日) 12:36
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試作「冬桜さんすみませんねぇ。遊んでもらっちゃって…」
つばさ「あははー」

つばさ「…?」
試作「さてさて…(どした?)」
つばさ「ふぅ(後部甲板のPLDから連絡で、レーザーみたいなのが甲板ぶち抜いて中から人が出てきたって)」
試作「ヘリ…?(もしかしてその後逃げてったか。)」
つばさ「指令ー(そうみたいー。画像を解析に回すねー?)」
試作「どうした?(うん。水無月に頼みなさい)」
つばさ「あそぼー?(はーい。指示はー?)」
試作「はいはい。(またしばらく待機しててもらおう。)」
つばさ「えふっ(はーい)」
(しばらく待機)

(北極連邦空軍総司令部)
水無月「…これで行きましょう。」
こまち「どうしますの?」
水無月「戦艦飛鳥から先ほどヘリが飛び立ったとの情報が入りました。これには日本海軍の司令長官が拉致されているということです。」
こまち「しかし、それは私たちには直接関係ないのでは?」
水無月「えぇ。しかし、これを救出すれば恩を売ることができるかと思います。」
こまち「そういうことになりますわね。」
水無月「方向から予想すると、目標は米軍領カナガ島又は北極領セントローレンス島になると考えられます。」

「セントローレンスには高高度からの通常降下。降下後、隠ぺいを行いヘリを待ちます。ヘリが着陸したところを見計らって制圧を行います。」
「カナガ島には防水加工を施したPLDを潜水艦に載せて近海まで行き、海岸から徒歩侵入を行います。作戦にはD型のPLDを使います。よって、大口径兵器、ミサイル兵器等の搭載には制限があります。また、航空支援も不可能ですので、交戦にはくれぐれも注意してください。長官を確保後、脱出には再度海路を使います。」

水無月「こんなところですが、いかがでしょう?」
こまち「米領まで手を出すのが少々あれですが、多分大丈夫だとおもいますわ。」
水無月「カナガ島にはそこまで多くは送り込めませんので、2機での編成にしたいと思います。」
こまち「…そうですわね。私と蒼井さんで行かせていただきますわ。」
水無月「わかりました。セントローレンスについては後ほど編成発表ということで。」
http://www7a.biglobe.ne.jp/~JAC6N3/



24048.北極連邦空軍総司令部
名前:蒼井 奈緒少佐    日付:2010/8/15(日) 16:38
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 命を繋ぐ為に、生き残るために、自由を得るために。北極連邦は氷と海に人工地を建設拡大し建国から65年が経過した。
 夏場の地上温度は摂氏5度。冬場になると摂氏-15度まで低下する過酷な環境だ。しかし、人種や民族の壁を越えたこの国ではそれを物としない団結力と技術力が備わっている。更に、欧米ソの頭上に位置する国土と生命を守るには、強力な軍が不可欠である。
 そんな軍隊に拾われた日本海軍少佐こそ、蒼井である。2009年9月の日本内戦において反政府軍の副官及び指揮代行を務め、降伏受諾後に北極空軍によって身柄を拘束。試作による直々の人選抜擢によって、国籍や家族を捨てて亡命に至った。

「カナガ島は米軍軍事施設の存在は皆無とされていますが、隣にはアダック島の米軍基地が健在です」

 内戦後の政治整理によって反政府軍の一主張が取り組まれた事、軍法会議において全国に拡大していた当時の反政府支持者が数多く占めていた事などが踏まえられ、反政府軍参加者に対し大赦が行われた。米北に対して亡命者と装備の交換も終え、内戦は完全に終結した。
 移籍してから11ヶ月。情報畑からPLD・飛行操縦のカルキュラムをこなしてきた蒼井は、ついに実戦投入を迎えた。

「私も……ですか」

 日本海軍に追われることにはならないが、蒼井にとっては複雑であった。

「了解しました。すぐに出撃準備をします」

 漸く、北極連邦にも陸海空軍の連携が見られ始めたのか。それとも電算機派同士の結託か。北極海軍攻撃型潜水艦である若波級にコンテナを背負い式で搭載しての出撃となった。
 近海でソ連軍の対潜網に引っかかるも突破した同艦は、状況にかなりの遅れが生じた。後の祭りにならないことだけを祈るばかりであったが、大国間の思惑と軍事行動は複雑にされど一箇所に絡まり始めていた。

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24049.神ノ池基地発横須賀行・特種輸送列車
名前:帝國海軍少佐 赤城律香    日付:2010/8/15(日) 18:31
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―セミの音に交じって鈴虫の音色が聞こえ始めた頃

地上の暑さとスパイ衛星の目を避けるべく冷戦時代に整備された地下鉄道を使い、横須賀を目指す輸送列車の警備責任者として、義兄の第六艦隊司令長官とその側に侍る銀髪の人型電算機参謀<丸楠>に向き合った。

律香「次世代の人型電算機の卵をわざわざ核兵器輸送列車で運ばなくともヘリで届けた方が効率が良いでしょうに」

木目調の貴賓車を改造したという指揮官車で、白いスーツを思わせるいでたちの海軍中将にして義兄は面倒くさそうに書類に花押を書く筆を硯に置き答える。

―「いや何、基地鉄の社章は黒字だが、経営は赤いからね、使ってやらんとな」

―下らない事を言いながら、戸棚から酒瓶を取り出す。
―「博士も子供の相手で疲れたろう、ご一献どうぞ」

・・・19世紀なら主人が従業員に昼間からウイスキーのひとつでもふるまうのは義務だったそうだが・・・
・・・今は21世紀だぞと腹の中で指摘をしたが、酒とつまみを配っているのが、海軍中将とその参謀長−人の形をした高性能コンピューター、技試空備品壱号、<彼女>に目じりを下げている男共、この場にいる海軍参謀も神ノ池市出身の列車長も当然の様に何やら勇ましい事を唱和し呑みだしたので退散することにする。



24050.北極海軍司令部
名前:    日付:2010/8/15(日) 21:1
建「大久保・・・?・・・誰?」

蓮「大久保という姓は北極にも多数いますが、恐らく<野党>の議員のことかと」

建「あー!<畜産都市>の!ど田舎の!よくしらねーや! うん、まあともかくその件は何も知らんね。<野党>の議員がうちの海軍の飛行艇使ったことくらいは知ってるけど、それ以上のことはわからんね。こっちでも調べてみるから、じゃ、また後で。」

 勢いのまま電話を切った建は、机で暇つぶしに銃の分解整備を続ける霧雨に向き直った。

建「面倒だね。実に面倒だ。多分第六世代派の連中が早まって、しかもいろいろ不幸な誤解があったんだ。こういうのは本当に面倒だ。こういう命令に従ったはずなのに、拡大解釈によるものとされる事件は、結局現場が責任を取らされる。それは実に気にくわん。」

霧雨「面倒ね。とても面倒。でもやったのが誰だろうと、上の責任を下が取らされるってのはアタシも性に合わない。だったらやることは一つよね。」

 完全にばらされていた銃の部品を一つ一つ再結合させていく。銃身と機関部を結合させ、トリガーを定位置に。ピストンを差込み、激針を装着、コッキングレバーを元に戻す。

建「あいにく現場は日米ソの権謀渦巻く国境地帯だ。大規模な軍は投入してやれんし、そもそも現場に強襲揚陸艦や戦術機母艦は存在しない。帰りのヘリが送れるのは2日後だ。」

霧雨「余裕ね。たった2日でいいわけ?行きだけしっかりやってくれれば充分よ。」

 チェンバーを装着した後、セレクタレバーを固定し、リコイルスプリングを挿入する。マガジンリリースとイジェクトポートの具合を確認。機関部を閉じる。

建「他国のに競り負けた場合、間違いなくわが国は窮地に立たされる。この事件はこちらの手で闇から闇へ葬り去り、我々の手で保護してやる。」

霧雨「正義か悪かって言われりゃ間違いなく悪よね。この仕事。」

 ダットサイトを取り付けピカニティレールにフラッシュライトとグレネードを装着、最終点検。

建「そうとも、我々は正義をやるのではない。我々の都合のために、自己満足のために実行犯を保護する。何か問題が?」

霧雨「何ら問題ないわ。行ってくる。」

 山積みされているマガジンをひっつかみ、ポケットというポケットに押し込んで部屋を飛び出す。目指すは<首都>の陸戦隊基地。ECS搭載のC-17から少数精鋭のみ空挺降下。

 身内から出た不祥事を、自ら幕を下ろすために。そして都合よく事実を捻じ曲げ、トカゲの尻尾きりをさせないために。自己満足とエゴのために、霧雨は出撃した。


24051.ライオン上陸
名前:箕輪大佐とか    日付:2010/8/15(日) 21:35
「がうー!がおおー!(あそんでー!)」

 ぱたぱたとヘリの後を飛翔するおおかみが追いかけていく。しかしあの程度の面積で狼に必要な揚力が得られるわけがないので、魔力的な効果で浮いているようだ。

「よろしいのですか……?」
 カークは心配そうに冬桜を見た。
「米蘇両国が動いておりますからな。むやみに強硬な態度はとれますまい」
 晴香が言った。魔族的な価値観からすれば、皇花ごとでも賊を討つのが道理にかなっているところだが……




 同じころ、潜水艦に乗り遅れた貴彦と世にも珍しい潜水らいおんは水中を進んでいた。
「……(はわわ、ルドルフ君どうしたのかなー)」
「ぼこぼこっ(がう?)」

 ゆっくり二人?は水面に顔を出した。彼らなりに気をつけて上陸する。
「はふ、見つかったら怒られちゃうよ?ちゃうよ?」

[73]2D6 → 4 + 3 = 7


24052.転換点
名前:UNKNOWN    日付:2010/8/17(火) 21:36
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「いやな風が吹く。近いな」

彼は増加装甲を再展開させ、カナガでたたずんでいた。
センサーはカナガの大地を走査し、意識ははるか遠くを見つめている。
シユは付近の古い米軍用避難所に放り込んでおり、ここには彼独りしかいない。

「まあいい、どうせなんだろうが相手になってやる」

大型の機関砲を肩に担ぎ、視線を一点へ走らせる。
日本陸軍、シユと同程度の防御をしている電算機の姿が見えた。
彼女も恐らくこちらを発見しているだろう。ならば先制攻撃だ。

「はあっ!」

大型の機関砲を振り回すと、問答無用でヤシマ目掛けて発砲した。

2D6 → 1 + 4 = 5



24053.謎の敵wと交戦開始
名前:ヤシマ准尉    日付:2010/8/17(火) 22:24
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「驚いた、いきなりビンゴか。しっかし何だよ、あの宇宙刑事」

探索を始めて程無く、ヤシマは遠くに人影を認める。蒸着とか叫びそうな謎の人物が、そこにいた。
事情は良くわからないが、ゴテゴテと武装している所を見ると漂流者でも先住民でもなさそうだった。
何より、そいつが持っているもの・・・この距離でもはっきりわかる、陸戦防御帽。
陸戦防御帽は陸戦型司令電算機に固有の装備であり、現在アリューシャンに陸戦型電算機は自分を入れて5名しか居ない。
そして、残りの内3名はよ〜く知っている連中であった。

「・・・決まりだな。正面の人物を敵と判断、狙撃する。」

ヤシマ達は米国領に不法侵入してシユを奪還するという、他人に絶対説明できない任務を帯びている。
穏便に引き渡し交渉をする訳にも行かない。そして自分は岩陰から様子を見ている、向こうは丸見え・・・撃つしかない。

小銃を構えながらここまで独り言をブツブツ言っていたヤシマは、次の瞬間飛びのいた。
宇宙刑事がもう片方の腕で抱えていた機関砲(!)をこちらに向けて撃ってくる。
ヤシマが2秒前まで隠れていた岩陰が岩ごと消し飛んだ。ヤシマは続けて後ろに飛び退き、距離を取って霧に紛れる。

「くそっ、向こうも気付いたか!・・・だが敵はどうやら一人のようだ、向こうも極秘任務か?」
ヤシマは通信回線を開いた。最早逆探知を恐れて単独行動をしている場合ではない。

「こちら四番機、目標発見!直近にいた敵、恐らく米国の特殊過ぎる部隊の兵一名と交戦中、送れ!」



24054.いろんな意味で飛び交う電波
名前:イシマとか    日付:2010/8/17(火) 21:55
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「はぁいこちら二番機、とっくに発砲音が聞こえてるにゃ♪機関砲なんて隠密作戦に全く不向きなのに、アメちゃんも派手だよねえ・・・
 ん?ねえヤシマ、なんで敵の国籍がわかったのさ、送れっ」
「こちら四番機・・・んなもん発見次第問答無用で重火器を発砲する軍隊なんざぁ米軍しかおらんだろ、送れ!」

米軍は装備と数は大した物だが、どうも戦闘をゲームか何かと勘違いしている連中が多いようだ。
敵を先に見つけた途端に何も考えずに大喜びで先制攻撃をかける辺りなんか特に。
大東亜戦争でもグラマンの機銃で民間人を撃ち殺して、祖父とかに鬼畜米英とか死ぬまで呪われている。纏めて罵られた英国もいい迷惑だ。
しなくても良い戦闘はしないほうが良い、という戦場の常識はヤンキーには通用しない。

「こちら二番機、中の人、その胡散臭い情報のソースはどこのオタサイトかにゃ?まあいいや、交信しゅうりょ・・・」
「こちら一番機、ちょっと失礼割り込みますよ。最近はそうでもなかったりしますから決めつけはよくないですよ?送れー」
「こちら二番機、ギンギンギラギラな特撮ヒーローでもかにゃ?送れっ」
「こちら一番機、特撮ヒーローなら寧ろ我が国の十八番でしょう。副司令ならやりかねません、別に救出部隊が来ている可能性は?送れー」
「こちら四番機!ねえよンなもん!交戦中に雑談すんな、さっさと来い!ほらどうした三番機、返信がないぞ!」



24055.うん、マーライオンかな?略してUMA(意味不明
名前:ミシマ曹長    日付:2010/8/17(火) 21:50
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ミシマの陸戦防御帽に仕込まれた通信機から、ヤシマ准尉の怒鳴り声が聞こえる。
にも拘らず、聞いている筈のミシマ曹長は上の空。

ここで時間は少し戻る。

暫く探査したが案の定すぐには何も見えず、何となく海の方を見て心を落ち着かせようとした時。
ミシマの目に、霧に包まれた海面とライオンがうつった。

ライオン。
らいおん・・・そこに海の底からライオンが。断じてシーライオンではなくて。
ミシマは余りのシュールさに思考停止し、ヤシマに再び怒鳴られるまで崖の上で海を見つめて固まっていた。
だがこの状況を誰が責められよう、いやない(反語)
首を振って、漸くミシマ返答。

「こちら三番機・・・忘れ物が。」
「こちら一番機。相変わらずミシマは通信に向かないですね。ええと、どうしたんですか?送れー」
「らいおん・・・」
「は?・・・あーっ、忘れてた!箕輪大佐、だからって何もついてこなくても;」
「まぁまぁ、この際助けて貰ったらどう?戦いは数だにゃマホ中佐♪」
「お前らもう通信でも何でも無いな!何でも良いから助けろ!」



24056.アリューシャン諸島 米領カナガ島
名前:蒼井 奈緒少佐    日付:2010/8/18(水) 19:40
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 原潜の旅も長くは続かず、時間の遅れを計算した蒼井はロケットブースターによる低空飛行突入の試験を兼ねて作戦計画を変更。
 空軍独特の支援構想等を元に開発され、広告部隊として運用されているPLD部隊は例えるならヘルマン・ゲーリングの空軍隷下の第1降下装甲師団のようなものである。

「総司令が言う"安全上の理由のため使用厳禁"とされる内燃機関の使用は今回ぐらいなものでしょう」

 8〜9mほどある機体とはいえ、今回の仕様は隠密性を考慮された機体である。目視か近接ではない限り捉えるのは難しいだろう。
 慎重に作戦行動に入ったのだが、北極空軍としては日本海軍に恩を売るため"皇花の保護"、"首謀者の確保"を任務としている。

「ひとまず、ヘリが到着しているかどうか探知してみます」

([253]2D6 → 5 + 3 = 8)

http://vorschlag.michikusa.jp/



24057.破壊旋風
名前:Masked    日付:2010/8/19(木) 0:6
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搭載された高性能センサーは霧の中から熱源を探知し、正確な狙撃を加えて行く。
休む暇など与えはしない、邪魔者は排除する。
10発ほど銃撃をくわえたところで、彼は敵の増援を確認した。歩兵3名、装備は・・・考慮に値するほどではない。
ならば、早々に排除するに限る。機関砲を捨て、4連発のミサイルがむき出しの発射装置を取り出した。
多目的巡航ミサイル"バリアント"、弾頭は15kgの高性能炸薬。最大射程は30kmだが、この距離でも十分に有効射程である。
正しくは"この距離でしか使えない"というものであるのだが。
元来このミサイルは機動装甲用の多目的ミサイルとして開発されていたものである。それを自作の携行ランチャーに載せて、発射信号を直接送信して放つのだ。
誘導なんてできるはずもないし、その性能はほとんどが死んでいるに等しい。単純にでかい破壊力を必要としたのであれば、それは大した問題ではないのだが。
つまりこれは、贅沢な"ロケットランチャー"であるといえる。

「消し飛べ!」

3発のミサイルが放たれ、爆発が霧を吹き飛ばす。
直後、ヘリの爆音が彼の上空に突如として出現した。
日本軍のヘリだ。しかし様子はどうもおかしい。それもそのはず、このヘリはケビ子がアッツから強奪したものであり、おおかみの姿のまま操縦桿を握っているのだ。
が、そんなことはどうでもいい。
残った1発をヘリに向けて放つと急速にヘリは旋回し、近距離での炸裂でテールローターが破壊されて操縦不能に陥った様子で墜落していく。

「きゃいーん!」

ケビ子が慌ててコックピットから飛び出し、急減速をかけて着地すると一目散に逃げ出していく。
逃げるなら追う必要はない。不要になった発射装置を投げ捨て、彼は再び機関砲を持ち上げた。

「・・・・・」

先ほど3発を放った方向を確認することはない。
衝撃は与えた。普通の兵ならば逃げ帰るはずだからだ。
普通ではないのなら・・・そのときは知らない。



24058.ヤシマと合流しようとした筈が
名前:マホ中佐    日付:2010/8/19(木) 21:25
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「この狭い無人島が随分賑やかになりましたね、あーややこし。」

鳳1・・・じゃなくて一番機ことマホ中佐は、自分なりに急いでヤシマのもとへ向かっていた。
機動軍袴(パワーアシスト機能付きのズボンみたいなもの)と陸戦防御帽備え付けの探知機類によって
重い装備を持っている割には速く走りながら、マホ中佐は考えた。

「敵が一人だってえのは好都合ですが、余程のアホで無い限りは単身で勝ち目の無い戦いはしないでしょう。
つまり単身で戦える自信があると、うんヤバイですね;
それに、私らのほうもバラバラで捜索していたせいで連携がイマイチです。
まず間違いなくイシマが先に合流するでしょうけど、全員が揃うまで本格的な反撃は控えるよう伝えないといけませんねえ・・・
あ、いけない。また連携が崩れそうな事態が。」

マホ中佐の目の前、と言う割には随分遠方だが、超低空飛行をするUFOを発見した。
この場合のUFOとは文字通り未確認飛行物体の事で、別に宇宙人の乗り物ではない。

「私らの邪魔をしない方向のキャラならいいんですがねえ。
まあとりあえず、あのナッターもどきの目的を聞いておきますか。
通常回線で通信を・・・相手が少なくとも敵でないなら、交信に応じる筈ですよね。
でも敵だったら怖いし、一応降下できなさそうな岩場に隠れながら進みましょうか。こっちの用事もありますし」



24059.旋風の風下
名前:イシマとヤシマ    日付:2010/8/19(木) 21:28
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イシマ「おっはーヤシマ、調子はどう?」
ヤシマ「ご覧の通り最悪だ、あそこの似非ヒーローがやたらと弾をばら撒いてるせいでな」
イシマ「だろうね。さっきから見てたらヤシマ、逃げてるだけだもん。反撃の暇も無かった?」
ヤシマ「私の得物は面制圧に向いてないからな。くそっ、こんな事なら重いの我慢して軽機を持ってくれば良かった」
イシマ「あたしの短機関銃と擲弾筒で何とかなるかなあ・・・にゃ?なんか聞き覚えのある音がっ」

帝国陸軍の旋翼機が近くを通った。しかし、何やらヘタクソな操縦でどこかおかしい。
次の瞬間、例の宇宙刑事がミサイルの様なものを放ち、それを撃墜した。

イシマ「うわ、無茶苦茶するなあ;・・・って感心してる場合じゃない、こっちにも来たぁ!」
ヤシマ「伏せろ!」
イシマ「いや無理、逃げるよ!」

伏せたところでミサイルの爆風は通り過ぎてはくれない。この場合は非人間的な機動力を持つイシマが正解だった。
ヤシマの手を引いたまま一目散に何度も横っ飛びし、爆発が終わってから周りを確認する。

イシマ「ふぅ、危機一髪だにゃ。どうも誘導弾じゃないみたいで助かったね」
ヤシマ「しかしこれは重砲持ちのミシマが来ないと、どうしようも無いんじゃないか?」
イシマ「それについて、さっきマホ司令から相談があったよ」
ヤシマ「命令と言わない所があいつらしいな。まぁそう言われたら無性に腹立つからそれでいいが。で?」
イシマ「こっちは合流が遅れる模様、このまま距離を保ちながら粘れるか?だってさ」
ヤシマ「やっぱりか。難しいが、どうせやらんといかんのだろう?そんなに持たないぞ、と言え。後ミシマに早く来いと」
イシマ「りょうかーい・・・ってちょ、おま!」
ヤシマ「まだ何か?」
イシマ「この回線、全然暗号化してないじゃない!向こうに筒抜けだってばよ!」
ヤシマ「は?さっきまで暗号化してたのだが?・・・成る程、そうかそうか。では、言われた通りやってみるか。」
イシマ「え、どゆこと?」



24060.緊張空域
名前:訓練飛行隊    日付:2010/8/20(金) 0:30
『淑女並びに野郎ども!』

 通信を掛けて来たのはやたらと軟派なことで知られる秋山大尉。組織改組に伴い、百里の三番目の訓練小隊教官になる予定だが、現状は第一、第二訓練小隊の補助教官である。

『クマが来たぞ!色っぽいメスが混じってるといいんだがな!』
 後半はみんな華麗にスル―した。が、前半はきわめて重大な情報を含んでいる。

『みんな聞こえたわね?まだ社交辞令か本気かはわからないけど、気を抜かないで』
 第二訓練小隊教官の黒原翔子大尉。第二訓練小隊は第一と違い、環太平洋各国からの出身者からなる。

 諸氏族連合体空軍少尉ラピスラジア・フォルデウヌ。
 オーストラリア連邦空軍中尉ジュノ・ルアネ。
 諸島首長国連邦空軍大尉ツカサ・オン=アルダン。
 フロンティア共和国空軍中尉タックリッド・エイリーク。

 いずれもひと癖ある連中である。杏奈の率いる第一訓練小隊もそうだが。


24061.やせいのらいおん
名前:らいおんないと    日付:2010/8/20(金) 0:49
 貴彦が返事をする前に爆発音。

 びくっ、とらいおんが身を震わせる。別に海から上がったばかりだから寒いわけではなさそうだ。
「はわわ、はやく加勢に行かないとー」
「がうがう」
 らいおんは服を引っ張る。
「はわ、どーしたの?」

 らいおんは鼻をひくひくさせた。けしてビビったわけではない、らしい。らいおんは何かに気づいたようだ。

[274]2D6 → 1 + 2 = 3

「がうう……」
 アーサーは肩を落とした。おねーさん……かどうかは不明だが、女性が近くにいるらしいのだが……


24062.カナガ島沖 ヘリ機内
名前:絹旗    日付:2010/8/22(日) 1:8
絹旗「間もなくカナガの予定着陸地点です。全員用意を超怠らないでください。」

フレンダ「結局、目的地は四ヶ国入り乱れる軍事的緊張地帯、いつ撃たれたっておかしくないわけよ。」

超低空飛行で北西方向からカナガ島に接近するヘリは、隣のタナガ島のタナガ山の陰を回りこみ、ボブロフ島の北西を通過してカナガ山の北側を目指す。カナガ島の海岸線からはギリギリ水平線に隠れて見つかりにくいルート設定である。

だがずっとカナガ山の北側にいるわけにはいかない。活火山であり活動も活発なカナガ山の近くでは、ただでさえ乏しい寒帯の生態がほぼ全滅に近いのである。これはつまりサバイバルがほぼ不可能であることを意味している。
それを考慮した結果、降下地点はカナガ山南の低木林地帯と定めた。秘匿性は無いに等しいが、女4人に子どもまでつれて山越えをするのはいかにも無理そうである。南から進入するよりマシ、という妥協点であった。

フレンダ「ごじゅうびょおおおおおおお!!!」

麦野「はあ?」

フレンダの渾身のギャグは軽く流され、ヘリはカナガ山のむき出しの岩肌をかすめ飛ぶ。溶岩質の岩石が手が届きそうな距離で後方へ流れていく。距離にして4kmを飛びぬけ、視界にカナガの寒帯型草原がいっぱいに広がる。その光景は、この状況でさえなければ思わず息を飲むほどに素晴らしいものであった。

だが景色を楽しんでいる余裕はない。ヘリが着陸する直前の速度を落とした状態。この状況は最も危険なのである。

マホ判定 2D6 → 3 + 2 = 5
隠密判定 2D6 → 2 + 3 = 5
危険予知判定 2D6 → 1 + 1 + (2) = 4

(危険予知は1ゾロなので自動失敗。相手がどんなに目立ってようが発砲されるまで気付かない)


24063.武装展開
名前:EX MACHINA    日付:2010/8/22(日) 15:30
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「・・・!」

彼の目は、耳はついに捉えた。
目標であるヘリ、その姿を、音を。

ヘリ発見行動 2D6 → 6 + 5 = 11

幸いにも相手は気づいてない。ならば、今は離脱するが最善。
ベルトにメモリを深く差し込み、上半身を覆っていた装甲が僅かに開く。

『Release Out』

装甲がはじけとび、周囲に突き刺さって消滅する。
中から現れたのはよりスマートな姿。見るからに俊敏性が高い。

「はあっ!」

機関砲を抱えたまま駆け出す。ヘリはどんどん高度を下げ、着陸しようとしている。
逃走を防ぐために、着陸するその瞬間を狙って彼は機関砲を発射した。
炸裂した銃弾はヘリのエンジンを撃ち抜き、破壊する。



24064.Fall down
名前:フレンダ    日付:2010/8/23(月) 15:59
フレンダ「しまった!」

ヘリは大した高度ではなく速度もほとんどなかったために、衝撃で死亡者が出るようなことはなかったが、ヘリはギアが完全に折れ、自力での再離陸ができないのは明らかである。

麦野「ったく、どこのどいつよ。滝壺、怪我はない?」

滝壺「大丈夫。ハーネスはちゃんと働いた。」

絹旗「いくら妥協案とはいえ、着陸前に攻撃してくるとは超予想外でした。戦隊ものの怪人以下の超モラルです。」

フレンダ「結局、ヘリってのはやっぱり落ちるためにあるわけなのね・・・」

麦野「とりあえず態勢を立て直す。ヘリにサバイバルキットくらい積んでんでしょ。フレンダ、それを運んで。キャンプできる場所を探すわよ。」

フレンダ「ほーい。で、攻撃してきた奴はどうすんの?」

麦野「必ずぶっ殺す。」


24065.仮面の男
名前:EX MACHINA    日付:2010/8/23(月) 22:29
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「ま゛て!」

やけに濁った発音で第7世代達と人質組を引き止める男がいた。
間違いなく先ほどヘリのエンジンをぶち抜いて離陸不能にさせた仮面の男であり、右腕には大降りの機関砲が抱えられている。
彼は全員の前に立ちはだかり、その進路を塞いだ。

「見つけたぞ、貴様らが不吉な"風"だな」

大口径機関砲を投げ捨てる。これは役に立たないであろうことが、本能で理解できた。
その代わりにPDWサイズの銃を右手に持ち、構える。

「貴様らの邪魔をしにきた。邪魔をな」

もはやいうことはない。
彼は引き金を引いた。



24066.カナガ島 墜落地点
名前:フレンダ    日付:2010/8/23(月) 22:47
 はっきりと姿を現した男を前にして、4人は一瞬硬直した。誰が好き好んでそんな恥ずかしい格好で戦場にいるのだろうか。一種のコスプレにも見えるが、こんなアリューシャンの弩田舎まで来てコスプレするレイヤーがいるとも思えない。
 そして、何より戦闘をするために生み出された4人の直感が、この変な男は一筋縄ではいかないことを感じ取った。

麦野「向こうからわざわざ、正面きって出向いてくるとはねえ。手間が省けたね。」

 男が引き金を引こうとした瞬間、4人はそれぞれの役割のために瞬発的に動き始めた。

 絹旗が銃弾の雨の中をものともせず駆け、その後ろから麦野が宙に浮かべた複数の光球から光線が迸った。光線自体に炸裂する効果はないが、熱を受けて膨張した着弾点の空気が結果的に爆発を引き起こす。

 面制圧をかけるように着弾点をばらつかせ、2秒に一斉射のペースで光線が地面を抉る。その間に滝壺は皇花をつれて後方に下がり、フレンダが何かをばらまきながら左翼に回った。

フレンダ「どんな相手かまだよくわかんないけど、結局・・・」

 麦野が右手から放った一際大きな光線が着弾し、爆発的な突風が吹き荒れた。低木が枝を揺らし、衝撃波が壁となって顔にぶつかる。しかしまだまだ本気の一撃ではない。ここまでは牽制、そしてこの程度で倒れる敵ではないこともわかる。だが

フレンダ「・・・私たち『アイテム』を敵に回したのは、決定的な間違いなわけよ。」


24067.キングストーンフラッシュ!(違
名前:EX MACHINA    日付:2010/8/23(月) 23:7
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「たいそうな手品だな。それはお前らの"ネタ"か?他人のふんどしじゃねえだろうな」

彼は無傷であった。爆風の焦げ後で表面こそすすけているが、ちょっとなでれば直下の装甲にダメージの無い事がわかる。
このくらいのことは想定内だ。彼の祖母も似た様なことができる。彼自身にも、その素養はあった。

「まあいいさ、俺だって考えなしでいるんじゃねえからな!」

チャージングハンドルを引く。
直後、銃弾は光の矢に変わって大地を穿ち、岩を砕いた。

「そうらっ!」

グリップ下部から光の刃が伸びる。
銃との兼ね合い上逆手に構えることになるこの刃は、向かってくるビームを弾き着弾点を大きくそらせることに成功する。
彼は仕返しとばかりに刃を大きく振り上げて、その先端から発生した光の波が大地を奔り、フレンダの眼前で爆ぜた。

「言っただろ、邪魔してやるとな」



24068.しろきつばさ
名前:ルドルフ    日付:2010/8/23(月) 23:15
しばらく前からおおかみは黙ってへりをおいかけていた。
追いかけること自体が楽しくなりかけていた……のかもしれない。

そんなわけで、ヘリの後ろに隠され、ふしぎなあにまるはその存在を誰にも気づかれていなかった。


ヘリの墜落。


おおかみは敵と味方を容易に見分けることができた。

おねーさんと、男。

これだけで明白であった。


おおかみは両者の交戦が始まると、霧の中から姿を忽然と現した。
おおかみはトゥールハンマーを放った!

[298]とぅーるはんまー 2D6 → 6 + 1 = 7

本物のトゥールとの契約ではない疑似魔法とは言え、雷将『戸次』との契約による雷的エネルギーの奔流である。


24069.カナガ島 墜落地点だったけどもっとすごいイベントで上書きされつつあるところ
名前:フレンダ    日付:2010/8/23(月) 23:33
フレンダ「他人のふんどしったって使えてる原理自分でも今一よくわかってないわけよ・・・ってうわっ!」

 目前の爆風を咄嗟に跳び下がることで勢いを殺し、牽制に小型手榴弾を一つ投擲する。触発信管にセットされた手榴弾が落下と同時に炸裂し、範囲が限定された小さな爆発を起こした。
 その効果範囲が終わったところで、絹旗が男に殴りかかり、それが捌かれたと見るや助走の勢いを殺さず中段回し蹴りに移行した。
 それを左手で受け止めた男は至近距離から銃の引き金を絞り、その銃弾は絹旗を確実に捉えたように見えた。

 直後に麦野の光線が男に襲い掛かるが、間一髪で回避した男は一旦距離をとった。そして後にいたのは、何事もなかったように平然と立つ絹旗であった。

絹旗「格闘と銃火器を組み合わせた戦闘術。正直に言って超見事なんですが」

 男の左右の斜め後ろで2つの爆発が同時に起こった。フレンダが仕掛けたクレイモアが遠隔操作で起爆したのである。X字を書くように設定された影響範囲にベアリングが飛び散り、空白部分を絹旗が進む。

絹旗「屈折を操ればレーザーなんて、超反らすのは簡単ですから。」


24070.狙いの一発
名前:EX MACHINA    日付:2010/8/24(火) 0:13
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2D6 → 4 + 2 = 6

「ぐっ」

そのとき彼に電撃はしる。文字通りの意味で。
だが、それは致命的ではない。精神装甲はアストラル面からによる攻撃を著しく減衰させる効果があった。
僅かに痙攣を起こすものの、その動きに不自然さは見えない。
彼は全身から放電現象を起こしつつ、その電気を左腕に集めていく。

「いい電気だぜェ・・・南無三!」

電気が全身を駆け抜け、脚部に集中される。
接近するクレイモアのベアリングを知覚すると、電気が集中された左脚で思いっきり大地を踏みつけた。
その反動で衝撃波が彼に対し水平に大地から吹き上がり、軽いベアリングはその壁で弾き飛ばされる。

『One tow three...』

タイミングを合わせる。
もっとも効果的なカウンターとなるその一瞬を狙って。
濃縮されたエネルギーは原子分解をも引き起こすだけの爆発力を秘めている。
もっともエネルギーが足りない。相手のバリアを突き破るだけで電撃のエネルギーは底を尽き、相手に届くのは強化されたミドルキックだけになる。
だが、それでも防御を破ったという事実は相手に対し精神的打撃となるかもしれない。

「どうりゃあっ!」

そして完璧なタイミングで、彼はキックを放った。



24071.能力応酬
名前:絹旗    日付:2010/8/24(火) 1:44
 その蹴りが危険なものであることは、本能的に絹旗は察した。だが既に踏み込んでしまった後に飛んでくる蹴りをかわすことはもはやできない。

 周囲の窒素を集めて見えない装甲を作り出し、一撃を緩和するが全ては吸収しきれない。装甲をぶち破った蹴りが、絹旗の脇腹に突き刺さった。小さな絹旗の体が吹き飛び、地面で二度もバウンドして転がっていく。

フレンダ「絹旗!!」

 絹旗が転がされたのはフレンダがまだ仕掛けを終えていない方向であるため、地雷を起爆させることはできない。咄嗟に手もちロケット推進擲弾を両手に取り出し(大きさからすると明らかにスカートの中には収納できない)、絹旗と男の間に続けざまに打ち込み、ルートを塞ぐ。

麦野「フレンダ!絹旗の状態を確認!援護する! くそったれが!!」

 麦野も固定砲台をやめ、距離をつめながら、砲撃を続ける。フレンダが設定したキルゾーンへと追い込むように牽制の光線を放ちながら、必殺の軌道をとる光線を時折混ぜる。だがそれも当たらない。

フレンダ「絹旗、大丈夫?」

絹旗「げほっ、げっ、がっ・・・超効きました・・・でも大丈夫です・・・能力が無敵じゃないのは・・・超知ってますから・・・」

 痛む脇腹を抱えながら立ち上がり、一度深呼吸して再び戦場へ身を投じる。今は麦野が距離をつめて渡り合っているが、麦野の能力では咄嗟の攻撃を防御することはできない。
 銃撃戦の距離なら麦野はめっぽう強いが、刃物や鈍器が唸る格闘戦は絹旗のほうがずっと向いている。だからこその前衛だ。

絹旗「今、超行きます!」

フレンダ「うわ、痛いはずなのに・・ま、けが人がああやってるのに尻込みしてちゃ、結局名が廃るわけよ!」

 麦野が男を追い込んだキルゾーンの爆発物を一斉に爆破する。
 爆風による衝撃と熱線の効果は今一つ、クレイモアのベアリングも吹き飛ばされる。だがまだまだ手は残っている。
 例えば、今起動したのは特殊なタイプの対戦車地雷である。普通の対戦車地雷は単純に炸薬を大きくし、戦車のキャタピラや転輪を吹き飛ばすことを狙っているが、フレンダが使用したのはHEAT弾をまるごと地雷に転用したものであった。

 円柱状の弾体を地面に差し込んだり、台座や地形を使って角度をつけ、メタルジェットが斜め上に向かって形成されるようにしてある。それをいくつも設置することで、網の目のような逃げ場のないメタルジェットを形成するのである。
 有効射程が短い故に単体ではほぼ使い物にならない兵器だが、麦野が追い込んでくれたのに加え、絹旗が戦場に復帰するための牽制にしかならなくてもひとまず目的は達せられる。
 キルゾーンなどまた作ればいい。

 それと同時に、麦野も懐からステンドグラスを薄く小さくしたようなカードを取り出していた。それを宙に放り投げ、それに向けて右手からの光線を当てた。
 すると、カードが粉々になるのと引き換えに、一本の太い光線が無数の小さな光線に分かれ、クラスター爆弾のように進路上に存在する物体を爆撃する。

麦野「そっちがその気なら、こっちもやーってやろうじゃないのお!」

キルゾーン 2D6 → 1 + 6 = 7
拡散光線 2D6 → 6 + 2 = 8


24072.カナガ島 墜落現場
名前:皇花    日付:2010/8/25(水) 1:37
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「ど、どういうことなの……」

 助かったものの、ヘリは飛び立てる状態ではなくなっている。
 それに少し離れたところでは、謎の男と同乗していた彼女たちが交戦しているではないか。

「くっ、逃げるが勝ちね……ってやっぱり監視付なのね」

 しかし皇花はニヤリと笑ってみせた。指パッチンの音が爆発音に掻き消されるも、皇花の背後には従者が立っていた。

「お呼びでしょうか」
「もう1人の操縦士と狼連れて、逃げるわよ! 足止めよろしく!」
「畏まりました」

 従者は荷物を狼に背負わせて、その場所から2人と1匹を離れさせる手引きをした。皇花は逃げ始める。

「千枝、あいつらは尋常じゃなく強いわ。早く陸軍と合流するのよ!」
「承知致しております」

 人質解放のチャンスを逃すわけには行かない。皇花は死に物狂いで走った。
 皇花たちとの距離がとれると、従者は礼をして名乗った。

「申し遅れました、滝壺様。私は、冬桜家侍従長の仙波千枝と申します。以後、お見知りおきを」

 従者は御淑やかに、皇花たちが逃げるその方向を立ち塞ぐ。

「滝壺様。お味方のご支援も御座います事でしょう。ここは1つ、お見逃しを」

http://vorschlag.michikusa.jp/



24073.突撃殺法
名前:EX MACHINA    日付:2010/8/25(水) 19:2
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キルゾーン回避 2D6 → 4 + 4 = 8
拡散光線回避 2D6 → 3 + 4 = 7

「はあっ!…ぐおっ!」

キルゾーンの被害を受ける寸前、彼はその脚力で跳躍してHEATの被害範囲から逃れた。
しかし空中に飛び出したことで、拡散光線の中に飛び込むことになってしまう。
左腕を前に出して被弾面積を小さくするものの、左肩のアーマーが吹き飛んで消滅し、左腕の間接部から白煙がのぼった。

「ぐぅ、くっ……左腕のダメージが案外でかいな。もう一発喰らったらアーマーブレイクか?」

左手を握ったり閉じたりしてまだ戦えることを確認する。
胸の機関にもまだ傷はない。だが、左腕のチャージャーがなくなったのはまずい。
エネルギーを増幅するチャージャーは、強力な一撃を放つのに不可欠だ。先ほどのキックはしばらくは使えない。

「だったら武器のほうを使うがね・・・!」

ベルトに備え付けられたエネルギーチャージャーを銃に突き刺す。
銃撃で消耗したエネルギーを再充填し、グリップから伸びている光の刃はより強く輝いた。
コッキングレバーを強く押し込み、モードを切り替える。

『Charge』

銃口をフレンダへと向ける。発射されるビームのタイプはトラクタービーム。拘束光線。そして、ポインターでもある。
X字のビームが放たれ、フレンダの動きを3秒だけ拘束する。逃げられないようにするためだ。

「はあっ!せいっ!」

絹旗の攻撃を左腕で受け流し、麦野レーザーをソードで弾き返し、胸で生成されたエネルギーを突進力に切り替える。
余剰なエネルギーが彼の脚からあふれ出し、より強力なダッシュを可能とさせた。

「そうりゃあっ!」

絹旗を、麦野を振り切り、フレンダの眼前で逆手の刃を深く溜めこみ、そのまま左上へと振り上げた。



24074.作戦変更
名前:ヤシマとイシマ    日付:2010/8/26(木) 8:54
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あのギンギラパラダイス野郎はシユを捕らえてどこかに幽閉している筈だ。
我々の目的はひとつ、シユの救出と皇花の保護。いや二つだった。

「モンティパイソン面白いよねー」

うるさいイシマ、悪魔的笑いやめい。兎に角、あんなのと戦う暇があったらさっさとシユを見つけたいのだ。
陸戦型電算機の癖に戦闘が大嫌いなマホの奴はそう考えて、我々を囮にして自分は捜索を続ける、と言って来おった。

「人捜しならあたしの方が向いてるのににゃー」とイシマ。うん私もそう思うが、マホ中佐は人捜し以上に白兵戦に向いてないからな。
この場合仕方ない。では行くぞ、移動を続けながら攻撃を・・・と、ここまで言った時に今度は旋翼機が降りてきた。今度は何だよ?

「向こうはまだ気付いてないみたいだねえ。さっきの特撮ヒーローに撃たれたみたいだからアメちゃんじゃないみたいだけど?」
だが識別信号からして味方でもなさそうだ。幸い勝手に戦闘を始めた事だし、この際面倒なキャラ同士で潰しあって貰おう。
それよりも、だ。

「おっけー、あたしらもしゅーたん捜しをするんだね。轟けあたしの地獄耳!」

[305]捜索:対象 シユ及び皇花

ヤシマの捜索 2D6 → 6 + 5    = 11
イシマの捜索 2D6 → 5 + 5 + (1) = 11 (地獄耳の分プラス)



24075.今回も説明役
名前:マホ中佐    日付:2010/8/26(木) 8:53
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「はい、今回も唐突にダイス判定です。今回は前回より更にいい加減度アップでして、特に判定基準は設けていません。
 捜す対象であるシユ及び皇花の中の人は、ダイス判定を参考に適当に誰かにレスして下さい。
 何も高い数値のキャラに返信する義務があるわけじゃないです。以上約一名への業務連絡でした」

またナレーションの仕事を取る・・・てゆーかダイスの意味全く無いな;

「ダイス判定はあくまでスレを盛り上げる為の要素の一つに過ぎません、と私は思ってますから。
 ルールなんざぁ無視してナンボですよ」

そんなんで面白がれるのは俺らだけじゃなかろーか。
つかさっきのUFOへの通信はどうなった。

「なんか向こうさんはそれどころじゃないようで。まー片や宇宙刑事と魔法少女と野獣の大決戦、
 片やボソボソメタい話をするだけの一歩兵じゃどっちに注目するか明白ですし」

そう思うなら普通にシユでも捜してくれ。
そのうち昔の木下副司令みたく、中の人と同化するぞ。

「うわ、それは避けたいですね;・・・ええと、じゃ適当に。」

[306]マホの捜索(やる気低目):対象 シユと皇花
2D6 → 2 + 1 + (-1・・・メタ発言連発罪w) = 2



24076.やせいのらいおんのちかく
名前:ミシマ曹長    日付:2010/8/26(木) 8:50
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そうだ、自分はヤシマ准尉の加勢に行くんだった。
箕輪大佐の言葉でその事を思い出したミシマは、自分のやり方で加勢しようと準備を進めた。
背中に背負った巨大な銃、トクオツを匍匐姿勢で構える。狙撃眼鏡を片目で覗き込み、遠くの戦闘を見る。
・・・何やら凄い光景ではある。奴等の攻撃が当分こちらに来そうにないか、何度も確認。さっきみたいにいきなり噴進弾で狙われるのは御免蒙りたい。
さっきは直撃こそ免れたものの、爆風と破片で陸戦防御帽の探知機類がパァになってしまったぞ。お陰で状況がいまいちわからん。

その時、らいおんが何やら騒ぎだした。どうも何かを探しているらしい。
そう言えばついさっき、捜索に加わるとの通信があったっけ。誰からかよくわからんかったけど。
しかし重砲支援担当の自分が捜索活動をするのはいかがなものか。重いし目立つし。
そう考えたミシマは、捜し物は遠くの仲間と近くの獣に任せ、構わず狙撃する事にした。さっきの件でちょっとムカついてるし。

引鉄を絞る直前、一瞬躊躇した。そういえばあそこで戦っている奴等、どこの誰だっけ。
ま、識別出来る様なものは何も無さそうだし、この時期にここで戦闘する輩なんざぁ怪しい奴に決まってる・・・
まあいい、誰に当たっても味方への誤射は無い。

発射した。対人兵器としてはやや強力過ぎる12.7mm徹甲弾が、混戦の現場に突っ込んで行く。

[307] 試製特乙12.7mm自動砲による狙撃
対象:EX MACHINA ・絹旗・フレンダ・麦野

対EX MACHINA 2D6 → 3 + 5 = 8
それ以外 2D6 → 6 + 3 + (-2) = 7 狙ってないので低目



24077.受信合流
名前:皇花&シユ&蒼井    日付:2010/8/26(木) 19:17
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[309]マホ・ヤシマ・イシマ宛判定
シユ捜索判定 2D6 → 4 + 6 = 10(発見)
皇花発見判定 2D6 → 1 + 2 = 3(発見)
蒼井行動 2D6 → 1 + 3 = 4(先回り)

「ぜぇぜぇ……走るの疲れたわ。おんぶして」
「了解しました、閣下」

 墜落したヘリ操縦士は皇花を背負って、狼のルドルフとともに走る。

「そこ右! ←! →! A! B!」

 意味不明なナビに従いつつ、辿りついた先は古錆びた避難所らしき建築物だった。上空からは確認できないであろうと思われるそこに入ると、シユが拘束されていた。
 2人と1匹は唖然である。

「むぐむぐ……」
「救難信号が500m圏内じゃないと拾えてないところを見ると、結界か何かかしら」
「むぐむぐむぐ……」
「外してあげて」

 シユの拘束を解除すると、彼らも一息ついた。救難信号の"音"に気づいたであろうイシマたちは、現場に向かっていると思われる。皇花は腰に手を当ててシユを見た。

「まさか"エビフライ"がここに閉じ込められていたなんてね」
「米軍ヘリの撃墜許可があったのだが、その後に外骨格の男に拘束された」
「分かってるわ。陸軍の救援隊が秘匿上陸してるから、もうすぐ来てくれるわよ。ほら、噂をすれば……」

 マホとヤシマにイシマが同時に駆けつけ、漸く帰れると思った矢先の事だった。

「日本軍の士官らに告げる。こちらは北極空軍所属の部隊である。離島支援を行うため、ヘリ到着ポイントまで移動されたし。……座標は今から転送しますので」

 PLDより、西沿岸側を示す座標が電算機の彼女たちに短波転送が行われた。蒼井は秘匿回線でこまちに引率を頼み、自身は周囲警戒を始めた。
 ヘリ到着まで2時間。護衛は北極空軍が行ってくれるようだが、シユはへし折れ投棄したトクオツのことを気にしていた。

「助かったわ……そういえば、貴女がマホね? 私、皇花。何か飲み物持ってない?」

http://vorschlag.michikusa.jp/



24078.あにまるも合流
名前:箕輪大佐とゆかいなどうぶつ    日付:2010/8/27(金) 11:18
「(たったったっ)」
 北極組が気になるルドルフだったが、必殺のトゥールハンマーがほとんど通用しなかったこともあり、今は千枝の命令に従うことにした。なにしろ、おおかみにとっては優先順位がかなり高い相手である。


「はうー、あきらめたら試合終了だよ?だよ?」
「がう・・・・・・!」
 奮起したらいおんは念入りに匂いをさぐる。


・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

「えっと・・・・・・ななめやじるしってあったっけ」

 貴彦とアーサーが遅れてやってきた。

「わう」「がう」
 場合が場合なので、あにまるsは小さく挨拶する。

「はう、こういうのはあるけど」
 ライオンは背中によろず箱を背負っていた。開けると、か○りぃめいとや鉱泉水の壜が入っている。


24079.カナガ制圧部隊先鋒
名前:U.S.Marine    日付:2010/8/28(土) 20:58
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「全騎兵隊、目標は生存者の救出と敵地より脱出した工作員の回収、並びに敵性勢力の排除だ。生存者と工作員はビーコンで確認しろ」
「Oorah!」

霧の中からオスプレイの群れが突如として現れる。
それを援護するようにアメリカ海軍の艦載機が現れ、カナガの上空を通過していった。

「コマンド、こちらBOARD2-1。作戦区域に突入、作戦を開始する」
『コマンド了解、全軍作戦開始』

オスプレイ胴体下に搭載されたミニガンが周囲を睨む。
オスプレイ輸送チームは機内に搭載された人員を投下し、ハンターチームは搭載されたセンサーで周囲を探索していく。
もう数十分もすれば、遅れてコブラチームも到着する予定だ。

「友軍ビーコン以外はすべて敵だ、排除しろ!」

アメリカ軍の任務部隊が接近する。
本隊から切り離された巡洋艦を基幹とする捜索部隊が、まもなく近海に展開する予定である。
輪は、段々と閉じられていくのだ。

捜索活動 2D6 → 4 + 6 + (1) = 11 センサー補正
対象:カナガに展開する全勢力



24080.カナガ島 905-5D 装甲歩兵
名前:こまち    日付:2010/8/28(土) 0:40
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こまち「地図を見る限り隠れられそうな場所は北部の火山しかないようですわね…」

水無月『一斉放送です。FoxHoundの到着まで90分です。』

こまち「…迎えは90分後のようですわね。警戒体制を取りますわ。蒼井さんは長官たちの護衛に努めてください。」

水無月『続いてアリューシャン上空の衛星のダウンリンクが可能です。』

こまち「データ受信中。友軍位置確認。索敵情報を確認。転送します。」

ArrowHead01『こちらArrowHead01.援護のためエリアに進入します。』
水無月『エリア侵入を許可します。高度8000、15000でのマルチCAPを実行してください。』
ArrowHead01『了解。マルチCAP実行します。』
FoxHound『こちらFoxHound.エリア進入20分前。』
水無月『了解しました。進入を継続してください。』
FoxHound『了解。進入を継続します。』
http://www7a.biglobe.ne.jp/~JAC6N3/



24081.千島列島沖
名前:黒原翔子    日付:2010/8/29(日) 23:19
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『こちら日本空軍。貴機は我が国の領空を侵犯しつつあり』
『こちらソ連空軍。領空を侵犯しつつあるのは貴機らのほうである』

 実はどちらもまだ侵犯していない。軽いジャブの応酬である。


『こちら日本空軍。たまにはヲトカではなく、SAKEでもいかが?淑女にはおごるぜ』
『こちらソ連空軍。貴殿に再考を提案する。何しろうちには底なしに飲む奴がいる』
 秋山の軽口に対し、リディアは真面目な回答を返した。翔子は、帰ったら殴ってやろうと思った。




「さて、どうなるかな」
 相馬は編隊の右前方を飛んでいる。落ち着いているつもりでも、汗が出てきたのが自分にもわかる。



24082.間一髪
名前:フレンダ    日付:2010/8/29(日) 23:28
フレンダ「うわ、死んだかな」

 動きが拘束されたフレンダに成す術はない。スカートの中には大量のスタングレネードやスモークグレネードが溜め込まれているが、これまでの戦闘の様子から、相手の装備は遮光や赤外線探知程度当たり前のようについている。
 フレンダの強みは多量の火器と素早い身のこなしによる撹乱であり、主力として前線で殴りあうものではない。防御に関しては常人と何ら変わらないのだ。絹旗の装甲を貫くような攻撃をまともに受ければ、内臓破裂程度は間違いないだろう。それ故、フレンダはこの瞬間、確かに死を覚悟した。

フレンダ「結局、もうちょっとナイススタイルになってから死にたかったわけよ・・・」

 そのとき、フレンダの左斜め前の地面が炸裂した。爆風が吹き荒れ、軽いフレンダの体を難なく吹き飛ばした。容赦なく叩きつける衝撃波と石礫に翻弄され体のあちこちが痛むが、空中で拘束が解除され受身だけは取ることができた。手荒い方法ではあったが、助かったのだ。

フレンダ「麦野!?」

 だが麦野は今の出来事に目を見張っている。麦野がビームを撃ったのではない。だが今の爆発は麦野のビームが一番性質が近い。つまり・・・

フレンダ「滝壺なわけよ!」

 ヘリの陰に隠れていたはずの滝壺が前進し、見えないものを見るかのように括目している。見れば、麦野の周囲に浮かぶ光球の一つが規律の取れた制御を離れ、妙にふわふわと動いている。

滝壺「むぎの、ごめんね。返すよ。」

 直後、全ての光球が規則正しい動きに戻った。麦野の能力の一部を滝壺が咄嗟に乗っ取り、フレンダを吹き飛ばすという方法で無理やり救ったのである。

麦野「OK。ありがと、滝壺。それより、やっぱりあの変態男、ちょっとやそっとじゃ許せないね。」

 麦野が男に向け、さらに出力を上げたビームを放とうと右腕を上げた。だが、神の囁きめいた不安感が麦野を襲い、咄嗟に右腕を掲げる向きを変え、その先に電子の盾を構築した。
 刹那、その盾に直径12.7mmの鉛弾が突き刺さり、一瞬で弾体の構成物全てが崩壊した。続けざまに絹旗が装甲で弾いたものの被弾し、フレンダは麦野の様子を見て何かを感じ取ったか手近な土盛りに隠れた。

麦野「ちいっ、邪魔が入りやがったか!」


24083.マキナキック(違
名前:EX MACHINA    日付:2010/8/30(月) 19:59
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「ちっ、避けられたか・・・ぬっ!?」

2D6 → 2 + 4 = 6

彼は目の前で発生した爆風で僅かに気をそらされた。
それが反応の遅れを生み、胸部へと12.7mm銃弾が直撃し、その衝撃で弾き飛ばされる。
この程度の銃弾で撃ち抜く事のできるエクスマキナではない。特に胸部は、命に等しい武装概念機関が搭載されており、その防御は数トンの衝撃にも耐えられる。

「くっ、冗談じゃないぜ。最悪の状況って奴だな」

そして気づいた。
こちらを照らすサーチライト、エンジンの轟音、風を切り裂く音。
アメリカ海兵隊のオスプレイが、こちらを狙っている。

「逃げるが勝ちか、こいつらと遊びながら海兵隊の攻撃を避けるほど俺は器用じゃねえ」

逃げ道は前方のみ。そしてそこには狙撃者の姿。
しかし敵はただ一名のみ。ならば容易いこと。

「残念だがお前らの目的を邪魔してやったんで俺はおさらばさせてもらうぜ」
『Final』

武装概念機関から発生するエネルギーを使い、それを脚部に集中させる。
集中させ、跳躍する。
前方へ飛びつつバク宙などという高等体操技を見せるが、それには意味がある。
その動きがもっとも時間を稼げるのだ。放てるだけのエネルギーが最大になる時間が。

「うお、りゃああ!」

先ほどのように原子分解を起こす力はない。しかし、エネルギーは熱を帯び、赤熱化した足が狙撃者を狙う。
空中でひねりを加える事で軌道を乱し、予測を困難にさせる。
この際直撃でも外しても構わない。なんにでも命中すれば放出されたエネルギーにより周囲の空気が熱で膨張し、爆発を起こす。
それで十分なのだ。目くらましには。
ここ振り切れば、次の目標はシユになる。どの道もう発見されているころあいだが、只では帰さないつもりだった。



24084.カナガ島
名前:皇花    日付:2010/9/1(水) 23:1
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「うぅん、美味しいわ。かろりーめーと」

 サクサクと頬張り、空腹を満たしていく皇花。

「皇花様。そろそろお迎えが」
「んふ? ん、そうね。ヘリだったかしら」
「左様で御座います」

 ルドルフの頭を撫で、辺りを警戒する千枝。
 先に"敵"を発見したのは蒼井であった。国籍は名乗ることなく、対空・対地戦闘に移った。

「気をつけてください。今から戦闘が始まるかもしれませんが、ヘリ到着が確認でき次第すぐに退避を」
「わかったわね、エビフライ!」
「エビフライではない」

 シユは反論しつつも、千枝から武器を受け取る。戦える面子は少ないものの、ヘリ到着までは時間を稼げる事だろう。

「ちゃんと守るのよ!」
「畏まりました」

 千枝さんの本気が見れるとワクテカする皇花。
 カナガ最後の戦いが始まろうとしていた。

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24085.しゅーたんその他と合流
名前:マホ達    日付:2010/9/2(木) 22:0
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「みつけた!」「あそこだ!」

イシマ軍曹とヤシマ准尉が見事にハモった。
偶然にも?二つの捜し物は同時にみつかったようで、そこには皇花までいた。そして見知らぬ軍人も。
イシマとヤシマは皇花の顔を知らなかったが、子供にしか見えないにも拘らず将官の階級章をつけた相手に一応敬礼をしようとして、

「しゅーたああああああん!!!」

シユに飛びついたマホ中佐に邪魔された。
大丈夫でしたか痛くされませんでしたか漫画にしたら成人指定受けてビニールで包まないとコンビニで売れなくなっちゃうような目に遭ってませんか、
とフルオート連射の如く頬擦りしながらシユに語りかけるマホ中佐。うざい。

イシマ「・・・あれはほっとこう。あ、糧食は勘弁ね。あたしらそんなにたくさん持ってきてるわけじゃないし」
ヤシマ「だな。正直言って海軍の飯の方が旨いと思うぞ。さて皇花・・・大将?色々聞きたい事があるんですが?」
イシマ「だよねー、なんで海軍が参謀本部直属のしゅーたんと思いっきりお知り合いオーラ出してんですかにゃ?」
ヤシマ「更に、さり気にそこにいる北極連邦の軍人は何なんだ。いつかマホ中佐が言ったとおり、実は多国籍の仲良し演習でした、とかか?」
イシマ「下っ端のあたしらに全部教えろとは言わないけどね、最低限味方が誰か位は言っておいてくださいにゃ。誤射は気分わるいにょ」
マホ 「まーまー二人とも、今はそれどころじゃないでしょう?何か明らかに味方に見えない米軍さんに見つかりそうですし、ほれ」

(米軍の捜索に対するダイス判定 マホ・イシマ・ヤシマ 2D6 → 4 + 4 = 8 )

ヤシマ「そうか、頬擦りは飽きたかボケ司令」
マホ 「絵が欲しい人は唯とあずにゃんで脳内変換して下さい」
イシマ「寧ろ律と澪のほうが」
ヤシマ「貴様もノるな。さて逃げるにしても戦うにしても、ミシマも呼ばないとな」



24086.ヘルメットは無くても何とかなった。反省はしていない。
名前:ミシマ曹長    日付:2010/9/2(木) 22:28
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どうやら命中した。が、大して効果は無かった様子に流石のミシマも驚いた。
装甲車程度なら普通に貫通する徹甲弾だぞ、あれは人型戦車か?

そしてその一瞬の躊躇が、次の瞬間に相手を見失うミスを誘った・・・ように思えたが、これは仕方が無い。
ミシマは片目で狙撃眼鏡を覗きこんでいた上に匍匐姿勢を取っている。一人で居た為に観測手もいないミシマの視界は、非常に狭かった。
そこへ相手が、通常の戦闘ならありえない機動。即ち高く飛び上がったのだった。

相手がうお、りゃああとか叫び声をあげながら派手なポーズで回転しつつ突っ込んできたせいで位置がバレバレになったが、
ミシマの側はさっきの射撃で弾倉を空にしてしまっていて、咄嗟に撃てない。仕方が無いのでもう一つの装備、出来ればこんな至近距離で
使いたくなかった対戦車噴進弾を適当に放った。命中を確認する暇は無い、発射と同時にトクオツを抱え、全力で駆け出す・・・
が、やはり爆風は背中から襲ってきた。数メートル吹っ飛ばされて受身を取る。

「陸戦胴着が無ければ即死だった」

お決まりの台詞を吐きつつ、マホ達を捜す。今のところヤツとは別にやってきた米軍には見つかっていないが、
マホ達に合流するとなるとどこかで見つかりそうだ・・・と、さっき派手に爆発させた下士官は人のせいにしたw

米軍の捜索に対するダイス判定:ミシマ 2D6 → 4 + 6 + (1) = 11 単独で伏せているので一応。同数なので判定しない;



24087.カナガ島近海の漁船みたいな輸送艦
名前:河瀬少尉    日付:2010/9/2(木) 22:49
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河瀬「むー、すっかり私達の事が忘れられてるような」
輸卒「仕方ありませんやね、私ら戦闘要員じゃないですし。ボケ展開が終わる時報と共に退場する運命ですよ」
河瀬「時報って;喉を掻き毟って死ねと?暴走機関車になれと?本当になるよ、シュッシュポッポて言っちゃうよ」
輸卒「拗ねない拗ねない。んで素狼人さんはどこへ飛んで行きました?」
河瀬「それがねぇ、向こうのほうだと思うんだけど米軍が大挙して上陸しててさ、怖くて近寄れません」
輸卒「見つかってないのが奇跡ですねえ・・・」

(米軍の捜索に対するダイス判定:河瀬たち 2D6 → 3 + 6 + (3) = 12 「島内」にいないので)

河瀬「どうしよっかなー、どこから上陸したらよいと思う?」
輸卒「上陸せずにアッツに帰ったほうが良いと思います」
河瀬「ちょ、最初はノリノリだった癖に何さ!素狼人さん心配じゃないの?」
輸卒「冷たいようですがね、それ以上に自分が心配です。まさかこんな軍隊塗れになってるとは思わなかった、今は反省している」
河瀬「そんなー!」

木下「いや、この場合は視聴輸卒さんが正解」
河瀬「繋いでもいないのに通信機が!?」
輸卒「今更な謎ですなあ」
木下「まったくだ。でだ、漁はもういいから、アッツに帰って来い」
河瀬「でもでも、素狼人さんが〜」
素狼人「俺がどうかしたかご主人」
河瀬「通信機から狼語が!」
輸卒「今回驚きっぱなしですな・・・つか素狼人そこにいるじゃん!」
木下「は?こいつならずっといるぞ。お前ら何を追いかけてるんだ、良いから帰って来いってばよ」

河瀬「かくして中途半端な出番は終わったのでした」
輸卒「まあ立ち位置からしてこんなもんですなあ」
木下「あ、そいや今日のレスに出てきたダイス判定は全部レス[356]だからよろしゅうに」
河瀬「1レスで判定しちゃうとこの辺ややっこしいよね」



24088.出現
名前:???    日付:2010/9/2(木) 23:1
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「見つけたぞ」

男は不意に現れた。
片袖のないコートを着た白人男性。
手には、機械のベルト。

「俺の目的を果たさせてもらうぞ」

ベルトを腰に巻く。
バックル部にある機械のゲージは、オールグリーンを示している。
そして、メモリをバックル上部のスキマに差込み、押し込んだ。
メモリに記録された鎧が、バックルに封入された物質により再生されていく。

「俺の目的のために奪われろ、エビフライ」

十字状の銃を構える。
狙いは、一番手ごわい奴だ。

「米軍も今は俺の味方だ」

彼の腕にはビーコンがつけられている。
それを裏付けるように、ガンシップオスプレイの攻撃は見事に彼を除外していた。



24089.カナガ島 おぜうさまは語る
名前:皇花    日付:2010/9/3(金) 21:36
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「楽にしていいわ」

 マホにすりすりされているシユを放置して、皇花はイシマとヤシマに向かって話を始めた。

「まぁ、エビフライことシユの実戦評価試験と米ソ牽制、といって納得してもらえるかどうかだけど。参謀本部も一応躍起になってるんじゃない? まぁ、私らというより第2機動艦隊の梗花らの"り号作戦"が失敗して以来、米軍に押し返されっぱなしなのよね。ミッドウェーは奪還されるわ、南方には米豪軍機が飛び回り始めるわ、北方は米ソの侵犯が相次ぐわ……そういうのもあってか、私の第1基幹艦隊は私の評価試験も兼ねて北方牽制ってわけ。まぁ、いっちばん初めの無線で行動の趣旨は言ってたと思うんだけど。別にいいわ、貴方たちに情報開示と共有できるのはこれぐらいかしら?」

 マシンガントークといわんばかりにジェスチャー付で経緯を説明したあと、皇花の頭に豆電球が立った。

「そうそう。戦艦"飛鳥"に北極<野党>議員と北極軍所属と思われる少女4人が来艦したのよね。政府と軍には通達されてなかったみたいだけど、案の定シユ狙いだったわ。で、私は拉致られてここに来て振り切ったわけよ!」

 どや顔で自慢しているが、逃げれたのはマキナとアイテムの4人が戦闘をし始めてからであり、逃走路を切り開いたのは千枝である。嬉しそうに手柄話をしばらく続け、話は戻る。

「で、シユはシユで、参謀本部命令を受信したらしくヘリを撃墜したっぽいのよね。その後で仮面男に捕まったっていうわけ。そこの北極空軍のは、どうやら貸し目的みたいね。北極軍内は皇軍以上に海空軍が対立してるから、別行動っぽいわ。まぁ、脱出させてくれるみたいだし、いいけど」

 話を終え、数少ないペットボトルの水を飲み干す皇花。
 シユは相変わらず無愛想な表情のまま、マホの玩具となっている。

「折角、飛鳥でエビフライが食べれると思ったのに。アッツに揚陸してしまってたなんてね。カークと河瀬の作ったエビフライが食べたいわ」

 ここでもエビフライ。ヤシマたちの視線が刺さる。

「……な、なによ。別にいいじゃない、シユの符牒と重ねたって! 私も食べたかったし、皆も馬鹿すぎて気づくわけ無いじゃない! 大体……あ」

 皇花は、人影を見るや喋るのをピタリと止めた。よく見えないが、何か重いものを抱えているのが伺えるや指を刺した。

「あ、ああ、あいつよ! あいつ! 千枝ぇぇっ!」
「皇花様。米軍が近づいておりますゆえ、陸軍の方々とできるだけ遠くに。北極空軍の方々がヘリ到着地点まで援護します」
「ミシマ、ヤシマ、それからマホにシユ! えーと、北極軍の2人と貴彦も! 誰でもいいから、おんぶして!」

 千枝は先に迫り来るV-22から身を守るために、周囲に設置した発煙手榴弾を使って煙幕を展開。そして、最大の脅威である男に近づき一礼をしてから様子を伺った。

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24090.カナガ島
名前:箕輪大佐とゆかいなどうぶつ    日付:2010/9/4(土) 12:43
「はうー、そうなんだー」
 貴彦が一瞬だけ「尊」の眼になった。それは皇花に向けられたものか、それとも。

「あふ、それじゃ千枝さん頑張ってー」
 皇花をひょい、と抱え上げて走り出す。危険があるのは、なにも後方だけではあるまい。

 あにまるsは千枝の両脇に展開し、防護術を組み立てた。


24091.救出作戦in釧路
名前:***    日付:2010/9/4(土) 19:18
 少女は真剣な表情でボタンを押した。

 (うぃーん)

 ゆっくりとクレーンが動いていく。

「もうすぐ……もうすぐだからね」

 目指すは救出目標たる、ハッピーライオン。
 アームがゆっくりと伸びていき、彼をゆっくりとつかむ。そして。

「あーっ!」
 するりとぬいぐるみは抜け落ちてしまった。

 拳を握り締め悔しそうな少女。隣でそれを見ていた女性が口を開く。

「大体の時間はつかめたでしょう。最初のボタンは……」
「駄目よ!精密動作は使わないの。精密動作の機能がない人間用の機械なのよ、これは」

 こだわりを見せるセミロングの少女。女性はため息をついた。
 護衛兼監視の日本兵たちは、微妙な表情で見守っている。

 結局、もし過激派に見られたら売国行為と糾弾されかれない金額を消費したのだった……


24092.メイドとマスクド
名前:EX MACHINA    日付:2010/9/6(月) 23:38
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「せいやあっ!」

レーザーブレードの一撃が光の刃で弾かれる。
咄嗟に光弾を放つも、防壁により有効打撃とはならない。
邪魔な魔法生物だ。行動原理は単純そうだが、それが中々に厄介である。

「とうっ!」

光の球の攻撃を振り払い、うち一発を左腕にチャージ。
防壁に左腕で一撃。僅かにヒビがはいるが、硬い。
厄介だ、厄介すぎる。このままではジリ貧になりかねない。
そのときであった。

「変・・・身!」

近くの盛り上がったところから突然の乱入が発生した。
理術で構成したジャケットを身にまとったおおかみ系魔法少女ケビ子である。
彼女は鎧の男こそひどい目に合わせた相手だが、ひどい目に合わされたため意図的に攻撃対象から外している。
つまり、それ以外が彼女の攻撃対象であるのだ。

「楽しいことになってきたぜ」



24093.8時だよ!マホ組集合!
名前:マホ達    日付:2010/9/9(木) 8:8
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マホ 「そうでしたか、、エビフライってしゅーたんの符丁だったんですね」
ヤシマ「紛らわしいわっ。中の人もさっき漸く把握したぞ」
イシマ「それは幾ら何でも鈍すぎ」
ミシマ「考えるな、感じ取れ」
マホ 「わ、ミシマいつ合流したんです?つか話聞いてましたか?」
ミシマ「・・・今北産業」
マホ 「はいはい、わかりました・・・」

エビフライ=しゅーたん
北極海軍は敵、北極空軍は味方
しゅーたんは無口なあずにゃん

マホ 「こんなもんでどうです?」
ミシマ「おk、大体解った」
イシマ「三行目はいらないにゃ」
ヤシマ「お前ら・・・む、また奴がきたぞ!」
イシマ「あーもう、しつこいなあ」
ミシマ「・・・斬る?」
マホ 「まあ牽制くらいなら。私達の目的はほぼ果たしてます、無理はしないで。」
ヤシマ「だな。ところで、帰り道は確保しているんだろうな」
マホ 「ええ、潜水服の予備は上陸地点に埋めていますよ」
ミシマ「また徒歩かい!」
イシマ「海軍がいてよかったにゃー」
ヤシマ「すまん、護衛するからヘリに相乗り宜しく;」



24094.カナガ島の乱戦
名前:皇花    日付:2010/9/9(木) 20:22
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「はぁッ!」

 それは息を呑む光景であった。バトルメイドは、余裕であってもその素振りを見せない謎の高い技術力を有している。しかし、メイド長と仮面男、そしておおかみ系魔法少女ケビ子の乱入によって熾烈な戦いが繰り広げられていた。
 眩く鋭い閃光が立体放射線状に貫く。それは、千枝の両手から広がっていく。仮面男とケビ子の攻撃を上手く回避しつつ、ジリジリと反撃する千枝。皇花の言葉通り、その反撃は彼女たちを守る動きであった。

「貴彦! もうちょっと優しく抱えてよ!」

 相変わらず注文が多い皇花。皆の協力で何とか逃げているのだが、果たして無事にヘリで脱出できるのか。

「米軍機が厄介ですね。こまちさん、情報部は信頼できない──でしたね。ヘリ到着は当てに出来ないでしょうか」

 蒼井も慣れない任務に焦りと不安を抱いている。アメリカ軍が押し寄せる中、逃げ切れるのは奇跡に思える。
 シユもマホに弄られつつ、護衛に参加。謎の2人であるおおかみ系魔法少女と仮面男を千枝が抑え時間を稼ぐ中、米軍と謎の2人を蹴散らすべく攻撃を始めた。
 無論、北極の4人衆にも警戒する。元々、彼女たちは"エビフライ"を狙っていたのだ。ここで帝国陸軍もシユを失うわけにはいかない。

「もうすぐ約束の到着予定時刻ね……」

 皇花は貴彦に分かるよう呟いた。何としてでも逃げ切らなければならない。戦いは各部で熾烈なものとなっていった。

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24095.カナガ島北部
名前:こまち    日付:2010/9/11(土) 20:41
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こまち「ここならよく見渡せますわね。・・・ヘリは必ず来ると思いますわ。」

(カナガ島北部)
ArrowHead01「こちら01。前方に機影が見える気がするが・・・」
AH02「こちら02。こちらでも視認しました。」
AH01「どうする?こちらに電子線機は無いぞ。」
AH03「いつもどうにかしてきたじゃないですか。今回も行けますよ。」
FoxHound01「こちらFoxHound。お客さんが待ってるんだ。行かないって選択しは無しにしてくれ。」
AH01「了解した。これより突入する。」

(カナガ島に戦闘機+輸送ヘリ部隊突入)



24096.カナガ島
名前:フレンダ    日付:2010/9/11(土) 21:47
フレンダ「ああ、もう。結局最悪な訳よ!」

 カナガ島の草地を、3人は不機嫌さを顕に、1人は相変わらず何も考えていないような様子で歩いていた。

フレンダ「ヘリは落ちるし殺されかけるし敵は変態だしエビフライには逃げられるし!」

絹旗「敵が変態だったという点は超重要です。地獄の果てまで超追い詰めるのに値します。」

麦野「ったく・・・チッ・・・」

滝壺「ごめん、むぎの。私がついていたのに・・・」

 滝壺の外見からは落ち込んでいるような様子はあまり見られないが、麦野には滝壺が内心とても落ち込んでいることは感じられた。滝壺がエビフライから離れたことにはそれなりのわけがあるが、それでも負い目は感じているようだった。

麦野「あー、大丈夫大丈夫。あそこで滝壺が動いてなきゃフレンダ死んでただろうしさ。奪われたもんは取り返せばいいのよ。」

フレンダ「あの時は結局、本気で死ぬと思った訳よ・・・ありがとね、滝壺。」

絹旗「滝壺の功績は超認めますが、問題はこの状況を超どうするかですね。」

 4人が空を見上げると、米軍らしい戦闘機編隊がはるか上空を通過していった。さすがの米軍の機器といえど、高高度からわずか4人の人影を的確に見分け、追跡するほどの精度はない。なにかいることくらいはわかるかもしれないが、その正体がわかるのはもう少し後になるだろう。

フレンダ「ピックアップのヘリは3日後まで来ない。来ても島は米軍制圧下、結局八方ふさがりな訳よ・・・あー、もう!」

麦野「うだうだ言ってても始まらないでしょうが。いざというときは、米軍を殲滅してヘリを奪って脱出するくらいの覚悟をしときなさいよ。ここで死ぬなんて未来は、私たち『アイテム』らしくないわ。それに・・・滝壺、できてんでしょ?」

 麦野の問に、滝壺はゆっくりと頷いた。

滝壺「目標の位置は捕捉できている。あそこにいた日本側の人間は今も一緒に行動中。そう遠くはない。それにあの変態も近い。」

麦野「そういうこと。私たちがやることは二つ。第一にエビフライの再奪取。そして、もう一つが・・・私たちに一杯食わせた連中を、今度こそ粉みじんにしてやること!いくよ!」


24097.衝突回避
名前:リディア・ノヴィコワ    日付:2010/9/12(日) 9:9
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「……!」
 リディアはちょっとだけ表情を変えた。つまらなそうに操縦桿を握る。
『南の友、今日は遊べないようだ』
 言い捨てると、機首をゆっくりと傾ける。僚機もそれに追随していった。



『事情が変わったのかしらね』
 翔子は先方が飛び去った後も、こわばった表情のままである。
『ま、こっちも助かったじゃないか』
『まあね』
 翔子は秋山にうなずく。まだまだ雛には安心できない。
『おっと……こっちも御母様の帰れコールだぜ』
 基地からの演習中断命令である。こちらとしては特に反対する理由は無かった。



24098.カナガ低空
名前:コブラチーム    日付:2010/9/12(日) 20:11
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「こちらHawk1-1。作戦空域突入、Boardの援護に入る」
『了解したHawk、敵は少数だが油断するな。以上』
「10-4!」

AH-1Zの4機編隊が接近する。
ハイドラロケットとヘルファイアを装備したヴァイパーだ。
彼らは蒼井の機体をロックオンすると、まず先制の一撃を発射する。

「2、こちら1。そちらと3は同時にロケット掃射をあのマシーンにかけろ、4!俺について来い、逃げる奴らの退路を塞ぐ」
『ラジャー』

2機のヴァイパーが蒼井の機動兵器目指してロケット砲を発射しつつ横にすべり、地形の陰に一旦隠れる。
そして注意をひきつけた隙に、もう2機が貴彦らの退路を断とうと回りこんでいく。

『こちらコマンド。気をつけろ、アンノウンを確認した。艦隊のCAPが急行している。数は詳しいところは不明だが、時間をかけるな』
「ラジャー、攻撃目標は敵歩兵。20mm発射用意」
「準備良し」

そして逃亡者らの眼前に、それらは突然と現れた。



24099.カナガ島
名前:箕輪大佐    日付:2010/9/12(日) 22:4
 しかし貴彦に電流走る――!

「はわっ、もうちょっとなのに……」
 皇花を右手でかばう。護るためには右手だけで充分であった。

 箕輪貴彦は伊勢崎一族の末席である。すなわち、もっとも理力を有効に扱える者の一人であるのだ!

「導天光(ウィル・フィラリア)!」
 空気が軋み、いくつもの光球が生み出される。貴彦が久々に生み出した破壊のための力は、敵に突き進んだ。 


24100.驚愕
名前:コブラチーム    日付:2010/9/14(火) 22:54
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『な、なんだありゃあ、うわああっ!』
「Hawk1-4!?くそ、奴ら重火器で武装していやがるぞ、クソッタレ!」

ヴァイパーの機首が思いっきり吹き飛び、コントロールを喪った機体は地獄のメリーゴーランドさながらに回転して大地に激突して鉄片と炎を撒き散らす。
それに面食らったのはHawk1-1だ。
どう見ても重火器で武装していないはずが、ヴァイパーを一機吹き飛ばしたのだ。
咄嗟にロケット弾をばら撒き、ガンナーもがむしゃらに20mmを掃射して離脱を図るが、直後に彼も部下の後を追うこととなった。



24101.カナガ島 ホークチーム墜落地点
名前:麦野    日付:2010/9/16(木) 22:37
麦野「あぁ?」

 ある日森の中を歩いていたら墜落したヴァイパーに出会うとは思っていなかった。パイロットの腕が良かったのかコクピットは無事な状態で墜落したAH-1Zだったが、その墜落した先が4人の針路上だったとは、実についていなかったと言える。

 まだコクピットから出てきていないパイロットを認めた麦野は、その美しい顔を凶悪にゆがめた。突然落ちてきたヘリにおろおろするフレンダと、冷ややかな目でそれを見つめる絹旗と、興味なさそうな滝壺をおいて、麦野一人がヘリに歩み寄った。

麦野「ちょっといいかしらね?」

 パイロットの目にはさぞ奇異に映ったであろう。こんな戦闘地域に、戦闘服どころか動きやすい服でさえない女性がおり、それがにこやかに話しかけてきたのだ。
 だが次の瞬間、まだ無事であったエンジンに光が突き刺さり、音を立てて崩れ落ちた。

麦野「パイロットくぅん?あんたもせっかく助かった命、あのエンジンみたいになりたくないだろぅ?とっとと知ってること全部ゲロしちまいな。」

 麦野の手からビームが飛び、垂直安定板を粉砕する。

麦野「喋りたくないんだったらそれはそれでいいけどねぇ。その時はあんたの下半身があの垂直安定板みたいに上半身とおさらばするだけだからねぇ。」


24102.おおかみの行列
名前:おおかみ達    日付:2010/9/17(金) 12:34
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「な、なんなんだあんたら一体」

墜落のショックから立ち直ってないパイロットは次々に起こる状況に頭の中が飽和状態になってしまった。
このままでは人間の3枚下ろしが出来上がる、というところでその周囲を囲む影が現れた。
ざっざっざと大地を踏みしめる音、周回しつつ警戒するその姿。
どう見てもおおかみです本当にありがとうございました。

「あおぉぉぉぉん」
「わおぉぉぉぉん」

突然2頭のおおかみが遠吠えを上げ、それをきっかけとしておおかみたちが戦闘態勢にはいる。
そこで気づくべきだった。彼らの足首にはドックタグが巻かれていた事を。

「がうっ!」

麦野を威嚇するようにステップをふんでつかず離れずの距離を保つおおかみ、その隙を見計らうおおかみ、彼らの動きは実に訓練されている。
その時、遠吠えを聞いたケビ子が戦線を離脱し、その現場を見下ろす位置にやってきたのだ。

「Go!」

そして彼女は、彼らを一気にけしかけた。



24103.ホーク墜落地点
名前:麦野    日付:2010/9/18(土) 21:12
麦野「ちっ、めんどくせえったらありゃしねえなあ!今日はほんっと厄日だわ。フレンダ!」

フレンダ「合点承知な訳よ!」

 フレンダがスカートの中からスタングレネードを両手にひとつずつ取り出し、器用に両方のピンを同時に抜き、投擲した。ヘリの手前側と向こう側に一個ずつ落ちるように計算され、そのとおりに炸裂したグレネードが数秒間狼達の視界を奪う。

 その間に一度に多数を相手取るのを避けるため、全体的に後退しながら牽制にビームを打ち込んでいく。そしてそのできた時間で仕込みを完成させるのである。

絹旗「フレンダ、対多数戦はフレンダの超領分になります。失敗したら超分かってますよね。」

フレンダ「分かってるって。でも結局、動物ごときに後れをとる私じゃない訳よ!」

 破砕手榴弾を用いたブービートラップ、クレイモア、Sマイン、牽制用の爆弾といった数々の罠を、まるで息をするように一挙手一投足でしかけていく。10秒もあれば、見えない要塞が戦場の一角に完成する。
 それをいくつも連ねて相互に重ね合わせ、目的に応じた最適な配置を工夫し、敵を確実にしとめる物量を投入する。それがフレンダの本領であり、『アイテム』の中で唯一対多数戦に適応する所以である。

滝壺「敵第一波、くるよ。左右前面からの同時挟撃。」

フレンダ「結局、予測済み!」

 起爆したクレイモアから無数のベアリングが飛び出し、鉄球の掃射が終わった直後、起爆点周辺目指して麦野のビームが徹底的に追い討ちをかける。滝壺が敵の位置を逐一報告し、その動きを読み取ってフレンダは罠をはり、麦野の砲撃が飛ぶ。その間、砲戦力への敵の近接を防ぐために絹旗が圧倒的な防御力を盾に援護に回る。

麦野「今の私は機嫌が悪いんだよぉ!!そんなときにのこのこ出てきやがって自殺志願者かぁ!?」

フレンダ「うわ、コワ」


24104.カナガ島
名前:こまち    日付:2010/9/20(月) 1:14
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こまち「戦闘ヘリ…蒼井さん、ここは抑えますから待避してください。」
ArrowHead01『こちらArrowHead。脱出用のヘリを連れてきた。座標を転送してくれ。』
こまち「こちらSilverFox01。ビーコンを発信しますので確認してください。」
ArrowHead01『あー…確認した。』
FoxHound『こちらFoxHound01。これより突入する。2分後に到着するから用意を…』
(戦闘ヘリからのロケットがヒット)

ArrowHead02『VOR/DMEロスト。再送信を…』
こまち「戦闘ヘリからのロケットがヒット。これより機体を破棄します。指揮は02が引き継ぎます。以上。…蒼井さん後はよろしくお願いしますわね…」
(こまち機の自爆処理を行う)
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24105.カナガ島 脱出ポイント
名前:蒼井 奈緒少佐    日付:2010/9/20(月) 13:39
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 無線が混線している。耳を傾ける間も無く銃弾が装甲に突き刺さり、火花が断続して弾ける。

「秋軍の陸軍大佐と、日軍の重要人物の生存を確認。……こまちさん!」

 コブラ部隊が群がる。アメリカ軍は何としてでも脱出を阻止する。
 逃れるためには、殿が必要だ。

「日本軍の皆さんへ。これが最初で最後の便です。急いでください」

 貴彦に守られながらの皇花、日本陸軍の面々を収容したヘリは西へと飛び立たんとしている。
 辛うじて収容ポイントに到達したヘリは、長く地上に居られない。すぐに飛び立たなければ餌食となるのだ。

「……指揮、引き継ぎます」

 ある程度米軍を蹴散らした後、蒼井も機体をヘリに収容し乗り込んだ。
 だが、米軍は証拠確保に必死である。そんな中で全員を逃がすために、こまちが代役を引き受けた事も蒼井は感じ取った。

「こまちさん……必ず、助けに戻ります」

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24106.Re: アリューシャン演習作戦
名前:マホ達    日付:2010/9/20(月) 22:29
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マホ 「走れ走れ走れー!とりあえず訓練のネタに困った時に走ってた成果を見せなさいっ」
イシマ「てゆーかマホが一番遅いんだけど?」
ヤシマ「後ろから叱咤激励してる振りしてサボんなヘボ上官。ほれ来たぞ、発炎筒でも投げとけ」
ミシマ「煙がショボい・・・撃つ」

マホ達は時々立ち止まってイシマの小型擲弾筒やらミシマの対戦車砲やらをブッ放しながら、逃げに逃げた。
ミシマが常人離れした剣技で敵弾をブッタ斬るとか、
イシマが無駄に走り回って敵を引き付ける等の案も出たが、直ちに没になった。

マホ 「やっちゃえばよかったのに〜。ほら貴彦さんに美味しいトコ全部持ってかれてますよ?」
イシマ「そうだよねえ、ここまで来たら多少無茶しても誰かが何とかしてくれるような気がするですにゃ♪」
ヤシマ「そんなに特攻したいのか貴様等。今一つキャラが立ってない奴が無茶振りしたら後が怖いぞ?」
ミシマ「中の人が遠慮なくあぼーん・・・」
マホ 「さようならイシマ、君の事は数日は忘れない」
イシマ「短っ!こらーマホ、他人事みたいに手を振るな!」
ヤシマ「残念ながら他人事なのだイシマ;こいつがどういう方面でキャラ立ててるかはよぉく解ってるだろう?」
ミシマ「・・・てな事言ってるうちに」

何とかヘリに到着。
全員ほっとしたが、空に浮かべば陸軍は只の荷物になり、する事の無い分緊張は余計に高まる。
・・・これまでもお荷物だったような気もしたが、その辺は全員が無理やり気にしないことにした。



24107.対空射撃
名前:U.S.Marine    日付:2010/9/25(土) 18:8
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「Damm!奴ら逃げるぞ、撃て撃て、全員撃て!」

離陸するヘリ目掛けて海兵隊員は手持ちの火器を乱射する。
GPMG、SAW、小銃、擲弾、対戦車兵器。
あらゆるものが空へと打ち上げられていく。

「D分隊、敵兵を捕縛しました」
「ウォルフェンの連中はどうした、あのワンコは!?」
「わかりません。さっきの爆発音のあと通信が繋がりません」

指揮官は焦る。
一体全体何がどうなっているのか把握できないのだ。
だから今わかっている敵に、そのごちゃごちゃを丸めてぶつけようとしている。

「落ちろってんだよ、こんにゃろ!」

残り一発のAT4を構えると、ヘリ目掛けてそれを放った。



24108.カナガ島上空1万メートル C-17
名前:霧雨    日付:2010/9/26(日) 1:29
パイロット『降下予定地点まで20秒!ランプ開放!』

 カーゴベイ内にけたたましいブザーが鳴り響き、ゆっくりとランプドアが開いていく。予め与圧を切っていたため気圧の変化による暴風はないが、時速にして数百kmで巨体が動くことによって生じた風が渦を巻いて吹き込んでくる。
 薄暗いカーゴベイと一転した、まばゆく青々とした空が視界に広がる。数時間、快適とは言い難い機内で待機していた身からすれば至福の瞬間だが、それと同時にランプドアを開いた状態では電磁波の影響を考慮してECSが使えない最も危険な瞬間でもある。
 その中で、空挺部隊長を務める霧雨は、カーゴベイの中央に仁王立ちしていた。

霧雨「いいか野郎ども!実戦降下は久しぶりだろうけど、だからと言って失敗することはただの一人も許さないわよ!」

パイロット『10秒!降下用意!』

 カーゴベイ内には酸素呼吸器とインカムをつけた屈強な男達20名に加え、10式歩兵装甲が1機搭載されていた。これまでは乗員と車両が別々に降下するのが常であった空挺戦闘車両と一線を画し、二足歩行兵器ならではの衝撃吸収機構を応用することで乗員が乗ったまま降下することが可能となっている。

霧雨「降下高度1万、開傘高度300、重装備を含む降下としては史上最大難度のHALO降下よ!」

パイロット『ゼロ!降下開始!降下開始!』

 真っ赤に点灯していた照明が、緑に変わる。

霧雨「言うことはただ一つ!地上で会おう!」

 そう言い残し、霧雨は虚空へと身を翻した。それに続き、次々と輸送機から兵たちが飛び降りる。パラシュートは迎撃をかわすため、ギリギリまで開かない。薄い空気を生身で切り裂き、段々と重くなる空気を肌で感じる。気圧高度計はついているが、反応は一瞬遅れる上、地上の標高は一定ではない。さらに天候状態によって気圧はいくらでも変動する。参考にはなるが、命は預けられない。最終的には自分の目で地上との距離を見極めなければならないのだ。

 高度1万からはほんの小さな島にしか見えなかったカナガの大地が、急速に視界を埋め尽くしていく。孤島に対するHALO降下において最も心配しなければならないのは流されて海に落ちることだ。重装備であっという間に沈んでいく上、救助はまず望めない。

霧雨「だけど、そんなミスは・・・」

 視界一杯に低木と寒冷地性草原の緑が広がった。開傘レバーに手をかける。

霧雨「アタシの部隊にはありえないのよお!!」

 力いっぱいにレバーを引き抜き、背嚢から勢いよくパラシュートが飛び出したのを感じた。1秒もしないうちに、ハーネスで体が上へと締め上げられる。猛烈な制動がかかり、ハーネスが体に食い込むがこの程度は何度も経験してきたこと。
 次の難所は着地である。スポーツと違い、ケガをしないギリギリの速度で降下する軍用空挺ではちょっとした重心の誤りで容易に骨折、下手をすれば死亡する。

霧雨「よっし、降下地点クリア!ランディング!」

 首尾よくパラシュートは草原上空へと導かれる。足を添えるように先につかせ、そのまま転げるようにして衝撃を吸収する。着地点はやや斜面になっていたが、問題はない。すぐにパラシュートを体から切り離し、たたんで回収した。その間にもパラシュートが次々と地上に降り立ち、最後の歩兵装甲用大型パラシュートも地上に降りたことが確認できた。

霧雨「リーダーよりオールシーガル。C地点にて集合。10分以内。」

 今の降下はHALOとは言え確実に敵に見られただろう。一刻も早く集合しなければならない。

霧雨「そして、後は救出を待ってる4人組はどこにいるか、ね。」


24109.やせいのたたかい
名前:ケビ子    日付:2010/9/26(日) 12:49
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「ぎゃうん」
「げふ」

おおかみのうち3頭が血を流してその場に倒れる。
他のおおかみは人型へと姿を変えてその攻撃をしのぎ、ケビ子は空気中の水分を纏め上げて防壁とした。
薄い水の壁が崩れ落ち、それに伴いウォルフェン達は後ろに下がった。

「よくも仲間を・・・ゆ゛る゛ざん゛!」

ウォルフェンなまりの英語でアイテムの面々に怒りを燃やすケビ子。
両手にはめられたナックルを構えて間合いを取る。
天性の才能と、野生の直感が合わさり最強に見える戦闘スタイルをとる彼女であるが、しかし同時にその感覚が新たな脅威を捉えてしまった。

「全部隊敵性部隊出現。高速落下・・・開傘音!?位置は不明、注意」

手持ちの無線機でカナガの全部隊に警告を発すると、ひとまず離脱する必要性を感じた彼女は、大地を殴って衝撃を伝えてアイテムの足元で炸裂させると、即座にヴァイパーのコックピットに駆け寄ってパイロットを引きずり出す。
そのまま片腕に抱えた状態で後退すると、ウォルフェン兵が煙幕を投げつけて視界を塞ぎ、その隙に後退を始めた。



24110.カナガ島 緊急離脱中のティルトローター
名前:皇花    日付:2010/9/26(日) 13:34
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「対戦車弾です!」
「急には上昇できない……ッ! 左に旋回するんだ!」

 操縦席に顔を覗かせる救助された日本海軍ヘリの操縦士と、メイドの千枝がアメリカの攻撃を口頭で伝えた。
 光り輝く弾が上空へと放たれ、若干不安定な軌跡を描きながらヘリへと進む。

「え? え?」

 窓からもその様子は伺え、皇花は唖然とした。

「千枝! 防爆とかできないの!?」
「完全に防ぎきれる物では御座いません……対衝撃姿勢を」
「……ッ!」

 その時。閃光と轟音と衝撃が空に散った。
 ヘリは左に滑りながらも煽られ、ヘリの中は振り回される力が働いた。

「あ……」
「シユ!」

 不意に衝撃で突き飛ばされたシユは、後部ハッチに滑り落ちる。彼女の手を掴んだのは千枝だった。

「危な……シユ、千枝! 大丈夫!?」
「くっ、シユ様。お手を離さぬように」
「あ、ああ……」

 左エンジンが異様な振動音を振りまき煙が吹き出ているが、辛うじて回転数を保ち飛行を続けるティルトローター。装甲歩兵を搭載収容している分、重量は重くティルトローターも鈍い機動でゆっくりと島を離れようとする。

「あとは……海上で捕捉されなきゃいいんだけど」

http://vorschlag.michikusa.jp/



24111.カナガ島
名前:こまち    日付:2010/9/27(月) 20:50
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こまち「…無事に逃げてくださいね。…私は神宮寺こまち。北極連邦空軍第201混成大隊所属ですわ。」
(米軍D分隊の捕虜となる)

(ベーリング海)
つばさ「…あれ?信号が…?」
試作「…故障か?」
つばさ「んー…わかんない。」
試作「そうか…そろそろ潮時か。冬桜さん。我々はここいらで失礼します。」
つばさ「またねー」
(ヘリで離脱)

FoxHound「くそ!ミサイルが当たった!」
ArrowHead01『飛べるか?』
FoxHound「あぁ、会合点までは何とか行けそうだ。」
AH01『了解した。護衛を続行する。』
AH02『くそっ!数が多すぎる!』
AH03『慌てるな。ヘリのケツのを落とせば良い。』
FoxHound「天井にホイストがある。落ちそうになったら使ってくれ。収容し次第後部ハッチを閉めるぞ。」
(脱出中)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~JAC6N3/



24112.カナガ島
名前:霧雨    日付:2010/9/28(火) 15:33
 捕捉に手間取るかと思っていた『アイテム』の面々だったが、その位置はあっさりと割れた。煙幕を張って撤退を始めた狼部隊に対して、麦野が感情のめくら撃ちをしたためである。盛大に上がる噴煙と光には隠密性の欠片さえ見出せない。

霧雨「・・・バッカ。」

 丸一日以上かけて探し出すつもりが、わずか10分で見つけられてしまった。これでは予定が大幅に狂ってしまう。それもこの騒ぎ、周囲の米軍が駆けつけてこないはずがない。

霧雨「まあしゃあないわね。最悪米軍と一戦交えるつもりでいくわよ。」

 集結を終えた霧雨部隊は、『アイテム』と合流すべく動き出した。


24113.とある翼機の強引収容(はこづめあにまる)
名前:あにまるs    日付:2010/9/29(水) 20:45
 世にも珍しいティルトローター乗りらいおんとおおかみは……
 なんか足手まといである。

 特に成人男性を軽々と搭載するらいおんぼでーは、すっげえ邪魔である。
 さっきみたいに飛べよ、と思われるかもしれないが、慌てて回収されたために準備時間が無かったのである。

「(´・ω・`)」
「(´・ω・`)」
「あわわ、シユちゃんだいじょーぶ?」
 申し訳なさそうな表情で縮こまっているあにまるs。尊彦は二人を抱き上げるように引き寄せる。こいつこそ落ちても平気そうなのだが。


24114.再登場
名前:EX MACHINA    日付:2010/10/1(金) 23:9
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再登場は突然に訪れた。
米軍はどうも弾薬が欠乏してきて君子危きに近寄らずという様子であったが、彼は違った。
目標達成は半分ほど済ませたが、残りの半分を失敗してちょっとイラついている彼は、同じく任務に失敗してイラついているアイテムに襲い掛かったのだ。
初っ端から上部装甲を脱ぎ捨てている彼は、プレイングガンで牽制しつつ一気に距離を詰めていく。
狙いは麦野である。

「どっせいっ!」

チャージングハンドルを強く引っ張り、モードを拡散へ。
ベルトからのエネルギーパイプを銃へと接続し、ボルテックショットの発射態勢へと移行。即座に引き金を引いた。
銃口から光の雨が放たれ、それはアイテムらを包み込むように向かっていった。



24115.宿命(?)
名前:麦野    日付:2010/10/2(土) 0:19
麦野「会いたかった、会いたかったわよ変態いい!!!」

 幼馴染が恥らうように言えば恐ろしくかわいいセリフを、これ以上ないほどに憎悪を込めて言い放った麦野は、男が放ったビームを電子の壁で弾き飛ばす。盾の範囲は狭いが、4人が一列に並べばなんとか被害なしに抑えることができる。

麦野「あんたの装甲に私のビームがききゃしないことはわかってる!だからフレンダ!しっかりやりなさいよ?」

フレンダ「うう、結局そろそろ残弾がこころもとないんだけど・・・」

麦野「や・り・な・さ・い・よ・?」

フレンダ「はいぃ!!」

 電子ビームという「アイテム」最大の火力を実質的に封じられた4人は、フレンダが持つ実体火力を軸に作戦を組みなおす。麦野の役割を電子の盾の構築とし、普通は支援に回るフレンダをアタッカーに転換するほか、絹旗の火力を強化するのである。

絹旗「実害はないんですけど、超好きじゃないんですよね、これ。」

 と、言いながら、絹旗が両手にマラカス状の得物を一つずつ持って突撃する。その正体はフレンダが持っていた10式特殊携行噴進擲弾であり、その安全装置を常時解除、手持ちで直接殴ることで起爆する常識外れの戦術である。

フレンダ「うーん、クレイモアは落とされたし、半端な銃じゃあいつには効かないっぽいし・・・じゃあこれかな!」

 スカートの中から新たに取り出したるはフルオートショットガン、MPS社のAA-12を原型にさらなる瞬間火力向上を狙い10ゲージ弾を採用したゲテモノである。

フレンダ「にしし、結局これを至近距離で食らって平気な人間なんているわけがない訳・・・よね?」


24116.マスク割れ
名前:EX MACHINA    日付:2010/10/2(土) 17:29
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「また無謀な戦い方を・・・」

彼から見たアイテムの戦い方は激しく無茶苦茶であった。
もっとも、そうせざるを得なくした彼の鎧も相当なものであったのだが。
プレイングガンで牽制しつつ、レーザーソードを振るって接近する絹旗を追い払い、麦野を狙うものの電子の盾で弾かれる。
舌打ちしつつ、1VS4の状況を打破するために滝壺へと狙いを定めようとしたその瞬間、彼はつい迂闊にもフレンダから意識を外してしまった。
10ゲージのバックショットを複数発背面から被弾したのだ。
装甲が破られないとはいえ、衝撃は装甲を通じて中身に通ってしまう。
マスクの中で思わず血を吐きそうになるのを堪えた彼は、目の前に迫る絹旗の一撃を避けることができなかった。

「がっ!」

顔面に一発もらって吹き飛ばされる。
そのまま地面を転がり、停止したところでよろよろと上体を起こした。
マスクの一部が損壊し、顔の一部が露になっている。
ここを再び狙われたら、彼は致命傷を受けるであろうが、この傷は彼をキレさせるのに十分であった。

「やってくれたな・・・」

右足が赤熱する。
彼はエネルギーを右足に集めていた。



24117.人外決戦!カナガ島!
名前:フレンダ    日付:2010/10/2(土) 17:57
 対戦車擲弾の炸裂で土煙が朦朦と上がり、至近距離で格闘していた男と絹旗の姿が見えなくなる。

フレンダ「やったか!」

 直後、土煙がはじけた。絹旗の体がフレンダにむけてまっすぐ吹っ飛び、フレンダの反射神経をもってしてもそれをよけることはできなかった。いや、仮に避けていたとしても何の意味もなかっただろう。

フレンダ「へ?」

 絹旗のタックルをもろに食らい、少女マンガのショックを受けたときのような顔のまま、フレンダは勢いよく吹き飛ばされた。受身だけは体が反射的に行うが、それでどうにかなるようなものでもない。

麦野「あのバカ!だから『やったか』はフラグだっていつも言っていたのに!」

 前衛と足止め役が欠落し、滝壺は正面戦力として一般兵以下であることを考えれば、残るは麦野しかいない。麦野自身の格闘センスも並外れたものだが、武具も防具も装着していないのでは完全装備相手には徐々に体力を削られてしまう。

麦野「ちっ!だったらそのマスクの穴、ぶち抜かせてもらうよ!」

 防御を捨て、一撃で全てを決める心持で右手を前に差し出す。手の平の前に光が集まり、一呼吸おいて男むけて火線が迸った。


24118.必殺の一撃
名前:EX MACHINA    日付:2010/10/2(土) 19:11
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「甘いわぁっ!」

敵がここを狙うことはわかっていた。
なぜならここが一番の弱点だからだ。
だからこそ、それを防ぐことができた。

「全部吸い付くいてやる」

左手から麦野のビームを吸い取り、それを受けて胸部が赤熱化する。
熱は陽炎を発生させ、彼の周囲の草が上昇する熱気に耐え切れずに自然発火しているが、彼の青い目は麦野を睨んだまま動かない。

「はあっ!」

そして彼は跳んだ、いや。飛んだ。
武装概念機関はオーバーロードに等しいエネルギーを受けて、その能力を過剰に発揮したのだ。
つまり、自らの周囲の物理法則を書き換え、推進力を得た。
そして集約されたエネルギーは原子分解を起こすほどに集まり、集約された箇所、すなわち足の裏を麦野に向けて―――

「でぇぇぇいやぁぁ!」

そのまま、突っ込んだ。



24119.敗戦
名前:フレンダ    日付:2010/10/3(日) 0:39
フレンダ「あ・・・あれ?」

 目を覚ますと、空は既に暗かった。人工的な光もなく、空気の汚染もない夜空は驚くほど眩い。男との交戦からかなり時間が経っているようだ。体を動かそうとしても、脳信号の到達と同時に刺すような痛みが襲ってきた。だがその悲鳴さえも口からは漏れない。第七世代の回復能力は驚異的とも言っていいが、傷は相当に深かったようだ。

霧雨「ああ、気付いた?」

 傍にライフルを背負った少女が近づいてきた。月明かりと星明りだけでも充分に判別できる。海軍陸戦隊のトップ、霧雨飛鳥中将だ。階級的には雲の上の人間だが、フレンダにそういったものを敬おうという気は更々ない。

霧雨「まだ動かないほうがいいわ。あんたは地面を凄まじい勢いで吹き飛ばされて、全身強打、内臓破裂、体の骨の3分の1くらいが骨折。無事なところを見つけるほうが難しかったわ。」

 フレンダは「ああ、道理で」と全身の痛みに納得した。仕方がないだろう。銃弾も止める窒素装甲が時速数百kmはあるような速度で突っ込んできたのだ。体が千切れたり四肢欠損しなかったのが奇跡のようなものである。フレンダは改めて第七世代の体の頑丈さに感謝した。

霧雨「他もここで寝かせてる。絹旗は脊髄まで砕けてたけど命に別状はなし、あんたもそうだけどとんでもない速度で回復。麦野は左腕欠損、こればっかりは帰ってから再生治療しないとダメそうね。でもこっちもショック死どころか感染症の疑いさえなし。あんたら、第六世代のアタシから見ても信じがたいわよ。」

 フレンダは内心安堵した。全員、一般人なら死に至るような重症だが、第七世代なら生きられる。体力の消耗によって再生速度が鈍ったり衰弱死にいたる可能性はあるが、夜になっても特に問題がないようなら大丈夫だろう。だがふと気付く。「アイテム」の中で最も身体能力が低く、最もか弱い少女の名前があげられなかった。

フレンダ「・・・た・・・き・・・つ・・・ぼ・・・は?」

 頬の筋肉が動くたび、息が声帯を震わせるたび痛む(恐らく気道と食道も損傷している)が、無視して言葉を紡いだ。それに対し、霧雨はらしくない優しい笑顔で答えを返した。

霧雨「心配しないで。あの子がやられる前に、私たちの救援が入った。その後あんた達の応急処置をしたのはあの子。今は疲れて寝てるわ。お礼言っときなさいね、第七世代に対する応急処置マニュアルなんか無かったから、あんた達が一番ヤバイ時間を乗り切れたのはあの子のおかげ。」

 それを聞き、フレンダは力を抜いた。かぶせられた毛布は暖かく、北国の夜にも負けていない。あの男との戦闘に敗北したのは認めがたいほど悔しかったが、「アイテム」は一人も欠けることなく生還できる。

 自分達は、ただ戦闘のためだけに生み出されたクローン。任務を受け、それを遂行することが存在意義。命を落としてもそれは結果でしかないと思っていた。しかし、そんなクローンのために遥々ここまで来る上官がいる。処置をしてくれる友人がいる。生きていることが嬉しい仲間がいる。生きているとは、もしかするととても素晴らしいことなのだろうか。
 設計され、与えられた以上の何か暖かいものが頭をよぎり、次の瞬間、抗いがたい眠気が襲ってきた。まぶたが重くなり、満天の星空が上から順に消えていく。




眠りに落ちる瞬間、耳が何か声を聞いた気がした。

霧雨「それにしても、第七世代はとんでもないわね。あの調子なら演算能力がアタシのような人型電算機を超えるのもそう難しいことじゃない。確かに、第六世代派の切り札なだけあるわ。 ・・・ま、所詮第六世代派なんて大きな手の平の上で踊らされてるバカな政治屋だけど。」

 そう言えば、あの上官はさっきも『第七世代』と発言した。この計画は、海軍の中でも極々一部しか知らないはず。上層部にも提出していない、極秘中の極秘扱いだ。それを何故電算機派のトップが知っている?なんで?どうして?

 だがそれを深く考える前に、フレンダの意識は睡眠の谷底へ落ちていった。起きる頃には、今聞いたことも、考えたことも、何一つ覚えてはいないだろう。


24120.全てが終わったあと
名前:ロナルド・ブラウン    日付:2010/10/3(日) 0:47
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カナガの騒乱はすべて終わった。
海兵隊が撤退し、北極軍も撤退し、残ったのは彼一人のみ。
今回の戦い、それは彼の鎧、エクスマキナの実戦テスト。
そして、シユの強奪もしくは説得による戦力化。
あいにくシユのほうは失敗してしまったが、実戦テストの方は成功で終わることができた。
彼自身が設計、製造した武装概念機関の可能性を示す事例も発見でき、もしパワーソースが用意できるならばこの鎧は相当の切り札になるだろう。

「さあて、どこに行くかな」

彼は空を見上げた。灰色の空を、警戒中のアメリカ空軍の戦闘機が飛行している。
まだ戻れぬかつての家。彼は名残惜しそうに視線を戻すと、気がつけばその場からその姿を消していた。



24426.ヴィトンバッグコピー
名前:ヴィトンバッグコピー    日付:2017/12/22(金) 17:21
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24326.「聖骸の行方 英国東洋艦隊追撃作戦」 返信  引用 
名前:雪花    日付:2014/6/11(水) 22:22


緊急事態です! ええと、あまり大きな声で言えることではないのですが。
帝国海軍の74伊式司令電算機が、英国海軍に奪取される事態が発生しました。

事件は、4日前に遡ります。
大東亜諸国向け配備用の74伊式司令電算機をタイ王国へ陸路輸送中に、中華系組織犯罪集団の襲撃を受けこれを強奪されました。
ええ、装甲車の車列で警備も問題は無かったとの報告は上がってますが、襲撃者の一部を警察と陸海軍共同で逮捕及び尋問した結果……。
そのままマレーシアの国境を突破し、シンガポールへと輸送。驚くことに、74伊式司令電算機を寄港していた英国海軍に売る計画が判明しました。

昭南市内にて潜伏していた主犯の男ら実行グループを逮捕し、同様の証言を自白させたものの英国海軍はこれを否定。
サイゴンを拠点とする第3艦隊に追撃を下令及び、セレター軍港を海上封鎖するも英国東洋艦隊はこれを突破。臨検に失敗し、追撃命令を発令しました。
第3艦隊の追撃では間に合わず、先回りして英国東洋艦隊を捕捉しなければなりません。
臨検に臨めない場合は、交戦もやむをえません。

それでは……連合艦隊司令の雪花より、各司令電算機に下令致します。
これより、英国東洋艦隊追撃作戦を開始します。
帝国陸海軍は緊密なる共同のもとに英国東洋艦隊を捕捉、74伊式司令電算機を奪還すべし。
奪還が困難なる時は、輸送対象艦を撃沈せしめるべし。です!

詳細は追って知らせます。



24327.第十七試験艦隊
名前:箕輪少佐    日付:2014/6/11(水) 22:47
 

「翡翠ちゃん、状況は?」
「既に送信しました。そちらをご覧ください」
 翡翠は振り向きもせずに言い放つ。

 手持ち端末に送信された状況概略を読み進めるうちに、さすがのほわほわ男の雰囲気も重々しくなっていく。

 とどめが最後の一行である。

『奪還が困難なる時は、輸送対象艦を撃沈せしめるべし』

「……撃沈せしめるべし、か」


24328.戦艦飛鳥 戦闘指揮所
名前:雪花    日付:2014/6/12(木) 4:6


ええと、共有情報を今から送りますね。英国東洋艦隊の情報です。
恐らく30日以内に米海軍と合流し、強奪した司令電算機をハワイまで輸送する恐れがあります。
米海軍と合流された場合、奪還は困難を極めます。
その為、NATO(北大西洋条約機構)軍が南太平洋で足並みをそろえる前に捕捉しなければなりません。

主犯の男らによる自白では、英最新鋭戦艦のダイナスト(HMS Dynast)に積み込まれたとの証言を得ています。
この戦艦ダイナストは、2012年に就役し司令電算化に対応した英国海軍自慢の戦艦です。
16インチ砲(40.64cm砲)の4連装砲前後2基、同じく連装砲前後2基、重誘導弾発射管を多数装備する火力の高い戦艦です。
水平装甲等も、大口径砲弾や重誘導弾の直撃をも考慮した分厚い装甲らしく、それはまさに東洋の脅威とも評されています。
そんな戦艦には、英国海軍で唯一の司令電算機であるクラリス・ローウェル大将が座乗しているとのこと。

英国東洋艦隊は、戦艦2、正規空母1、護衛艦6、その他支援艦複数が確認されており、
彼らの盟友国オーストラリアの勢力圏を沿う進路で、中部太平洋を目指すものだと思われます。
よって、帝国陸軍部隊にはニューギニア、ソロモン方面に展開して頂き、対艦攻撃若しくは白兵戦も視野に入れた奪還作戦を決行して頂くことも検討の1つとなっています。

帝国海軍は、特殊部隊及び艦隊をソロモン諸島に展開。また、米軍の行動に注視するため、中部太平洋には第1基幹艦隊が展開します。
本土からの応援や、他方支援者の情報がありましたら連絡ください!

また、南太平洋には米軍第3艦隊の展開が予想されます。
彼らと合流する前に、何としてでも奪還若しくは破壊しなければなりません。
まだ、ソロモン海に英軍東洋艦隊が突入するまで時間はかかる見込みです。

それまでに、部隊を展開するようお願いします。陸軍が突入した場合、海軍は目標艦への攻撃は見合わせます。
それでは、各員の武運と任務達成をお祈りします。

※上記の南太平洋作戦図は予想展開図です。現段階ではありません。


24329.イギリス東洋艦隊 HMSダイナスト バンダ海
名前:クラリス・ローウェル    日付:2014/6/12(木) 0:45


「聖骸(Relic)──確かに、そう呼ぶ他無いですわ」

 かつての母港シンガポール、セクター軍港を飛び出してから数日が過ぎた。イギリス東洋艦隊は日本の勢力圏内を突き進み、今もなお東進中だ。
平時においても海上封鎖と臨検を振り切る事は、十分に攻撃を加えられる理由となる。今回の場合、イギリス海軍は黒に近いグレーな不法行為である仮想敵国の兵器を犯罪組織より受け取ったことにある。
機動艦隊にして火力をも伴う東洋艦隊を封鎖できる艦艇はセクター軍港にはなく、これを突破した。
 その後何度か、哨戒機と遭遇しつくづく追われてることを改めて感じさせられていたが、将兵の不安を拭う如く指揮官であるクラリス・ローウェルは堂々と振舞っていた。

「Type74 Isezaki series……伊勢崎グループの量産型、で間違いなくて?」
「間違いありません、閣下」

 薄暗い暗室。霊安室ではなく、電算制御室と呼ばれるクラリス専用の中枢区画に積み荷は運ばれていた。
様々な接続ケーブルが引っ張り出され、脚元には縺れたケーブルが転がっているが、それは使いものにならないケーブルであることを意味していた。

「流石に規格外ですわね。これでは、情報の読み出しすらできなくってよ」
「アドルフィーナ事変(桜花日記参照)を経て、日本海軍は電算機個別に規格を分けているとか」

 専属の電算部門の技官たちは、あれこれ調べるも何か得られるものは無かった。諦めがついたように結論が出る。

「やはり、米海軍の専用施設で解析するしかありませんな」
「アリスには一報入れておきましたわ。Type74について性能や情報が解析できた場合、太平洋の主権はアメリカの確たるものになる……」
「失礼ながら閣下、アメリカ海軍やNATOの支援が来る前に、歓迎委員会が開かれるのでは?」
「上等ですわ。英国海軍の電算技術を太平洋でお披露目できる絶好のチャンスでしてよ」

 アメリカ率いるNATOと合流を目的としている以上、この二大勢力の衝突は避けられそうにもない。


24330.宮崎・伊勢崎財閥日向本社
名前:伊勢崎実繁    日付:2014/6/12(木) 1:11
 「伊式」の『伊』は伊勢崎財閥の『伊』である。
 彼女たちは伊勢崎財閥が開発費用を提供し、日本海陸軍の技術指導のもとで財閥傘下の伊勢崎電算株式会社が製作した。その開発意図は、最近経済発展の著しい大東亜連合諸国を電算化によって戦力化することである。

「それは、本当か」
 財閥総帥の伊勢崎実繁は、振り向いて言った。
「はい」
 海軍からの派遣武官は硬い表情で応えた。
 実繁は彼から視線を逸らすと、ゆっくりと部屋の中を歩き回った。齢八十も間近。今や実権のほとんどを息子の雪繁に委譲しているが、まだまだ矍鑠とした老人である。

「現在、全軍を挙げて追撃を行っております」
「『全軍を挙げて』など、軽々しく言うものではない」
「はっ……」
 老人の脳裏には奪取された『彼女』の顔が浮かんでいた。生まれながらに戦う事を宿命づけられた『彼女』。しょせん、与えられた伊勢崎の苗字は形式に過ぎない。だが、形式に過ぎないからこそ胸が締め付けられるような痛みを感じる。実繁にとって彼女は伊勢崎の娘なのだ。


24331.戦艦飛鳥 居住区
名前:アヤベ=ギルデンスターン    日付:2014/6/12(木) 19:3
ア「あー、なんか大変なことになってるなー、フリートリヒ君」

事が起こった時、アヤベとその部下は戦艦飛鳥にて演習視察中であった。海軍軍人でも何でもないアヤベたちにとっては儀礼的な見学であったのだが、これが思いがけない結果となる。演習を中止した飛鳥が、そのまま作戦行動に入ってしまったのだ。
作戦行動中といえども、太平洋の真ん中に放り出すわけにも行かず、一応は永世中立とはいえども欧州人の彼らは少々キツメの事情聴取を受け、注意事項を確認させられたた後に、ようやく開放された。

フ「けど、まあ、通信以外は禁止されなかったんですから、かなり良くしてもらってると思いますけれどね」
ア「いやー、なによりも通信したかったんですよ。陸軍の我々が観戦したって意味無いでしょう。大事になったらうちの国が調停に入る可能性だって出てくるんですから。」

そう、ぶつぶつと文句をたれながら、あてがわれた二人部屋でチェスをして時間をつぶすのであった。


24332.第十七試験艦隊
名前:翡翠    日付:2014/6/12(木) 20:33


第十七試験艦隊もまた、追撃を開始した。空母や揚陸艦を分離した、巡洋艦・駆逐艦部隊ではあるが。

「練度が充分じゃないのよね……でも」

第十七試験艦隊の今の姿は、大東亜連合同盟諸国軍の現状と重なる。彼らが無事成長すれば大東亜連合の国力は2倍にも3倍にもなるだろう。だが、ここで頓挫すればすべて御破算となる。

「全艦最大戦速。わたしたちがいつまでも小学生じゃないってこと、友軍にも見せてやるのよ!」


24333.南太平洋 フランス巡洋艦「ビュサントール」
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/12(木) 21:9
ムラサメ「むむむ!?イギリス海軍が日本の電算機を盗んでアメリカに向けて走りだしてる、ですって!?」

 NATOの上級司令部から突如もたらされた情報が、衝撃を伴ってCICを駆け巡った。それもNATO海軍としてイギリス海軍に協力するように、との依頼まで含まれている。

ムラサメ「ほ、本国政府はなんと?」

キリサメ「海軍へは何の指示も出してないみたいね。NATO海軍としての協力要請だから、政府は指揮系統に口出しをしなくてもいい、って考えみたい。」

ムラサメ「逃げましたわね、政治家たちめ・・・」

 本国のなんとも煮え切らない態度にムラサメは歯噛みする。戦略的に重要な事項であるにも関わらず、政府はたかが軍人に丸投げしてきたわけだ。しばし思考した後、ムラサメはすっくと背筋を伸ばし、指揮下の艦隊に命令を始める。

ムラサメ「NATO海軍のいうことですから仕方ありません。せいぜいイギリス海軍にご協力させていただきましょう。」

キリサメ「お姉ちゃん、それでいいの?」

ムラサメ「うふふ、だけど太平洋でアメリカの支配権が確立し、イギリスも発言権を伸ばすなんてことがあっていいはずもありませんわ。私たちは私たちなりの方法で『協力』いたしますのよ。ふふふ、南太平洋まで私達が偶然にも出張っていたのが運の尽きでしてよ!」


24334.ヌーメア出撃 ルイジアナ級超弩級戦艦アーカンソー
名前:アルマ    日付:2014/6/12(木) 21:39


第二次世界大戦終戦から無期限租借を続けているニューカレドニア島、その最大都市ヌーメアの軍港から多数の艦艇が出撃していく。
その中でもユナイテッド・ステーツ級超大型原子力空母2隻とルイジアナ級超弩級戦艦アーカンソーの巨体はひときわ目立っていた。

「あーもう、ゆっくり休めなかったじゃない!まったく、アリス、クラリスからの要請はどう受け止めるの?」
『予定していた大規模演習を繰り上げて行うわ。3個空母群を出して二個空母群を真珠湾に置いておくの。中部太平洋で日本本土の艦隊を引きつけておくから、そちらは予定通りの戦力でソロモンへ』
「あーはいはい、あそこは日本陸軍の部隊も展開してるのよねぇ、気をつけないと。ブリズベンに進出していた潜水艦隊にこちらに戻るように伝えるわ。それじゃ、お嬢様を迎えにいきましょ」


24335.ゴルゴーナ島 邸宅 応接室
名前:エレオノーラ    日付:2014/6/13(金) 0:19


「何か起こるとは思っていましたが…」
「とんでもない大事が起こったようですな」

本部経由でNATOからもたらされた情報は、すぐにエレオノーラのもとへも届けられた。

「本部はなんと言ってきていますか」
「駆逐艦2隻程度をインド洋まで派遣。要は情報収集と義理立てですな」
「なるほど、合理的ですね。それに現実的です。そもそも我々の仕事ではありませんし」

最近は東側諸国もおとなしく、地中海情勢は安定しているが、それでもイタリア海軍の本業を放棄するわけにも行かない。それに、この期に及んで派遣したとしても間に合うはずもない。この事案に介入するのは不可能だ。

「それで、私にはその選定をしろと」
「ですな。それと、ご丁寧にも『空母戦闘群からの選抜は禁止』とわざわざ注意書きも添えられております」

最初から選択肢に入っていないものを禁止されて、少し眉間にしわが寄るが、命令にもいちいちに嫌味を入れてくる丁寧さに感心することで、怒りを抑えこむ。

「私の群から2隻とも出します。どうせなら、せめて私の話が通じる相手が派遣されてほしい」

どうせ、いざとなったら全て私に押し付けられるのだから、という言葉はすんでのところで飲み込んだ。


24336.トラック諸島南方 軽巡洋艦「阿武隈」
名前:つばさ    日付:2014/6/13(金) 0:19


つばさ「重巡洋艦の受領は間に合わなかったねぇ。それはそれとして、状況を整理しようね。」

こまち「ええ。情報では英艦隊はアラフラ海近辺に居るものと推測されます。・・・初動が遅すぎましたわ。」

つばさ「まさか電算機を強奪する人たちがいるなんてねぇ…。」

あんまり自由に陸上を動けなくなってしまうのではないかと思ってしまう姉妹であった。
食べ歩きが趣味とあってはなおさらである。

つばさ「とりあえずの方針を決めようかー。」

飛龍艦長「バヌアツ-ソロモン諸島の線で待ち構えるというのはどうだろう?臨検の上で奪還しよう。」

阿武隈艦長「ソロモン諸島の島陰に隠れて機をうかがうというのはどうかね?奇襲で艦隊ごと破壊できるかもしれんぞ。」

冬鳥艦長「エスピリッツサント島を急襲、これを占領して餌にしよう。陸上戦力を揚陸すれば対艦陣地が築ける。」

こまち「考えられるのはその3つの選択肢くらいですわね…」

つばさ「エスピリッツサントを抑えるのが良いかなぁ。こっちが主導権を握れそう。」

こまち「ただ、米軍の基地が近いという事もありますわね」

阿武隈艦長「こりゃ早いところ後詰の第二艦隊に出張ってきて欲しいもんですな。」


つばさ「じゃあ、決まりだね。目標はエスピリッツサントの奇襲、占領と対艦陣地の構築。完了後は周辺海域の哨戒任務に移る。以上、第2艦隊に通達。打電後は無線封止!」

飛龍艦長「挟み撃ちにされないよう気をつけないといけないな。」

こまち「第27潜水隊はポイントAKNAKで、第28潜水隊はポイントENOUSで哨戒任務についてもらいます。英艦隊を発見次第通報をしてくださいまし。」


24337.ニューヘブリディーズ諸島(バヌアツ) エスピリトゥサント島 ゴールデン・ビーチ
名前:SHOTGUN HARKER    日付:2014/6/13(金) 18:26


"WHAM! THUD!"

C'moooooooon,Jaaaaap!!!

"BRATATATATATATAT!!!"
[* Sound of Bofors 40mm gun *]

Aaaaaaaaahhhhhhhhhhggggggggg!


24338.エスピリトゥサント島 ゴールデン・ビーチ
名前:クレイグ・ローウェル    日付:2014/6/13(金) 19:2


ニューヘブリディーズ諸島の中で最も大きい、エスピリトゥサント島。
イギリス東洋艦隊から見て最後の難所にして要所でもある。
バヌアツ共和国は英仏共同統治が近年まで続いていたため、英仏の影響力が島民にも見られている。
南東部には、小さな都市ルーガンビル。珊瑚海を望む東海岸を上ると、ゴールデンビーチ、シャンパーニュビーチ。
西海岸は険しく、島西半分はタブウェマサーナ山である。

さて、人が集う東のビーチは観光客で賑わうスポットでもあるが、NATO軍が動きだしたと共にビーチは米英軍の物資と装甲車に占領された。
飛行場は存在せず、全てニューカレドニアから揚陸されたものである。
LCACがビーチにへばりつき終えると、パイプを口で遊ばせながらイギリス陸軍の将校がゆったりと上陸した。

「ははは……アメリカ軍は士気旺盛ですね」

イギリス東洋艦隊司令長官のクラリス・ローウェルの弟にして、
イギリス電算機C計画の2号機である彼、クレイグ・ローウェルは試射の様子を大手動画サイトにでもあげる雰囲気なアメリカ軍に苦笑し、仮設の野外司令部に入った。

「燃料はステーキで、フライドポテトは生鮮野菜同然でしたか?」
「フィッシュ&チップスでも摘まめれば、我々はそれでも十分ですねローウェル中将」
「そのステーキの産地は?」
「シンプソンズのシェフ曰く、包み紙に書いていたんだがなあ?」
「「「全部食べたのかよwww」」」

謎なブリディッシュジョークで盛り上がりながら、ひとまず紅茶を淹れて。そして一息ついてから、地図に視線をやる。

「姉さ、失礼。東洋艦隊は、今のところ順調に東進中だそうです。問題は、ソロモン海と珊瑚海の突破になるでしょうね」

日本艦隊の動きはまだ読めず。とはいえ、ゴールラインの選定としてはエスピリトゥサント島近海と定めるのは極普通の判断であった。
守備隊を組織しつつはあるが、現状では1個大隊にも達していない。
高級将校であるクレイグが上陸したのも、日本陸軍が大規模戦力を同島に投入できるはずもなく、NATO軍としても主戦場はあくまでも洋上であると捉えているからである。

「まあ、ここが戦場になるとするならよほどの事態ですが……アメリカ海兵隊が増派するか聞いてみましょうか」


24339.11軍司令部にやってきた
名前:挺身甲装(森林迷彩)のマホ中佐    日付:2014/6/13(金) 22:1


思いっきり南方海域じゃないですか。六花さんがえらいこと苦労したところですよ。
結局イオナやら大和やら動員してやっとクリアしたんでしたっけね。あ、サーモン海域北方は今も行ってすらいません。

…平行世界の愚痴はこんくらいで。
はい、今私はガダルカナル島のホニアラにある陸軍第11軍司令部にいますよ。
飛鳥でまったりしてたら突然えらい剣幕のシホ大将に呼び出されましてね。
なんであの人いっつも怒ってるのでしょう。色々ご馳走食べ損ねたじゃないですか。

えーと、エスピリッツ…いやエスピリトゥ?どっちでしょう、外国語は発音がよくわかりませんです。
とにかく、なんちゃらサント島とやらを占領しろー、との命令ですよ。
私が呼び出されたのは…やっぱり優秀だから?…はい違いますね、多分単に一番近いところにいたからでしょうね。
陸軍の人型司令電算機は海軍みたいに全部の軍に行き渡ってないんですもん。今何人でしたっけ。覚えてませんね。興味無いですけど。
でもいいんですかねー、幾ら電算機が奪われたからって島ひとつ占領するなんて、下手したらこっちが悪者になっちゃいそうです。
まあ命令ならちかたない。何にせよ部隊を海軍さんに運んでもらわないといけませんし、今は装備の確認でもしときますか。


24340.第二艦隊
名前:昴少佐    日付:2014/6/14(土) 1:32


「あの爺、相変わらず碌でもない仕事ばかり寄越しやがる」

 第十七艦隊所属の73伊式戦闘電算機『昴』は毒づいた。
 彼女は空路で先行する第二艦隊強襲揚陸艦『加賀』に指揮下の特戦隊ごと移動していた。第十七艦隊の強襲揚陸艦は最大戦速に追随しえない、という翡翠の判断による。
 「戦闘電算機」と称される通り、彼女は直接戦闘への参加を前提として開発された。海軍における直接戦闘とは要するに上陸戦を指す。


24341.ラ・スペツィア軍港 軽空母アルマンド・ディアズ
名前:エレオノーラ    日付:2014/6/14(土) 17:56


エレオノーラとマウロは、ダニエーレ・マニン級、ダニエーレ・マニンとベルフィオーレの2隻を見送りに、久方ぶりに軍港まで戻ってきていた。自宅もいいけれど、軍港から見える丘の市街地の眺めはやはりいいものだ、とノーラはアルマンド・ディアズから窓の外を見ながら、両艦の艦長に語りかける。

「事態は起きたばかりで全体的な流れはまだつかめていません。それにNATO軍内でも、揃った歩調で事態の収集を試みれるという確信は持てません」

訓示を与えたあと、エレオノーラはふと思い出したように小さいスーツケースをダニエーレ・マニンの艦長に与えた。

「……もしも、困った事態に陥ったのならば、仏軍あたりにこれを渡せば、すこしは協力してくれるかもしれません、有効に使いなさい」


24342.第二艦隊 強襲揚陸艦『加賀』
名前:昴少佐    日付:2014/6/14(土) 22:47


「しかし、攫われたのは少佐殿の妹さんじゃないですか?」
「知らないね。あっちは艦隊のお姫様、私はただの駒の一つだ」
 副隊長にそっけなく言い返すと、昴は銃の分解整備を始めた。
「それで、陸軍の部隊との合流時間は?」
「決まり次第連絡があるかと」
 言葉とは裏腹に、大分苛立っているようだと副隊長は感じた。
 


24343.トラック諸島南方 軽巡洋艦「阿武隈」
名前:つばさ    日付:2014/6/14(土) 23:53

冬鳥艦長『ガダルカナルに陸軍が駐屯しているようだが、応援をお願いできないだろうか?』

つばさ「そうだねぇ。無線は使えないから直接行くしかないね。」

こまち「では、私が連絡機で行きますわ。」

冬鳥艦長『今回は急な話だったのでこちらには即応の歩兵200名と戦車4両、装甲戦闘車3両しかいない旨先方に伝えてもらいたい』

こまち「わかりました。伝えておきますわ。」

つばさ「よろしくねー。艦隊進路をガダルカナルヘ。僚艦に発光信号で通達。艦隊全速前進!」

阿武隈艦長「艦隊全速、アイ!」


24344.トレス海峡 巡洋艦「ビュサントール」
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/15(日) 10:8
 勇んで出撃を決めたものの、南太平洋に展開しているフランス海軍の戦力は決して大きくはなかった。現代戦の中心たる空母はいまだ回航されておらず、編制は巡洋艦1隻とフォルバン級駆逐艦が3隻、アキテーヌ級駆逐艦が1隻、ラファイエット級フリゲートが2隻にすぎない。
 いずれの艦も防空・対潜・特殊部隊展開に重点をおいた設計であり、お世辞にも日本海軍の艦隊と正面からぶつかり合えるものではない。

 だいたい、日本海軍に敵おうが敵うまいが、フランス自身が交戦しては太平洋へのフランス進出という戦略目標が達成できないのだ。アメリカ・イギリス・日本の三国が互いに潰し合い、勢力を減退させて、勢力の空白部を作ってくれることが最も望ましい。

キリサメ「つまりは漁夫の利を狙いたいってことよね。」

ムラサメ「南太平洋や東南アジアの島々は歴史的に見ても我が国固有の領土なので、正当な主張というものです。空白ができたら、本来の所有者である我々が不法に占拠されている領土を回復しにいくだけです。植民地化の歴史に正当性があるのかとかそういうつまらない議論はお断りです。」

キリサメ「そう。で、当面はどうするの?」

ムラサメ「このまま西進し、イギリス艦隊との合流を図ります。トレス海峡はイギリス海軍の予定航路でもあるはずですからね。逆走して偵察してきたと言えばいいでしょう。そして・・・」

 ムラサメは秘匿通信を起動し、艦隊内の駆逐艦を呼び出した。

ムラサメ「司令より「プロヴァンス」。所定の行動を実行しなさい。」

 命令を受けたアキテーヌ級駆逐艦「プロヴァンス」は増速しヘリを発艦させ、艦隊の前へと出た。逆に艦隊は速度を落とし、ゆっくりと航行を始める。


24345.珊瑚海 空母戦闘群TF31
名前:アルマ    日付:2014/6/15(日) 12:54


珊瑚海に展開した二個空母打撃群はガダルカナル島を牽制しつつ、西寄りの航海を続けている。
英連邦を通じて豪州空軍も作戦行動を開始しており、モレスビーやインドネシア方面に対する牽制を行っているようだ。

「日本海軍の艦隊は出遅れているわ。多分、このまま行けば逃げ切ることはできる。もっとも、フランス海軍が邪魔しなければの話だけど」
「しかし、連中もただでは帰すつもりではないでしょう」
「そう、それは当然。エスピリトゥサントに部隊が展開してるのは、それを見越してのこと…あぁ、一応艦載機は対艦攻撃装備のまま待機を。巡洋艦ヴェラ・ガルフ及びDDGキッド、スプルーアンス、SSNアルバコア、ガトーはトレス海峡方面に展開するように」

アルマは現在得られてる情報を処理しつつ命令を下していく。
今の彼女の気がかりはとりあえず味方のはずのフランス海軍である。
英国と仏国の仲の悪さを考えると妙なことを考えてそうな気がしてならないのだ。


24347.イギリス東洋艦隊 HMSダイナスト アラフラ海
名前:クラリス・ローウェル    日付:2014/6/15(日) 14:2


──トレス海峡(Torres Strait)。
オーストラリア・ヨーク岬とパプア・ニューギニアの南北で約150km、東西約250kmに続いており、そこには274のサンゴ礁群島が点在する。
水深は約10m前後、岩礁と島が更に通航を困難にさせている。
西から突入する場合、プリンス・オブ・ウェールズ水路を通り、グレート・ノースイースト水路へと繋がる。後者は2ルートあるに対し、前者は1ルートに絞られる。
このルートしか民間船舶も通過手段がなく、そこへフランス海軍が東から突入した場合、大方の予測はつくだろうか。

「オーストラリア空軍の哨戒機より通報! フランス艦隊、計7隻がトレス海峡へ突入中!」
「フランスが、トレス海峡に?」

食堂で下士官らとティータイムを過ごしていたクラリスに、緊急電が飛び込んできた。
トレス海峡について少しばかり知識があれば、緊急性が高いものであることが分かることだろう。
この報に、クラリスはため息をついた。

「これで我が王立海軍を支援しに来たと言い張ったら……どの道、偽りの弁解を聞いても解決はしませんわね」

豪軍の哨戒機と哨戒艇から、イギリス東洋艦隊の進路妨害の恐れがあるとの予告が伝えられる。
とはいえ、近くには木材を運搬するタンカーなども見られ、海峡に突入した以上は引き返すにせよ進むにせよ入り乱れることは避けられそうにない。

「艦隊、巡航を維持。単縦陣へ移行。ポストはこちらで設定しますわ。折角、駆け足で何事もなく来れたと思いましたのに……ここで減速しては、意味がなくってよ」


24348.第1基幹艦隊 戦艦飛鳥 中部太平洋
名前:雪花    日付:2014/6/15(日) 14:24


なるほど……悪くない判断だと思います!
第2艦隊の出撃も確認できました。先行は第15艦隊と第17艦隊になりますね。
本土にも一報は入れておきました! 第11軍司令部にも、特務部隊の捻出をお願いします。

ええと、なんだかオーストリアの人には悪いことしちゃいましたね。
閉じ込めておくのも悪いですし、居住区程度ならゆっくりしてもらってましょう。
えすぴりとうさんとと? でしたっけ、そこを押さえるのはやはり鍵になりますが……。
珊瑚海で英国東洋艦隊を足止めできれば、ですね。


24349.巡洋艦「ビュサントール」 トレス海峡
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/15(日) 14:30
「哨戒機より入電、英国東洋艦隊がトレス海峡に到着しました。」

ムラサメ「おや、予想よりも早かったですね。しかし既に準備は整っておりますわ。艦載機の発艦と作業は予定通り続けさせて。」

「ダ・コール」

 CICの一角に映しだされたヘリ甲板の監視カメラには、「掃海具を懸吊した」NH90が発艦する様子が映し出されている。海上では既に他の駆逐艦から発艦したNH90が哨戒飛行と掃海作業を実施している。発艦したヘリはフランス艦隊の前に展開し、ちょうどイギリス艦隊との間を飛行している形だ。
 一方でラファイエット級フリゲートが後方海域を駆けずり回り、民間船舶に停船を求め、勝手に動き出さないように睨みを効かせている。

ムラサメ「頃合いですね。英国艦隊に通信をつないでくださるかしら。」

 ほどなくして、イギリス艦隊との間の指向性暗号通信がつながり、回線が開いたことを確認すると相手の応答も待たずにムラサメは喋り始めた。

ムラサメ「ボンジュール、親愛なるイギリス海軍のみなさん。お急ぎのところ申し訳ないのですけれども、今トレス海峡にはとっても危ない機雷が設置されているようですの。先ほど、こちらでも一つ爆破処理をしたところですの。おそらく、姑息な日本人が急いで仕掛けたものなのでしょうけれども、ご安心ください。私達フランス海軍がきちんと、安全性を確認してからあなた方をお通しいたしますわ。
 だからもう少しティータイムでもしながら待っていてくださるかしら。オ・フヴォワーフ。」


24350.イギリス東洋艦隊 HMSダイナスト アラフラ海
名前:クラリス・ローウェル    日付:2014/6/15(日) 15:19


「ぐぬぬ……」

潜り抜けようとも、民間船舶が停船させられていては更に航行を困難にしている。
国際問題を追加で増やすのは意図としておらず、強行突破は適切な判断とは呼べない。
とはいえ、フランス海軍の掃海処理終了は日が暮れてもクリア通達は来ないだろう。
日が暮れれば、作業困難。夜が明けたら、作業再開。

「ええい、分かりましたわ! 艦隊陣形は元の位置に、減速!」
「よろしいのですか、閣下」
「勝手に喋って勝手に切って……全く、フランス人は! 処分風景のビデオでも寄こすように通達しなさいな!」
「処分風景を?」

事実ならば、表だってフランス海軍を批判することはない。そう、事実であるならば、日本軍を批判すればよいのだ。
何せ、平時において他国が主権を持つ国際海峡の通航を封鎖し、民間船舶並びに無害通航を実施する軍艦を阻害していることになるのだ。
チャンスというわけではないが、ピンチを少しでも利に繋げる行動は機転と評価するべきだろうか。

「電算機の受領と輸送は、正当性がありましてよ。例えそれを批判する日本であっても、国際海峡の封鎖は……ということですわ」
「如何いたしますか?」
「こちらもマーリンHM.1を先行させますわ。洋上監視と確認、それから」

と、クラリスはトワイニングの茶缶を手に取り、中の取説にペンで「Thank you for your hard work.(御苦労様)」と一筆を添えて部下に手渡した。

「あのフランス艦隊の旗艦に、この紅茶でも差し入れておきますわ。頼みましたわよ」


24351.巡洋艦「ビュサントール」 トレス海峡
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/15(日) 15:44
ムラサメ「処分風景のビデオをイギリス海軍が?ふむ。」

 ムラサメは顎に指を軽く添えて思案した。確かに先ほど駆逐艦「プロヴァンス」から出たボートが、浮遊状態の係留機雷を銃撃で処分するビデオは先ほど撮影したばかりだ。そこに記録されている機雷は旧式ではあるが確かに日本軍のものであり、このビデオだけで「フランスのマッチポンプ」ということはできないはずだ。
 とは言え、イギリス軍電算機が直々にビデオをよこすように言ってきたのは気になった。イギリスは野蛮な国ではあるが、それは頭の切れとは比例関係にない。

ムラサメ「とは言え、処分ビデオを渋っていては無駄な疑念を生みますわね。いいでしょう、コピーガードを施した上で送ってさしあげて。」

 このビデオはあえて「完全に日本軍のせい」とも言い切れないようになっている。なにせ、処分されている機雷は「確かに現役ではあるのだが、古い型で今更新設するかと言うと微妙、昔の危機やらなんやらで設置されたものが偶然今になって見つかったのかもしれない」ともとれる程度のものなのだ。
 適切な逃げ道を用意してやることで、日本側の徹底追求をもかわす心算だ。

ムラサメ「それに紅茶ですか・・・司令室に届けておいて。それから"Il n'y a pas de quoi"(礼には及ばない)と返答を。」


24352.ガダルカナルで合流した強襲揚陸艦「加賀」に乗艦
名前:マホ    日付:2014/6/15(日) 20:51


ていうかここの11軍って兵力どれくらいでしたっけ?(現地の下士官達のずっこける音)
…いや、だって設定決まってないし私ここに来たばかりですし。
はあ、総勢で2個師団、1万5千人ですか。割と多いですね。まあ良く考えたら陸軍総兵力がウン十万人ですしね、そんなもんですか。

単に奇襲するだけならつばささんの陸戦隊だけでもできるでしょうけど、
対艦ミサイルとか設置するとなると2個連隊くらいは必要でしょうね。アッツ島守備隊がそれよりちょっと多いくらいでしたし。

2個連隊2000人、それに陸戦隊さんの200人。支援車両や陣地構築の資材も入れたら少々狭くなっちゃいますけど、
まあ何とかギリで第二艦隊の強襲揚陸艦3隻に詰め込める数でしょう。
正直もっと船が欲しいところですけど、奇襲作戦で鈍足の輸送艦なんて連れて行けませんしねえ。

…ところで私ただの中佐なんですけど、規模的に師団長級の権限持つ事になるんですがいいんですか。激しく今更ですかそうですか。


24353.第二艦隊 強襲揚陸艦『加賀』
名前:昴少佐    日付:2014/6/15(日) 22:19


あんたがマホ中佐か?私は第十七試験艦隊第一特戦隊隊長の昴少佐だ。
まあ特戦隊も二百そこらだから、総指揮はそっちになるのか。

しかし、泥縄もいいところだな。おかげでうちの成金大名(※伊勢崎家)の爺もおかんむりだ。


24354.二艦隊 強襲揚陸艦第『加賀』 
名前:鋼屋明日也    日付:2014/6/18(水) 8:3
国家安全保障省から派遣された鋼屋明日也は国安省「SAD」(Special Activities Division=特殊活動部)のやり手特殊工作員だ。
国安省のSADはHVT(高価値目標)の追跡と暗殺や拉致を主任務
とし時には日本の国益を害する物証の改竄や破壊そして”裏切り者の売国奴”の始末もしくは拉致といった所謂「ウェットワークス」
を仕事とする部隊である、いうまでもなく機密性も極めて高い。

余談ではあるが他国の諜報機関にも同様の特殊作戦部が存在し有名どころなのはCIAのSADであろう。

明日也は単独での敵地潜入能力に長け破壊工作や暗殺を経験
特戦隊の支援の為に沖縄ルートでカダルカナルからマホ中佐と共に合流したのだ。米軍やイギリス軍相手の非正規戦やデルタフォースやSEALSやSBS、SASといった米英の特殊部隊相手に交戦した経験も
ある彼が抜擢された。

「あんたら陸軍海軍が俺たち国安をどうみてるか知らんが、
 電算機の強奪と言う非常事態である以上俺たちは黙ってデスクワーク だけしてる訳にはいかないからな、俺は陸軍の特殊部隊にいて第一特 戦隊とはその時何度か仕事をした事がある」

「ここ2年間は中東や南米で”糞ったれ野郎”の始末やらとっ捕まえた りとそういう仕事ばっかりだったけが、それと比べれば
 まともな任務だ、な訳でよろしく頼む」


24355.第2機動艦隊 旗艦三笠
名前:皇花&梗花    日付:2014/6/18(水) 17:53


トラック諸島を拠点とする第2機動艦隊は、太平洋において迅速な初動が求められる艦隊の1つだ。
今回の事件に関して、第2艦隊の初動は及第点というべきだろうか。第2艦隊は雪花の想定よりも少々遅れていた。
軍令部から第1基幹艦隊への指示は早く、雪花の下令も迅速なものだった。
下令を受け、第2艦隊はアメリカ第3艦隊と第7艦隊の両艦隊に注目しなければならなかった。
艦隊戦のみならば初動は更に早かっただろう。南進が決定してから、陸戦物資を積めるだけ積み、トラックを出てからも積み続けたのも努力の結果ではある。
何故、遅れたのか。第2艦隊の指揮系統が成立していなかったからである。

前任の65式艦隊司令電算機である梗花少将から、70式艦隊司令電算機の皇花中将に引き継ぎが始まっていた第2艦隊。
書類上は皇花に指揮系統が書き換えられていたのだが、システム面の改修や変更が完了しておらず、
雪花からの下令を受けた発令を互いに上書きさせ、更新衝突によるシステム障害が発生したためであった。
技術的な話に触れると、データベースは一時的に両者とも共有ロックを行ったためと言える。

このシステム障害に復旧を要し、結果的に第2艦隊の出撃は多少遅れが生じたのであった。
すでにガダルカナル島まで進出した今では、すっかり解消されてはいるが。

「ま、伊式は廉価版みたいなものでしょ? 事故マニュアルも一種の方向性だけだし、こればっかりは仕方がないと思うんだけどー」
「でも、アタシと指揮権奪い合いしてたじゃんー。正規なアタシたちが良いとも言えないよ?」
「メンツって大事だと思うんだけど!」

司令席に座るは、皇花。司令席の背にしがみ付く様に凭れるは、梗花。
電算機の二頭制に戸惑いを隠しきれない第2艦隊であったが、ちびっこが増えた点では慣れっこな様子ではあった。

「しかもあれでしょ。加賀に、国安省の人間乗せたって"見た"けど。政治屋と一緒に仕事できんの?」
「政治屋って言っても、プロだって書いてるよ皇花ちゃん」
「ふーん……ま、いいわ。マホー! 姫子! アホ毛! もしもーし! 第2機動艦隊 司 令 長 官 の皇花よ! 師団の指揮に関しては心配しなくていいわ。南洋軍総司令官が遠隔で、代行司令の貴女に指令を飛ばす手はずになってるから!」
「マホ姉ー、碌な攻略計画が成立してない中で一生懸命かき集めた資材と人材、上手く使ってねー。てか、アタシのアイコンまだー?」
「まだよ。てか、私もまだなんだけど」

アイコンの表情は時間がかかるので汎用的な一枚絵ばかりなんですが、作りたいものも沢山あるので時間はかなりかかる見込み。
さて、第15支援艦隊と合わせても、アルマ率いるアメリカ艦隊に太刀打ちできるのか厳しいものがある。
島を局所制圧したとしても、艦隊戦には聊か不安が残っている。


24356.海軍省・軍令部 総長室
名前:冬桜    日付:2014/6/18(水) 22:42


「改めて、現時点における帝国海軍の電算機配備計画書です」

第1基幹艦隊:雪花(74式/中将待遇)
第2機動艦隊:皇花(70式/中将)、梗花(65式/少将)
第3機動艦隊:藤花(66式/中将)
第4機動艦隊:優花(64式試乙/大将)
第7機動艦隊:六花(66式/少将)
第8機動艦隊:柊花(68式/中将)
第15支援艦隊:つばさ、こまち
第17試験艦隊:翡翠(73式伊)、黒曜(74式伊)
※現状であって、もしかしたら以前から配置されてるポストもあるかもしれないのでその辺は濁し濁し。

稼働実績のある電算機たちが列挙され、現在の運用配備状況が整理されていく。
日本海軍の中で配備計画を掌っているのは、冬桜 玲海軍少将に他ならない。
軍令部第二部長 兼 帝国人型電算機開発計画 海軍調達責任者。若くしてこの地位に留まっているのは、後天性人型電算機開発計画の名残と言えよう。

「74伊式司令電算機は、タイ王国のバンコク総司令部からサタヒップ海軍基地まで陸路で輸送されている道中でした」

「手元の資料をご覧ください」と冬桜は言葉を添えて、説明を続けた。

「すでに帝国海軍よりタイ王国へ受領は完了していました。書類、及び現場においても引き渡しは完了しています。その後、技術顧問団とその警護車両が付随同行していたところ、事件が発生したわけです」

タイ王国に引き渡した後、襲撃を受ける。更には、輸送計画と警備状況も不足があったわけではなかったことが明らかとなった。
実行グループに対する調査の結果、欧米──とりわけ英海軍が偶発的に回収できるように装った綿密なる計画があったことが判明する。
その証言資料なども冬桜の手元に報告され、上司である軍令部総長に今報告がなされていた。

「責任の所在は、帝国海軍にありません。とはいえ、帝国海軍が現在実施している電算機輸送についてのマニュアルは追記強化する必要があります」

数字を増やせばよいというものではないが、事実上の軍事介入による強奪事件が発生したのだ。
聊か大袈裟だが、装甲車や専用の輸送車を改修することを盛り込んだ護送計画が必要であることは疑いようがない。
事件発生から報告を受けて今に至るまで、処理と護送計画の対策に追われたのであろう冬桜はよく責務を全うしていた。
疲れを隠しきれないのか、瞬きの回数も多い。

「護送計画に関しては以上です。東洋艦隊追撃に関しては、水川中将からも報告があったかと思いますが……クラリスさんも手の込んだことしてくれましたね」

総長の手元に届けなければならない責務を終えると、お互いに安堵のため息が漏れる。
「ちょっと横の応接席に座ってもいいですか」と疲れた目で訴えながら、冬桜は少し義理の娘に戻ってみせた。


24357.第二艦隊 強襲揚陸艦『加賀』
名前:昴少佐    日付:2014/6/18(水) 20:9


ああ、久しぶりだな鋼屋。マホ中佐、こいつの腕前は保証するぜ。
問題は、島に乗り込むまでの充分な支援を受けられるかどうか、かな。


24358.巡洋艦「ビュサントール」 トレス海峡
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/18(水) 20:51
 デジュネ(昼食)を各艦と機雷処理班がゆっくりと取って英気を養い、その後も安全第一で慎重に慎重を重ねた作業の結果、トレス海峡にはもはや1発の機雷も仕掛けられている可能性はなくなった。結局処分された機雷はイギリス艦隊到着前に銃撃処分された1発と、海底の泥の中に埋まっていた、おそらくはWW2中の機雷1発だけだったが、フランス水兵の間にはやりきった感あふれるいい空気が流れていた。

 今日一日でさらに日焼けした海の男たちが、水平線に沈もうとする夕日を見ながら一服し、さわやかな笑顔で談笑している。まさにシーマンシップあふれる情景だと言っていいだろう。

ムラサメ「イギリス海軍にとっては殴り飛ばしたい笑顔でしょうけどね!!」

 ムラサメは愉快で仕方がなさそうな笑顔で言った。この半日、イギリス海軍を足止めした意味は極めて大きい。慌てて飛び出てきた日本軍が、なんとか組織だった作戦行動を始める程度には時間が稼げただろう。これで無傷のままイギリス海軍が逃走しアメリカが太平洋の覇権を握るという最悪の事態はほぼ回避されたと思われた。

ムラサメ「さあ!イギリス海軍とアメリカ海軍にクリアの通達を!」


24359.ガダルカナル島 軽巡洋艦「阿武隈」
名前:つばさ    日付:2014/6/18(水) 21:42

つばさ「いいなー。三笠型の司令巡洋艦だー。」

こまち「あれは色々と楽だと聞きますわ。」

阿武隈艦長「とはいえあれもベースは十勝型だからなぁ。艦内スペース的にはあんまり変わらんと思うがね。」


つばさ「でも、第二艦隊よりこっちのほうが好きかな。向こうは指揮するフネの数が多そうだし。」

こまち「えぇ。こういう小所帯のほうが末端まで見えて好きですわ。」

飛龍艦長「違いない。意思の疎通は大事だからな。」


つばさ「第二艦隊が陸戦隊を搭載したら出発かな」

こまち「その前に私たちが先遣隊として出発したほうがいいのではないでしょうか?」

つばさ「発光信号で聞いてみてくれる?」

阿武隈艦長「了解した。」


24360.強襲揚陸艦「加賀」艦上
名前:何故か装備の色がコロコロ変わるマホ(ぇ    日付:2014/6/18(水) 23:29


泥縄的対応の文句は海軍までお願いしますよ、昴少佐。
陸軍も一応船を持ってはいますが、数の上では全く足りませんしね。そもそも陸軍が自由に海を駆け回ったら海軍の存在理由が無いですし。


あ、鋼屋さん初めまして。私ら陸軍は荒事とは言え、割と表立って動く仕事が多いので…正直今回のお仕事は慣れてませんです;
色々教えて頂けると助かります。いやマジで。


…何でしょう、第二艦隊の電算機を見てるとフェンディルの双子姫を思い出す…はて、私は何を。
なんか梗花がいつの間にか増殖してますが(違、第二艦隊のシステムエラーってあの二人のせいなんじゃないでしょうね;


そーですねつばささん、先に英海軍の動きを見ておいて貰うと良いかもしれませんね。
先に派手に海戦やられると微妙な気分になりますが、まあその辺も海軍にお任せしてますし。


…さて、と。色んなところとの話を纏めるのも大変です。
やっぱり私は中佐くらいでいいです。あ、これ言うとノンキャリアな士官さんに愚痴られるんですけどね。

えー、めんどいので作戦名を特に決めなかった仮称・エスピリトゥサント島上陸作戦ですが。
多分敵になりそうな部隊の配置はこんな感じだそうです。
島北東の砂浜、通称ゴールデンビーチに英軍主体の部隊。こっちは元々部隊を常駐させるようになってないので、いるとしても少数かと。
主力はこの島で唯一町と言える町、ルーガンビルに駐留する部隊ですか。艦艇が普通に停泊できるのもここだけです。しかも大型艦は無理っぽいです。

で、考えられる上陸地点は3つ。今挙げた2箇所の敵部隊の正面を強襲するのがふたつ、別の場所から上陸するのがもうひとつ。
え、もうひとつってどこかって?ほれここ、ゴールデンビーチの西側。ビッグ湾の奥ですよ。

エスピリトゥサント島はハワイ本島と同じく、玄武岩質の火山島ですからね。
ゴールデンビーチとかの有名な砂浜以外の海岸は、溶岩が崩れた黒い砂で覆われているのです。
だもんだからこの第三の上陸地点を、黒砂海岸と仮に呼称しますよ。
なんでここにしたって?この島マトモな道路があんまりないんです。
そんでもってそれ以外の土地はジャングルかヤシ畑かバナナ畑か、でなかったら割と険しい山なんです。しかも火山。
奇襲かけるなら、赤線で示した道路の近くで無いとマトモに動けませんのです。

とゆーわけで私ら実はあんまり選択肢ありません。中の人的には迷う要素が無くて助かります、もとい。ルート次第では迎撃される可能性が高いですね。
さて、陸戦隊の皆さん、そしてギニュー特戦隊の皆さん。どこにどう部隊を割り振りましょうかね。
鋼屋さんも忌憚無く御意見をば。

…け、決して投げっぱなしとかそういうんじゃないんだからねっ(ぇ


24361.軍令部総長執務室
名前:天霧一弥軍令部総長    日付:2014/6/18(水) 23:56


「あぁ、いいぞ玲・・・ふぅ」

大量にたまった書類の山を見上げ、憂鬱そうにため息をつく30代前半の見た目の男。
彼こそ海軍軍令部の長、海軍大将天霧一弥55歳。
冬桜玲の母親と再婚して以来、急に若返り始めてKonozamaである。
当初守衛にも通してもらえなかったというんだからその変わり様はすさまじいものだ。

「・・・ったく、どうもこうもねえわ。今からやるにはかなり後手後手だぞ」

艦隊配備図を眺める。
すでに南方の艦隊は相当数が動いており、しかしそれでもアルマ率いる第3艦隊主力と交戦しても優勢ではない。
本土の機動艦隊3個のうちどれかを増派しようにも、現場はあまりにも遠いのだ。

「優花に・・・第四機動艦隊に出てもらおう。第5機動艦隊は南方へシフト、4KdF(第四機動艦隊)には5Kdf(第五機動艦隊)のいた場所についてもらう」

第5機動艦隊のいちする場所は中部太平洋、アリスの第7艦隊と対峙しているが、そこから戦力を抽出できれば南方での対応はあるいは、といったところである。
しかし、当然ながらそれでもラグは生じる。それをどう埋めるか・・・

「航空隊をマリアナに増派させよう・・・」

ひとまずはこれでなんとかなるはずだ。
彼は椅子に深く座り、ため息を付いた。そして義娘のほうを向く。

「一休みするからコーヒーもってきてくれ・・・」


24362.第十七試験艦隊
名前:翡翠中将    日付:2014/6/19(木) 1:20


「足が止まったのは幸いだったわね」
「ええ、未だ原因は不明ですが。おかげで『銀龍』も追い付きそうです」
 翡翠の隣に立っているセミロングの女性-黒曜-がうなずく。彼女もまた、74伊式司令電算機であった。
 伊式電算機は同盟国に配るための廉価版。諸外国はもちろん、日本の軍人や政治家たちの大半もそう見ているであろう。確かに、それが第一の目的ではあるのだが。
「他の敵勢力は?」
「軽空母1を主力とするカナダ統合軍艦隊がいますが、こちらはハワイの米艦隊と共に中部太平洋を牽制する構えのようです」
「なるほどね」
「では私は『銀龍』に移動します」
「ええ、黒曜ちゃん。武運を」


24363.珊瑚海 空母戦闘群TF31
名前:アルマ    日付:2014/6/20(金) 0:47


アルマは明らかに苛ついていた。
フランス軍の行動は証拠こそ掴めないが、まさしくサボタージュそのものであるといえる。
貴重な時間を無為に失わせられたことに凄まじく腹立たしいものを感じながらも、しかしNATOの盟主たるアメリカの電算機である彼女は、現在この海域に展開するNATO艦隊のトップと言える。
フランスの目的は明白だ。自分たちは無傷で、しかし我々を日本と争わせて疲弊させる腹づもりだろう、どうせ。

「・・・いいこと考えちゃった」

小悪魔的な笑顔を浮かべ、アルマはひとつの命令を発信する。

”発 TF31アルマ 宛 イギリス フランス艦隊 及び 分遣艦隊
フランス艦隊はイギリス艦隊の直掩につき、我が分遣艦隊の先導のもとサモアまで航行されたし”

これは特におかしい点は無い、ただの合流命令にすぎない。
しかし、アメリカ軍の大兵力を目の前にして日本海軍が電算機奪還を図るには・・・それを考えると、これは意趣返しになる。
アルマは遥か洋上のクラリスに向けて、しかし聞かれることなく呟いた。

「さあクラリス、せいぜいフレンチを盾にしてやりなさい」


24364.イギリス東洋艦隊 HMSダイナスト トレス海峡
名前:クラリス・ローウェル    日付:2014/6/20(金) 2:0


「サレンダーモンキーが……NATOの電算機普及計画にだけは食いつくだけ食いついて、恩知らずにも程がありますわ」

電算機は、元を辿ればドイチュラント・ゲドゥルト社に辿り着く。
ドイツは基礎技術を完成させ、それはエンジェル計画やC計画へと昇華していった。
日本もソ連も例外ではない。東西問わず、電算機技術が勢力の壁を越え、やがては国家や軍隊に無くてはならない存在へとなったことは、企業努力といったところか。

「ま、映像に関しては半日もかければ、ちょろいものですわね」

一人小言を言いながら、コピーガードを外し終え本国に転送するクラリス。
すっかり日が沈み、時間の損失は測りしえなかった。
将兵には不安を感じさせないよう、お茶会などで慰労に務めたが、自身の不安は拭い去れなかった。

「"聖骸をハワイへ廻航せよ"──そのお蔭で、日本には追われるわ、フランスには邪魔をされるわ……中々手厳しいですわ」

そうしている間にも、トレス海峡のプリンス・オブ・ウェールズ水路へ突入する。
ここでも、フランス海軍による突発的な規制解除によって商船らが進路を邪魔する形となり、巡航以下でノロノロと航行しなければならなかった。
状況は、クラリスにとっては手に取るように分かる。足の引っ張り合いに深いため息をつき、聖骸と呼ばれた電算機収納棺にそっと手を触れた。

「アルマから来ましたわね。珊瑚海に抜けてからが本番、ですわ……」


24365.第2機動艦隊 旗艦三笠
名前:皇花&梗花    日付:2014/6/20(金) 11:16


「阿武隈より発光信号!」
「なるほどね。第15支援艦隊は、エスピリトゥサント島上陸支援の為に一足早く先遣隊としての進行を許可するわ」
「つばさちゃんと、こまちちゃんなら大丈夫だねー」
「心配ないわ。上陸支援後、イギリス東洋艦隊攻撃に余力があれば回してもらうわ」

皇花は、電算機間の戦略情報に更新をかける。イギリス東洋艦隊とその周囲の情報は、しっかりと把握していた。
珊瑚海に、戦略潜水艦が展開していないはずはなかったのだ。おまけに、数時間ごとに偵察衛星からの情報も更新される。

「私たちの敵は米海軍じゃない。さっさと、任務を果たすことよ」

少なくとも、皇花と梗花の間でもその意見に関して合致していた。
アルマかアリスか、この2人のどちらかを相手にするには手を焼く上、お互いに痛み分け若しくはこちらの旗色が悪くなることが十分に予想された。

「第5機動艦隊と第17試験艦隊、どうやら間に合いそうね」
「武力紛争法に基づいて、警告しておくわ」

対NATO警告 発:日本海軍 第2機動艦隊 宛:南太平洋区域におけるNATO全軍
英軍による皇軍人型電算機奪取は明白にして、甚だ遺憾である。
双方勢力は、軍事衝突を避けられざるものと認め、
海戦法規に基づき返還・臨検に臨めない場合は、対象の護衛戦力を含み障害の排除を辞さないことを警告する。
本通告から12時間以内に回答なき場合は、黙殺と判断し実力行使にて回収を実施する。

「どう?」
「対日軍事活動してるし、イギリスだけ狙い撃ちってわけにもいかないからねー。いーんじゃないー」
「今のところ、トレス海峡でドン詰まりしてるみたいね」
「ラバウルの海軍航空隊に逆算して出撃させるわ。電算化するとこの処理も早いのよ」

12時間後に確認されている英仏艦隊に対し攻撃が実施できるよう、ラバウル航空隊に出撃要請が入る。
神山、晨星、凄風、焔風の支援・制圧・制空三拍子が出撃態勢になると、皇花もそれに満足した。
ラバウルの天敵であるポート・モレスビーへの警戒や迎撃想定も怠ってはいない。
修正プログラムにより、この情報は"優花"にも逐一暗号化して送られ検証できるようなシステムになっていた。

「波状攻撃を仕掛けるわ。イギリス東洋艦隊も空母1隻が確認されてるしね」
「ずっと追跡してるんだしさ、空母からやっちゃえば?」
「面倒なのは護衛艦よ。おまけにイギリスの戦艦は堅すぎるし。CAPの展開が予想されるから、突破できる数は出してもらうつもりよ」
「マホ姉が、海戦派手にやるとーって言ってたけど?」
「航空機による前哨戦よ。対艦攻撃仕掛けて、御免なさい言い出したらそれで許してやるわ」

先に第2艦隊直々に手を下す必要は無い。皇花は、小さな脚を無理やり組んでにやりと笑った。
もっとも、クラリス率いる東洋艦隊はセレター軍港を出て以来「そのような事実は無い」との一点張り。
12時間後に先手が打たれることは、まず間違いないだろう。


24366.第二艦隊 強襲揚陸艦『加賀』
名前:昴少佐    日付:2014/6/20(金) 18:56


ま、どちらにしろ迎撃はされるだろうが……
真正面から突っ込む義理はないしな。黒砂海岸から行くか。

んで、ギニューってなんだギニューって。じゃあ箕輪が宇宙の帝王か?……割と似合ってるかもな(固形食糧をかじりながら)


24367.巡洋艦「ビュサントール」
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/20(金) 21:59
ムラサメ「う、ううむ」

 アメリカからの艦隊合流命令に、正直なところムラサメは戸惑っていた。前哨艦隊をつとめるとか、何か適当な理由をつけて本隊から離れてタヒチに戻るつもりだったのだが、当てが外れてしまった。
 かと言って、現状の戦力では特に断る理由がない。表向きはNATOの一員として行動している以上、上級司令部の命令はきかなければならない。

ムラサメ「むむむ、新大陸の連中め・・・仕方がありません、イギリス艦隊の護衛につきましょう。右翼側を担当すると伝えなさい。それから、『我々は演習後のため、弾薬・燃料ともに不十分。作戦推移の如何によっては離脱することを了承されたし』と送っておきなさい。」


24372.第十七試験艦隊
名前:翡翠中将    日付:2014/6/22(日) 21:19


「旗艦『霧島』準備よし」
「空母『銀龍』異常ありません」

 第十七試験艦隊が交戦開始前のすべての装備点検を完了した事を示すシグナルが入ると、翡翠はため息をついた。

「ねえ、あの子のこと御師様からは追加連絡ない?」
「やはり無理のようですね。あらゆる通信を遮断されているようです」
「んー、まあ通信できればそれが証拠になるしねー。それを許すはずも無し、か」


24373.イギリス東洋艦隊 HMSダイナスト トレス海峡
名前:クラリス・ローウェル    日付:2014/6/23(月) 14:52


「日本国籍の哨戒機及び護衛のType66がバリアーを突破! 接近しつつあります!」
「まだ回答期限まで時間はありますわ。手は出してこなくってよ」

ラバウルから発ったと思しき哨戒機"翔洋"と、直掩の"焔風"がイギリス東洋艦隊に接近した。
拡大望遠で十分視認できる位置を陣取るまで、クラリスは手を出さなかった。
回答期限まで7時間は残されている。更に先手を打たず、視認距離まで泳がせるには意味があった。

「そうですわね……確か、弾薬と燃料が不足していると喚いていましたわね?」
「汚い連中ですな。態々、大陸側である右翼を指定して展開した挙句、離脱準備まで……」
「そうはさせなくってよ。フォルバンに緊急性があるよう高出力かつ平文で通信を」
「フランスの駆逐艦に、ですか」

"これより、戦闘の恐れあり。ついて、本艦の過剰な弾薬及び燃料等運搬物を貴艦に委譲の用意あり。貴艦らの護衛に感謝す"

「聖骸を一旦連絡ヘリに載せ、ヘリ内で電源を」
「まさか、フランスに!?」
「いいえ? あくまでも、形だけですわ」

ましてや、大名行列宜しくトレス海峡をゆっくり抜け、艦隊陣形の調整の為速度をギリギリまで落としてる最中だ。
ヘリが着艦できない程の速度は、どの艦も出してはいない。

「ついでに、フォルバンとフランス艦隊の補給状況を聞いてきなさいな。出納記録が無いなんて言わせなくってよ」

あえて、ビュサントールを指名しなかったところがクラリスの仕返しといったところか。
クラリスの部屋から電算機収納棺が甲板まで移送され、ヘリ積み込みまでを見送った。
そして回答を待つ前に、フォルバンのヘリ甲板上空までマーリンHM.1を持っていき、そこで再蘇生の第一手順まで実施された。
もっとも、再蘇生には失敗しており重要な機密事項まではアクセスできておらず、ハワイなどの施設での解析が必要だ。
故意に開けたところで通信することで、輸送の事実は明らかになるが偽装移設も成立する。

「シャルロットが何と言おうと、ヘリを止めてはなりませんわよ。ミストラル等の弾薬を引き渡したら、速やかに帰還するように」

「あの女も勘は鋭く、悪賢いから」と呆れたように言葉を添えたクラリス。
とはいえ、やられやり返しの構図は隣人愛精神に欠けるものなのだが。


24374.第2機動艦隊 旗艦三笠
名前:皇花&梗花    日付:2014/6/23(月) 15:44


「ははぁーん……こういうときだけ、仲いいのねイギリスとフランスって」
「翡翠お姉ちゃん、じゃなかった翡翠中将ー、シグナル確認できたー?」

現地で追跡中の潜水艦と、哨戒機の情報を確認するや、皇花はにやりと笑った。
対して梗花は、不思議そうに確認する。

「そういえば、皇花ちゃん。聖骸ってなに?」
「えっ? 欧米版の大仏みたいなやつじゃないの? あ、うそうそ。キリストの聖遺物、つまり遺品ね」
「イギリス艦隊がずーっと、レリックっていう符牒使ってるんだけど電算機の事だよね?」
「恐らくね。おまけに、20分前にはこのレリックをフランス艦隊に移したらしいわ」

英仏艦隊が艦隊陣形を変更しているのは、確認されている。おまけに、クラリスの平文の後に「聖骸を移した」と中強度の暗号文が発せられていることも解読できた。
わざと匂いをつけているのだが、皇花は経験不足からかこれを必要以上に疑わなかった。
梗花も権限移譲と割り切ってたが故に、ダブルチェックも甘い結果に終わる。

「本命はフランス艦隊、ってこと?」
「普通、NATOなら外周部若しくはここなら左翼の防空を厚くするはず」
「これだと、イギリス艦隊が全受けだもんね。攻撃隊への指示はどうする?」
「ASM─空対艦誘導弾も回り込みができなくはないけど、フランス艦隊にも過重をかけるわ」

第2艦隊は、アルマとの対峙が求められる。
第15艦隊と第17艦隊にヌーメア南下を抑止させ、英仏艦隊に打撃を与えることで返還交渉に臨む算段だ。

「マホ姉が出番出番って言ってた気がするー」
「大丈夫よ。今からやるのは前哨戦。この航空攻撃で、イギリス戦艦を沈められるほど甘くは見てないわ」
「おきゅーを据えるって、なんかかっこいいよね」
「成敗してやるわ! 飛龍と銀龍に攻撃隊を出させなさい! ユーロファイターの迎撃が予想されるわ。あと、交渉期限は守るように」

対艦攻撃に特化した神山、晨星が、各空母とラバウルを飛び立つ。
後続で飛行艇も駆り出され、被撃墜機の搭乗員回収まで視野に入れられた編成で南下。狙いを英仏艦隊に定めた。


24375.TF31 珊瑚海北北東
名前:アルマ    日付:2014/6/23(月) 21:37


「動きがあったようね。我々は報復措置としてホニアラの陸軍司令部及び空軍基地を粉砕するわ。トマホークと攻撃隊を用意。
こんなところにまで立派な司令部を備え付ける愚かさを日本人に思い知らせるのよ」

全艦戦闘態勢に入るTF31及びTF32の艦艇群。
水上艦艇並びに潜水艦はトマホークミサイルの発射準備に入り、空母の甲板上ではステルス攻撃機のウェポンベイに誘導爆弾の装填が行われている。
日本側の先制攻撃と同時にホニアラの機能に打撃を与え、同地域における日本の活動を抑止する目的だ。

「日本の第五艦隊が南下してるって話しだし、出来る限り早めに済ませたほうがいいわね。流石に他の空母艦隊を出すのは対費用効果的にも良くないわ。
最悪全面衝突になったら私が廃棄処分されちゃうわよ。っと、攻撃隊は時間になったら出撃ね」

脳内で刻まれる時間を認識しながら、彼女はその時を待ち続ける。
恐らくホニアラ攻撃時刻は、日本の英仏艦隊空襲とほぼ同時刻になるはずだ。

「あーあー、日本軍のみなさーん、アメリカのアイドルアルマちゃんだよ〜、キャハッ。なんて冗談は置いといて、日本軍に通告するわ。
トレス海峡を通過中である英仏艦隊を攻撃した場合、我々はNATOとして報復するからよろしく」


24376.強襲揚陸艦「加賀」
名前:マホ    日付:2014/6/23(月) 21:52


いや私そんな出番出番言ってましたっけ(ぇ

あー、米軍の動きが割と早いですね。ホニアラが空爆されたようです。
私らはもう出港してますから、ていうか時間的にもう出ておかないと間に合わないっぽいですからwあんまり関係ないですが、
でも司令部は今頃大変でしょうね。
11軍の大半の兵力をそのまま置いてきてますし、多分空爆だけでしょうからコテンパンにやられたりはしないでしょうけど。
でも飛行場とか港湾設備が損傷受けるのは間違いないでしょうね。陸軍の飛行隊が支援するのは難しくなるかも。
…航続距離的に陸軍としてはそのほうが助かる、いえいえ何でもないです。海軍さん頑張れー(ぇ

あー、デカチチがなんかゆってますよ?
私らブン盗られた電算機を取り戻したいだけなんですがね。
世界の警察を気取るなら、私らに攻撃する前に英艦隊に臨検でもして欲しいもんです。
…というようなニュアンスを返答に混ぜて貰えたら、ええ。
最終的な指揮権の無い私はこういうお返事を独断でできないのが何ともですね。

さ、私らは私らでビッグ湾に綺麗な花火でも(ぉ


24377.ガダルカナル島 南方沖 旗艦「阿武隈」
名前:つばさ    日付:2014/6/23(月) 22:3


つばさ「海はひろいなーおおきいなー」

阿武隈艦長「偵察機から米艦隊との接触の報はまだ来ておらぬよ。」

つばさ「そっかー。まだ見つからないんだ。」

阿武隈艦長「通告はあったようだが、見つけたらじきに戦闘になるからな。」

つばさ「それは困ったねぇ。話し合いで返してもらえたらいいのにな。」

阿武隈艦長「そうも上手くいくまい。で、どうする?」

つばさ「んー。このまま哨戒してても時間が勿体ないしね。進路を西へ。イギリス艦隊の頭を押さえよう?」

阿武隈艦長「了解した。進路を西へ!」

「宜候!」
(英海軍の頭を押さえるべく移動を開始)


24378.第十七試験艦隊
名前:翡翠中将    日付:2014/6/23(月) 22:26
  

「はわー?」
 ほええー、ふえー?はううー等、ハ行の多い貴彦語である。

「先生、どうなさいました?」
「んー。『彼女』の反応が出た事なんだけどね。ちょっと引っかかるなー」
 これまで厳密に隠匿していたというのに、あっさりとボロをだしたものだ、と。
「フランス艦隊は囮なんじゃないかなー」
「逆かもしれませんよ。先生が囮と読んだ裏をかいて、本当にフランス艦隊に移したかもしれません」
「んー、その可能性もあるねー」
 腕組みをして考え込むドクター・プーカ。
「こちら翡翠。司令長官は誘いに乗るつもりのようですが、どうします?」
「まあ、とりあえずこのままかな」
 アルマからの通告文を見ながら、貴彦。

「"Cast not pearls before swine"」
「はい?」
「翡翠ちゃんは宗教の勉強もしたほうがいいかもね?かもね」
 ほわほわと言ってのけるほわ彦だった。


24379.強襲揚陸艦『加賀』
名前:鋼屋明日也    日付:2014/6/25(水) 21:49
「さてと俺は先にビッグ湾に潜り込んで色々と探ってみようとするか、たしか呉のS特の連中が使ってる特殊潜航艇を俺と一緒に積み込んだ筈だ」

彼と共に積みこまれた特殊作戦要員用特殊潜水艇は米海軍が開発していた「ASDS」(通称:改良型SEALs輸送システム)と同様に帝国海軍が
試作開発していた物だ。だが米海軍の物と同様に予算超過と信頼性の問題から凍結状態になっていたものだ。

「夜間でも内火艇や特殊大発とかの舟艇じゃ気付かれる、忍び込むならこいつが役立つ、えっ?アメさんが同じような物を開発して火事起こしたり故障したりして信頼性が怪しいて?まあ・・・
余程運が悪くない限り途中で故障なんてしないさ。
でだ昴少佐お宅らから何人か人出が欲しい、まあなんだったら
俺一人で言ってもいいけどな、SAMとかの対空兵器や設置された地対艦ミサイルやらをできるだけ片づける」


24380.巡洋艦「ビュサントール」
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/26(木) 23:41
ムラサメ「一体どこの誰がヘリの着艦なんて許可しましたの!?」

 いくらなんでも出納記録などを艦隊司令兼戦隊司令である私を飛び越して艦長に要求するなど、私の面目が立たないではないですか!
 イギリスの強硬な「嫌がらせ」の前にムラサメは心の中で地団駄を踏んでいた。

ムラサメ「ま、まあフォルバンが演習に参加していたのは事実ですから、砲弾の2割とSAMの1割は消費していますし、燃料だって余裕があるわけではないですから・・・」

 しかしここまでは「嫌がらせ」の範囲にとどまっている。よりにもよって、イコン自体をフォルバンに移して、これみよがしに高強度通信まで発信するとは、フランス軍を狙ってくれと日本軍に言っているようなものではないか。しかも万が一イコンを喪失するようなことがあれば、フランスのせいだと喧伝するつもりなのだ、そうだ、そうに違いない。あの乳デカブリテンはそういうつもりでいるに決まっている。

ムラサメ「いえ、ダメよ冷静さを失っては。むしろこの状況をプラスに考えましょう。もはやイコンはフランスの手にある・・・つまり作戦の主導権を握ったに等しい状態なのよ。これでイギリスもアメリカもフランスを盾にはできないし、うまくすればハワイなんかに向かわずイコン自体を本国に送ることだって・・・」

オペレーター「イギリス機、イコンを載せたまま発艦!そのまま戻っています!」

ムラサメ「はっ!?」

 直後、ムラサメの驚愕は脳内に直接響き渡ったサイレンによって中断された。レーダー哨戒線に国籍不明機の編隊が捉えられたのだ。

ムラサメ「総員戦闘配置!対空戦闘よーい! ええい、やってくれましたねあのデカチチブリテン!二度と晩餐会に呼んでやるものですか!」

 はめられた形になったフランス艦隊であるが、ともかく身は自分で守らなければならなかった。


24381.宮崎・伊勢崎財閥日向本社
名前:伊勢崎実繁    日付:2014/6/26(木) 21:40
「内通者はまだ見つからんか」
 実繁老人は直立不動で立っている女性の方を向いた。
「はい。伊勢崎電算社内にも内通者のいた可能性は高いのですが……」

 女性は伊勢崎財閥が擁する諜報部隊の一員だった。表向きは伊勢崎警備保障の一部門ということになっているが、現代に蘇った恐るべき忍びの者−ニンジャ−として他国からは恐れられている。

「よかろう。引き続き捜査を続けよ」
「『彼女』の救出については」
「陸上でならともかく、海の上ではどうにもなるまい。軍に任せる」
「はっ。ところで……」
「なんだ」
「外国人の登用を、いえ、せめて、機密に関わる分野への登用はお控えになっては」

 伊勢崎財閥は今や多国籍企業として成長している。大東亜連合各国の現地法人はおろか、本体の国内企業ですら日本人以外のアジア人の姿は珍しくない。例えば、伊勢崎電算の社長はヴェトナム人だ。さすがに、白人や黒人はまだほとんどいないが、それも皆無ではない。
「特に、満州民族や漢民族に共産中国や米系華僑が混入する可能性は高いと思われます」
「だからこそお前たちがいるのだ」
 老人はそっけなく答えた。伊勢崎財閥は機密保持においては日本一、世界でも指折りに厳格な企業として知られる。

「そもそも日本人とて決して裏切らない保証はないだろう」
 そう言うと、実繁は苦々しい表情を浮かべて窓の外を見た。
 かつて、その先例はあった。それも、伊勢崎一門から、である。


24382.強襲揚陸艦「加賀」
名前:昴少佐    日付:2014/6/26(木) 21:49



ああ、この手の潜入が得意な奴らを貸してやる。

だが無理はするな。連中、きっと手ぐすね引いて待ちかまえているぞ。


24383.赤い国の思惑
名前:クルスカヤ    日付:2014/6/27(金) 0:15

各国のマスコミ等では全く報道されていないが【聖骸】と呼ばれる日本の最高機密のモノを巡り各国が随分と慌ただしく動いている様だ。
では我々は?
我々は動く必要がない。(正確には動けないが正しい。
祖国統一戦争の結果、遂に連邦はかつての領域の殆どを回収した。
・大祖国戦争後さながらの荒廃した土地を併合した事
・占領地における人口の一割に当たる残留日本人、日系人の反発
・2000万もの予備役の殆どを動員したことにより膨れ上がった軍を維持する為の予算
・太平洋艦隊の受けた損害
などなど挙げたらきりがないが、とにかく動く余力はない。
これら障害を取り除き連邦を立て直す為にはとにかく時間が必要なのだ。
そこで日本に何人もいる【ラムゼイ】達が掴んだ伊勢崎グループ【聖骸】その警備情報をそれとなくイギリスとアメリカに流した。
イギリスはまるで水を得た魚の如く迅速に動いてくれた。
アメリカはこちらの意図などお見通しだろう。
だがアメリカにとって損は無いと踏んだのだろう。我々が得るのは時間だけだとわかっているからだ。

さて結果だが、まさしく想定以上の成果だ。
各国は戦争ギリギリの綱渡りを行っているおかげで我が国に人道的支援という名目の軍事介入は不可能となった。
この間に連邦の一体化を妨げる最大の原因である残留日本人、日系人の粛清と同化を推し進めなければならない!


24384.ラ・スペツィア軍港 軽空母アルマンド・ディアズ
名前:エレオノーラ    日付:2014/6/27(金) 1:1



「…」

 金髪の電算機は両手で顔を包み込み、おもいきり背を丸めて、全力で苦悩のポーズを取っている。全ての原因はNATO本部から送られてくる、現在のNATO艦隊のシュールなコント劇の実況中継だ。フランスとイギリスが同道している時点で、色々と嫌な予感がしてはいたがこれほどとは予想できなかった。耐えれずうめき声をあげはじめたエレオノーラに、彼女の参謀長は、よろしいですかな、と哀れみのこもった声で前置きをして報告を始める。

「現在、ダニエーレ・マニン、ベルフィオーレの両艦は問題なく予定の航路を消化中です。いまはスリランカですな。四日後には予定通りシンガポールには着いているでしょう」
 報告に答えるため苦悩のポーズを中断し、ノーラは面を上げる。
「いまの混沌とした状況にはあまり送り出したくないですね…シンガポールについた時点で改めて判断します。もし東進しない場合は、調度良いのでベンガル湾辺りで演習しててもらいましょう、あそこはきな臭いですから」
 ゆったりと椅子にかけ直し、軽く唇の下をかきながら懸案事項を思い出す。
「そういえば、うちの空軍が派遣されるという話がありましたけれど、どうなったんですか」
「ああ、それは頓挫しました。予算的な都合ですな。そもそも、空軍も言ってみただけでしょう」
 そうですか、とノーラは軽く溜息を付くように答え、ひと通り業務をこなした後に、自室へ戻る。

「ああ、もう、絶対文句言ってやる!抗議してやる!うちの参謀総長焚き付けてフランス電算機もイギリス電算機もお仕置きさせてやる!」
 と先ほどの報告を聞いていた時のストレスを全力で発散するように、ノーラは口に枕を当てて、ただただ理不尽な内容を虚しく叫んでいた。


24385.ソビエト連邦について
名前:カティーリン    日付:2014/6/28(土) 1:29
ソビエト連邦。1922年、世界初の社会主義国として建国された超大国の名である。
一党独裁制にして、ソビエト連邦共産党の書記長がその実権を握っている。
1度は連邦分裂を経験し国力の低下は著しく、分裂国は大東亜の緩衝国となり下がっていた。
しかし今日の強きソビエトがあるのは、ソビエト連邦共産党書記長の成果によるものと言っても過言ではない。
そしてその成果は、カティーリンによるものである。

ソビエト連邦共産党の指導をより高度なものへ昇華させるため、1995年にカティーリン・システムが導入された。
始めはアナログな手打ちと、事前に最良と思われる答えから選んで応答する単純な装置だったカティーリン・システム。
2000年に突入し、パーソナルコンピュータとインターネットがソビエトでも爆発的に普及し始める。
始めに党内ネットワークとして機能するようになり、民間においても検閲ネットワークとして普及と情報化が進むにつれて強力なものへとなっていった。

2001年に開催された第31回ソビエト共産党大会では、カティーリン・システムによる最良の党員と指導者が選出。
カティーリン・システムによって改革が実施される中、2004年には日本海軍などで人型電算機が導入され始める。
ソ連においても遅れまいと、各設計局から製造された人型電算機の稼働が行われており、その実績は確たるものになる。
2007年4月3日、統合型中枢電算機のカティーリンから、人型電算機のカティーリンへ移行する。
この出来事が、ソビエトの将来を決定づけるものとなった。

誕生から数時間も経たぬうちに、党基幹ネットワークを掌握。1995年から実に12年間に渡る情報分析データと、ソビエトの全てを己の物にした。
2008年の第33回ソビエト共産党大会において、カティーリン自身が書記長に就任。
党軍内粛清が吹き荒れ、それはスターリンの孫娘とも呼ばれるほどスターリンを彷彿させる粛清の嵐であった。

祖国統一戦争、シベリア内戦と呼ばれた対シベリア共和国(東ロシア)への侵攻は2009年から2010年にかけての出来事である。
スヴャトスラフ・コーネフ主導による越冬演習作戦は成功を収め、ソ連は再統一を達成する。
それから、4年。されど、4年だろうか。ソビエトは、今でもカティーリンの指導を欲している。

雪花から見れば、「カリスマな人型電算機によるすごい国」なのだが、事実上世界唯一にして初の「人型電算機による国家統治」がなされているところは驚愕の事実であろう。
ソビエト連邦再建宣言の一文である「諸外国では局地的な戦場指揮で人型電算機が勝利を収めている。ソビエトは世界的な国家運用で勝利する」はあまりに有名だ。
国民にも広く伝えられ、その実績と政治手腕は畏怖と尊敬の対象となっている。


24386.中部太平洋海域 第四機動艦隊旗艦 戦艦”駿河”
名前:優花    日付:2014/6/28(土) 17:28


戦艦”駿河”。それは日本海軍最新鋭かつ最大の戦艦である。
日本海軍が老朽化の進む”飛鳥”の後継を目指して作り上げられた、鉄の怪物だ。
武装は三連装四五口径五一糎砲を三基、一五糎(15.5cm)単装速射高角砲を六基、更にミサイルVLSを多数備え、更には主砲弾に通常交戦距離で耐えられるだけの装甲を持つ。
コレに直接対抗できるのは、コレに対処するためにアメリカで建造された戦艦”モンタナ”ぐらいなものだろう。

しかしその大戦艦が第一基幹艦隊に配備されていないのは、ちょっとした不具合によるものだった。
システムのマッチングが優花にしか適合できず、雪花には持て余してしまうというものだ。
原因は優花のシステムと雪花のシステムの僅かな違いであったが、それが決定的な問題となってしまった。
そのため、第一基幹艦隊用に同型艦の建造が計画されるが、そのたびに色々な問題で取り止めになっている。

さて、その駿河の中枢で、優花は”娘”である皇花から受け取った情報を精査し、ちょっとした違和感を覚えていた。
なんと説明したらいいものか、ともかく英仏艦隊の動きが妙であった。
双方最大の嫌がらせを相手にやっているような・・

「まさかね、そんなはずないわ」

そうだ、そんなはずは無い。常識的に考えれば、だが。
敵が目の前にいるにもかかわらず足の引っ張り合いをして危険に晒そうとするなんて、後ろから撃たれても文句は言えないはずだ。
だから優花はその考えを振り払ったものの、わずかに電脳の片隅にこびりつく。

「うーん・・・」


24387.ソビエト連邦 モスクワ 閣僚会議館 執務室
名前:カティーリン    日付:2014/6/28(土) 18:2


ソビエト連邦の首都モスクワ、クレムリンの閣僚会議館 執務室はソビエトの中枢と呼ぶにふさわしい。
この執務室こそ、少女の為の部屋であり、ソビエト連邦共産党書記長の為の部屋である。
少女の名はカティーリン。ソビエトの最高指導者だ。
外見が幼いとはいえ、立派な指導者。日々の仕事は山のようにあり、そして勤勉であった。
日々絶えることのない書類。ようやく、今日中分の既読のサインを済ませ終え、お気に入りの執務席の背凭れに身体を預けた。

「楽じゃないわね、書記長も。ま、私にしか務まらないけど」

カティーリンの書記長就任は、西側に失笑され、東側に大きな衝撃を与えたことから始まった。
フルシチョフ体制からスターリン批判とは真逆の出来事であった。東側の軍事均衡における質を向上させるため、電算機配備を推進したことは東欧諸国を中心に歓迎された。
ドイツ民主共和国こと東ドイツへの優遇も行われ、カリーニングラード州とヴァルミア=マズルィ県を併合後に東ドイツの統治参加を許した。
ポーランドに対する保障も厚く、カティンの森事件についても大筋を認め調査と誠意ある対応を約束することが表明された。
カリーニングラードは東プロイセンへと再び戻され、共同統治において閉鎖都市の一部公開がなされるなど、東欧優遇は特徴的な改革でもあった。

シベリア再統一は、西側を戦慄させるに十分足り得る出来事だったが、更に驚かせたのはヤール=ベンガル戦争だろう。
本投稿文では詳しくは触れないが、東側の総力を挙げた干渉はワルシャワ条約機構の足並みの良さとカティーリン体制が盤石なものであることを世界に発信し、ソビエト連邦の復活を示す出来事であった。

「クルスカヤの報告意見書には目を通した。反共主義者並びに日系残留人に対して、独立扇動を罰することを検討するわ。むしろ、した方がいいわね。さて、と」

大好きなグルジアぶどうジュースを口に含んでから、タブレット・コンピューターのスケジュール表に目をやった。
自分なりの好きなタイミングを見計らって、電話の受話器を手に取る。

「もしもし? 家族で食事終わったぐらいだろうから電話したわ。第三次戦略兵器削減条約(START III)の件だけど──」

アメリカへの電話も楽々である。第三次戦略兵器削減条約も前向きに進められており、アメリカ合衆国大統領とも頻繁に打ち合わせされている。7割方、カティーリンによる雑談なのだが。
今では自他ともに認められた、書記長カティーリン。そろそろ本気出すと周囲に漏らしているが、とある準備がカティーリンの指導のもとで進められている。それは、聖骸の行方が分かってからの話だが。


24388.第15支援艦隊 旗艦「阿武隈」
名前:つばさ    日付:2014/6/28(土) 19:27

「索敵機より英艦隊発見。数は戦艦級3、巡洋艦級1、駆逐艦級12、その他小艦艇多数とのこと。」

つばさ「数が合わないね?」

阿武隈艦長「別の艦隊と合流したのだろう。レーダー反射波だから戦艦級は1隻を空母に訂正したほうがいいな。」

つばさ「もう時間?」

阿武隈艦長「うむ。ちょうど時間のようだ。」

つばさ「はーい。対艦戦闘用意。」

阿武隈艦長「対艦戦闘!飛龍へ対艦攻撃機、戦闘機の発艦を指示!」

つばさ「無線封鎖解除。接続して対空戦闘指揮を執るね。対艦戦闘はもうこまちちゃんが準備してるはずだから。」

阿武隈艦長「了解した。目標は?」

つばさ「目標は英海軍の撃滅。拿捕は考えなくて良いよ。」
(第15艦隊は戦闘態勢へ移行)


24389.ソビエト極東軍管区 第5赤旗軍 第81親衛自動車化狙撃兵師団
名前:師団長アンナ・アリルーエワ    日付:2014/6/28(土) 19:53
「検討って…悠長にも程が有るでしょうあの人造人間め‼︎」
第81親衛自動車化狙撃兵師団付政治委員にして我が友クルスカヤはかなりイライラしているらしい。
人民の指導者カティーリン同志に対する意見書の返事がどうやら芳しく無かった様だ。個人的にはあのカティーリン同志から検討に値すると思われただけ対したものだと思うが…。
「怒るのはいいけど誰かに聞かれたらまずいんじゃないか?」
とまあ、無駄だと思うが一応警告しておく。
「聞かれたらまずい⁈上等だ!処刑でもなんでもやればいいじゃない!」
やれやれ…どうもこの女、最悪処刑されることに対する恐怖心というものが皆無な様である。
何しろこの女、信奉するものはソビエト連合という国家のみでその他の全て自分の命や家族、果ては党の指導者でさえも惜しくはないという考えの超のつく国家主義者だ…。
かつてここにきて私と知り合う前にはシベリア軍管区にいて、エカテリーナ・スターリナに喧嘩吹っかけるわ、挙句本気で怒ったスヴャスラフ・コーネフやパーヴェル・スミルノフの両名相手を真っ正面から批判し一歩も引かなかった程のイかれた神経の持ち主だ。
いやもうほんとどうして極東軍管区に左遷程度で済んだのか不思議…(; ̄ェ ̄)
それ以降も危ない発言を繰り返しているし、カティーリンの耳に届いていない筈はないのだが…
反逆だけは決してしないと思われたのか、はたまたそこそこ有能で殺すには惜しいと思われたのか…
まあどうあがいてもこいつには現指導部を揺るがす政敵にはなり得ないと判断されたからだろう…
「あんたの立場で意見書が通る方がおかしいわよ…。ともかくあとは待ちなさい。」
現状、日帝のこちらに対する圧力は聖骸を巡るゴタゴタでかなり弱まってるとはいえ、今だ状況は切迫している。
各国はそして我が国はコレからどう動くのか…。


24390.イギリス東洋艦隊 HMSダイナスト 珊瑚海
名前:クラリス・ローウェル    日付:2014/6/28(土) 21:4


「ポートモレスビーより、日本軍機が南下中! 晨星等が少なくとも合わせて概算50機、2方向より3編成に分けて接近中です」
「用意周到ですわね。波状攻撃をかけるのは明白ですわ、インヴィンシブル(空母)より追加で直掩を」

もちろん、右翼のフランス艦隊にエアーカバーは提供しなかった。
ポートモレスビーより応援で飛びあがった迎撃機が、申し訳程度に英仏艦隊まで南下しCAP任務についた程度だ。
艦隊上空で飛びまわったところで、対艦ミサイルが放たれてしまっては如何せん意味をなさないのだが。
第2、第15、ラバウルより飛び立った攻撃隊は、米艦隊に回さなかった分を全力で英仏にその暴力を叩きつけんとしており、クラリスの策略もあってか攻撃は英仏に分散した。

刻一刻と回答期限に近づき、やがて皇花が宣言した時刻通りに戦闘は開始された。
バヌアツ空襲が先だったのか、英仏艦隊攻撃が先だったかは後の南方事変論争の1つに挙げられる。
アメリカによって日本第11軍及び海軍支援能力は打撃を被り、アメリカ太平洋艦隊は無傷でその戦果を得ることに成功する。
その分、酷く英仏艦隊が損害を被る形となった。

「日本軍機、左右へ展開!」
「どちらかと言えば、右翼側に回り込んでくれていますわね……リミットは経過いたしましたわ、迎撃なさい!」
「晨星2機の撃墜を確認。Type66─焔風の護衛が厳重で、CAPだけでは押さえきれません!」
「それは百も承知でしてよ! 1隻の空母で、航空基地と2個機動部隊からの対艦攻撃を阻止しようなど……」

分が悪いが、イギリス東洋艦隊は通常の艦隊に比べて冷静であった。
クラリスによる統率は絶対であり、発射された対艦ミサイルがどこに向かうかなど大まかなデータから洗練された予測対応力で効率的な迎撃に臨めることは周知の事であるからだ。
少ないエアーカバーから評価されることは、「マレー沖海戦よりもマシ」であることだろうか。

「ダイナストに4発、インヴィンシブルに6発、ヴィンデクティブに8発。こちらで演算入力しますわ。給弾に備えなさいな」
「ヴィンデクティブに8発? 何故です?」
「本艦を完全に識別していたわけではなさそうですわ。大きい艦なら集中して、のつもりではなくて?」

雪花が仕入れたセクター軍港でのイギリス東洋艦隊編成は次の通り。
「英国東洋艦隊は、戦艦2、正規空母1、護衛艦6、その他支援艦複数」と確認されていた。
巡洋艦"ヴィンデクティブ"は、イギリス国産のミサイル巡洋艦にして大型な艦影は戦艦と誤認されていた。
さらに、艦隊左翼外周寄りに位置していたことが狙われる要因となる。

「SAM……短SAM……くっ、割とスタンドアローン式なのが厄介な目標ですわね」

艦隊防空、個艦防空、近接防空と順番に突き抜け、食い破られ、撃ち漏らしたマップ上の目標物が、クラリスの脳裏に投影され眼前に近づく感覚に襲われていた。

「本艦にも直撃が来ます!」

クラリスが感知し、目を細めた次の瞬間。ダイナストに53式空対艦誘導弾が命中し、爆発と、轟音が喚き響き渡った。
損害報告とクラリスが口を開く前に、機械的な損害は把握できた。
ある程度の損害状況は把握できたが人的被害や目視状況までは不明であることは、機械が幾ら発達しても飛ばせないフローであることだろう。

「左舷、後部建造物に命中! 衛星通信に支障! 誘爆の恐れなし、火災発生するも鎮火可能! 3名軽傷!」
「ダメコンは規定通りに。それから、聖骸をモニターしておくよう──」
「左舷に被弾! 舷部船体に大破口!」

続け様に、もう1発、さらに1発と飛び込んでくる。
ダイナストにも命中弾が出たが、更に悲惨だったのが巡洋艦"ヴィンデクティブ"であった。
艦隊防空の要でもあったヴィンデクティブは、ダイナストより狙われ最終的に左舷に5発を集中して被弾。
VLS区画に命中し大爆発を起こした後、真っ二つであった。

「ヴィンデクティブが……くっ」

この3次にわたる波状攻撃で、イギリス東洋艦隊は巡洋艦1を失い、駆逐艦2大破曳航、空母インヴィンシブルが中破。CAP収容が困難になり、ポートモレスビーへの着陸を指示。クラリスと聖骸が収容されるダイナストは、堅牢な造りと艦隊防空の成果もあり、その王座と威信は揺らぐことなく健在であった。
挙げられる損害として、通信障害が発生し復旧に時間がかかることと、旗艦としての電算システムにダメージを負ったこと。

「一応、アルマにも状況は報告しますわ。フランスも、それなりでしょうけれども」

「神の御加護は」と言いかけて、クラリスは続きを口にしなかった。
海峡で妨害を食らわず、アメリカの先遣隊と合流すればここまで酷くやられることもなく、足並みをそろえて連合で艦隊防空が整っていたことだろう。
クラリスの仕返しは、フランス海軍の被害状況が示していた。


24391.TF31 珊瑚海北西
名前:アルマ    日付:2014/6/28(土) 21:46


ホニアラを無力化したことで現地日本軍の活動を押さえ込んだ現在、珊瑚海にTF31及びTF32を阻止できる戦力は居ない。
空襲で喪失した機体は僅かであり、これからの作戦行動に全くの支障はなく、米海軍は次の目標を定めようとしていた。

「クラリスからの報告が酷いわね、これじゃ次の空襲持たないわよ・・・先手を打ちましょ」

分遣艦隊からの情報を精査し、敵艦隊の方角を予測。
そこに衛星とのリンクを繋ぎ、偵察画像から目標を捜索、判別し、その位置をマーク。
敵艦隊の位置を確認すると、それを即座に全艦隊へとつないだ。

「攻撃目標は敵空母。とにかく敵の航空兵力を削ぎ、コレ以上の追跡を抑止すること。ついでに、オーストラリアの攻撃機も参加させなさい」

第二次攻撃までのタイムラグを考えれば、猶予はない。
同時に2個艦隊を攻撃することで日本海軍の動きを阻止せねばならない。
小規模の支援艦隊はこの攻撃で航空運用能力を喪失できるだろうが、問題は日本海軍の第二艦隊だ。
伊達に主力艦隊の一つではなく、またこちらも全力で殴りかかる事もできない以上、損失は大きくなることが予想される。
しかしながら、豪州空軍の力を借りれば空母に中破以上の打撃を与えることは不可能ではないはずだ。

「んー・・・・そうだ、潜水艦隊は珊瑚海の東を重点的に警戒しておいて。ここで空母戦力を喪失させれば日本艦隊は追跡を続行できないけども、それで連中がおさまるはずがないわ。絶対に何かしてくるはずよ」


24392.巡洋艦「ビュサントール」
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/28(土) 22:21
ムラサメ「エアカバーをよこさないとはやってくれるではないですか・・・」

 イギリス軍の意図するところはもはや明白であった。フランス艦隊そのものを囮にしてイギリス艦隊の損害の軽減をはかろうとしている。それもこのように露骨な形で、まったくの無断で、である。

ムラサメ「これは本国から抗議がいくレベルですよ、全く・・・生き残ったら覚えてらっしゃい・・・」

 もはやイギリス艦隊などあてにはできず、1隻の巡洋艦、4隻の駆逐艦、2隻のフリゲートという限られた戦力で防空を行うしか無い。その上エリアディフェンス可能なSAMを搭載しているのはビュサントールとフォルバン級の合計4隻に過ぎない。残りは短距離ミサイルのアスター15とミストラルを装備しているだけなのだ。これではせいぜいミサイル迎撃しかできない。さらには、対艦ミサイルを被弾してなお戦力を保つような重装甲艦は存在していないのだ。

ムラサメ「陣形を密集隊形に移行!艦砲にいたるまで相互連携で乗り切ります!イルミネーターは私に直結!艦砲はキリサメ指示の目標!やれるわね?」

キリサメ「もちろん。砲を扱わせりゃアタシの右に出るものはいないっての。」

 フランス電算機の特徴でもあるヘッドフォン型接続装置を2人は装着し、椅子に深々と座った。

ムラサメ「Vive La France!」

 ムラサメのフランスを称える、あまりにも率直な言葉とともに、4条の噴煙が空へと伸びていった。



 30分後、フランス艦隊からは3隻が落伍していた。その他、1隻が噴煙をあげているがどうにか機関は無事であり、火災も鎮火の見込みとの報告が来ている。しかしながら被弾の衝撃で火器管制装置に異常をきたしており、すぐには戦闘に戻れそうな状態にない。

キリサメ「被害はフリゲート『アコニト』沈没、駆逐艦『シュヴァリエ・ポール』大破炎上中、現在同『プリュトン』が2隻の溺者を救助中で遅れてる。あと、『アキテーヌ』が中破してるけど航行に支障はないそうよ。」

ムラサメ「攻撃規模の割にはよくやりました・・・が」

 これでエリアディフェンスSAMを搭載した艦は『フォルバン』とこの『ビュサントール』のみとなってしまった。フォルバンはイコンが乗っている可能性があったからか、日本軍はあえて攻撃を避けていたように思える。つまり、第二波がくればビュサントールは最優先目標となってしまうだろう。
 フランス艦隊が無事タヒチまで戻れるかどうかは、わからなくなっていた。


24393.第115駆逐艦隊 強襲揚陸艦「冬鳥」
名前:こまち    日付:2014/6/29(日) 0:28


「対艦戦闘!」

こまち「目標、英艦隊。緒元入力を。」

「飛龍航空隊の発艦を確認!」

こまち「航空隊各機へのデータリンク確認。優先目標の割振りを完了。」

「諸元入力完了!対電探弾パッシブで発射準備完了!トランスポンダ設定完了!」

こまち「トランスポンダ確認。」

「52式水雷弾の飛翔位置、深度設定およびデータ連携完了!」

こまち「了解しましたわ。データリンクしつつ射撃を開始してくださいまし。」

「斉射!」

こまち「続いて第二射の準備を。それと、第18防空戦隊と第9駆逐隊の対艦火力を此方へ。押し切りますわ。」
(計17発のミサイルが英仏艦隊へ向けて飛翔)


24394.イギリス東洋艦隊 HMSダイナスト 珊瑚海
名前:クラリス・ローウェル    日付:2014/6/29(日) 14:58


イギリス東洋艦隊の被害は、日本第15艦隊による水上攻撃によって更に上乗せされる形となった。
良くも悪くも、フランス艦隊にも攻撃は分散吸収され辛うじて凌いだと言えよう。

■イギリス東洋艦隊
戦艦「ダイナスト」小破
ミサイル巡洋艦「ヴィンデクティブ」沈没
軽空母「インヴィンシブル」中破/艦載機収容不可
護衛艦2隻中破、補給支援艦「バッカス」大破、他艦艇損傷軽微又は健在

航空攻撃と対水上戦闘を仕掛けてきたことで、クラリスは受け身になるつもりは無かった。
対艦攻撃の迎撃に対し躍起になりつつも、位置特定に務め絞り込む。これこそ、人型電算機に為せる業だろう。
艦隊の針路はやや北に向けたが、フランス艦隊はこれ以上振り回されまいと分離する恐れはある。

「火の粉は自分自身の手で払ってみせますわよ」

徐々に距離を詰める。巡航ミサイルを打ったところで、何億円もの金を珊瑚海にばら撒くに過ぎない。
中核である戦艦ダイナストこそ、イギリス東洋艦隊の切り札にして反撃の決定打に相応しい。

「"アロンダイト"装填!」
「主砲、1番、2番、3番、4番、装填用意!」

アロンダイト(Alondite)は、「M982 エクスカリバー」GPS砲弾の影響を受けて英陸海軍で開発運用され始めたGPS砲弾である。
ダイナストのような戦艦での運用にも対応し、そのタイプは16インチ砲(40.64cm砲)で運用つまりは専用砲弾と言っても過言ではない。
アーサー王伝説のエクスカリバーと剣を交えた伝説を持つ、アロンダイト。
エレインの姫たちを救う故事に倣うことは、今まさしく反撃の一矢と言える。

「日本艦隊発見! 彼我距離、約290km!」
「110kmまで詰めますわ。"あの"フィリーネのお家芸を真似るのは少々癪ですけれども」

砲弾にロケットブースターを備え、射程延長の工夫が試みられており、巡航ミサイルよりは遥かに安価でかつ命中精度がかなり高いことが評価されている。
あの日本海海戦でさえ、無傷では終わっていない。一方的な完封の裏側でさえ、出血を強いる。
クラリスは、名誉と誇りにかけて反撃に臨んだ。例え、積み荷が非難されようとも、正義は数多あるのだから。

水上攻撃の先手を食らってから、1〜2時間の一方的な死闘。
ようやく、落ち着きが見えた時。その報告と号令は、ついに来た。

「ポスト通過! およそ、110km!」
「目標、先頭の綾瀬級軽巡洋艦! 並びに、SSMによる艦対艦攻撃を開始!」
「Ready...Shoooot!」

ダイナストの咆哮。計12発のアロンダイトGPS砲弾が放たれ、防空陣形の切り崩しにかかる。
砲弾を直撃させることを目的としておらず、曳火砲撃に意味があった。
現代艦のむき出しな衛星通信装置や艦橋構造物に射撃装置の前で、16インチ砲弾が炸裂すればひとたまりもない。
ただ、110kmはあまりにも遠く、想定80km圏内からの射撃が有効とされていたためGPS砲弾といえど目標手前で水しぶきをあげてしまう。

ただ、その攻撃は威圧的で、イギリス東洋艦隊の闘士が折れていないことを示しているかのようだった。


24395.第115駆逐艦隊 強襲揚陸艦「冬鳥」
名前:こまち    日付:2014/6/29(日) 15:46


「逆探に感あり!発見されました!」

こまち「時間の問題でしたわね。第二斉射は…」

「筑摩より報告!敵砲撃!対艦ミサイル接近!」

つばさ『迎撃するねー。』

こまち「えぇ。おねがいしますわ。」

つばさ『デコイ起動、煙幕展張ー。チャフ・フレア散布ー。』

「第二次斉射準備!」

こまち「対艦ミサイルを半分は対電探弾に。再度目を潰しに掛かりますわ。」


「敵砲弾炸裂!筑摩及び浜雪被弾!電子設備沈黙!」

こまち「やってくれますわね…」

つばさ『見えなくなったー!』

「筑摩、後部格納庫にミサイル被弾!死傷者多数!浜雪、後部砲塔付近に被弾!CIWS及び後部速射砲応答無し!自走不能!」

こまち「筑摩と浜雪に残弾全部吐かせなさい。誘導はこちらでやりますわ。」

「了解・・・発射確認!」

つばさ『エアカバーと第9駆逐隊を付けて18防空戦隊は北に退避させるねー…』

「筑摩が浜雪を曳航して退避する模様!」
(第9駆逐隊及び第18防空戦隊は戦場より離脱)


24396.第十七試験艦隊
名前:翡翠中将    日付:2014/6/29(日) 18:59
 

「敵軍の状況は?」
「手が空いている米軍が反撃に出る可能性が高いですね。我が艦隊よりも第二、第十五を押さえにかかるかと」
「ルーキーはお呼びでないってわけね……まあいいわ。銀龍の艦載機は艦隊防御に重点を置いて」

 眼を閉じるとインドネシアからオーストラリア、ニューカレドニアまでの戦略地図が浮かび上がる。

「インドネシア空軍の救援を要請するわ。銀龍と共同して第二・第十五も護衛してもらう」
「了解です。ルーキー同士、意地を見せてあげましょう」

 インドネシア空軍の装備は日本軍からの「お下がり」も多い。だが、最近は満洲・ヴェトナム・フィリピン・タイと並ぶ『若五龍』の筆頭にして『大東亜の二番手』を自負するだけの戦力を備えつつあった。侮れば意外な痛手を被る可能性もあるだろう。


24397.対艦航空攻撃
名前:TF32攻撃隊    日付:2014/6/29(日) 23:57
アメリカ海軍TF32打撃群の攻撃隊は、定刻通り目標圏へと近づいていた。
敵の迎撃機がそろそろ近づいてくる。電子戦機のECMで妨害しつつ、各機IRST及びアクティブ・パッシブレーダーをを用いて目標を捜索した。
僅かな間を置いて電子戦機が敵のECMを捉え、ECCMによりジャミングをクリア化しつつ、ホームオンジャム機能を有すAMRAAMで先制攻撃を仕掛ける。

「編隊長より各機、散開しつつ敵を突破せよ」

距離が縮まるに連れて反応は明瞭になり、その数も計測できるようになる。
攻撃隊として発艦している機があるにもかかわらず、防空にあたっている艦載機は多かった。
発艦している航空機と合わせると、恐らく正規空母級の数がある。

「こちらSWORD1-1、敵機の数が予想より遥かに多い。話が違うぞ、敵の空母がこの付近にもう一隻居ると推測できる」
『TF31の攻撃隊も同様のことを言っていた。あっちではインドネシア空軍も混ざっているらしい』
「くそっ、とんだ貧乏くじだ」

予想外の戦力が相手ではあるが、彼らは相当数の攻撃機を射程まで送り込むことに成功し、その腹に抱えた対艦ミサイルを次々に放っていく。
当初の想定より30%少なく、更には半数以上は迎撃されるだろうが、それでも攻撃目標の規模からすれば災厄だ。

「仕事は終わりだ、全機敵機を振りきって帰るぞ!」

彼らがその数を減じながら空域を去った後、海上には複数の黒煙が上がっていた。


24398.損害集計中
名前:アルマ    日付:2014/6/30(月) 0:24


「うっそ、ちょっとこれ被害出すぎじゃないの」

攻撃隊の損害率の高さに思わず顔を青くするアルマ。
TF31もTF32も、ついでに豪州空軍の部隊もその損耗は高く、再編するとなるとニミッツ級空母一隻分にまで減少してしまっていた。
ユナイテッド・ステーツ級二隻及び豪州空軍の攻撃隊が出てコレである。
撃墜された数はもちろん最終的な損害より少ないが、損傷により応急修理不可能な機が相当出たのだ。

「ヴェラ・ガルフ中破、キッド大破漂流中、スプルーアンスは無傷だけど分遣艦隊もえらい目にあってるわね・・・航空攻撃が痛すぎだわ」

また、英仏艦隊の方面で先導していた3隻も攻撃を受けたことで大きく損害を受けている。
幸いにも主力は攻撃を受けていないが、艦載機が消耗した今、接近中の日本軍第五艦隊に恐らくもう一隻居るであろう空母の存在を考えれば、作戦の中止も視野に入れなければならなくなる。

「まずったわね・・・」

敵への打撃も確定した情報は入っていない。
もしどちらかの空母を撃ち漏らしたら、それも相当の不安材料になる。

「どうしようかしら・・・」

日本軍もこの攻撃で不安になってればいいんだけど、とアルマは心のなかで呟いた。


24399.第1基幹艦隊 戦艦飛鳥 中部太平洋
名前:雪花    日付:2014/7/3(木) 18:31


第11軍ホニアラ陸軍司令部、海軍航空基地は、宣言通り攻撃が加えられました。
今後の南方戦略に支障が出るのは……間違いありませんね。
うう、アルマさんもここまでのリスクを負ってホニアラを攻撃したのでしょうか。

あ、なお、航空攻撃の成果は上々です。イギリス東洋艦隊のエアーカバー能力は喪失し、戦艦ダイナストに一定の損害を与えたみたいです。
ですが、74伊式司令電算機が移送された恐れもあるようですね!
あれから、皇花さんやつばささんたちの前線報告を精査したところ、イギリスとフランスは喧嘩しているみたいです。
艦隊陣形も不自然ですし、あのタイミングで移送はかなり不自然です。攻撃を分散させた意図が読み取れるような……。

防空のために、直掩の殆どを空母に残していたのは正解でした!
米艦隊の攻撃もある程度防ぎ、大破した艦は皆無のようです。第2艦隊の天城が大破に近い中破みたいですが……うむむ。
対潜警戒も継続していますが、今のところ追い打ちは無さそうですね。

ええと、あれです! 人生で最も貴重な瞬間、それは決断の時である、です!
ここは……強く攻めてみたいと思います。NATO艦隊に再度通告します!
「帝国海軍空母機動部隊は沈没艦皆無にして、依然健在なり。第2次攻撃の用意あるも、米撃墜搭乗員を回収中。生存者捕虜の返還に臨むべく、司令電算機の返還を用意されたし」

なんだか、人質みたいですが……もちろん、条約に則って返還はします。
ですが、誠意を反故にするかはアメリカ次第になってきます。アメリカが英仏艦隊に勧告すればなおよしなのですが。
第2機動艦隊、第15支援艦隊、第17試験艦隊の被害状況も落ち着いたようですし、最後の一手は陸海軍上陸部隊になりますね。


24400.エスピリトゥサント島 ビッグ湾口
名前:SHOTGUN HARKER    日付:2014/7/3(木) 18:49


I WANNA BE THE GUY!!!



んん〜、歓迎委員会といったら上陸地点にアパッチ・ロングボウだよNE。

HELLO,JAAAAAAAAP!!!



"BRATATATATATATAT!!!"



24401.エスピリトゥサント島 ゴールデン・ビーチ
名前:クレイグ・ローウェル    日付:2014/7/3(木) 19:2


「東洋艦隊が酷く被害を被った、ようですね……」

姉クラリスが生きていることは、イギリス軍内のネットワークから読み取れ、その点クレイグは安堵した。
だが、這って進む先はエスピリトゥサント島の北になる。
ビッグ湾口でアパッチが騒ぎ始めたが、日本軍の上陸の報告は上がってきていない。

「噂では、揚陸部隊が分離されてこちらに接近してるとか」
「パトロール隊をビッグ湾口方面に出しましょう。対艦ミサイルを置こうものなら設営にも時間がかかるでしょうし、まだ間に合いますよ」

紅茶をまた一杯。珊瑚海での戦闘に比べて、実に平和だった。
レーダー施設もなく、日本の揚陸部隊に気づいたのは米海兵隊が戦闘を開始してからしばらくしてのことだ。
さらに悪いことに、日本軍が投入してきた兵力と資材は短時間にしては十分すぎるものであった。

「ふむ……いよいよ、こちらも騒がしくなりそうですね」


24402.強襲揚陸艦「加賀」
名前:昴少佐    日付:2014/7/3(木) 22:8


フネの連中はうまくやってるみたいだな。
よし……私らもそろそろ出る準備するか。


24403.第十七試験艦隊
名前:翡翠中将    日付:2014/7/5(土) 20:12
 


「みんな、よくがんばってくれたわ」
 各艦隊の被害状況報告を読みながら、翡翠。

「しかし、やはりタダでは済みませんでしたね。特にインドネシア空軍は」
「ええ……奮戦した分、犠牲も大きかった。でも、決して無駄にはならないはずよ。いいえ、私たちがさせない」
「はい。大東亜連合が日本帝国の私欲のための組織ではないことを天下に示すためにも」


24404.揚陸旗艦アパラチア
名前:シャーリーン    日付:2014/7/5(土) 20:17


陸に指揮系統を置く英軍と違い、米海兵隊は沖に停泊している新型揚陸指揮艦アパラチアに電算機を起き、展開している部隊を統括していた。
海兵隊所属、C-01シャーリーン。それが彼女だ。
ディアナを除けば外見年齢最年少であるが、その胸は豊満である。
姉、アルマから送られてくる情報とヴァイパーから送信される戦況を処理し、日本の戦力を計算した彼女は、わずかに顔を顰めた。やったら多いのである。

「えー、ちょっとこれ最悪捌き切れないし・・・うーん、お姉ちゃんに潜水艦による支援を要請しとこう・・・目標点は上陸海岸・・・巡航ミサイルで・・・残弾あるかなぁ」
『シャーリィ?心配いらないわ、参加してない潜水艦が2隻いたの。アルバコアとガトー、コード渡すからそちらのタイミングで撃っていいわ』
「やったー!それじゃあ、時間差を考えたらもう撃たないと手遅れになるね・・・目標確認、GPS、慣性誘導よろし。発射発射!」

水平線の遥か彼方から、2隻の潜水艦によるトマホークミサイル攻撃が行われる。
移動を続ける水上目標と違い、陸上目標への誘導は非常に容易い。
命中するまで時間はかなりあるが、まあ、とりあえずそこはシャーリーンによる最終誘導で調整できるだろう。

「全ユニット、日本軍をエスピリトゥサントから蹴落としてやりなさい!ぜーったいここを守りぬくようにー!」


24405.第115駆逐艦隊 強襲揚陸艦「冬鳥」
名前:こまち    日付:2014/7/6(日) 20:25


こまち「被害集計は…?」

笠松艦長「本艦の後部格納庫に対艦ミサイルを被弾、現在消火活動中だ。揚陸用の装備が無かったので早々に消し止められるだろう。」

つばさ『残りの艦艇は迎撃した時の破片で艦橋の窓が割れたりしたくらいで戦闘は継続可能だってー』

こまち「了解しましたわ。第二艦隊に打電。消火活動終了次第戦線に復帰。」

「了解!」

つばさ『被害が軽微な船舶は燃料と弾薬を補給してー。』

「18戦隊の護衛に付けた艦載機を呼び戻しますか?」

こまち「そうね…。呼び戻してくださいまし。補給と整備の上待機させてください。」


24406.突然決まった作戦名は「曙杉」
名前:マホ    日付:2014/7/6(日) 21:25


ありゃま、割と敵さん準備万端ですか。前のレスから随分時間経ってますし。
でもまあ、数の上では私らが圧倒的有利…やはり上陸地点をここにしてよかったですよ。
何故かって?ビッグ湾がゴールデンビーチより広いからですよ。
えっまだわかんない?やだなー自由に動きやすいからに決まってるじゃないですか。
あと、後付で相手の裏をかいた、ということにしやすいしね。ええメタくせセコいですよね流石中の人。作戦名?何のことですか

さあ、まずはあのやたらテンションの高いマッチョメンにアイサツです。
揚陸艦「加賀」「笠松」「赤松」、対地攻撃どーぞ。上陸間際に狙い撃ちなんかされてたまるもんですか。

ってあれ、海の中からこんにちは?ゴーヤ?…いや違った、向こうさんも潜水艦とか持ってましたか。
駆逐艦とか連れて来なくてよかったです。完全にトラウマもんですしね。ええゲームが違うとか言わないように。
えーでは、そっちは艦載機で応戦しましょ…はいはい向こうのヘリにも応戦しないと。あーもう忙しいなっ。


24407.巡洋艦「ビュサントール」
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/7/9(水) 21:51
 フランス艦隊はすることがなかった。
 相変わらずイギリス艦隊にくっついて警戒をしているものの、残された戦力程度では作戦の主導権を握れない。フランス至上主義者であるムラサメにとっては、なんともフラストレーションが溜まる状況だった。

ムラサメ「むむう、イギリスのせいで妙に日本軍からも狙われるはめに・・・この状況、一体どうすれば覆せるか・・・」

 ここに来て、いや最初からわかっていたことだが、フランスの微妙な政治的立ち位置が作戦行動を中途半端なものにしていた。全力でイギリス艦隊を守るわけにもいかず、かと言って日本海軍に味方するわけにはいかない。政治的立ち位置としては日本側に近いのだが、それを表立って主張するわけにはいかないのだ。

ムラサメ「と、なるとあとはもう無事戦力を連れて帰ることくらいしか・・・ふむ」

 かと言って、それはいくらなんでも消極的だった。それにこのまま狙われ続けては帰るものも帰れなくなってしまう。

ムラサメ「よし、では贈られた電算機はそっくりそのままお返ししましょう。フォルバンは早速ヘリを準備してください。止められても帰ってきちゃだめですよ。」

 15分後、フォルバンのヘリ甲板からヘリコプターがダイナストに向けて飛び立った。


24408.揚陸旗艦アパラチア
名前:シャーリーン    日付:2014/7/9(水) 22:9


日本軍の垂直離着陸機による空襲、戦闘ヘリによるダメ押し。
その2つによる被害は、恐らく日本が想定していたよりもはるかに少なく済んでいるだろう。
電算機によって統制されたミサイルシステムが効率的に敵の攻撃を妨害し、出血を強いたからだ。
もちろん被害は被っている。複数のレーダー車両は鉄屑に転属しており、対抗して出撃した戦闘ヘリ部隊も多くが使用不能もしくは被撃墜。
集積した物資も相当数が燃えてしまったが・・・

「あー!こっちくんなー!」

その一方で、エスピリトゥサント南方に目ざとくアパラチアとその護衛艦のイージス駆逐艦を見つけた日本軍の少数の機体が攻撃機動を見せるが、
イージス艦の存在にすごすご帰らざるを得なくなっている。
しかし散発的な空襲はシャーリーンをわずかに不安にさせた。
とりあえず姉に泣きついて援軍を要請せねば。

「おねぇちゃーん!こっち護衛艦が一隻だけだとコワイよ!なんとか船よこしてよー!」
『無茶言わないのシャーリィ、こっちもボロボロのイギリス艦隊の護衛に戦力割いてるし、多分無傷の空母部隊が一つ近くにいるのよ。こっちも下手に動かせないわ』
「うー、でもぉー」
『その海域に潜水艦が複数哨戒してるから、そいつらに・・・え?その海域に敵潜水艦らしき反応!?ああもう、どうしてこうも・・・』
「むきゃぁー!もう!悪いことばっかり!」
『大丈夫よシャーリィ、安心しなさい。トマホークは日本軍の上陸に間に合うから』

アルマの言葉と同時に、データリンク上に複数の反応が現れる。
日本軍の水陸両用車の集団だ。本格的な上陸が始まることに、シャーリーンはわずかに身構えた。


24409.上陸作戦
名前:昴少佐    日付:2014/7/11(金) 21:57
んー……思ったより効果出てねぇってことは、だ。

あっちさんにも電算機がいるか……さーて。

こっちも黒曜かシュリか随伴艦に連れてくるべきだったか。

しゃーない、手持ちの札でどうにかするには、と……


24410.日本 海軍省軍令部
名前:盟主の義務    日付:2014/7/13(日) 16:46
「この度は我が軍の落度により、預かった貴国の娘御を奪われたこと、大変申し訳ない」

 大東亜連合諸国の海軍高官が居並ぶ中。タイ海軍軍令部総長は天霧大将に向かい深々と頭を下げた。外交辞令上の演技ではなく、心からの謝罪であった。
 ただし、日本がタイに全責任を押しつけることはあるまい、と言うしたたかな計算もある。盟主とは、盟主としての義務を果たすからこそ盟主たり得るのだ。盟主の義務とは、連合のために進んで血と金を費やすことである。アメリカやソビエトほど国力が突出しているならばともかく、いや、今や米蘇も盟主としてただ傲慢に振る舞うだけでは同盟国は付いてこない時代だ。

「我々も、奪回にでき得る限りの協力をいたしましょう」
 インドネシア海軍の高官が言った。日本が盟主にふさわしい振る舞いをするならば、同盟国もそれに応えようという気分になる。


24411.上陸艦隊
名前:昴少佐    日付:2014/7/15(火) 20:7


 揚陸艦の対地攻撃によって大分『お出迎え』は減ったと思われるが、それでも熱いシャワーが日本軍に浴びせられる。

「ぼやぼやすんな!射的の的じゃねえんだぞ」

水陸両用車は数を減らしつつも陸地へ迫る。


24412.エスピリトゥサント島 潜入部隊「チーム・シエラ」
名前:鋼屋明日也    日付:2014/7/17(木) 23:23
明日也「よしメインキャスト達のご登場だ、俺たちも裏方として仕事を始めるとするか」

明日也が手もとの起爆装置のスイッチを押すと同時に島の各所で轟音と共に黒煙が巻きあがり空を焦がし、いくつかの米英軍の陣地や施設が残骸とかす。

明日也「よし!シエラ2!3!ビッグ湾の防御陣地に榴弾かテルミット弾頭ぶちこんでやれ!」

ビッグ湾口周囲に潜伏していた特戦隊員たちが一斉に上陸部隊を迎撃している防御陣地に向け無反動砲やロケットランチャーそして迫撃砲を撃ち込んだ。


24413.揚陸旗艦アパラチア
名前:シャーリーン    日付:2014/7/16(水) 23:42


「何、どったの!?」
『敵のSOC(特殊部隊)です。爆発物を発見したので処理はしていましたが、処理しきれなかったようですね』

突然、全く突然ふいに反応消失が発生したことに、シャーリーンは戸惑いを見せた。
が、現場指揮官のブローマン中佐がネットワーク越しに説明する。
上陸に対する迎撃の最中に横合いから殴られて軽く混乱が起きたものの、中佐はSOCの数は少ないものと見切っていた。

「えーっとえーっと・・・ユニット3と4で迎撃!そこにはボフォースが設置してあったから肉切り包丁しちゃえ!」
『ミンチどころか血煙になりますよそれ』

ボフォースの独特の発射音とともに40mmの砲弾がジャングルの木々ごと潜入部隊をなぎ、あるいは海洋から迫る水陸両用戦車の周囲に水柱を立てる。
水陸両用戦車の反撃で吹き飛ばされる陣地もあれば、あるいはヘリの直掩により制圧されるものもある。
しかし海兵隊側も木に底板を押し付けての迫撃砲の水平射撃等を駆使しての攻撃で、直撃を受けた装甲車は炎上して海没していく。

『敵が陸に到達しました。まだ後続が居ますが、上陸した車両の攻撃で被害が拡大しつつ有ります』
「うん、海岸線からは後退しつつ敵を海岸に釘付けにしておいて。あと30分でトマホークが10発、海岸で曳火するプランだから!」


24414.上陸作戦中
名前:昴少佐    日付:2014/7/19(土) 20:37


 出血しつつも、日本軍はとうとう足がかりを得た。

「よーし、水浴びはもう結構だ。ガンガン行くぜ」

 すると、敵は粘り強く抗戦しつつも砂浜から下がりはじめた。

「ん?やけに諦めが良すぎるな」

 そこに、昴の耳に気になる音が届いた。音を限定して拡張認識すると、この状況下ではあまりうれしくない音とわかる。

「巡航誘導弾、来るぞ!揚陸艦に誘導弾迎撃を要請する。方角、距離は……」

 近接戦能力に特化した昴だが、この程度の芸当ならできる。


24416.揚陸旗艦アパラチア
名前:シャーリーン    日付:2014/7/28(月) 22:6


「揚陸艦が対空攻撃!?そんなシステムは・・・電算機によるオーバーライド!陸戦用なのに、日本軍もそういう芸当ができる・・・!」

揚陸艦からの対空攻撃ですでに半数のトマホークが撃墜されている。
咄嗟にルートを変更させることで島の影を通らせて、4発のミサイルが砂浜へと到達できるようだ。
しかしこれでは敵に打撃を与えても完全に足を止めさせるレベルではない。

「作戦変更!作戦変更!砂浜への砲撃を継続しつつ遅滞防御!英国艦隊が通り抜けるまで敵に対艦ミサイルを設置させないように!」

指揮官級のネットワークに新たな作戦行動が素早く提示される。
このように柔軟に作戦が行われるのが電算機の本来のものであったが、近頃はFCSに直接介入することで命中補正をさせることもある。
シャーリーンがトマホークを操作していたように、敵も揚陸艦の対空ミサイルシステムに直接介入していたのだろう。

「ああもう、早くきてよおねえちゃーん!」


24417.上陸作戦中
名前:昴少佐    日付:2014/8/5(火) 21:49
 

「あいつらとことん粘るつもりだな……」
 壊滅的な被害はかろうじて回避できたが、このままではタイムアップ−作戦失敗−だ。

 迎撃火線から身を隠しながら、昴は通信機に怒鳴った。

「翡翠、支援寄越せ!奴らを空爆しろ」
『大声でわめかないで。ここで消耗したら英国艦隊を追い詰めるための予備兵力が』
「予備兵力だァ?手前、何のためにここまで追って来たんだよ。逃げられたら追い詰めるもくそもねえんだよ」
『……』
 わずかな沈黙の後、

『いいわ。でも、あっちも死に物狂いで迎撃してくるわよ。あてにはしないでね』
「ああ」

 通信を切った後、昴は天を仰ぐ。
「ったく、本当に酷い仕事だぜ」


24419.ラ・スペツィア軍港 軽空母アルマンド・ディアズ
名前:エレオノーラ    日付:2014/8/7(木) 22:23
「追加派遣は確定、ですね」

諸々の報告書に目を通しながら、参謀本部の通達を伝えにきたマウロの話を聞いて、エレオノーラはそうつぶやいた。
「義理云々の問題は最早関係ありませんな。別にこれ以上は拡大はしないでしょうが…」
 全てを言わなくてもわかる、このままだとNATOは相当深刻な損害を、更に被ることになるであろうことは、容易に想像がついた。そして、事態がある程度収束した後のインド洋が空白地帯になるのではないかという危惧も、必然的に導き出される。
 誰もこれ以上は事態が拡大するとは思ってはいないが、クライスマネジメントというシャベルで埋めることができる穴は、手すきなら埋めるだけ埋めておくべきだ。ノーラは椅子に深く掛け直しながら、懸念材料を順に整理する。
「正規空母は、派遣するのでしょうか」
「今のところはまだ…ただ、今回は検討事項にする程度には派遣を考えている様子です」
それはそうだろう、とノーラは考える。疎まれて、個人的に恨みがあるとはいえ、彼らは彼女の存在を否定しても自らの実力だけで生きていけるという、実力とキャリアという裏打ちのあるプライドを持てるくらいには優秀なのだから。ただ、いかんせん行動が遅い。
「派遣が検討されているのは、人型電算機ガブリエラと第二空母戦闘群ですな。抑えにするには十二分な戦力かと…ここまで決めておいて決断できないのが連中らしいですな」
「壊滅なんて結末は、日本も我々も望んではいませんが、望んで戦争が起こった例なんてそうそうありませんからね…派遣は絶対に必要です。貴方の脈からもできるだけ押してくれることを望みます。艦隊総司令の方にも、私の方から上申しておきます」
「そういえば、貴女は出たくはないのですか。配備以来、はじめての大事件でしょうに」
「出たいという気持ちは無いこともないですが、それよりも自宅に居る方に魅力を感じます。あまり、あの島から離れる気にはなれません」
それに、どこかソ連の動きに、直感的に気になるものがある。その、あまり根拠の無い不確定な考えを漏らして参謀長の不安を煽るきにもなれず、彼女はそこで話を打ち切った。


24420.Final Count Down
名前:アルマ    日付:2014/8/10(日) 10:56


『こちら早期警戒機CoastWatcher01。敵らしき反応検知、南東へ450ノットで・・・あ、くそ、反応途絶。ステルスだ!』
『電子支援機Cracker02よりECMを検知。また、敵の上陸部隊からの通信を傍受、内容は不明なれど緊急性の高い内容だと推測できる』

牙を半分折られ、おっかなびっくり状態のまま警戒を続けていた米艦隊に突然舞い降りた吉報。
それは陸戦部隊の奮闘によって引き寄せられたものだ。
動向不明であった一個TFの動きが、ここでようやく見えてきたのだ。

「司令、恐らく敵はエスピリトゥサントを爆撃するつもりです。敵空母は今は無防備!攻撃のチャンスです!」
「待って、待って。ちょっと考えるから」

色めき立つ上級参謀を押さえつつ、アルマは自らのコネクタに艦載電算機との接続を確立させる。
瞬時に複数個行われるシミュレーション。上級指揮系の電算機にのみ許される、極めて高度な処理能力。
彼女は電脳空間の中で実に1942通りの仮想現実を実行し、その結果として一つの回答を現実世界へと持ち帰ってきた。
この間、1分にも満たなかった。

「直掩機を残し、稼働全機を用いて敵の航空隊を強襲するわ。エスピリトゥサントの友軍を見捨てる訳にはいかない。敵の航空戦力を器ではなく、その中身を粉砕することで無力化すればOKよ。航空参謀、直ちに搭乗員の選定!」

これが今作戦最後の戦闘になる。
誰もがその予感を持っていた。


24421.エスピリトゥサント島付近空域
名前:『銀龍』航空隊    日付:2014/8/24(日) 15:15
「敵機接近!米軍だ」
 全ての隊員の間に緊張が走った。

「怖気づくな!」
 航空隊隊長は短く叱咤した後、送られてきた索敵情報に目を走らせる。
「こいつは……すごいな。アメさんはガチンコ勝負を御所望だ」
 恐怖すると同時に、なぜか嬉しいという感情が湧いてくる。

「あっちの『姫』が本気になってくれたぞ!野郎ども、翡翠ちゃんと黒曜ちゃんの顔に泥を塗るような戦いだけはするなよ!」
「「「応!!」」」


24422.最後の切り札
名前:シャーリーン    日付:2014/9/19(金) 20:32



エスピリトゥサント周辺空域における空中戦が始まる少し前、アルマは妹に直接データリンクして最後の調整を行っていた。
調整というよりは、ある意味妹を焚きつける行為というのが正しいが・・・
つまりは、こうだ。

『シャーリィ、わかってると思うけど常に最悪の手段は想定しておくべきよ』
「う、つまり空襲受けるってこと?」
『そう、それをさせないためには何をすればいいか。シャーリィ、貴女になら出来るわよ。制式採用のCシリーズでしょ?』
「むむむ」
『何がむむむよ』

シャーリーンはわかっていた。
手元にある戦力は揚陸旗艦アパラチアと、イージス駆逐艦一隻。
それでできることは何かということを。
であれば、今がその時だ。

「・・・これより本艦及びジョージ・サリヴァンはエスピリトゥサントへ突撃し、敵の揚陸艦を撃破する。英国人には”Who Dares Wins”という言葉がある!私達も勝利のために、倣おう!Semper Fi!」

全ての手札は切られた。非常にリスクの高い手ではあったが。


24423.ラ・スペツィア軍港 軽空母アルマンド・ディアズ
名前:エレオノーラ    日付:2015/6/22(月) 0:58
「…とりいそぎ、これで最低限の仕事はできましたね」
「エスピリトゥサントのほうには間に合いませんからな…とりあえずこれで拡大は抑えれるかと…」
 軽空母アルマンド・ディアズの艦上から、彼女の妹分であるガブリエラの艦隊を見送りながら、彼女はため息をつく。
「これで、空母戦闘群一個と、駆逐隊ニ個の派遣ですか…義理としても十二分ですね」
 直接の権益にかかわりはないにしても、直接的な親交のある英軍と、地中海で合同する存在である仏軍の浮き沈みは、母国イタリアのあらゆる問題に大きな影響を与えることとなる。ついでに、ベンガル湾での有事の際に、早急に介入をするための布石にもなりえる。
 先行した艦隊は英仏艦隊との合流をめざしオーストリア周りで英仏艦隊との合流を試みる方向で行動をとっている。
「イタリアは次期大戦に際して、イニシアチブをとる…国際問題で蚊帳の外にいてなるものですか」
 彼女の心の中には、青い炎が、静かに揺れていた

24274.雪花の作戦会議室 返信  引用 
名前:雪花    日付:2014/5/23(金) 22:16


作戦会議室、つくってみました!
画像投稿テストや、自己紹介、それから……次期作戦についてとかの調整、雪花への質問とか受け付けてます。
というのも、2010年以前のスレッドがどどんと残ってるのを下げちゃう目的でもあるのですが。

そういえば、DropBoxのフォルダーを移動したら画像が一気に消えちゃうのが仮処置の残念な所です。
何かあいこんふぉるだー!ってのを作っておくと、パブリックフォルダが綺麗になるかもしれません。

DropBoxとは、自分のPCやスマホがアップローダーになるというすごいツールです!
ファイル共有とかいろいろできて、画像もこうやって貼ることができるところが良いところです。
導入の際はDropBoxよりどうぞ!
あ、なんだかDropBoxの手先みたいになっちゃいました。

沢山書き込んでもらうと、ええと、小躍りしちゃいます!



24275.ついしん。
名前:雪花    日付:2014/5/24(土) 1:4


あ、メメタァ!なこと言いますけど、ここは日記と言うか仮想空間と言うか、
桜花日記本編から日が経過して皇紀2674年からの物語です。
でも、ちょっと色んな検証や脚色とか入って一緒ではないのがミソです。
……かにみそじゃないですよ?

そうじゃなくて、ええと、戦闘掲示板こと電算司令部(雪花日記)はこうしてリニュアールしたわけです。
お客さんが戻ってくるのか心配ですが、それはそのときです!
一肌脱いで再出発まで漕ぎつけましたが、またみんなで桜花世界をくりえぃてぃぶできるといいですね。

あ、実は、TOG先生にも雪花を描いてもらいました! えへへ☆
製作秘話は……秘話ってほどでもないのですが、洞爺湖サミットで企画されたものがついに2人の絵師と1人の監督によって完成!
といった経緯がありまして、ええ、どうでしょうか!
右クリックすれば大きいサイズでお持ち帰りできちゃいます!


24276.調整中
名前:翡翠    日付:2014/5/23(金) 22:56



んー……これでいいのかなーっと。


24277.軍令部
名前:翡翠    日付:2014/5/23(金) 23:9



大東亜連合諸国への司令電算機供与支援のための試作機として伊勢崎電算に開発された、73伊式司令電算機【翡翠(ひすい)】よ!

……っていう感じの自己紹介が最近流行りらしいけど。


24278.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/5/23(金) 23:44


翡翠さんの紹介があったように、大東亜連合は皇国を主軸とするアジア間の軍事、政治機構です。
1943年(昭和18年)11月6日の大東亜会議にて採択された大東亜共同宣言を発足とする、そうです。
東亜新秩序とか八紘一宇とか……なんだか難しいですね。
人型電算機がアジアの諸国に配備されることで、帝国とアジアの繁栄を確たるものにするとか……。

あ、アジアの食べ物って美味しいんですよね。
ラオスのカオムーデーンが好きです。ええと、どこかで食べたのですが。
すごいのが、飛鳥でも本格的な割烹ができていることなんです!
士官や来客者を持て成すために作られているんですが、雪花はここが大好きです。
前任者もえびふらいが大好きだって言ってました。


24279.雪花の作戦会議室
名前:箕輪少佐    日付:2014/5/23(金) 23:54
「はわわー、広い部屋だねー」

ほわほわんとした声が会議室の中に響く。
声の主はいくつかのことで有名だった。その一つが、この男と顔を合わせるだけで誰もが不思議と穏やかな気分にさせられてしまう、というものである。

箕輪貴彦。
伊勢崎侯爵家一門衆にして家老格の箕輪家当主。伊勢崎電算株式会社人型電算機部門所属にして帝国海軍少佐相当官。この厳めしい肩書きには似合わないほんわかとした空気のみによって構成されているような男だ。

―もっとも。
この肩書きを作りだしたのは単なる血筋のみではない。


24280.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/5/24(土) 0:1


広いんです! 士官食堂の一角みたいなものですから、あれですけどっ。
あ、箕輪少佐の分もありますよ。鯛茶漬けとか、帆立貝酒盗焼とか!

でも、沢山食べちゃうと眠くなっちゃうのはメンテナンスがいるってことなんでしょうか。


24281.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:箕輪少佐    日付:2014/5/24(土) 0:37
「あふ、食後に眠くなるのは食べ物から糖を吸収して上がった血糖値を体が下げようとするからだけど……」

 お茶漬けを頂きながら、ほわ彦。

「食べすぎで強い眠気が出るのは、内臓に負荷がかかってる証拠だから、ほどほどにしよーねー」

 貴彦は情報工学から医学、心理学まで、人型電算機を扱うために必要な高度な知識と技術を一通り持っている。


24282.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/5/24(土) 9:27


なるほど。程々がいいんですね。(もぐもぐ

──うーん、足りません。作り直し(おかわり)です!

それにしても、人があんまり来ませんね。
こんなにもおいしいのに。


24283.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:翡翠    日付:2014/5/24(土) 12:17



「あ、御師様ひっどーい!」
 ごちそうがあるならちゃんと呼んでくださいよー、と翡翠は貴彦に抗議する。

「はわわ、ごめんねー」
 あれ、なんか真面目な話をする予定だったような、そうでないような……と貴彦は手元の端末を見る。


24284.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:箕輪少佐    日付:2014/5/24(土) 21:39


「あふ、並列処理はこんな感じだねー(謎)」
 手元の端末を叩きながら、貴彦。

「えーと、それで……現在の北太平洋の情勢ってどんなんだったっけ」


24285.戦艦飛鳥
名前:優花    日付:2014/5/24(土) 22:43


防水ドアに錆が浮いてたわよ(挨拶)
まったく、この船いい加減退役させたほうがいいわよ。アメリカ人なんかアイオワ級全部捨てたのよ。
え?私?第一世代、第四機動艦隊司令電算機、通称”六四試人型司令電算機”個体名は”優花”、コレでも大将よ。
実を言うと今現存している日本海軍の電算機の中では最古参のほうだから。
・・・ま、説明はともかく!
北太平洋と中部太平洋の状況はまぁ、数年前のアレで色々あったからねぇ、大変よねぇ


24286.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:コーデリア    日付:2014/5/24(土) 23:47


「この艦を退役させるなら、我が連合王国の大英帝国博物館が購入を検討するかもね。どうせ売らないでしょうけど」

 いつの間にか淡い金髪の女が貴彦の隣に座っている。
 インド共和国陸軍大将のコーデリア・ハーシェル。英国C計画のうちの1機として製作され、インド政府の依頼で英国より一時貸与されている陸軍司令電算機だ。

 貴彦が紅茶を淹れると、彼女はさも当然のように受け取った。

「ありがと、“ドクター・プーカ”。でも私って採点が辛いのよね。先に希望を訊くべきじゃなくて?」


24287.割烹飛鳥
名前:マホ    日付:2014/5/25(日) 22:17


んー、ココにくるまでに何度削除したか(ぇ

どうも、何故か陸軍も来ました。マホ中佐です。
色々どうなるか自分でもわかりませんが宜しくです。
以前は別の世界線であきつ丸とかまるゆとか動かしてた気がしますが、きっと気のせいです(プイス


24288.割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/5/25(日) 1:12


あ、少し増えました。ノルマ人数達成まであと少しです。
えっと、飛鳥は……あの、いい船なんです。大事に使ってあげればもうしばらくは大丈夫です。
私にとっても練習戦艦みたいなものなので、まだまだ頑張ってくれると思います。

そういえば、水無月島……東鳥島? あ、いえ、ミッドウェー島も色々大変なことになりそうですが。
ちょっとここでは、しーっですね。

雪花は、紅茶よりも緑茶が好きです。渋いのも、趣があっていいですよね!
あまいお菓子に合うのがなによりなんです。
お団子もありますよ! 陸軍さんも、みんなで仲良くです!


24289.真珠湾 総旗艦モンタナ
名前:アリス    日付:2014/5/25(日) 19:17
 

アメリカ合衆国 ハワイ州 オワフ島 パールハーバー海軍基地

同じ顔をした二人の少女が顔を合わせてお茶会をしている。
ショートなほうがアメリカ海軍の制式配備電算機第一号A-01”アリス”であり、セミロングのほうがA-03”アルマ”という。

「それで、アルマ。日本は新型が配備されたそうだけど」
「TYPE70の制式配備型だっていうアレ?まあ、まだ脅威じゃないわ、脅威じゃ。それはともかく、なんかイギリスの電算機がインドに貸し出されて日本と仲良くしてるのって正直どうなの」
「まあ、いいんじゃないの?どのみちインドなんて太平洋ではお荷物だと思うし・・・」
「それもそうね。あ、このジェリードーナツ私のだから!」
「私が先に目をつけたのだけど」
「「・・・・」」

何故か姉妹喧嘩一歩寸前であった


24290.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:アヤベ=ローゼンクランツ    日付:2014/5/25(日) 19:45
「やー、どうもどうも、このたび駐日駐在武官として派遣されました、オーストリア陸軍のクラウス・アヤベ=ギルデンスターン中佐です。着任の挨拶に参りました」

どことなく胡散臭そうな雰囲気を漂わせた白人男性が、流暢な日本語で挨拶をする。

「やー、母方が日系人でしてな、あと大学の副専攻が東洋文学でしてー、その縁で派遣されました。ああ、これオーストリア名物ハプスブルク饅頭です、どうぞよしなに」

気の抜けるような語り口でそう挨拶したあと、その怜悧そうな顔の口端を持ち上げ、笑顔の形に歪ませた。


24291.割烹飛鳥
名前:コーデリア    日付:2014/5/25(日) 19:51


「不思議そうな顔をしているわね、ドクタープーカ。むしろ、敵対する相手だからこそ外交の機会は逃せないのよ」

貴彦は分かっているのかいないのか、あるいは、分からないふりをしているのか、どうにも見分けられない表情をしている。


24292.割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/5/25(日) 21:47


お、おお、駐在武官の陸軍さんですか! 日本海軍の雪花中将です、よろしくお願いします!
なんとお呼びしたらいいのでしょうか……ええと、中佐?
ハプスブルク饅頭、美味しそうですね! あ、せっかくなので神棚にお供えします。

ううん、誰かが噂しているような……。
あ、でも私の事は皆さん、しーっですよ。じゃないと、怖いけんぺーさんに捕まっちゃいます。
高度な情報戦もリスクと戦わないといけないのは、何かどきどきしますね。

あ、洋菓子と言うかジャムパンとか色々あります。
えへへ、どれにしましょうか。


24293.偉い人ばっかりで場違いな空気にやっと気づくが口に出さない(ぉ
名前:マホ    日付:2014/5/25(日) 22:33


あ、どうも。ちょっとよそ行きの服にしては古臭いので着替えてきましたよ。
海軍はいいですねえ、設備の良い厨房ごと前線に出られるんですもん。
陸軍の装甲車じゃ司令電算機ひとつ積むだけで積載量ギリギリですよ。
というわけで遠慮はしませんのでよろしくですもぐもぐもぐ。
もー団子だろうが洋菓子だろうが何でもどんとこいですもぐもぐもぐ。


24294.戦艦飛鳥
名前:優花    日付:2014/5/27(火) 21:15


まんじゅうなんて胡散臭いお土産だこと(もぐもぐ
どーせアメリカには露呈してるわよ、連中目ざといしね。
それにしても皇花は第二艦隊でうまくやってるのかしら、お母さん心配だわ。


24295.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/5/28(水) 20:5


え! アメリカは、もう知ってるんですか! 一大事ですね。
ああ、ええと、前任の方ですね。異動されてからはまだお会いしていませんが、元気にされているでしょうか。
えびふらいがあれば、大丈夫だと思いますが。

むむ……やはり、アメリカ率いる北大西洋条約機構と緊張状態が続いているのは、オーストラリア近海とミッドウェー近海ですね。
これは、早めに手を打たなければならないようです。


24296.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:つばさ    日付:2014/5/28(水) 23:38


テストだよぉ


24297.真珠湾海軍基地
名前:アケル    日付:2014/5/28(水) 23:48


 ハワイは大東亜連合との最前線にありながら、大東亜連合が現存しない並行世界と同様に世界有数の観光地として名高い。違いがあるとすれば、観光客の国籍の比率だろうか。

「どうした?」
 アケル・スタンバーグ中尉は画面から顔を上げた。彼はカナダ統合軍の水上部隊において艦載機パイロットとして若くして名を馳せており、現在は人的交流の一環で米軍に留学している。

「どうした?じゃねえよ。せっかくの休暇なのに部屋に引きこもるつもりか?」
 アケルの眠たげな視線に、同僚の一人が答える。
「……他に?」
「いや、いろいろあるだろ……ビーチとか酒場とか。機械とにらめっこなんて艦の上でもできるだろ?行こうぜ」
 同僚たちに半ば引っ張り出されるようにして、アケルは部屋を出た。


24298.よく考えたら応答になってなかったような気がする;
名前:マホ    日付:2014/5/29(木) 21:49


あーいかんいかん、食べてばっかりで雪花中将に話し掛けられてたのスルーしてましたです。(スゴイ シツレイ

はい、マホ中佐ですよ。
すめら大佐を筆頭とする帝国陸軍の戦術司令機の中の一体…という事にしておいてください(なぞ
本来は機甲師団の司令とかに使われるタイプだったんですけどね、
あちこち出しゃばりやすいようになんでか情報将校みたいな立場になってます。
まあアレですよ、すめらちゃん…もとい大佐も突入作戦用みたくなってますし。
人型電算機が本来の使い方から外れるのは陸軍の伝統みたいなもんだと思ってくれれば、ハイ。


24300.真珠湾海軍基地付近
名前:アケル    日付:2014/5/30(金) 21:28


 アケルの故郷はカナダ内陸部の、冷たく乾いた大地だ。そことは全く正反対の、暑く生命力に満ちた海が広がっている。

「賑やかだな」
「なあ、来て良かっただろ?スタン」
「……ああ」
「運が良いと電算機様がうろついてたりするんだが……」
「……?」
 アケルは不思議そうな眼をした。
「司令電算機に遭遇すると、運がいいのか?」
「あ、いや……」
 同僚たちは顔を見合わせた。


24301.知るか馬鹿!そんなことより水着回だ!
名前:アリスとアルマ    日付:2014/5/30(金) 22:10
 

少なくともカナダ統合軍の彼らは運が良かった。
モンタナでの会合に飽きたアリスとアルマは、リフレッシュするために泳ぎに来ていたのだ!
しかもその水着もすごい あめりかん な すたいる
ただでさえスタイルがいい二人にこの水着は殺人兵器級と言える。間違いない(迫真

「アリス、それ恥ずかしくないの?」
「アルマ、貴女の水着も世間的に見れば布地は少ないほうだから」
「ところで何キョロキョロしてるのよ、いい男でも探してるの?まぁ、確かにウチは男性型電算機なんてレギリィぐらいなもんだし、
レギリィはケビリアとくっついてるから飢えてるの判るけど!そんなんじゃASHIGARAとか言われるわよアリス」
「( ・3・)」
「目をそらすな」


24302.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/5/31(土) 16:58


戦術電算機はかっこいいですね! 雪花は、戦略型で艦隊指揮が主です。
帝国海軍も配備予定分がある程度達成できたみたいなので、いよいよ更新の季節みたいです。

それはそうと、トラックへ進出後は本腰を据えて勢力圏の見直しが行われる予定です。
それまでは、いっぱい食べて、いっぱい考えて……ええと、準備しましょう!


24306.真珠湾近くのビーチ
名前:アケル    日付:2014/6/2(月) 21:15
「……ん」
「お?」
「居る」
「居るって誰……うぉぉぉぉ!」
 大いに盛り上がるカナダ軍の面々(※一人除く)。

「目が合ったぞ!」
「うおおおおおー」
 男子中学生並みにテンションあがるカナダ軍の面々(※やっぱり一人除く)をよそに、アケルは出店でKAKI-GORIを買っていた。

「……(きいいーん)」


24307.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:箕輪少佐    日付:2014/6/3(火) 23:32


ドクター・プーカ。
貴彦の異名の一つである。一般国民の間では、こちらの通り名の方がむしろ有名かもしれない。
彼が生み出したプーカと総称される可愛らしいキャラクターは海外でも人気が高い。
もっとも、本人は創作ではなく実在する、と頑固なまでに主張しているが……

「翡翠ちゃんの後輩機もそろそろ配備が始まるんだよねー(ほわほわ」


24308.タヒチ島パペーテ基地 巡洋艦「ビュサントール」
名前:シャルロット・ムラサメ    日付:2014/6/3(火) 23:41
ムラサメ「ふふ、楽園の島タヒチ・・・ゴーギャンが憧れた黄金の太陽の匂いがしますね・・・見なさいフランセット、水着で遊ぶ女たちがいますよ。ゴーギャンの描いた通りです。」

キリサメ「アタシ、ゴーギャンぶっちゃけ嫌いー。」

ムラサメ「空気を読みなさい。」

南太平洋に浮かぶフランス領タヒチに、1万トンを超える大型軍艦である「ビュサントール」が駆逐艦「フォルバン」ともども入港する。日米の誇る巨大軍艦と比較すれば小型艦にすぎないが、これまで大きくても3000トン程度のフリゲートしか配備されていなかったタヒチ島の風景には大きすぎるほどだ。
 陸からの風の中に微かに漂う南洋の芳しい香りが、巨大な鉄と油によって暴力的にかき乱された。しかしその変化に、楽園の平和にどっぷりと浸かりきった島の住民たちは気づきもしなかったようだった。

ムラサメ「200年の海洋的引きこもりの時代は今ここに終わりました。ここからがフランス海軍の新たな歴史の始まりなのです。ここ、太平洋を舞台にした、新たなオペラの開幕です!」


24309.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:アヤベ=ギルデンスターン    日付:2014/6/4(水) 1:37
「…なんてことを、あのかえr…げふんげふん、失礼。あのフランスの方々は思ってるんでしょうなぁ。いやぁ、お盛んですな、HAHAHA」

軽い調子でフランスの進出について所見を言う。オーストリアの利権を守ることが仕事である彼にとっては、正直なところフランスが欧州本土に閉じこもって東側と揉め事を起こす方がよほど迷惑なのだ。

「となると、残りはイタリアとイギリスの動向ですなぁ…これにどう反応するか…どうなりますかねぇ、中将閣下」


24310.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:コーデリア    日付:2014/6/4(水) 23:1


「私がいると話にくそうな話題ね」
 すっとコーデリアが席を立つ。
「御馳走様。美味しかったわ。ではまたいずれ……?」
「?」
 一瞬だけ、貴彦の肩から顔を出した小さな子供が手を振ったような気がした。
「いいえ、なんでもないわ」


24311.箕輪少佐に挨拶?
名前:マホ    日付:2014/6/5(木) 21:27

・・・誰でしたっけ?


…あ、貴彦さんでしたか。失礼しました、なんかイメチェンしたなあと思いまして。
ええ、私はあんまり変わってないでしょう?以前のトレスですし。あと影の手とかの設定は忘れてください


24312.アヤベに挨拶
名前:マホ    日付:2014/6/5(木) 21:40

どうもー、挨拶が遅れまして。帝国陸軍のマホ中佐です。
ハプスブルグ饅頭おいしかったです。なんか大阪駅でも売ってそうな気がしますが、気にしないことにしますw

駐在武官さんですか。私も色々場違いな場所に放り込まれる仕事が多いので、会う機会も多いでしょうね。コンゴトモヨロシク(仲魔的挨拶
それにしても…フランスですか。
日本語じゃ仏国なんて書くもんだから仏様みたいな平和主義者が多そうなイメージでしたが(まて、そんな事考えてたんですか。
いえいえ、陸軍としては海軍の提案に反対である特に特別な対処は予定してません。
太平洋はどっちかと言うと海軍の管轄ですし、あの国の領土や植民地の位置からして、わが国より先に揉めそうな国がありますしね。
お宅の国と同じく、暫くは様子見を決め込むつもりですよ。

で、箕輪少佐の肩にいるぷちますっぽいのは何でしょうかね。直接聞いていいんでしょうか;


24313.乙女たちのプライド
名前:アリスとアルマ    日付:2014/6/5(木) 23:32
 

「見てアリス、あの男、人をスルーしてるわ!」
「あー、データーベースに情報があったわ。勤務態度は・・・ふぅん、協調性に乏しく何考えてるかわからない、って」
「それはそうと、EDじゃないのED。私達見て何の反応もしないなんて、あるいはゲイ!」
「そーいう腐った発想は良くないわアルマ」
「それにしても私達より機械してるじゃないの。ねえカナダ統合軍の皆さん?あ、おさわりは禁止だから」


24314.真珠湾近くのビーチ
名前:アケル    日付:2014/6/6(金) 21:38


アケルの反応が淡白なのは、元の性格半分、育ての親(孤児院長)の育て方が厳格すぎた所が半分、といったところか。

一方、おさわりを禁止されて大げさに残念そうなリアクションをしてみせる同僚s。


24315.ドクター・プーカ
名前:箕輪少佐    日付:2014/6/6(金) 21:46


あ、中佐は『見える』んだねー。

僕も最近はあんまり『見えない』んだけどねー。
部屋の机の上に飴とかクッキーとかお煎餅を置いとくと、いつの間にかなくなるんだよー。

また見かけたら遊んであげて欲しいなー(ほわほわ)

(プーカ、いつの間にか見えなくなる)


24316.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/6/7(土) 15:47


な、なんだか、欧州も喧嘩ではないですけど色々大変なんですね。
複雑怪奇というか……大東亜に再進出されるのも、植民地利権云々と批判されかねない難しい政治状況でもあるみたいです。

あ、雪花にも動物さんが見えました!
えへへ、可愛かったです。


24317.返礼
名前:アヤベ=ギルデンスターン    日付:2014/6/8(日) 0:42
「やーどうもどうも、マホ…中佐…ですな、そちらの陸軍さんも大変そうですなぁ。私のところも海軍がない代わりに空軍が頑張ってましてなぁ。ああ、ちなみにその饅頭は私の手作りです(」

「いやー、中将閣下、いつものことですよ。偉い方々は、足の引っ張り合いをこれ以上にないゲームだと思い込んでいらっしゃるようでね。我ら一般庶民からしたらこまったものですよ。」

「あー、しかしコーデリア嬢の気分を害してしまったかなぁ。あとで謝っておきますかね。ていうか私にはその動物見えないんですが、どういうことなのでしょうか」


24318.いらん事を喋りかけた情報?将校
名前:マホ    日付:2014/6/9(月) 20:46


ああなるほど、じゃきっと電算機の中には見えるのがいるって感じなんじゃないですか。
動物ちゅかタヌキの尻尾つけた二頭身の女の子ちゅか、ぶっちゃければゆきぽみたいなのが(ぇ…あ、消えた?へんなの。

私ら人型司令電算機は、生身の人間よりコミュニケーションの手段が多いんですよ。
例えばほら、私の目をチカチカさせましたがこれもそれ。光波受信機って言うんですけどね…
ああ、あまり生身の人間が見つめないほうがいいですよ。私のは特に…いやなんでも;
まあ眼鏡かけてる今は大丈夫と思うんですが…いやいや、げふんげふん。

ま、まあそれはそれとして。きっとこの感覚の違いで普通は見えないモノも見えるんじゃないかなーっと。
幽霊とか妖精とかだったら面白いんですけどね。リアル志向の今回はそういう事はあるかどうか不明ですけど


24321.ゴルゴーナ島 邸宅 応接室
名前:エレオノーラ    日付:2014/6/10(火) 15:0


ノーラ「……フランスが動き出したようですね」
マウロ「ええ、そのようですな。この調子なら他の国も遅かれ早かれ動き出すでしょう」
ノーラ「参謀本部はなんと言ってきていますか?」
マウロ「今のところは、静観を決め込むつもりでしょう。イギリスが動くまでは、こちらも動くわけには行きませんからな。」

いとおしそうに木製の窓枠を撫でていた、金髪のイタリア電算機は、ため息をひとつつきながら、自分に言い聞かせる。上層部が慎重で動こうとしないのは悪いことではないし、いつものことだ。それに慣れている、と。

ノーラ「でしょうね……しかし、動いてからでは遅れをとってしまう。参謀本部には、先行して情報収集に当たる艦艇の選定案を具申するといっておいてください。やってはいるでしょうけれど、結局、最終的に運用するのは私ですから…」


ひと通りの指示を受けた参謀長が部屋から出たあと、彼女は再び窓枠をなで始める。もとのアルミサッシが気に入らなかったので、半年分の給料をつぎ込んで付け替えたのだ。先月取り付け終わったこの窓枠を、彼女はひどく気に入っていた。
ノーラ「…始まってしまったら、しばらくは帰ってこれない、かな…」
先程より、少し幼い口調で、金髪の電算機は悲しそうにつぶやいた。


24323.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:つばさ    日付:2014/6/11(水) 3:27


えっと、第15支援艦隊所属の新庄つばさだよ。
いつもはトラック島でのんびりしてるんだけど、今日はお呼ばれしたので出てきたよ。
旗艦阿武隈と屡雨に妹のこまちちゃんと一緒に居るんだよ。
よろしくねー。


24324.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:雪花    日付:2014/6/11(水) 20:36


あ、つばささんですね!
第2艦隊の大先輩と一緒の泊地なんですよね。
今後ともよろしくお願いします!

さて、そろそろ新規スレを開始します。新規スレが落ち着いたらこのスレッドが再び浮上する仕組みになると思います。
皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ、です!


24325.戦艦飛鳥 割烹飛鳥
名前:箕輪少佐    日付:2014/6/11(水) 21:2


 ソビエトや共産中国のことも忘れてあげないでね。

 満洲やインドネシアに技術支援してるのも、日本一国だとなかなか対抗できないからなんだよね。満洲とインドネシアにフィリピン、ベトナムの人口を足すだけで、軽く日本の3倍以上になるんだよー。
 僕のところの宗家(伊勢崎家)の事業収益も、最近は内地より連合諸国での売り上げが上回って来てるんだ。気をつけないと、そのうち立場が逆転しちゃうかもねー(ほわほわ)

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