釧路コールマイン(釧路)が二十六日、生産を続けている釧路炭鉱に修学旅行生を 入坑させた初の取り組みは、高校生たちに大好評だった。産業観光振興を目指す釧路 市が呼びかけ、同社が協力する形で実現した試みは、炭鉱を教育・観光資源として活 用できる可能性を示した。 「こんな深い場所にあるんだね」。海底下二百五十メートルの坑道には、鉄や木の 枠に支えられた壁に炭層が露出していた。入坑した神奈川県立桜陽高校の生徒たちは 初めて見る光景に声を上げた。 自らピッケルを手に炭層を突き、かけらを拾うと「硬いね」「これが燃えるなんて 信じられない」などの声が上がり、掘った石炭塊を手に記念撮影する姿も。男子生徒 の一人は「一生の思い出になる」。引率の中村房子教諭は「貴重な体験。この子たち は幸せだと思う」と話した。 生徒に好評だったことに中島太郎同社社長は「社として新たな一ページを開いた。 開かれた炭鉱を目指す」と、今後も取り組みを推進する考えを示した。市の高木亨観 光推進室長も「釧路の産業を若い人に直接知ってもらったことは意義深い」と話し た。 ただ、生産中の坑道への受け入れは、生産に影響があるのも事実。この日の入坑は 引率教諭などを含め総勢三十四人。これに二十人の同社社員が同行し、「事故が絶対 に起きないよう」万全を期した。 鉱山保安監督署には入坑者全員の名前を提出し、ヘルメットなどの装備も同社が用 意した。同社幹部は「人のやりくりが大変と言えば大変。しかし社員はみな、若い人 に炭鉱を知ってもらうことを喜んでいる」と話した。 とはいえ、修学旅行生の入坑の、ひんぱんな実施は不可能。年に何度できるか。見 学メニューはこれでよいのか。同社は「これからの検討課題だ」という。また、さら なる入坑者の安全確保はもちろん、生産との両立のあり方なども、修学旅行生受け入 れが軌道に乗るかどうかのカギを握りそうだ。
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