シンポジウム『戦国・織豊期@桑名』のご案内お世話になっている桑名市教育委員会主催のシンポジウムが12月7日(日)に開催されます。基調講演は播磨良紀氏「戦国・織豊期における桑名をめぐって」、報告は、藤田達生氏「織田・豊臣・徳川―環伊勢海政権の誕生―」、伊藤裕偉氏「桑名・安濃津・大湊―伊勢湾流通の特質―」、安藤弥氏「木曽山川流域における浄土真宗の展開」です。その後、山本裕樹氏をコーディネーターにパネルディスカッションがあります。往復はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を書き、桑名市教育委員会文化課(〒511−8601桑名市中央町2丁目37番地)までお申込みください。
三重県埋蔵文化財センターでは、ほ場整備事業に伴い、平成22年度より松阪市立田町・和屋町の朝見遺跡(あさみいせき)で発掘調査を行っています。今回の発掘調査では、平安時代の溝(水路)から青銅鏡が計3面見つかり、水辺で鏡を用いた祭祀が行われていたことがわかりました。墳墓や経塚のない集落遺跡から、複数の鏡が出土するのは極めて稀なことです。また、溝からの出土例としては県内初となります。 この成果を広く皆さんに知っていただくため、下記のとおり現地説明会を行います。 記1 日時 平成26年9月6日(土) 午前10時00分から午前11時00分まで2 場所 朝見遺跡 発掘調査現場(三重県松阪市和屋町) *現地への行き方 車等:県道37号線「豊原町」交差点から東へ2つ目の信号を左折、近鉄櫛田駅そばの踏切を北 進し、住宅街を抜けて左折(黄色の旗が目印) 鉄道:近鉄山田線櫛田駅下車、徒歩約15分3 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員4 参加方法 どなたでも参加できます。直接会場にお越しください。(事前申し込み不要)5 調査成果の概要 朝見遺跡は、櫛田川左岸の低地に位置する平安時代の集落跡です。遺跡の周辺には、条里型地割(古 代の耕地開発に伴う土地区画)がよく残っています。 これまでの調査(第1〜4次)で、県内では国史跡斎宮跡(明和町)以外では出土例の少ない緑釉陶 器の優品や、役人などが用いた石製の帯飾り、木製の祭祀具など、平安時代の重要遺物が多数見つかっ ており、付近一帯の耕地開発を推し進めた公的な機関や、有力者との関わりが想定されています。 今回の発掘調査(第5次)では、弥生時代終末期の墓(方形周溝墓)や、平安時代の掘立柱建物、溝 などが見つかりました。なかでも、平安時代の大溝から青銅製の鏡が3面出土したことが注目されま す。このうち2面は、平安時代後期(10世紀後半)に製作されたもので、大溝が埋没し水流が弱まっ たころ、鏡面を上に向けて溝に捧げられたことがわかりました。この様子から、水辺で雨乞い・水乞い などの祭祀が行われたものと推測されます。残り1面は、傷みが激しく、製作年代の決定が難しいとこ ろですが、鏡とともに出土した土器の年代から、弥生時代終末期〜古墳時代に位置付けられる可能性が あります。 今回の調査成果は、鏡を用いた水辺の祭祀の具体的な姿を示す、全国的にも重要な成果です。また、 当時の貴重品である青銅鏡を祭祀に用いることができた点から、朝見遺跡の特殊性がうかがえます。 なお、現地説明会では、出土した鏡のほか、土器や陶磁器など当時の生活品を紹介します。普段は展 示ケース越しでしか見られない古代の鏡を間近で観察することができます。6 その他 ・少雨決行、ただし激しい降雨の場合は中止します。なお、当日午前9時00分に松阪市に暴風警報・ 大雨特別警報・暴風特別警報が発表されている場合も中止します。 ・当日の連絡先 三重県埋蔵文化財センター調査研究1課 泉・櫻井 090−1750−3648(公用携帯)7 特記事項 ・出土した鏡は、平成26年9月7日(日)〜9月15日(月)の間、斎宮歴史博物館エントランス
三重県埋蔵文化財センターでは、新名神高速道路の建設に伴って、桑名市大字志知地内で北山C遺跡の発掘調査を行っています。発掘調査の成果を広く皆さんに知っていただくため、現地説明会を行います。 平成24年度から断続的に実施してきた北山C遺跡の発掘調査は、今年度で終了します。今回の説明会は、現地を見ていただける最後の機会になりますので、ぜひご参加いただき、歴史のロマンを感じていただければと思います。1 日時 平成26年8月31日(日) 午前10時00分から午前11時00分まで2 場所 北山C遺跡 発掘調査現場(桑名市大字志知)3 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員4 調査成果の概要 北山C遺跡は、弥生時代から古墳時代の集落跡と考えられていましたが、平成24年度からの調査 によって、古墳時代中期(今から約1,550年前)の古墳群も確認されました。 今回の調査では、方墳(平面形が四角い古墳)が24基、円墳(平面形が丸い古墳)が1基見つか りました。大半は周溝(古墳の周りをめぐる溝)だけですが、中央に人を葬るための埋葬施設が残っ ていたものが1基あり、中から鉄製の刀子(小刀)が出土しました。 古墳の周溝からは、赤茶色の軟らかい焼き物の土師器や、灰色の硬い焼き物の須恵器が出土しまし た。埴輪が出土した古墳も1基だけ見つかりました。 古墳の周りから、土壙墓(どこうぼ:穴を掘っただけの墓)・木棺墓(もっかんぼ)が16基見つ かりました。これらは、もとから盛り土や溝を持たないお墓をさします。お墓の中から勾玉(まが たま)や砥石(といし)、鉄製の鎌・刀子などが出土しました。 この3年間で円墳7基と方墳38基、土壙墓・木棺墓17基などを調査し、北勢屈指の数を誇る古 墳群の状況が明らかになりました。5 現地への行き方 <三岐鉄道をご利用の方> 三岐線山城駅下車 約3km <お車で四日市東ICからお越しの方> 四日市東ICから県道64号線を菰野町方面へ約2.7km進み、「山城西」交差点を右折。県道 623号線に入り、東員町方面へ約1.6km進み、「北山町北」を過ぎた1本目の道(多奈閇 (たなべ)神社の看板あり)を右折。看板・誘導員に従って、工事用道路(途中から砂利道)を進ん でください。6 参加方法 どなたでも参加できます。事前の申し込みは不要です。直接会場にお越しください。7 その他 ・少雨決行。なお、激しい雨の場合と、当日午前9時00分に、桑名市に暴風警報、大雨特別警報、 暴風特別警報が発令されている場合は中止します。
三重県埋蔵文化財センターでは、道路改良事業に伴い、三重郡菰野町の大久保遺跡(おおくぼいせき)の発掘調査を行っています。この遺跡は、昭和57・58年に菰野町教育委員会が調査をしており、今回の調査は31年ぶりとなります。このたび、調査成果を広く皆さんに知っていただくため、遺跡の現地説明会を行います。ぜひご参加ください。1 日時 平成26年8月23日(土) 午前10時30分から午前11時30分まで2 場所 大久保遺跡 発掘調査現場(三重県三重郡菰野町大字潤田字大久保)3 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員4 調査成果の概要 大久保遺跡は、三滝川の扇状地(標高約76m)にある潤田集落の西方に所在する遺跡です。本 遺跡は縄文時代と鎌倉〜室町時代の複合遺跡で、今回の調査では縄文時代後・晩期(3,500〜 2,800年前)の土器片が見つかり、縄文時代の生活様式を知る上で貴重な発見となりました。 また、鎌倉時代(800年前)の尾張産山茶椀・山皿が出土し、掘立柱建物が見つかっています。 5 現地への行き方 ・車利用 四日市ICから国道477号を湯の山温泉方面に走り、国道306号との交差点を右折し、 菰野大橋を渡る(左に菰野町役場)。さらに北へ進み、潤田交差点を左折してすぐの所です (黄色い旗が目印)。駐車場は、発掘調査現場入口の右側(係員誘導)。 ・鉄道利用 近鉄湯の山線「中菰野駅」下車、徒歩約40分。国道306号を北進し、菰野大橋を渡りさら に北へ進み、潤田交差点を左折してすぐの所です(黄色い旗が目印)。6 参加方法 どなたでも参加できます。事前の申し込みは不要です。直接会場にお越しください。7 その他 ・少雨決行。ただし、激しい降雨の場合は中止します。電話でお問い合わせください。なお、当日 午前9時00分に菰野町に暴風警報、大雨特別警報、暴風特別警報が発表されている場合は中止 します。
三重県埋蔵文化財センターでは県営ほ場整備事業に伴って、松阪市立田町の中坪遺跡(なかつぼいせき)の発掘調査を行っています。このたび、発掘調査成果を広く皆さんに知っていただくため、遺跡の現地説明会を開催します。ぜひご参加ください。1 日 時 平成26年7月26日(土) 午前10時00分から午前11時00分まで2 場 所 中坪遺跡 発掘調査現場(三重県松阪市立田町)3 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員4 調査成果の概要 中坪遺跡は、奈良時代から室町時代(今から約1,300年から約400年前)の遺跡です。今回 の調査では、室町時代の屋敷地が見つかりました。 屋敷地は溝で囲まれており、その中には掘立柱建物や井戸が見つかっています。溝からはこの時代 の日常的な土器である土師器の小皿をはじめ、鍋や羽釜などさまざまな土器・陶器が出土しました。 屋敷地の傍には、道路も見つかっています。屋敷地内外で見つかった多くの井戸からは、底に据えた 曲物や、墨書のある椀などが出土しました。ほかにも土器が大量に捨てられた土坑などがあります。 調査地は、現在の立田町集落から北へ100m程離れています。ここで見つかった屋敷地は、当時 のこの地でどんな生活が営まれていたのかを考えるうえで、貴重な成果と考えられます。5 現地への行き方 ・車利用:松阪市街地から県道37号(鳥羽松阪線)を伊勢方面へ進み、「立田町」交差点を左折 して約1.5km直進してください。黄色の旗が目印です。お車は、現地近くの駐車場 (2カ所あります)に30〜40台程停めることができます。 ・鉄道利用:近鉄山田線櫛田駅下車、徒歩約40分。6 参加申し込み どなたでも参加できます。直接会場にお越しください。(事前申し込み不要)7 その他 ・少雨決行。ただし、激しい降雨の場合は中止します。電話でお問い合わせください。 なお、当日午前9時00分に松阪市に暴風警報、大雨特別警報、暴風特別警報が発令されている 場合は中止します。 ・当日の連絡先 三重県埋蔵文化財センター調査研究1課 泉・谷口 080−4308−6033(公用携帯)
三重県埋蔵文化財センターでは、新名神高速道路の建設に伴って、鈴鹿市小社町地内で小社(こやしろ)遺跡の発掘調査を行っています。このたび、発掘調査現場を公開し、説明会を行うことになりました。この機会にぜひ説明会にご参加いただき、歴史のロマンを感じていただければと思います。 記 1 日時 平成26年7月13日(日) 午後1時00分から午後3時00分まで2 場所 小社遺跡 発掘調査現場(鈴鹿市小社町)3 現地への行き方 <近畿日本鉄道をご利用の方> 近鉄鈴鹿線平田町駅下車、Cバス(鈴鹿市コミュニテーバス)小社バス停下車、徒歩1分 <JRをご利用の方> 関西本線加佐登駅下車、Cバス(鈴鹿市コミュニテーバス)小社バス停下車、徒歩1分 <お車で鈴鹿ICからお越しの方> 鈴鹿ICを椿神社方面へ真っ直ぐ2km進み、小社交差点を右折。すぐに調査現場が見えます。4 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員5 参加方法 どなたでも参加できます。直接会場にお越しください。(事前申し込み不要)6 内容 発掘調査現場を公開すると共に、平成23年以降、3回の調査で出土した遺物などについて、職 員が、わかりやすく説明します。7 調査成果の概要 中世墓1基(2m×1mの長方形)、一辺4mの方形土坑1基等が見つかりました。また、室町 時代の土師器皿(はじきさら)、天目茶碗(てんもくちゃわん)等の遺物が出土しました。8 その他 ・雨天の場合は、室内での遺物の説明に限って行います。 ・当日の連絡先 三重県埋蔵文化財センター調査研究3課 四日市整理所 TEL 080‐3677‐5927(公用携帯)
三重県埋蔵文化財センターでは、道路整備事業に伴い、度会郡大紀町野添の野添大辻遺跡(のぞえおおつじいせき)の発掘調査を行っています。今回の調査では、室町時代の集落から泥塔(でいとう)が発見されました。この成果を広く皆さんに知っていただくため、下記のとおり現地説明会を行います。 記1 日時 平成26年7月12日(土) 午前10時30分から午前11時30分まで2 場所 野添大辻遺跡 発掘調査現場(三重県度会郡大紀町野添)3 現地への行き方 車等:国道42号線から七保大橋を渡り、信号を左折、県道伊勢大宮線沿い(黄色い旗が目印) 野添区会館の駐車場に駐車可 鉄道:JR紀勢線川添駅下車、徒歩約30分4 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員5 参加方法 どなたでも参加できます。直接会場にお越しください。(事前申し込み不要)6 調査成果の概要 野添大辻遺跡は、宮川右岸の台地上に位置する縄文時代から中世(鎌倉〜室町時代)の集落跡です。今回の発掘調査では、室町時代の掘立柱建物の柱穴跡や石組みの井戸跡などが見つかりました。 遺物では、室町時代の泥塔の出土が注目されます。泥塔は長さ8.8cm、幅3.5cmの舟形の土製品で、粘土を型に押し当て仏像や塔を立体的に表現したものです。 県内での発見としては、寺院の伝世品等を含めて9例目となりますが、発掘調査で埋納された状況が明らかとなったのは2例目となり、全国的に見ても大変貴重なものといえます。こうした出土状況から、室町時代の人々の暮らしや信仰の様子を読み解くことができます。 なお、現地説明会では、遺跡見学のほかに、出土した泥塔や中世の土器・陶磁器などを紹介します。7 その他 ・雨天の場合は中止します。(ただし小雨の場合は実施) ・当日の連絡先 三重県埋蔵文化財センター調査研究1課 小原・小倉 TEL080−4307−0290(小原公用携帯)
6月28日(土)、明和町において第3回三重の中近世瓦を見る会を開催しました。今回は明和町において6次にわたって調査が進められている安養寺跡出土瓦のうち軒丸瓦についての観察を行いました。「瓦工人がこんな調整をするのか?」というおもしろい瓦を見出すこともでき、これまでの亀山市域の瓦との比較だけでも地域色が明らかにあるとみられますので、出土遺跡の年代を踏まえてさらに観察を続けてゆきます。次回は、9月7日(日)9:30から、明和町埋蔵文化財調査事務所にて今回に続いて安養院跡出土瓦の実見をいたします。