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札幌北高18期 TOMATOの本棚
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109.TOMATOの本棚−その98  
名前:TOMATO    日付:2月24日(日) 5時46分
「そうか、もう君はいないのか」
城山三郎著(新潮社)
定価:本体1200円(税別)

作家・城山三郎氏が、妻の容子さんへの思いをつづっている。
出会い、共に暮らした日々、癌との闘い、死・別れ。

遺稿のため、本人による仕上げの手が入っていないのだろう。ところどころ、書きっぱなしのような表現がある。
しかし妻への思いは、題名の「そうか、もう君はいないのか」に凝縮されている。

二人の出会いは学生時代、名古屋公衆図書館の前だった。
しかし、偶然の出会いも妻の父親に引き裂かれる。

大学を卒業し社会人となって、奇跡的な再会を果たし・・・。

このように愛された容子さんは、本当に幸せだったろう。
そして、氏の喪失感。

巻末に次女・井上紀子さんが、『父が遺してくれたもの−最後の「黄金の日々」』に、父と母の生活と思いを書いている。

この巻末を読んでから、本文を読み返すと、書きっぱなしだからこその思いが、いっそう切々と伝わってくる。

最後に、氏が引用していたイタリアの経済学者パレードが好んだ言葉。

「静かに行く者は健やかに行く 健やかに行く者は遠くまで行く」
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